December 28 2004, No.182
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     リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼「ベスト・オブ・NLW」(2004年・前期)
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト&BGM 


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▽フロム・エディター
―――――――――――――――――――――――――─ NLW □

第182号。今年最後のNLWです。
去年に続いてこの年末年始も、1年間の総集編「ベスト・オブ・NLW」を
お送りします。
今週と来週の2週間、前期と後期に分けて10本ずつ、「ぜんぜん新し
くないニュース」をお届けします。
「ああそういえばこんなこともあったなあ」と、この1年を思い出しなが
らお付き合いいただければ嬉しいです。

この第182号を入れて、今年は52のNLWを発行したことになります。
52?
そういえば、正月もゴールデン・ウィークもお盆もずーっと休まなかった
ですね、今年は。風邪をひいても台風が来ても身内が死んでも、とに
かく毎週毎週、せっせと発行し続けてきたわけですね。おお。
まあ、内容が伴っているかどうかは別ですが…。

というわけで、今年も何とか1年間、無事に発行を続けることができま
した。
ご購読いただいているみなさんのおかげです。ありがとうございます。

2005年もどうぞよろしくお願いいたします。
みなさんよいお年を。

                           ― Kaz (28/12/2004)


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▼「ベスト・オブ・NLW」(2004年・前期)
―――――――――――――――――――――――――─ NLW □

*** 1月7日(水) *******************************

【教皇はレッズ・ファン】
ローマ教皇(法王) John Paul II は、リヴァプールFCのゴールキー
パー Jerzy Dudek のファンなのだそうです。
デュデクは、ローマ教皇と同じポーランド人です。また、ローマ教皇は、
少年時代にアマチュアのゴールキーパーだったことがあるのだそうで
す。

教皇がレッズとデュデクのサポーターであることは、デュデクが昨年
ヴァチカンを訪問した際に確認されました。
デュデクは地元紙 Liverpool Echo のインタヴューに応えて、その時の
ことを語っています。

ローマ教皇は、1981年にリヴァプールを訪問した際に、沿道を埋め
た何千人もの観衆や、彼らの愛情表現に感銘を受けて、いっぺんに
この街が好きになったのだとデュデクに話したのだそうです。

デュデクの話です。
「教皇に仕えている人とも話をすることができたんですが、彼らによる
と、教皇はいつもリヴァプールのゲームを観てくださっているんだそう
です。そしてずっと私に注目しておられると」
「ものすごく驚きましたよ。彼らは何でも知ってましたからね。フット
ボールのこと、私のこと、リヴァプールのこと。詳しかったですよ」

デュデクにとって、教皇との謁見は、生涯を通じての夢が叶うことでし
た。
ポーランド代表選手の彼は、イタリアとの親善試合の前にヴァチカン
を訪問し、教皇との感激の対面を果たしました。

デュデクは続けます。
「イタリア・チームが、ポーランドに飛ぶ前に教皇に会うことになってま
してね、それで、11人分の空きがあるっていうことで、ポーランドの
フットボール協会の役員と2人のプレイヤーが招待されたんです」
「誰をそのメンバーに選ぶかってことは、すごく難しい選択だったと思
いますよ。でも、幸運なことに私が選ばれたんです」
「なぜ私が選ばれたのかは、私にも分かりません。だからすごく驚き
ましたけど、でも、たいへん光栄なことでした」
「ヴァチカンに行って教皇に会うということは、常に私の夢でした。でも
これまでは、時間がなくて行ったことはなかったんです」
「私の目には、本当に特別なかたのように見えました。教皇はポーラ
ンド出身で、すべてのポーランド人はそれを誇りに思っています。もち
ろん私だってそうです。自分にとって教皇がどれほど大きな存在かと
いうことは、言葉では言い表せません」
「教皇は、若い頃はスポーツ万能だったそうです。フットボールをプレ
イする時はキーパーだったそうで、それで私たちにはいくらか共通す
るものがあるのではないかと思います」
「教皇にお会いしたとき、私がギフトを渡す役に選ばれたんです。ポー
ランドのユニフォームを渡しました。背中に教皇の本名を入れたもの
をね」


