July 25 2006, No.260
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     リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■
         *** http://scousehouse.net/ ***        


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼リヴァプール・ニュース <2006年7月20日〜7月21日>
 ▽寄稿:W杯観戦記「ドイツに行ってきました!」
 ▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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先日の日曜日、泉大津フェニックスで開催された『ウドー・ミュージック・
フェスティヴァル2006』に行ってきました。
途中からはかなり本格的な雨模様となってしまって、ずぶ濡れになりな
がらではありましたが、大充実&大興奮&大満足の10時間。実に
ファンタスティックなフェスティヴァルでした。

こちらが申し訳なく感じるほどの超豪華なラインナップだったのですが、
中でも僕のお目当ては、バディ・ガイ、プリテンダーズ、ドゥービー・ブラ
ザーズ、ベン・フォールズ、そしてサンタナでした。

まずはバディ・ガイ。
フェス向きの選曲なのでしょう、わりに知られたナンバーばかりを聴か
せてくれました。もちろん演奏はバリバリでした。個人的には「スウィー
ト・ホーム・シカゴ」が最高でしたね。途中、高い高いステージから降り
て聴衆の目の前で演奏するというハプニングがあって、幸運にも僕は
至近距離でバディ先生の勇姿を拝むことができました。先生、近くで見
るとまた輪をかけて迫力あったです。

そしてプリテンダーズ。
僕が音楽を聴き始めた頃に、ちょうどデビュー曲の「愛しのキッズ」が
ヒットしていました。
「ロックン・ロールとはイノセンスの希求であり、かつ、カッコよく表現す
ること」
そういう定義みたいなものを僕に教えてくれたのが、プリテンダーズで
あり、クリッシー姉さんだったのです。
そしてその定義は、あれから四半世紀が経った今でも、まだまだじゅう
ぶんに有効でした。
まったく色あせない瑞々しさをたたえたプリテンダーズの楽曲と、クリッ
シー姉の変わらぬ美しさ&カッコよさ。
うるうる感動しながらふと我にかえって、なんだか身の引き締まる思い
がしました。これがロックだよな、やっぱり人生はロックじゃないとな、と
つくづく実感したのです。

まるで蒸気機関車みたいに、火煙を上げながらゴリゴリと強引に聴衆
を引っ張っていく、ドゥービーズのトム・ジョンストン(こっちも燃えまし
た!)。

大雨の中、同時刻にとなりで行われているジェフ・ベックや大トリのサ
ンタナを時々茶化しながら、魂のこもった演奏を聞かせてくれたベン・
フォールズ。

そして雨はこの人のための演出だったんじゃないかというくらいに異次
元の世界を作り出していたカルロス・サンタナ…。

その他にも、Charさんやジェフ・ベック、フォープレイ、ベン・リーなどな
ど、みんながみんな、ほんっとに素晴らしいパフォーマンスを見せてく
れました。

来年もまたあるといいなあ(雨はもうごめんですが…)。
ウドーさんありがとう!!

                           ― Kaz (25/07/2006)


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▼リヴァプール・ニュース <2006年7月20日〜7月21日>
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*** 7月20日(木) *******************************

【リヴァプール・フィルも登場】
今年のマシュー・ストリート・フェスティヴァルは、昨年までより1日プラ
スされ、8月25日(金曜日)から4日間にわたって開催されます。
フェスティヴァルの開幕は、リヴァプール・フィルハーモニック・オーケス
トラによる1万人規模の野外コンサートになります。

リヴァプール・フィルは、ピア・ヘッドの北側サイドに設けられる特設ス
テージで、ビートルズ・ナンバーやフットボールにちなんだ曲、そして
ホール・コンサートで人気の「ウィリアムテル序曲」やホルストの「惑星」
などのレパートリーが披露されます。

今年、史上最年少の30歳でリヴァプール・フィルの指揮者に就任した
ワシリー・ぺトレンコは、こう話しています。
「リヴァプールのあらゆる種類の音楽の素晴らしさを披露するようなも
のになりますよ」
「エナジーにあふれた華やかなイヴェントに相応しいものにするつもり
です」

