November 9 2004, No.175
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
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▽フロム・エディター
▼リヴァプール・ニュース <2004年11月2日〜11月6日>
▽スカウスハウス・ニュース
▼今週のフォト&BGM
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▽フロム・エディター
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11月5日の英国は、「ガイ・フォークス・デイ」でした。「ボンファイア・ナ
イト」とも呼ばれる、「花火の日」です。
英国の花火は、一般的には、我々が想像するものとはずいぶん違う
ようです。
今週の「ニュース」には、ボンファイア・ナイトで失明したおじいさんの話
があります。なんでも、毎年およそ1000人が怪我をし、「音がうるさ
い」とか「危ない」とかの苦情が、各自治体に何千件も寄せられるほど
の問題にもなっているそうです。
僕は1度だけ、このボンファイア・ナイトに遭遇したことがあります。
7年前のことで、リヴァプールに長期滞在していた僕と妻は、湖水地方
への小旅行に出かけました。アンブルサイドに2泊した後で、ケズ
ウィックという小さな町を訪ねました。まったく知らなかったのですが、
その日が「ガイ・フォークスの日」だったのです。
夕食をとってB&Bに戻ると、宿の主人が「ファイアーボムは見たか
ね?」と訊いてきました。
「ファイアーボム?」と僕。爆弾って何だろ、ファイアーワークスなら花
火なんだけどなあ、と思いながら、「いいや…それって、ファイアーワー
クスのこと?」と訊き返すと、主人はほんのちょっと考えて言いました。
「…そう、そうだな、ファイアーワークス。今日はファイアーワークスの
日なんだよ。観に行くといいよ」
我々夫婦は、そうか花火の日か、そういえばリヴァプールにもでっかい
打ち上げ花火の広告が貼ってあったなあ、きっと全国的な花火大会の
日なんだな、と合点し、喜びました。こりゃ見に行かなくっちゃ。
「えーとおじさん、花火はどこでやってるのかな? どこに行ったら見れ
るの?」
「どこにって、あちこち、そこらじゅうでやってるさ。ははは」
「そこらじゅう? へえ、そりゃあすごいね。オッケー、行ってくるよ!」
我々は慌てて外に出て、美しい花火を求めて真っ暗な町を歩き回りま
した。でも、どれだけ歩いても花火大会らしきものは見つかりません。
初冬の英国の田舎町の、普通の夜です。街灯は少ないし、寒いし、人
通りはほとんどありません。お祭りの日とはとても信じられないくらい
静かです。
時おり、「ひゅっ」とか「ピュー」とかいう、ちょうどロケット花火みたいな
打ち上げ音がどこからともなく聞こえて来ますが、でもそれだけです。
もしかしてこれが…いや、まさか。こんなショボいものが、「花火」なわ
けがないだろう…。
どう考えても、イヴェントっぽいムードは皆無です。空は暗いままで、も
ちろん、「たまやー」なんて声はどこからも聞こえて来ません。
3、40分も歩いた頃でしょうか、こりゃだめだとあきらめて帰ろうとして
通りかかった民家の塀の向こうから、楽しそうな声が聴こえて来まし
た。家族が庭に集まっているようです。そしてその庭から、「ピュウ」と
いう鋭い音とともに、1本の光の筋が天に昇って行ったのです。
この時にやっと、我々は理解しました。おじさんが言っていたのは、や
はりこれだったのです。「ファイアーワークス」というよりは、なるほどこ
れは「ファイアーボム」ですね。
都市部では花火大会が行われたりしますが、一般的には家庭行事で、
それぞれの庭でつつましく「ボム」を打ち上げるものなのでしょう。どう
りで、「そこらじゅうでやってる」わけです。
ところどころで上がる「ボム」の音を聞きながら、なるほどねえ、地味だ
けどなんかほのぼのしていいね、日本の風習でいうと節分みたいなも
のなのかな、などと勝手なことを言い合って、妻とB&Bへ帰りました。
― Kaz (09/11/2004)
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▼リヴァプール・ニュース <2004年11月2日〜11月6日>
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*** 11月2日(火) *******************************