*** 1月8日(木) *******************************

【リヴァプールでイルカと泳ぐ?】
リヴァパドリアンたちは、ウィットに富んだユーモアのセンスの持ち主
として世界的に有名です。
しかし、この街のコメディアンにも考えつかないようなギャグの数々が、
ツーリストたちの口から発せらることもあるようです。

ツーリスト・インフォメーションのカウンターでは、「ストロベリー・フィー
ルズでフルーツ狩りができますか?」とか、「マージーサイドでイルカと
一緒に泳げるエリアはありますか?」といった、びっくりするような質問
を受けるのだそうです。
そこで、観光局 The Mersey Partnership では、ここ12ヶ月間で実際
に受けた、ファニーな問い合わせのベスト10を発表することにしまし
た。

「あのてっぺんに悪魔が乗っかっているビルディングは何ていうの?」
もちろんこれは、ライヴァー・ビルディングのことを指しています。実際
に乗っかっているのは悪魔ではなくて、伝説の鳥「ライヴァー・バード」
です。

「ハングオーヴァー・ストリートに行きたいんですが」
いくらパブが多いリヴァプールとは言っても、これは「ハングオー
ヴァー(二日酔い)」ではなくて、「ハノーヴァー」の間違いです。

Liverpool John Lennon Airport のインフォメーション・カウンターに寄
せられた質問も、傑作ぞろいです。

「中国にケーキを送りたいんですけど」
「うちの家の上を飛行機がブンブン飛んで困ってるんですけど、あれ、
やめさせてもらえませんかね?」
「スコットランドに行くのにヴィザは必要でしたかね?」
「すみません、ここってどこですか?」

フライト・アテンダントたちは、機内に持ち込めるアイテムについての
いろいろな質問を受けました。

「手荷物に水鉄砲が入ってるんですけど、いいでしょうか?」
「スペインにベーコンを持って行ってもいい?」

マージー・パートナーシップのヴィジター・サーヴィス・マネージャー、
Julie Evans はこう話しています。
「傑作ばかりですよね。私たちは、マージーサイドを訪れるヴィジター
の一人ひとりの役に立とうと一生懸命にやってはいるんですが、たま
に唖然としてしまったり、お腹を抱えて笑ってしまうようなリクエストが
あるんですよね。もちろんその場では笑ったりしないで、できるだけ親
身になってお答えしていますよ」
「ひょっとしてツーリストの方々の方が、ツーリスト・インフォメーション・
センターの知らないような秘境をご存知なんじゃないか、なんて思った
りして」


*** 1月29日(木) *******************************

【おつかれさま】
John Lennon が少年時代を送った家の案内人としての生活は、いっ
たいどんなものなのでしょうか?

The National Trust によって一般公開されている “Mendips” 。この家
の最初の管理人として公募により採用されたのが、23歳のハイトン
出身の若者 Matthew Whitfield でした。以来彼は、7ヶ月の間に約
7000人もの熱心なビートルズ・ファンの相手をすることになりました。
そして今、その務めを終えたマシューが、地元紙 Daily Post のインタ
ヴューに応じています。

ある日マシューは、メンディップスの階上にあるトイレの入り口から、
女性の足が2本突き出しているのを目にしました。
お客さんが倒れているのだと思った彼は、ハラハラしながら階段を駆
け上がりました。しかし近寄ってみるとその女性は、倒れているので
はなく、愛おしそうに両腕で便座を抱きしめていただけでした。彼は、
すぐに便座を離してトイレから出るように言わなければなりませんでし
た。
マシューはこう回想しています。
「あの人、ものすごく感激してたみたいだったなあ。顔を真っ赤にさせ
て、涙も流してて。びっくりしたけど、心臓発作とかで倒れてるんじゃあ
なかったってわかって、ちょっと安心した」
「彼女を便座から引き離して、ここは立ち入り禁止なんですよって言っ
て聞かせたんだけど、でも、彼女の夢をぶち壊しにはしなかったよ。
いやこれはジョン・レノンが座ったオリジナルの便座じゃないんですよ、
なんてちょっと言えなかった」