フェスティヴァルを主催するカルチャー・カンパニーのボス、ジェイソン・
ハーボロウはこう話しています。
「このフェスティヴァルはあらゆるレンジの人々に支持されています。リ
ヴァプール・フィルが演奏することで、それがさらに拡がることになるで
しょうね」

リヴァプール・フィルのチーフ・エグゼクティヴ、マイケル・エリオットはこ
う話しています。
「私たちは、いろんな引き出しを持つオーケストラです。レパートリーも
多岐にわたります。ワシリーは、リヴァプールを訪れる何千人もの人々
にために、可能な限り幅広いレンジのエンターテイメントを用意するで
しょう」
「ご覧になった方々には、リヴァプールの街やカルチャーにファンタス
ティックな印象を持って帰っていただけるはずですよ」

このコンサートは、8月25日の午後7時30分にスタートします。入場
は無料です。


*** 7月21日(金) *******************************

【全国第6位】
観光ブームのまっただ中にいるリヴァプールですが、昨年の海外から
の訪問者数は、前年のほぼ2倍にを記録したそうです。
これは英国の国立統計局からの発表によるもので、2005年に海外
からリヴァプールを訪れた人は、43万8000人でした。2004年の21
万人を大きく上回っています。
この数字により、英国全体の観光地のランキングで、リヴァプールは
10も順位を上げて、第6位に急上昇しました。オックスフォードやバー
ス、ケンブリッジなどといった超有名な観光地よりも上位です。

「マージー・パートナーシップ」の観光部門の責任者、ポール・ウィル
シャーはこう話しています。
「こんなにも数字が伸びたのにはさまざまな理由が挙げられますが、
やはりキャピタル・オブ・カルチャーが主な要因ではあるでしょうね。あ
れでこの街と地域の注目度がぐんと上がりましたからね」
「でもそれだけじゃなくて、リヴァプール・ジョン・レノン空港も大きなファ
クターです。東ヨーロッパやスペインからのヴィジターが、ものすごく多
いですからね」
「それから、スポーツのイヴェントですね。グランド・ナショナルや全英
オープン、リヴァプールFCのチャンピオンズ・リーグの成功などが、か
なり貢献していると思います」
「海外からの観光客がリヴァプールに滞在する期間は、延長傾向にあ
るんですよ。観光アトラクションにとっては有利ですね。『ビートルズ・ス
トーリー』は昨年、過去最高の入場者数を記録しました。そしてその多
くが、インターナショナルなヴィジターだったんです」
「私たちは、ツーリズムが成長し続けるような計画を練っています。絶
対確実なものがないのが観光ですけどね、テロリズムとか為替レート
とか、あらゆるグローバルなファクターがからんできますから。ですが
たくさんの要素をうまく見極めて成長を続けて行けると思います」

マージー・パートナーシップの調査によると、リヴァプールを訪れた人
のうち98%が「他人にもすすめたい」と回答し、83%が「2008年まで
にまた訪れたい」と回答しています。
リヴァプール・シティ・カウンシルのウォーレン・ブラッドリーはこう話して
います。
「ツーリズムは今や我々の最大の産業のひとつであり、かなりの収益
をもたらしています。この街を歩けば、誰もがそのことを実感するで
しょう。ここは一度観光で来たら、また戻って来たくなる街だと我々は
信じています。ビジネスで来た人も、次は観光で来てみたいと思うし、
観光で来たなら来たで、今度はもっと長い滞在で来ようと思える、そん
な街なのです」
「できれば来年はトップ2に入って、そして2008年にはトップに立てれ
ばいいですね」

リヴァプール・ジョン・レノン空港のコミュニケーションズ・マネージャー、
ロビン・チューダーはこう話しています。
「この数年で私どもはドラマティックな成長を遂げました。この空港はも
はや、週末の格安旅行に利用するだけのものではないのです」
「私どもの空港は現在、60の都市と結ばれています。10年前はわず
かに3都市でした」
「リヴァプールの名前はみなさんご存知だったでしょうが、チャンピオン
ズ・リーグ優勝などの大きなイヴェントで、より有名になったと思いま
す。この街で学ぶ学生や、ヨーロッパから来て就職する人、それから
友人や家族を訪ねて来る人もかなり多いですね」


