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▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ウエダミナコ
             〜 Goldfish Liverpool Update / minako ueda 〜

  ― 連載第23回 / 「怒涛のバンクホリデーウィークエンド」(1) ― 

NLW読者のみなさん、ご無沙汰しております。
マシューストリートフェスティバル前後は怒涛のようにイベントが目白押
しでした。
今思い返してみても、何から手をつけたらいいか分かりません。とりあ
えず記憶をたどりながらなんとか書き留めていきます!

まずは8月24日にKazさんがリヴァ入り!
ちょうど私は、ブルーバッジ・ガイドの Dianne と Les さんたちとホープ・
ストリート・ツアーの打ち合わせ及びリハーサルがあったので、無理や
り到着したばかりのKazさんも巻き込んでしまいました。
このツアーは、9月8日に Heritage Open Days の一環として、私の所
属する The Hope Street Association 主催で行われたショート・ウォー
クです。2つの大聖堂を結ぶホープ・ストリートは、全ての建物にストー
リーがあると言っても過言でないほどに見所が多く、本番当日は大盛
況に終わりました!

ツアーのリハーサル終了後は、Kazさんお疲れのところ承知で、Ye
Cracke へ向かい乾杯。
しかしあまりゆっくりする暇もなく、Kazさんはスカウスハウスの仕事へ、
私はその足でアラートンへ向かい、「ジャパン・ソサイエティ」のギャザ
リングに参加しました。
リヴァプール在住の日本人の方や、日本に深いかかわりを持つイギリ
ス人の方々と会い、楽しく和やかな時間を過ごすことができました。し
かしここでもゆっくりできず、後ろ髪をひかれつつ途中で失礼してシ
ティーセンターへ舞い戻り、マシューストリートにある View Two Gallery
のプライベート・ヴューに滑り込みセーフ。前回号でも紹介した、ロシア
人アーティスト、Oleg Ikona によるインタラクティブ・アイコン展です。写
真は、ギャラリーオーナーの Ken Martin 氏と Oleg Ikona 氏とその
ビートルズ・アイコンです。

25日はどしゃぶりの中、Kazさんが案内するビートルズ・タクシー・ツ
アーに同行しました。
8月とは思えないほど寒く、吐く息も白いのには驚きでした。ビートルズ
のメンバーの生家、学校、行きつけだったパブなどを回りました。途
中、運転手のジョン(編注:ミナコさんの友人のお父さん)が、当時のリ
ヴァプールの話や、隣に住むイアンさんという人が、昔ジョン・レノンと
学校でとなりの席に座っていて、よくつるんでいたとの話(でも友達だっ
たからあえてサインなどをもらわなかったことを今悔やんでいるそうで
す)を聞かせてくれたのが興味深かったです。

訪問した数あるビートルズゆかりの地のなかで、ウールトンにあるセン
ト・ピーターズ教会が印象に残ってます。私も今回が初めてで、たまた
ま運良く教会スタッフの Dave さんと管理人の Graham さんが現れて、
「ちょうどよかった、君たちも運がいいね、ボクも今着いたばっかりなん
だよ。中を案内するよ」と教会の中に招かれ、ジョンとポールが出会っ
た庭、そしてクオリーメンが演奏したステージ跡、エリナー・リグビーの
お墓などを案内してもらいました。
また、「訪問しにきた人たちの写真を撮って数が集まったら壁に展示
することにしたんだけど、写真を撮ってもいいかなあ? ちなみに君た
ちが最初のビジターだよ」と言われ、2つ返事で写真に納まりました。

今回のタクシーツアーで、改めてリヴァプールはビートルズの足跡だら
けで、これに他のリヴァプールのバンドの生い立ちを加えたら、ものす
ごい数の観光名所になるんだろうなあなんて考えてしまいました。リ
ヴァプール音楽マップなんて作ったら、真っ黒になってしまうんでしょう
ね。

ツアーを終えて、シティセンターに戻り遅い昼食をとったあと、FACTへ
向かいました。FACTは、映画館、マルチメディア系ギャラリー、カフェ、
バーなどの入った比較的新しいカルチャーコンプレックス。
この日は、5人の日本人アーティストによる『 Rock The Future 』展の
オープニングの日だったのです。
このイヴェントのお話は来週に!

(つづく)


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