【プレミアシップ 04−05】
イングランド・プレミアリーグの結果です。
30日にアストン・ヴィラをホームに迎えたエヴァトンは、1−1で引き分
けました。
ゴール・スコアラーは、マーカス・ベント(33分)でした。
試合後、監督のデイヴィッド・モイーズはこう語っています。
「少々のことじゃ納得してもらえない。うちの選手たち自身がそうだし
ね。彼らはチームとしてまとまっていて、すごく自信を持っていて、もっ
と上を目指している。自発的にね。今日はタフなゲームで、ポイントが
取れただけでも良しとしたいところなんだが、選手たちは誰もそう思っ
ていないだろう。みんな3ポイント取れたはずだと言うだろうね。惜しい
チャンスがいくつかあったから、ひとつでも決まっていれば我々の勝ち
だったんだが」
「我々は今いいところにつけているし、ポイント数もかなり稼いでいる。
良く健闘したじゃないかって他人には言われるかもしれないがね、でも
浮かれるつもりはない。このままガンガンやり続けて、もっとポイントを
拾って行くだけだよ」
「そうは言っても、今の位置ではホームでの勝利はとても重要で、それ
を取れなかったのはちょっと痛いね」
「この1、2ヶ月、我々への期待が急上昇していると感じる。それはきっ
と、選手たちの必死の頑張りが伝わっているからだろうね」
同じく30日、アウェイでブラックバーンと対戦したリヴァプールは、
2−2で引き分けました。
ゴール・スコアラーは、ヨン・アルネ・リーセ(7分)、ミラン・バロシュ
(54分)でした。
リヴァプールのストライカー、ジブリル・シセは、ブラックバーンのディ
フェンダー、ニリス・エリック・ヨハンソンのタックルを受けて38分に負
傷退場し、病院に運ばれました。診断結果は脛骨とヒ骨骨折の重症
で、今季の復帰は絶望的と言われています。
11月1日現在のリーグ順位は、リヴァプールが17ポイントで6位、エ
ヴァトンが23ポイントで3位です。
*** 11月4日(木) *******************************
【フランキー復活】
新生フランキーが、再びハリウッドを目指します。
リヴァプール出身としてビートルズ以来最大のセンセーションを巻き起
こし、80年代の英国で最も論議の的となった伝説のバンド、フラン
キー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドが、新しいフロントマンを迎えて再始動す
ることになりました。1987年の解散から17年ぶりの「再結成」です。
10月31日、カリスマ的なフロントマン、ホリー・ジョンソンに替わる新
しいシンガーのためのオーディションが、ロンドンのレスター・スクエア
で行われました。
オーディションに集まったおよそ200名もの候補者の中から選ばれた
のが、ニューカッスルの無名俳優で28歳のライアン・モロイでした。
フランキーの再結成は、チャールズ皇太子のチャリティ・コンサート「プ
リンスィズ・トラスト」から出演依頼を受けてのものでした。
「プロデュースト・バイ・トレヴァー・ホーン」というタイトルがついた今年
の「プリンスィズ・トラスト」は、11月11日にウエンブリー・アリーナで行
われます。
フランキーズのほか、ペット・ショップ・ボーイズ、ABC、シール、グレイ
ス・ジョーンズ、t.A.T.u 、アート・オブ・ノイズらが出演します。もちろん、
チャールズ皇太子も出席します。
他のフランキーのオリジナル・メンバーや、彼らのプロデューサーだっ
たトレヴァー・ホーンと一緒に、今回のオーディションの審査を務めた
ポール・ラザフォードは、こう話しています。
「俺たち、これまで何度か再結成したいと思ったことはあったんだけど
ね。でもホリーだけは全然乗り気じゃないんだよ。あいつとはもう何年
も話してないな。自分のやってること以外には興味がないんだろうね」
「まあしょうがないさ。でも俺たちの歌って今でもすげえ人気あるんだ
ぜ。特にアメリカでね。それじゃまあ、もうひと稼ぎさせてもらおうじゃ
ないかってことになったわけさ」
ポールは現在44歳で、ニュージーランドに住んでいます。ホリー・ジョ
ンソンの代わりができる人間がいるとは考えていなかったと言う彼で
すが、オーディションでライアンを選ぶのは難しいことではなかったそ
うです。
「たいして苦労はしなかったな。すぐに15人にしぼって、それをさらに
2人にしぼったんだ。それにしてもヘンなやつがいっぱい来てたよな」
選ばれたライアン・モロイはこう話しています。
「いや友達と一緒に観に来たんだけどね、その場で出てみようかって