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▽寄稿:W杯観戦記「ドイツに行ってきました!」
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W杯観戦記「ドイツに行ってきました!」 / マイキー

  ― 第2回 / 「出発〜ベルリンでW杯のチケット9枚を受け取る」 ― 

ドイツへ行く事にはなりましたが。。。
毎回言われていますが…FIFAのチケットセンターさんはいろいろとシ
ステムを変えるんですね…。
チケットは最初「日本まで発送する」と言う事になってたのに、問い合
わせる度に変わり。。。
日本に届いたのは結局『ポルトガルvsメキシコ』のみで、友人に交換し
てもらった『フランスvs韓国』とあわせて2試合分のチケットが私たちの
手元にありました。
それ以外の3試合分は…そうです、現地(ドイツ)で受け取ってくれと言
う事でした。。。

で、その「ベルリンでW杯のチケット9枚を受け取る」と言う大役が、ひょ
んな事から師匠より一日早くドイツ入りするあたくしめに言いつけ…い
えいえ(苦笑)回ってまいりまして、、、
3試合分のチケット予約証明書やら、予約者と引き取り人が違うので
委任状やら、みんなのパスポートのコピーやら資料を一杯手荷物に持
ち(大事な物はスーツケースに入れるなと師匠に言われ/苦笑)、開
幕当初のチケット引換所は約2時間半ほどの長蛇の列で英語とドイツ
語以外は通じないと言う情報を叩き込まれながらの出発。。。。
ナーバス&プレッシャーで胃が痛む私でした。。。

そんな思いで家を出たのですが、、、
京都には、MKタクシーさんの関空送迎シャトルバスという、家の玄関ま
で迎えに来てスーツケースも運んでくれて関空まで2時間を\3,000とい
う、ありがたーいシステムがあるんです。
それに乗り込むと、お隣には60歳ちょっと過ぎ位のおばさまがいらっ
しゃいまして、ご挨拶をし合った後は、まぁー初めて逢ったとは思えな
いほどの意気投合で。。。ははは
彼女は大阪に住むご姉妹でスイス旅行をされると言う事でしたが、プラ
イベートな話までお伺いしたりして。。。
「わたしね、はじめて逢った方にこれほどお話しないのよ!」と言われ
てましたが、、、「そんなことはないやろーーーー!」とはつっこめませ
んでした。。。(帰国後もお電話いただいてしましました)

というわけで、おばさまと喋ってるうちにあーっと言う間に関空到着!
私はこの重ぉーーーいスーツケースを預けたくカウンターへと急ぐ。
今回はフランス経由のベルリン行きで飛行機はエールフランス。
しかししかし、エールフランスのチェックインカウンターであんぐり。。。
バッゲージの重さが23キロあるというのだ。。。

「20キロ以上は、超過料金を払っていただくか、荷物を出して手荷物に
していただきます」

なんて言われ(涙)。。。
実はわたくし2ヶ月前にぎっくり腰になり、腰がへなちょこになってまし
て…重い荷物を持って歩くのが不安でめいっぱいスーツケースに詰め
込んでたのね(涙)
そいで、超過料金がな、なんと\10,900円!!!!
短い時間ですんぐぉい考えた末。。。。払っちゃいました(涙・涙・涙)

その\10,900円がめちゃくちゃショックでね。
このバッゲージ問題はこの後も尾を引く訳ですが。。。
心身ともに早くも疲れ、もーこうなったら早いとこ飛行機に乗り込んでし
まうしかないと思い(ぐすん)、搭乗案内で即乗り込んだもんねーーー。
んで、席まわりの身支度も整えて待ってたら。。。
隣の席にギリギリに半泣き状態でCAさんに誘導され乗り込んできた女
の子がおりまして、彼女がシートベルトを閉めたとたん飛行機が動い
たのですが。。。

