February 06 2007, No.284
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     リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
          〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

  ― 第77号 / 「リヴァプールで鬼は外、福は内〜!」 ―
 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish77_photo.htm ≫

鬼は外、福は内〜!
土曜日にカズさんから「節分だよ〜」とメールがあって、「おお、そう
だ!」と思い出し、旦那に節分について説明してみました。

「豆まきっていって、誰か一人が鬼役になって周りのひとが鬼に豆投
げて厄払いするんだよ」
と言ったら、
「それでキミは鬼役だったのか?」
と聞かれてちょっとムッ。
「たとえそうでもフレンドリーな鬼じゃい!」
と言い返したところで、ふと「泣いた赤鬼」の物語が頭に浮かんだので
その話も教えてあげました。

(豆まきならぬ)ビーンズ・オン・トーストをランチに食べながら、「赤鬼、
青鬼といえば、今日はダービー戦だねえ」と話をしていたのですが、そ
の結果は「引き分け」。
引き分けかあ、まあ負けなかっただけいいのかなあ、などと甘く思って
いたのですが、試合後、アンフィールド帰りのファッジさんとカーラさん
は開口一番、「もう意気消沈ですよぉ〜」。
そして、「あんなの負けたも同然ですよ〜」。

2人とも、怒りを通り過ぎて言葉数も少ない。いつもはあんなに元気な
のに。
私は得点結果しか知らなかったのですが、試合の経過を見てきた彼ら
にとっては納得いかなかった模様。
ファッジさんとカーラさんの悲痛の叫びレポートは、近々NLWにも寄せ
られると思いますので、乞うご期待(?!)。

 ♪ ♪ ♪

今週は、木曜日に、ボールド・ストリートのファッション&雑貨ショップの
Microzine Gallery (1階がショップで2階にギャラリーがあります)で行
われた、'Liverpool: Blood, Sweat and Tears. A Unique Collection' の
オープニングに行ってきました。

リヴァプールFCは、2001年から2006年までの間に11のカップファイナ
ルへと勝ち抜き、そのうち9つの優勝を勝ち取りました。
この間は主要スポンサーであったリーボック社が LFC のユニフォーム
を手がけていましたが、各試合ごとに本番用に新しいユニフォームを
制作するだけでなく、「ブラッドシャツ」(血のシャツ?)という、怪我でユ
ニフォームに血がついたときのバックアップを一着ずつ作り、厳重に
管理していたとのことです。
幸運にも、選手にこれといった大きな怪我はなく、ブラッドシャツは無
用で済んだので、完全なコレクションとして残されて、今回このようなか
たちでお宝ご披露の運びとなりました。

それぞれのシャツは、各試合の詳細と決定的瞬間の写真とともに額に
収められています。
額に入ったシャツを見ながら、「裏には誰の名前が入ってるんだろ
う?」と疑問に思われる方も多いと思いますが、ブラッドシャツは、全
員分が用意されているわけではなく、背番号も名前も入っていないと
のこと。怪我をした選手が手当てをして着替える直前に、必要に応じて
その場で名前と背番号をプレスするそうです。

スポンサーがリーボックからアディダスに変わり、今後さらにレアにな
ること間違いないこのアイテムは、オークション形式で購入希望者を
募ってます。リザーブ価格が 30,000ポンド(約720万円)。いくらまで上
がるんでしょうか?

このシャツのオーナーの方とお話ししました(匿名希望で写真撮影もす
べて拒否でした。残念!)。
「このコレクションの価値を上げているのが、あの白いシャツ、日本で
行われたワールドクラブチャンピオンシップのLFCとサンパウロ戦のも
のです。コイントスをして勝てば赤、負ければ白を着用することになる
ため、両方を用意していましたが、リヴァプールがトスで勝って赤を着
用したので、白のユニフォームは今まで日の目を見ることがなかった
んですよ」
「バラでは売りません。これはコレクションになってはじめてチームの
歴史として意味があるんです」

ほー。どおりで、11カップなのに12枚だったんですね。そして、
「それと一番端の白いシャツは、ウエストハムのシャツです。同じくスポ
ンサーがリーボック社だったので、これも加えました」
とのことです。ということで、全13枚の展示です。

展示されているシャツに由来する試合は以下の通りです。

1. The 2001 Worthington Cup Final
   (ミレニアムスタジアムでの初の決勝戦)
2. The 2001 FA Cup Final
3. The 2001 UEFA Cup Final
4. The 2001 Super Cup Final
5. The 2001 Charity Shield
   (シーズン5つめのトロフィー獲得の快挙!)
6. The 2003 Worthington Cup Final
7. The 2005 Carling Cup Final
8. The 2005 European Cup Final
9. The 2005 Super Cup Final
10. The 2005 World Club Championship
   (実際に使用された赤のユニフォーム)
11. The 2005 World Club Championship
   (使用されなかった白のユニフォーム)
12. The 2006 FA Cup Final
   (ミレニアムスタジアムでの最後のFAカップ決勝)