ことになってね」
「『トゥー・トライブス』の歌詞はちょっとうろ覚えだったんだけどさ、でも
ステージに上がったらもう思いっきりやったよ。ノリノリでね。でもまさ
か選ばれるとは全然思ってなかったんだけど。ドリーム・カム・トゥ
ルーって感じかな」
「子供んときからすっごいフランキーファンなんだよ、僕は。あれはほ
んとすごい衝撃だった。僕の人生にすごい影響を与えたんだ」
「まだちっちゃかったけど、『トゥー・トライブス』のヴィデオが放送禁止
になった時は何とかして観たいって思ったもんね。で、実際観て、ファ
ンタスティックだって思ったよ。イカしてるってね」
「僕が大ファンだってこと、友だちはみんな知ってるよ。全部の曲の歌
詞を覚えてるしね。だからまあ2週間しかなくてもだいじょうぶ。ちょっ
とキーを合わせるだけでいいんだ。それでもうばっちり準備オッケー
さ」
「僕はドレスアップするのが好きだし、結構目立ちたがりなんだよ。だ
からすっごく楽しみだ」
それでもライアンは、自分のヒーローと比べられることには少しナー
ヴァスになると話しています。
「だってホリーはとんでもないカリスマ性の持ち主だからね。ファンの
人たちには楽しんでほしいし、できれば僕のことも認めてもらいたい
な」
「きっとアドレナリンが沸きっぱなしってことになるだろうね。でもステー
ジの上でベストを尽くすつもりだよ」
*** 11月5日(金) *******************************
【UEFA・チャンピオンズリーグ】
2日に行われたチャンピオンズリーグのグループリーグ第4節で、リ
ヴァプールは、デポルティーヴォ・ラ・コルーニャとアウェイで対戦しま
した。
結果は0−1でリヴァプールが勝ちました。決勝点は、相手ディフェン
ダーのオウン・ゴールでした。
監督のラファエル・ベニテスはこう話しています。
「これであとは我々次第、というところまで来た。グレイトな勝利だった
し、私がこれまで見たうちでベストのリヴァプールだったことにとても満
足している」
「スペインで勝利を収めた気分はどうかと訊かれても、そのことは私に
とって特に重要ではありませんね。勝ったことはリヴァプールにとって
重要だ。だが、どこで勝ったかは重要ではない」
「チャビ(・アロンソ)が(怪我のため)45分以上はプレイできない状態
だった。しかしディトマール・ハマンとイゴール・ビスチャンのパフォー
マンスが良かったために、終了直前まで使わずに済んだ」
「デポルはグッド・チームだ。ボールを持たしてしまうと実にやっかいな
ことになる。しかし我々はよく分かっていた。もし我々がカウンターア
タックで1点取れば彼らはナーヴァスになるということをね」
デポルティーヴォの監督、ハビエル・イルレタはこう話しています。
「リヴァプールのプレイがすごく良かったね。我々は攻め切れなかっ
た」
「これでヨーロッパでのホームゲームでは6試合得点出来ていない。そ
れはよく分かっているよ。しかしそれは、チーム全体のパフォーマンス
を反映しているというわけではないんだ。もっとも、今日の我々はいい
プレイをすることはできなかったがね」
この勝利で、リヴァプールはグループAの2位に浮上しました。首位オ
リンピアコスと同じ7ポイントを獲得しています。
*** 11月6日(土) *******************************
【あるレッズ・ファンの願い】
86歳のレッズ・ファン、ビル・パーカーさんが、少年時代からの夢を実
現させました。
ビルさんは、花火の事故で両目を失明しました。それは今から70年
以上前の、12歳の誕生日のことでした。
70年以上も熱心にリヴァプールFCを応援し続けてきたビルさんです
が、失明して以来、アンフィールド・スタジアムに足を踏み入れたこと
は一度もありませんでした。
しかし11月4日、国じゅうで花火が上げられるボンファイア・ナイト(ガ
イ・フォークス・ナイト)のイヴであり、ビルさんの誕生日でもあるこの
日、介護員のモーリーン・クラークさんが、ビルさんをアンフィールド・
スタジアムに連れて行く決心をしたのです。
長年の願いが叶ったアンフィールドで、ビルさんはこう話します。
「またアンフィールドに来られるとはなあ、まるでマジックみたいだな」
「前に来た時はフットボールじゃあなくてね、ボクシングを観たんだよ。
アーニー・ロデリックとジェイク・キルレイの試合だった。目が見えんよ
うになってからは、来る意味がなくなってしまったからね」
「でも今日ここに戻って来れて、今までで最高のバースデイ・プレゼント
をもらったような気分がするな」