やはり、これから約12時間ほどご一緒する訳やしお隣やしと思ってちょ
こっと話掛けてみた所、少しずつ笑顔に変わっていったのでホッとひと
安心。
お隣の彼女は現在は大阪在住で、福岡に住む幼友達と2人でドイツに
住んでいる伯父さんのお家に行く事になっていたそうです。
ところがそのお友達が福岡で迷子になってしまい、関空に向う飛行機
に乗れず、、、海外旅行は2回目で一人旅もした事が無い彼女はドイ
ツに行くのをやめようとまで思っていたらしいのですが。。。田舎のお
母さんに電話で「行きなさい」と励まされて泣く泣く乗り込んだということ
でした。
そんな彼女を癒すにはマイキーさんの「武勇伝」しかない(?)と思い、
色々とね!(おほっ♪)お話したらば、彼女、「すっかり元気になりまし
た」って♪

そんなこんなでまずはフランスはシャルル・ド・ゴール空港に到着!
しかし空港内はややこし過ぎ! よくわからんまんまここでパスポート
コントロールを通り乗り換え完了!
ようやくベルリンに着いた訳ですが、あれだけいっぱい居た日本人どこ
行ったんだろ〜わたくし一人!
現実に戻されながらタクシー乗り場へ行くと、ベンツのタクシーがず
らーっと並んでいて、緊張しつつもそれに乗りホテルへ〜〜〜。
市内までは10数分で到着。料金は12ユーロー程と便利な空港でした。

ホテルにチェックインでもうこれで一安心と思いきや。。。
部屋の鍵が使いこなせないのだ!(涙)
最初はフロントのお姉さんをいちいち呼びに行き開けてもらっていたの
ですが…お姉さんもそのうち嫌になったらしく(ぐすん)、お掃除のおば
さんが何度か「あら〜またなの?」と言いつつ開けてくれて。
さすがに私も堪忍してと思いました。。。

次の朝早々、師匠が予約していてくれている「ええホテル」にチェックイ
ン!
こちらはカードキーでした!(拍手〜!)と喜んでいる暇はありません!
ここからがわたくし今回の重大任務のチケットのピックアップでござい
ます!
ドキドキしながらベルリンの今回サッカースタジアムとなるオリンピック
スタジアムの隣の駅にあるチケットセンターへ向いました。

駅に到着すると早速ドイツ人の女性がドイツ語でチケットセンターの行
き方を私に聞くのよ! そんな私も「レフトでレフトね」とか言ってみたり
する(苦笑)。
と、その時!私の背後から「日本人の方ですか?」と聞こえたではない
の!
おー! チケット引き取りのお仲間?! と振り返るとそこには日本人
男性が!!!!
と、喜んだのもつかの間。。。
その人はこの近くのホールで行われる、ベルリンフィルのコンサートの
下見にいらしたそうです、、、そうか、ここはベルリンだったなとおもっ
たりしてはみましたが(それはそれですごいんですがね/苦笑)。。。
気を取り直し、、、ようやくチケットセンターにたどり着くことが出来まし
た(涙)

そこは、朝も一番だったからなのか列も10人程の列で10分も待てば順
番が来て、さっき道を訪ねて来た女性はもうチケットを手にして私に手
を振って去って行きました。
ドキドキしていた割には案外チケットの引き取りはうまく行きました
(わーい)。
最初、私の顔を見たとたん係の人は一瞬イヤな顔をしたのですが(苦
笑)私もここは奮起して手振り身振りと英語を駆使しながら、全部でチ
ケットの枚数は9枚だったので両手で指を9本だしたらその指を数えて
くれたりとか(ドイツ語で)すんごく親切でした。
チケットには一枚一枚名前が入ってて名前も丁寧に確認させてもらい
ました。

これにて重大任務完了!
うきうきはればれしながらチケットセンターから出て来た私は、その後
電車の行き先を間違えても「晴れ晴れ」、道に迷っても「晴れ晴れ」。
ほんと背中に羽が付いた気分でございました(笑)

