March 31 2009, No.380
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
          〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

 ― 第153号 /
     Liverpool City Branding〜Bed in〜Fields of Anfield Road ―

 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish153_photo.html ≫

こんにちは。
気候的には冬に逆戻りのリヴァプールですが、いよいよ本格的に冬眠から覚めて、
2008年の欧州文化首都ムードから脱却をはかっています。
昨年の文化プログラムを運営した<Liverpool Culture Company>は、<Culture
Liverpool>と名称を改め、市のロゴには新しいブランディングが導入されまし
た!

…が、あまりパッとしないなあという感想を持ったのは、どうやら私だけではな
いようです。
まあ次第に愛着が湧くなり慣れてくる日が来ることを気長に待ちたいと思います。 
ホームページ: http://www.liverpoolcitybrand.co.uk

♪ ♪ ♪

今週は、3月19日に行われた、ベッド・インのイベントから。
3月20日は、ジョン・レノンとオノ・ヨーコの結婚記念日。ジブラルタルで式
を挙げ、ハネムーンでアムステルダムに飛んで、ヒルトン・ホテルからラブ&
ピースのメッセージ送りました。
今年は40周年記念に当たるということで、世界各地で記念イベントがあったよう
です。

ここリヴァプールでは、アルバート・ドックのファミリー・レストラン<What's
Cooking?>にフカフカのベッドが設置され、来たお客さんがこれまた心地の良い
バスローブを羽織って、ベッドに飛び乗り、ピースサインで写真に収まっていま
した。

そのほか、ピース(平和×豆の複数形?)にちなんで、箸を使ってわさびピーを
3分間で何個食べれるかを競う「ピース・チャレンジ」。また、容器の中にわさ
びピーが何個入っているかを当ててみて、正解に近かった人にWhat's Cooking?
よりお食事券4名様をプレゼントというクイズも。

奥のスペースには、思い思いの平和へのメッセージを残すコーナーが設けられ、
同時にオルダー・ヘイ小児病院への募金活動も行われました。

このイベントは、PR会社の<Purple Revolver>が仕掛け人。ベッドとバスローブ
は、デパート<John Lewis>のご好意で提供されました。
また、Radio CityとEasyjetからは、現代版のジョンとヨーコをテーマにしたラブ
ラブな写真をウェブ上にアップロードしたカップルのうち一組を、アムステルダ
ムへの旅のプレゼントというキャンペーンも実施されました。

この日の楽しい様子は、Youtubeからご覧になれます。
http://www.youtube.com/watch?v=uLabtSFVNo0&feature=channel_page

40年前にメディアを巧みに利用したジョンとヨーコへのオマージュでしょうか、
このイベント開催中は、逐次ツイッターやTwitpic、YouTubeを通じて発信され、
21世紀のリヴァプールのベッド・インはハイテクでお茶目なイベントとなりました。 

Purple Revolver: http://www.fab4peace.com/

ちなみに。。。
現在 World Museum Liverpoolにて開催中の《Beat Goes On》展では、モントリ
オールで行われた2度目のベッド・インで使われた現物のベッドカバーが展示さ
れています。
この画像をE-カードとして送ることもできますので、ラブ&ピースを発信してみ
ては?
http://www.liverpoolmuseums.org.uk/postcards/writeMessage.aspx?coll=43&image=509

♪ ♪ ♪

4月15日、1989年に起こったシェフィールドのヒルズバラ・スタジアムでのFA
カップの準決勝を観に来たリヴァプール・ファン96名が命を落とすという悲劇
から20周年を迎えます。
今年は、リヴァプールやLFCサポーターのミュージシャン、LFCの元プレーヤー
達、ヒルズバラで犠牲となった方々の遺族代表も結集して、The Liverpool
Collective featuring The KOP ChoirによるトリビュートCD "Fields of
Anfield Road" をレコーディングしました。

この惨事の起こったまさにその時にスタジアムに観戦に来ていたスティーヴ・ロ
ズラム現リヴァプール市長みずからが発起人となり、文化支援団体である
<Merseyside ACME>のケヴィン・マクマナスと地元の音楽シーンを支援するライ
ブハウス<The Picket>のフィル・ヘイズが中心となって、ミニ・アルバムを制作
する運びとなりました。

メインのシングルであるこの 'Fields of Anfield Road' は、LFCファンの間で
は言わずと知れたKOPアンセムです。
この曲は、アイリッシュ・フォーク・ソングの 'Fields of Athenry' 元にした
ものですが、原曲の作曲家ピーター・セント・ジョンはこのCDのリリースのた
めにこの楽曲を無償で提供しました。

プロデューサーはColdplayのアルバムを手がけてきたケン・ネルソン、元La's、
Castのジョン・パワーがリードボーカル担当、曲の第3小節目に、Farmのボー
カル、ピーター・フートンが新たに歌詞を加筆しました。

レコーディングにはこの他にもShack/Pale Fountainsのミック・ヘッド、Echo
and the Bunnymenのドラマーのニック・キルロウ、Starsailorのジェームズ・
ウォルシュ、Troubadoursのロブ・テイラーが参加。

The KOP Choirは、ケニー・ダルグリシュ、フィル・トンプソン、ジョン・オル
ドリッジ、ブルース・グロブラー、ハワード・ゲイル、アラン・ケネディーと
いったLFCレジェンドたちで構成されています。

曲目は以下のとおり。
Fields of Anfield Road by Liverpool Collective feat. The Kop Choir
Heart as big as Liverpool by Pete Wylie
Turning the Town Red by Elvis Costello
Fields of Anfield Road-Sunday Morning version- by James Walsh (Starsailor)

このCDは3月26日にプロモーションが開始され、4月6日にはLFCショップの
店頭に並び、またiTuneからもダウンロード可能となります。
収益は、遺族の会であるヒルズバラ・ファミリー・サポート・グループに寄付さ
れるとのこと。

中心メンバーのフィル・ヘイズ自身、従兄弟をヒルズバラで失っているというこ
ともあり、エモーショナルなまでに精力的に『Fields of Anfield Road をナン
バーワンヒットに!』 とキャンペーンを展開しています。
ジャーナリストのステファニー・パワーが撮影したレコーディング風景の写真を、
フィル・ヘイズ氏が送ってくれましたので、ご覧ください。

この曲が4月15日に向けてナンバー1に届くよう、皆さんもダウンロード又は
CDを購入してください!

公式ホームページ: http://www.fieldsofanfieldroad.co.uk/

BBCのサイトからレコーディングの様子、インタビューのビデオがご覧になれま
す。
http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk/7959245.stm
http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk/7959229.stm
http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk/7963807.stm

♪ ♪ ♪

向こう2週間ほどリヴァプールを留守にいたします。次回のゴールドフィッシュ
だよりは、4月中旬以降のNLWでお目にかかります。

楽しいイースターを!

ミナコ・ジャクソン♪

≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish153_photo.html ≫


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