その女性がなぜそんな風変わりな方法でレノンの魂との交流を図ろう
としたのかは謎ですが、心優しきマシューは、困惑しながらも「彼女が
カナディアンだったからかな」と鷹揚です。

マシューは続けます。
「『この家は1950年代の様子を復元しています』ってことになってる
んだけど、
ああいうことがあってから、トイレとバスルームの備品は現代のもの
に差し替えられてる。だから、レノンのオリジナルでは絶対にないよ」
「そうだな、取り乱すほど感動する人は、1週間か2週間に1人くらい
だよ。そんなに多いわけじゃない。泣き叫んだり気を失ったりした人も
いないし。泣いてる人はいっぱいいるけどね」
「有名どころでは、“Coronation Street” (英国のロングラン・TVドラ
マ)で Dev 役をやってる人が来たことがあるよ。ガールフレンドと一緒
でね。僕らがちょうどランチタイムで閉めてる時間にさ、『ハーイ、マン
チェスターからはるばるやって来たんだぜ』だって。何言ってんだよ、
オーストラリアとか日本とかから来る人もいるんだっての。もちろん入
れてやったりなんかしなかったよ。だって近所の人たちとの約束で開
館時間はきちんと決まってるんだから」

メンディップスに来る前のマシューは、リヴァプール大学で歴史を学
び、マンチェスター大学のギャラリー&ミュージアム学科でMAを取得
しています。今後は、ウッド・ストリートの Cube Gallery に勤めること
になっています。


*** 3月4日(木) *******************************

【ライヴァー・バードの健康チェック】
リヴァプールのシンボル Liver Birds の健康チェックが行われていま
す。
「ライヴァー・バード」とは、ピア・ヘッドにあるあの Royal Liver Building
の頂上に羽を広げてとまっている、2羽の伝説の鳥です。

数週間かけて尖塔修理職人チームが調査した結果、この93歳にな
る2羽の鳥のコンディションは、長年風雨に晒されていたにもかかわ
らず、とても良好であることがわかりました。
職人のひとり John Pope は今、身長18フィート(約5.5メートル)・羽
の幅12フィート(約3.65メートル)の巨大な2羽の鳥に、防水剤をペ
イントしているところです。
ジョンの話です。
「あの高いところで作業するのはすごくいい気持ちだよ。ちょっと風が
あるけどね」
「リヴァプールじゅうを見渡せるんだよ。河口から船が入って来るとこ
ろも見えるしね。僕らがてっぺんで作業してるのに気がついた人は必
ず訊いてくるね、鳥はどんな様子なんだ? って」
「まず、すごく迫力があるね。それに、何十年もあそこにとまり続けて
るわりにはとても元気そうなんだ」

ライヴァー・バードは銅製ですが、酸化により全身が緑色に変色して
います。
ライヴァー・バードがとまっているのは、地上から322フィート(約98
メートル)も上にある、ライヴァー・ビルディングの天井ドームです。職
人たちは、そのドームの上に登って、慎重に作業を進めています。

両方のライヴァー・バードの内側には、鋼鉄製の梁が渡してあるそう
です。
これは、悪天候で落ちてしまわないようにするためなのですが、同時
に、「ライヴァー・バードが飛んで行く時にリヴァプールは滅ぶ」という
迷信が現実になるのを防いでいるのだとも言われています。

ライヴァー・ビルディングの持ち主である Royal Liver Assurance のス
ポークスウーマンは、こう話しています。
「私たちがお医者さんに行って検診してもらうような、まあそんな感じで
しょうかね。ずっと元気でいてもらいたいですからね」
「年齢を考えると、パーフェクトな健康状態なんですよね」
「あのてっぺんからの眺めはファンタスティックですよ。あまりの素晴ら
しさにまばたきするのも忘れるくらい」
「この街の人々は、このライヴァー・バードのことを心から誇りに思って
いると思いますよ。もちろん私たちもそうです」


