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▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ウエダミナコ

  ― 連載第7回 ―

NLW読者のみなさま、こんにちは。
今週は火曜日にキャバーンクラブにて行われた、BBC Radio One 主
催の “One Music at the Cavern” というイベントのレポートをお伝えし
ます!

メインステージとセカンドステージの2段構えで、バンド、エレクトロニカ
のライブ、DJなどバラエティーに富んだラインアップでした。その日の
キャバーンは、平日にしては結構混みあっていて、2つのステージの
間を、バンドの演奏のあるほうにオーディエンスが流れてました。客層
はいつものキャバーンに比べて年齢層が若めで、最近の音楽に敏感
そうな男の子が多かったです。

私が着いた9時ごろ、メインステージではちょうど Global Goon のライ
ブの最中でした。ライブといっても電子音なので、ステージ上で黙々と
機材のツマミやパソコンのマウスをちょこちょこ動かしている絵がキャ
バーンらしくないミスマッチでよかったです。Radio One のDJセットで
は、Huw 、Ras 、Rob の3人のDJがタッグを組んで2〜3曲ずつ順番
にプレイ、それぞれ異なるジャンルのなかから何が次にかかるか分か
らないサプライズ感がなんともいえませんでした!

セカンドステージでは、個人的に注目しているリヴァプールのエレクト
ロニカ集団、The Hive Collective の Alextronic と Strcprstskrskrk に
よるDJセットをやっていて、今回はダンス系が中心でした。通常の
Hive のイベントでは、コンピューターグラフィックをバックに、実験的な
ラップトップ・ミュージックや電子ノイズを即興で演奏したり、月一で日
曜日の午後にDJのイベントを開いたりしています。

ホームページ http://www.thehivecollective.co.uk のフロントページ
を見るといきなりアンチ・ビートルズ? ともとれる写真が載ってて一
瞬ドッキリしますが、彼らのニュースレターが “The Hive Collective:
Rewiring the Mersey sound” と締めくくられているように、別にビート
ルズが好き嫌いどうのではなくて、「既存の音楽にとらわれずに新しい
音を創っていこう」という意気込みが感じられます。
まあそもそもビートルズも、60年代でいう超最先端のテクノユニットと
呼べるほど実験的なことをしてましたから、こういう革新的な動きはリ
ヴァプールにとってむしろ健全なんじゃないでしょうか。是非チェックし
てみてください!

キャバーンというとビートルズのゆかりのライブハウスということで、
普段行われているライブは主にいわゆる昔ながらのバンドスタイルが
多いのですが、今回のイベントでは、The Cranebuilders や The
Wombats などのローカルのインディーバンドや、The Hive Collective
などのリヴァプールの音楽の新しい勢いが全面に出ていたイベント
だったと思います。

ウエダミナコ


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