マイクロジンのディレクターである Chris Lee さんは、ボソッと「ボク、青
なんだよね〜」と苦笑い気味でしたけど、そのギャップも多少ネタにし
ているようです。土曜日の新聞では、赤シャツの展示の前で、青のユ
ニフォームを掲げた写真が掲載されてました。

また、なぜかこの日会場の片隅でワインの試飲会も行われていて、珍
しいものを飲ませていただきましたよ。
'Everton' という名前のワイン。オーストラリアでワイナリーを経営して
いるスカウサーが作ったワインとのこと。
これも Chris さんの小さな反発? 何はともあれ美味しいワインでした。

この日のオープニングに関して、事前に「この日は選手も来ます。古い
人と新しい人。。。」という情報をゲットしていたので、これはせっかくい
いチャンスだから、筋金入りの日本人ファンの2人も招待リストに入れ
てもらって一緒に行きました。
この2人とは、先ほどちょろっと名前が登場しましたが、LFC好きが高
じてリヴァプールでの留学生活をはじめたカーラさんと、その日に到着
したばかりのファッジさん。
ファッジさんは3ヶ月以内に2度目の訪リヴァ&サッカー観戦旅行で、
試合を見に行くとLFCが負け知らずで、しかも凄い晴れ男です。

2時間待っても選手らしき人が現れず、内心「期待させちゃって悪いこ
としちゃったかなあ」と思っていたら、どうやらそれらしき人が。私は全
く存じませんでしたが、昔からのプレイヤーをウォッチしている旦那が
目ざとく発見して話しかけました。

その名は、Michael Thomas さん。アーセナルからリヴァプールに移籍
をし、引退後もマージーサイド在住です。
まだアーセナルでプレイをしていたときに、89年のリーグ最終戦でリ
ヴァプールが2点さえ取られなければ優勝確実で、しかもその年2つ目
の優勝を果たせるはずだったところに、試合終了間際の89分でトドメ
の2点目を入れてリヴァプールの優勝を阻んだ張本人とのことです
(編注:1988-89シーズン。この最終戦でアーセナルは首位リヴァプー
ルに勝ち点76で並び、得失点差も37で並ぶ。総得点の差によりアーセ
ナルの逆転優勝となる)。

イングランド代表選手でもあった Thomas さんは、リヴァプールでは91
年から98年まで在籍していました。Michael さんとレッズサポーター日
本代表(?!)2人の記念写真をパシャ。

とりあえず古い選手は押さえましたが、新しい人らしき選手は分からず
じまいでした。
new すぎて分からなかったのかもしれません?! もしいたら気づか
なくてゴメンナサイ、本当に。

'Liverpool: Blood, Sweat and Tears. A Unique Collection' 展は、2月28
日まで。 
ちなみに、お店はセールやってます!

 < Microzine Gallery (マイクロジン・ギャラリー)>
  住所:65-67 Bold Street, Liverpool L1 4EZ
  電話: 0151 707 6561
  ショップ営業時間:月〜土/10:00〜18:00 日曜/12:00〜17:00
  ホームページ: http://www.microzine.co.uk

 ♪ ♪ ♪

【今週の告知】
その1;
ピアヘッドが2008年の春まで閉鎖になります。
計画としては、リーズ&リヴァプール運河をアルバート・ドックまで延長
させる工事と、ピアヘッド周辺の整備・改善工事だそうです。博物館の
建設もありますしね。そういえばだいぶ前に、今年のマシュー・ストリー
ト・フェスティバルはセフトン・パークになるかもしれないという噂を聞い
た記憶がありましたが(現時点の情報ではシティーセンター内となって
ますが)、このことだったのかも。
それにしても、代表的な観光スポットが15ヶ月もクローズとはちょっと驚
きです。

閉鎖以降にピアヘッドの「スリー・グレイシス」 ( The Royal Liver
Building, The Cunard Building, The Port of Liverpool Building )を正面
から見るには、バーケンヘッドまで行くか、フェリーからの眺めをお勧
めします。
とにかく 2月中旬にクローズされるそうですので、まずはお早めに見納
めを!

その2;
今年もチャイナタウンにて、Chinese New Year(旧正月)のお祝いイベ
ントが行われます。
獅子、龍、麒麟の舞やパレード、爆竹、などメインの催し物は、2月18
日(日)の午前11時からスタートします。
午後1時からは、チャイナタウン内の公園 Great George Square にて、
The Pool of Life 主催の日英共同の空中舞踏(←と中国語のほうには
訳してありました)、The Elements も行われます。
詳細は Liverpool Chinatown Business Association ホームページ
( http://www.lcba.net )から。

それではまた来週。

ミナコ・ジャクソン♪

≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish77_photo.htm ≫


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