*** 3月8日(月) *******************************

【メモリアルはどこへ?】
「 George Harrison 生誕の地にメモリアルを」という2年越しのキャン
ペーンが、実現したと思った途端に終わりになりました。

2001年11月にジョージが亡くなって以来、リヴァプールのビートル
ズ・ファンたちは、ウェヴァトリー地区に今も残るジョージの生家に、記
念のプラークを取り付ける準備を進めて来ました。
そして素晴らしいデザインのプラークがついに完成し、3月3日に、
ジョージの生家のあるアーノルド・グローヴで除幕式が行われること
になりました。
しかし、セレモニーのために出席者が集まったちょうどその時、この
家に住む婦人が怒り心頭で表に飛び出て来てこう言ったのです。
「そんなもんつけんといて!」
プラークは慌てて取り外されました。わずか数分のメモリアル・プラー
クでした。

キャンペーンの参加者たちは翌日、このような反発を受けるとは予想
外でびっくりしたと語りました。これからどうするかは思案中だそうで
す。
彼らはこれまで、リヴァプール市に働きかけたり、インターネットを通
じてキャンペーンを進めて来ました。
どの場所にジョージのメモリアルを置くべきかという投票では、アーノ
ルド・グローヴが圧倒的な支持を受けているそうです。

モスレー・ヒル在住で、ビートルズ・ファンクラブのウェブマスター David
Bedford (38歳)はこう話しています。
「アーノルド・グローヴが1位なんですよ。ペニー・レーンよりも上です」
「ビートルズのヒストリーで、ものすごく重要な場所だってことは明らか
ですよね」
「ジョージの未亡人の Olivia にも除幕式に来てもらいたかったし、そ
れからジョージのお姉さんの Louise にも感想を聞きたかったんです
けどね」
「でまあとにかく私たちは昨日、プラークを持ってあの家に行ったんで
す。でもそこに住んでる女性が出て来て、やめてほしいって言われて
しまったんです」

この記念プラークは、リヴァプールのデザイン会社 Northern Designs
が製作したものでした。
デザイナーの Fred O'Brien は、こう話しています。
「このプロジェクトの話をもらった時は、すごくワクワクしましたよ」
「ジョージは、この街が生んだ最も愛すべき子供の一人です。でもどう
やら、私たちは別の場所を探さねばならんようですね」


*** 4月17日(土) *******************************

【ロックでオペ】
Hospital Doctor 誌が行った調査によると、マージーサイドで行われる
外科手術の最中には、ロック・ミュージックがかけられることが多いよ
うです。
ノリノリのロックン・ロールとシリアスな外科手術。ミスマッチなような気
もしますが、職業的にあまり似つかわしくないとか、聴くのならクラシッ
クだとかいう意見は、もう古いのかもしれません。

ウィラルの Arrowe Park Hospital の外科医 Stephen Blair は、ポップ・
ミュージックは、手術チームにも患者にも大いに役に立っていると言
います。
ヘズウォール在住で3人の子供の父親でもある、49歳のブレア氏の
話です。
「まあその時手術室にいるスタッフの好みにもよるけど、流行のやつ
が多いな。Avril Lavine とか The Darkness とか、Pink とか」
「心臓が縮むような作業がたくさんあるからね、音楽は必要なんだよ。
手術室をリラックスさせるのにいいんだ」
「それに患者だって音楽が好きだしね。ある日の私の患者は、2時間
の手術のために局部麻酔が必要だった。我々は彼のために
Credence Clearwater Revival をかけてやったんだが、すぐリラックス
してくれたよ」

