August 05 2008, No.353
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
       〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

 ― 第136号 / Brouhaha! Brouhaha! ウィズ・カプリオール ―

 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish136_photo.html ≫

こんにちは。
先週は、またまたお休みをいただき、失礼いたしました。
9月のバイエニアルに向けて様々なプロジェクトが平行中で、その準備
が本格的に忙しくなってきました。そしてこの夏も恒例のブルーハーハ
(Brouhaha International Festival)が2週間半に渡って開催され、私も
合間を縫って追いかけました。

今週は、そのブルーハーハについてお伝えします。

7月18日、Novas CUCにて幕開けを飾るオープニング・イベントが開催
されました。
昨年のフィルハーモニック・ホールでは4時間座りっぱなしで観客は完
全に受身でしたが、今回は複数のスペースで異なるアクトが同時進行
し、観る人も自由に歩き回りながら様々なステージをサンプルできると
いう舞台設定で楽しめました。
それにしても、ヒップホップ、コンテンポラリーダンス、ドラミング、バンド
から道化師、フラメンコ、ギリシャの伝統的な舞踊まで、とにかくバラエ
ティーに富んでいます。

日本からは今年もダブル・ダッチ・チーム<カプリオール>が出演し、リ
ヴァプールにでっかく日の丸を掲げました。
今回は、昨年来られなかったメンバーのヤビッチもリヴァプール入りを
果たし、フルメンバーでのパフォーマンスを観ることができました。
やはり5人だと迫力が違います。オープニングでは、観客からスタン
ディングオーベーションを受けました。

昨年は、全くの未知数でやってきて、じわじわと話題を呼んだ彼らでし
たが(昨年の模様はゴールドフィッシュ99号をご参照下さい)、今年は
オーガナイザーも彼らを一押しの目玉アトラクションと位置づけている
のがよく分かりました。
地元紙エコーに掲載された6月の告知の中で、エグゼクティブ・ディレ
クターのジャイルズ・エイジスは「再び彼らを迎えることを非常に喜んで
いる」とコメントしています(新聞記事はこちらをご覧下さい)。
http://www.liverpoolecho.co.uk/liverpool-entertainment/echo-entertainment/2008/06/07/double-dutch-skippers-for-city-100252-21037025/

そして、それを裏づけするように、彼らのスケジュールは滞在中休みな
く、過酷なほどにびっちりでした。
ブルーハーハとしても、どこに出しても誇らしい彼らを、できるだけ多く
の人々に見せてあげたかったのでしょう。

カプリオールは、リヴァプール及び近郊で展開されたブルーハーハ・
フェスティバルのイベントのショーに加え、コラボレーション・プロジェクト
"Flipped" にも参加。
6カ国のパフォーマーが共同で数日間に及ぶリハーサルを経て、45分
のショー作りあげ、披露しました。

8月1日にニューシャム・パークで行われたウォーク・ザ・プランク主催
で、欧州文化首都の公式プログラムの屋外シアター "Emperor and  
the Tiger" にも出演しています。

さらに、リヴァプール市内各地でダブルダッチ・ワークショップを開催し
ました。
トクステス、エヴァートン、ケンジントン地域で開催したピドギン・プロダ
クション主催のダブルダッチ・ワークショップでは地元の子供達と接しま
した。
アーツ・カウンシル主催の青少年主導の参加型シアター・フォーラム
"Get In" にてワーク・ショップを行った際は、いつの間にかフォーラム
参加者に混じってオーガナイザーまでもがロープを飛び出す始末。次
第にワークショップ参加者の間にチーム・スピリットが生まれていく過程
を垣間見たのも興味深かったです。
翌日、アーツ・カウンシルの担当者は、「ブリリアント! センセーショナ
ルなワークショップだったわ!」と満面の笑みでした。
Get in: http://www.artscouncil.org.uk/aboutus/project_detail.php?sid=15&id=938

多忙なスケジュールをこなしながら、時間を見つけてはシティー・セン
ターに繰り出してストリート・パフォーマンスを敢行。ウォーミングアップ
をしているだけでザッと取り巻きができ、拍手が沸きます。ストリートだ
けでおそらく1000人は観たのではないか、とメンバーは語っていました。

この他にも先週の土曜日、現在ナイキが彼らのスポンサーとなってる
こともあり、リヴァプールでオープンしたての<NikeiD Studio>リヴァプー
ル店のプロモーションを兼ねて、Liverpool Oneの広場でパフォーマン
スを行いました。
途中、観客の中から、年配の女性、若い女の子、小さな男の子、親子
も飛び入りで参加。 カーッと晴れた昼下がりも手伝って、素晴らしいス
テージとなりました。

先週の土曜日、ブルーハーハのハイライトである "Liverpool  
International Carnival" と、プリンセス・パークでの "World in Princes   
Park" フェスティバルが開催されました。
カーニバルでは、1500人もの人々が衣装を纏い、公園までの道のりを
2時間かけて練り歩きました。新聞の発表によると45000人もの人々が
詰め掛けたとのこと。晴れときどき雨の変わりやすい天候でしたが、雨
雲も吹き飛ばすようなドラムのビートと色鮮やかなカーニバルでした。

プリンセス・パークでは、各国料理や衣服などのストールが並び、5つ
の仮設ステージが組まれ、音楽やダンスのパフォーマンスが夕方まで
続きました。
帰国前日で、カプリオール今年最後のステージとなったこの日は、スゴ
イという噂を聞きつけた観客が集まりました。始まってすぐに大粒の雨
が降り出しましたが、殆どの観客が残りました。
そんな期待に応えるように、ラストのパフォーマンスは、リーダーのノブ
による日本語と英語を交えたMCつきで、観客を煽り、これまで以上の
ハイテンションな盛り上がりを見せました。
パフォーマンスの合間には雨もやんで眩しい太陽の光まで覗くほどで、
魔法がかかったような雰囲気でした。

道を歩いていても、銀行で並んでいても、テイクアウェイでご飯を買い
に行っても、パブにいても、どこからともなく「君達、スキッピンング・
ロープやってる人だよね!」と話かけられていた彼ら。他の国のパ
フォーマーや国内外のイベントのオーガナイザーからも、将来的にコラ
ボレーションできないかとか、うちのフェスティバルに出てくれないか、
などと話を持ちかけられていました。
国際的なブルーハーハ・フェスティバルを通じて、カプリオールとダブ
ル・ダッチの魅力が、リヴァプールから世界へと広がっていくことを願っ
ています。

Brouhaha International Festival: http://www.brouhaha.uk.com
カプリオール: http://www.capliore.com

そして、カーニバル&フェスティバルの記事(ノブ君のコメント付き)が
地元紙のデイリーポストに載っています。
http://www.liverpooldailypost.co.uk/liverpool-life-features/capital-of-culture/2008/08/04/thousands-at-carnival-in-the-park-64375-21459395/

来年も楽しみです!

♪ ♪ ♪

【今週の告知】
セントラル・ライブラリー(中央図書館)のPicton Roomにて、ゴールド
フィッシュ121号でお伝えした、写真家タビサ・ジュッサによる The 12th   
Man 展が8月いっぱいの予定で開催されています。リヴァプールFCと
エヴァトンFCそれぞれのファンの表情を捉えた新旧の写真に加えて、
両チームのメモラビリアも展示されていますので必見です。入場無料。
Tabitha Jussa: http://www.tabithajussa.com
The 12th Man: http://www.liverpool.gov.uk/News/newsdetail_2661.asp

それではまた来週!

ミナコ・ジャクソン♪

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