現在は一人暮らしのビルさんですが、息子や孫、それからひ孫にも、
きっちりとリヴァプールへの愛情を引き継いでいます。彼らは全員、
シーズン・チケットを買って応援するほどの熱心なレッズ・ファンです。
ボンファイア・ナイトで両目を失明したビルさんは、花火をする時には
じゅうぶん気をつけてほしいと訴えています。
「12歳の誕生日の日、私が家の外に出たら、何人かの子供が花火で
遊んでおった。まさかそれを投げつけられるとは思ってもみなかった
が、その中のひとつが私の左目に命中した」
「あの頃は家庭にお湯なんてものはなかったから、私は冷たい水で傷
口を洗った。その時点で私の左目は完全に死んでしまって、ジグザグ
の傷跡が残った」
「セイント・ポールのアイ・ホスピタルに連れて行かれたが、医者には
手の施しようがなかった。両目ともね。で、私はそれ以来盲目なんだ」
「ボンファイア・ナイトは楽しんだらいい。だが花火はおもちゃではない
んだ。大怪我の元にもなり得るってことはどうか覚えておいてほしい
ね」
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▽スカウスハウス・ニュース
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*** リンク追加のお知らせ ******
ウェブサイトの「リンク集・日本語サイト」ページに、自然保護団体 日
本熊森協会さんを追加しました。「クマなどの野生動物の棲む森の保
全・復元」を実践されています。英国のような自然環境や野生動物の
保護活動は、この日本でも決して不可能ではないのです。みんなでサ
ポートしましょう!
http://scousehouse.net/links-japanese.htm
*** リヴァプール語学留学・2005 ******
お待たせいたしました。リヴァプール・コミュニティ・カレッジ、そして
ヨーロピアン・ランゲージズ・センター両校の、新年度のコース&学費
をアップしました。
インフォメーションのページも少しリニューアルしています。
http://scousehouse.net/study/index.htm
*** ビートルズ・ガイドツアー ******
「スカウス・ハウス」では、リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの
地を訪ねるガイドツアーをアレンジします。
ガイドはもちろん現地在住の日本人。レギュラー・ツアーのほか、
ちょっとマニアックなツアーも用意しています。また、ご希望により、プ
ライヴェート・ツアーのアレンジも承ります。
ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/beatles/info.htm
*** 原稿募集中 ******
「リヴァプール・ニュース」では、読者のみなさんからの投稿を募集して
います。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、ある
いは英国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。
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▼今週のフォト&BGM
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*** 今週のフォト ******
今週は、アンフィールド・スタジアムの写真を選びました。
ウェブサイトの「NLWライブラリー」ページに掲載しています。
http://scousehouse.net/library.htm
*** 今週のBGM ******
“The Blues Brothers (1980 Universal)”
2週間前は「ブルース・ブラザース2000」でしたが、今週は、第1作
「ブルース・ブラザース」のヴィデオです。
この2週間、我が家ではずう〜っとブルーズブラザース・ブームがずっ
と続いています。もう延々と、このどちらかのDVDが流れています。全
然厭きることがありません。ほとんど病気ですね。妻も同病のようで、
ついに昨日あたりから、シカゴ行きの話が夫婦の会話に登場するよう
になっています…。 (Kaz)
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□■ 第175号 ■□
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