ウエスト・ダービーにある Alder Hey Hospital の脳外科医 Paul May
は、こう話しています。
「スタッフの年齢層もいろいろですからね、それも考えながら、手術室
の空気を明るく元気なものにするよう心がけます」
「私はよく Radio Two を聴きますね。Van Morrison とか The Eagles が
かかってますよ。いわゆるイージーリスニングですね、みんながハッ
ピーになれるような」
「ラジオを消してしまうとね、ちょっと重苦しくなるんですよ。音楽のおか
げでリラックスできるんでしょうな。冷たい空気のなかで手術すること
を考えたら、そりゃあずっといいですよ」


*** 4月29日(木) *******************************

【ウリエの事故】
28日、リヴァプールFC監督の Gerard Houllier の運転する車が、衝
突事故に遭いました。ウリエ監督にも、相手のドライヴァーにも怪我は
ありませんでした。
時刻は午後1時45分。現場は、交通量の激しいクイーンズ・ドライヴ
のラウンドアバウトでした。

ウリエ監督は、ウエスト・ダービーのメルウッドにあるトレーニング・グ
ラウンドでの練習を終え、愛車の Jaguar XKR クーペで南リヴァプー
ルの自宅へ帰る途中でした。
ウリエ監督のジャガーはほとんど無傷でしたが、衝突した相手の
Ford Ka の方は、バンパーやホイールや車体に大きなダメージを負い
ました。

ダーク・ブルーのスーツ姿のウリエ監督は、事故を起こした後、道路
の脇に立って警察が到着するのを待ちました。
警察のスポークスマンによると、2人のドライヴァーは、警察が到着す
るまでにお互い状況を確認しあっており、それ以上あらためて調査を
する必要はなかったということです。
また、事故によって負傷した人がいるかどうかについても、確かめる
までもなかったそうです。
簡単な事情聴取だけで済んだので、ウリエ監督は、すぐにジャガーで
家路につくことができました。

事故の目撃者はこう話しています。
「事故の直後はショックを受けてたみたいだったけど、その後はすごく
落ち着いてたよ。警察が来るまで、何人もの人にサインをねだられて、
ちゃんと応じてたしね」
「彼が道路に立ってエマージェンシー・サーヴィスを待ってるあいだ、
車の流れはえらくスロウ・ダウンしてたよ。みんながウリエに注目しな
がら運転してたからね」


*** 5月1日(土) *******************************

【マキシのクレジット・カード】
ウィラルのオクストンに、クレジット・カードを2枚も持っている飼い犬が
います。
この犬は、Maxi という名前の2歳のメス犬です。カードは、Capital
One が発行したもので、限度額は2500ポンド(約49万5000円)で
す。
最初のカードが届いたのは、去年のクリスマスの少し前のことでした。

30歳代の飼い主 Karina D'Eyncourt は、困惑気味にこう話していま
す。
「過保護で甘やかし過ぎだっていつもみんなに言われてるんだけど。
でもこれはちょっと行き過ぎよねえ」
「最初のカードはお買い物シーズンに来たのよね。どうぞいっぱい使っ
てくださいってことだったんでしょうけど」
「そうねえ、あの子があれを持って買い物に行ったら…。私に何か
買ってくれたりなんかしたら嬉しいんだけど、でもきっとドッグ・ビスケッ
トに一直線だわ、あの子」

最初のカードが届いた後に、カリーナはキャピタル・ワンに連絡して、
マキシを顧客リストから削除してくれるように頼み、了解を得ました。
しかし数ヶ月の後、キャピタル・ワンから再び封書が届きました。宛名
は「Ms マキシ・ドエインコート」で、中にはまたクレジット・カードが入っ
ていました。

カリーナは続けます。
「その2枚目は、すぐに送り返しました。『もう2度とうちの犬に送って
来ないでください』ってメモ書きしてね。それからは何も送って来なく
なったわ」
「でもね、なんだか変な心配もしちゃったわ。『あのマキシがシャンパン
を飲むような犬になったらどうしよう』なんてね、少しね。だってクレジッ
ト・カードの返済なんて、あの子にはどうやったって無理じゃない」
「カード会社の書類によると、年収1万ポンド(約198万円)以上、年
齢18歳以上、っていう条件があるみたいね。そうなの、マキシはどっ
ちも駄目なのよね。収入もないし歳も若すぎるし」
「それに『世界中の90万ヶ所のキャッシュ・マシーンが使えます』なん
て書いてあったけど、マキシがこの村から外に出ることなんてまずな
いわね」
「私と一緒に近所のキャッシュポイントに行くこともあるんだけど、いつ
もそれはトイレをする時なのよね」


*** 5月25日(火) *******************************

【さようなら&ありがとう】
Gerard Houllier が、リヴァプール・フットボール・クラブの監督を辞任し
ました。
先週に行われたリヴァプールの役員会議の決定を受けてのもので、
週が明けた24日、別れを告げるためにウリエはアンフィールド・スタ
ジアムに姿を見せました。

ウリエはこう語っています。
「このクラブは、私のハートそのものです。世界でいちばんファンタス
ティックなクラブのひとつです」
「私にとって、このクラブがどれほど大事なものなのかをわかっていた
だきたい。私が降りることになった理由は、私と役員会が受けた過剰
なプレッシャーによります」
「私個人は、そのプレッシャーに耐えられます。この10ヶ月間、ずっと
耐えて来ましたから。だが、このままでは次のシーズンの戦いに影響
しないとも限らない。選手たちのパフォーマンスややる気にマイナスに
なるかもしれない。そういうことです」
「私がいつも言っているように、まずクラブのことが第一です。自分だ
けのためにここにいるわけじゃない。それはずっと一貫してそうです
よ」
「続けたかったのは確かだし、もしそう出来たならハッピーでした。しか
し私は全体の状況というものを理解しています」
「1998年から指揮を執らせてもらっているわけですがね、リヴァプー
ルでの6年間というのは、イコール、6年間のハピネスなんですよ」

ウリエは、6つのトロフィーを獲得した彼の6年間の中から、スペシャ
ル・メモリーを4つ挙げました。
「まずひとつ目は、2001年、アーセナルとのFAカップ決勝での、マイ
ケル・オーウェンが左足で決めた決勝ゴールですね。マイケルも我々
も、ハードに戦いましたし、あれは彼がいかに進歩したかの証明でも
ありました」
「ふたつ目は、私が病気から快復中にTVで観た光景です。マンチェス
ター・ユナイテッドとの試合で、KOPスタンドに “Gerard Houllier” のモ
ザイクが描かれたのです。(ユナイテッド監督の)アレックス・ファーガ
ソンでさえ、あれには感動していました」
「3つ目は、私が復帰して最初の試合は準々決勝進出をかけたチャン
ピオンズ・リーグのローマ戦だったのですが、その試合を前にして、
ファンやファビオ・カペッロ(ローマ監督)が開いてくれたレセプションで
すね。誰もまったく知らなかったんですよ、リック(リヴァプールのチー
フ・エグゼクティヴ)以外の人間はね」
「4つ目は、UEFAカップ決勝でのギャリー・マカリスターですね。マン・
オブ・ザ・マッチで我々に勝利をもたらしてくれました」

ウリエはまた、サポートしてくれたファンへの感謝も忘れませんでした。


*** 6月18日(金) *******************************

【マイケル・ウェイン・ルーニーくん】
イングランド代表が誇る最強の2トップ、Wayne Rooney と Michael
Owen のマージーサイダー・コンビは、熱狂的なファンを生み出してい
ます。

愛国心いっぱいの34歳のお母さん Diane Bowe は、スリー・ライオン
ズ(イングランド代表チームの愛称)への愛情のしるしとして、産まれ
たばかりの息子に「マイケル・ウェイン・ルーニー」という名前をつけま
した。

マイケル・ウェイン・ルーニーくんは、ユーロ2004開幕前日である先
週の金曜日に、ウィラルの Arrowe Park Hospital で誕生しました。
2日後の日曜日には、イングランド対フランスの大一番が行われまし
たが、彼は母親と一緒に産婦人科病棟でラジオ中継に聴き入りまし
た。
マイケルと母親のダイアンは、木曜日に自宅に帰りました。夜に中継
される大事なスイスとの一戦を、家族みんなで応援することになりま
す。

マイケルの家は、近頃まれに見る大家族です。父親の Stephen
Coathup (40歳。マイケルも父親の姓を名乗ります)は、13歳の
Darren 、11歳の Stephen jnr 、10歳の Jemmma 、5歳の双子姉妹
Chelsea と Jessica 、そして3歳の Amy の6人の子供と一緒に、新し
いファミリーの到着を迎えました。

母親のダイアンはこう話しています。
「うちはみんながエヴァトンの大ファンなのよ。それでね、息子の方の
スティーヴンが言い出したのよ、赤ちゃんの名前に『ウェイン・ルー
ニー』を入れようよって」
「で、ちょうどイングランド代表チームがユーロ2004に出るところだっ
たでしょ。それであたし、じゃあ一緒に『マイケル』もくっつけたらいいん
じゃないかって思ったのよ。語呂もいい感じだし」
「マイケル・ウェイン坊やは、イングランドのラッキー・ボーイになるかも
ねって言ってるの。家族全員でイングランドを応援するわ」

マイケルは、ダイアンとスティーヴンにとって7人めの子供です。です
が彼女は、別にフットボール・チームを作ろうと思っているわけではな
いと言います。
ダイアンは続けます。
「子供たちの世話をするのって、ほんとにたいへん。全部のエネル
ギーを使ってるわ。でもみんなほんとにグレイトな子供たちなのよ。ま
たひとり増えてファンタスティックだわ」


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▽スカウスハウス・ニュース
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*** フットボール・チケット代行予約 ******

「スカウス・ハウス」では、リヴァプールFCおよびエヴァトンFCの、ホー
ムゲーム観戦チケットの代行予約を承ります。代行予約をご希望され
る方には、詳細をご案内いたします。希望カード&必要枚数にお名前
を添えて、info@scousehouse.net までお問い合わせください。


*** 語学留学生募集中 ******

「スカウス・ハウス」では、リヴァプールへの語学留学をサポートしてい
ます。
最短で1週間の短期留学から長期留学、夏期休暇コース、さらには最
近人気のホームステイ留学など、幅広く対応しています。
詳細については、ウェブサイトの「語学留学案内」ページをご覧くださ
い。
http://scousehouse.net/study/index.htm


*** ビートルズ・ガイドツアー ******

「スカウス・ハウス」では、リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの
地を訪ねるガイドツアーをアレンジします。
ガイドはもちろん現地在住の日本人。レギュラー・ツアーのほか、
ちょっとマニアックなツアーも用意しています。また、ご希望により、プ
ライヴェート・ツアーのアレンジも承ります。
ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/beatles/info.htm


*** 原稿募集中 ******

「リヴァプール・ニュース」では、読者のみなさんからの投稿を募集して
います。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、ある
いは英国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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*** 今週のフォト ******

今週は、チャーチ・ストリートの写真を選びました。

ウェブサイトの「NLWライブラリー」ページに掲載しています。
http://scousehouse.net/library.htm


*** 今週のBGM ******

“Altan / Another Sky (2000 Virgin)”

今週号は、このCDを聴きながら編集しました。
ちょうど10日前、「すみだトリフォニーホール」で行われたアルタンの
コンサートを観に行きました。
アルタンのギグがつまらないなんてことはあり得ませんし、しっかり盛
り上がったコンサートではありましたが、しかしいささか会場が立派す
ぎたような気がします。京都の「拾得」や大阪の「クラブ・クアトロ」で
体験した、あのフィドルのユニゾンでぐるぐる巻きにされるような感覚
にはほど遠かったです。ちょっと残念。
でも、マレードさんの声の美しさはやはり完璧でした。「天使の声って、
きっとこんなんだろうなあ」と、しみじみ思いました。  (Kaz)


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□■ 第182号 ■□

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 ◇編集 山本 和雄
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