まずはこの大事なチケットを一旦ホテルに持って帰り、あらためて出直
して動物園へ。
ベルリンに来たら「絶対動物園へ行く!」と決めていたのです(うふ)。
まだ羽が付いたままの気分で、フワフワフワフワと動物園を回遊しまし
た。。。

(つづく)


(この連載に関連する写真を、ウェブサイトの今週の「NLW フォト・アル
バム」ページに掲載しています。どうぞご覧ください。
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo260.htm 


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▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
          〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

  ― 第56回 / 「デジタル・ノースウェスト!」 ― 

今週は、まずはひとつ告知から。

Art in Liverpool プリゼンツ 『デジタル・ショー(www.digitalshow.co.uk)』!

ということで、デジタルアート作品の募集です。
今年もまた秋に、リヴァプール・バイエニアルがやってきますが、その
インディペンデント部門の一環として、『デジタル・ショー』という、イン
ターネット上でのコンピューターアート(静止画)の展覧会を企画、作品
を公募しています。
テーマは 'FUN' で、締め切りは8月31日、展示期間はバイエニアルの
会期と同様、9月16日から11月26日までです。
作家の国籍および活動拠点を問いませんので、日本からのエントリー
も大歓迎です。楽しい作品をご応募ください!

日本語版の応募方法は、www.digitalshow.co.uk トップページの、
Japanese Version HERE というところから日本語版の詳細がダウン
ロードできます。作品送付、お問い合わせは、info@digitalshow.co.uk
まで日本語でどうぞ。


今週末は、'Futuresonic' (http://www.futuresonic.com) という電子音
楽&アートのイベントのために、マンチェスターにいました。
「泥なし、テントなし」の都市型フェスティバル。Castlefield の 'The
Museum of Science and Industry' と運河近辺、そしてオルタナティブ・
カルチャーの発信地である Northern Quarter のエリアにある複数の
バーやショップも巻き込んで行われました。

このフェスティバルも今年で10周年を迎え、年々その規模も大きくなっ
ていて、プログラムも、ダンス系のパーティーからアカデミックなワーク
ショップやカンファレンスまで充実していて、内容もメディアアートと音
楽、テクノロジー、ヘルス、サイエンスなど、これまで以上にクロスオー
バーしています。

オープニングから、いきなり岩井俊雄さんのトークでエキサイトしてしま
いました。
ウゴウゴルーガのキャラクター&CGシステムのデザイン、ゲームソフト
の開発、坂本龍一とのコラボレーションパフォーマンス、東京三鷹の
森ジブリ美術館の映像インスタレーションなどで知られるメディアアー
ティストです。
幼少のころの写真、影響を受けた本、ノートに描いたパラパラ漫画や
発明アイディアなどを盛り込んだ工作ブックをスライドで披露し、その
後どのようにプロジェクトへ展開していったかを紹介してくれました。
電気製品やファミコンや楽器など、使うだけでは飽き足らずにソフトも
ハードも自分で作りたいという創作欲、そして音、光、動き、映像をリン
クした、より新しく、インタラクティブなデバイスの開発への飽くなき探究
心に感動しました。

翌日の 'Academy2' でのライブも凄かったです。
岩井氏の開発した、任天堂DSのエレクトロプランクトン、サウンドレン
ズ、そしてヤマハとの共同開発で作られた Tenori-on を使ったパ
フォーマンスは、電子音楽のステージングの常識を変えるんじゃない
の?! と思ってしまいました。
通常の電子音のライブって、背景にCG映像をプロジェクターで映し出
して、その前でパフォーマーがターンテーブル、ラップトップPC、ミキ
サーのツマミをちょこちょこいじるのが定番ですが、特に Tenori-on
は、ゲーム機みたいに小さくてモバイル性があって、演奏するほうも観
るほうも光と音が楽しめる楽器としてとっても画期的です。

Futuresonicの様子は、岩井さんご本人のブログにもアップされるので
はないかと思います。(http://tenorion.blogspot.com)
Tenori-on 公式サイト:http://www.yamaha.co.jp/design/tenori-on 
エレクトロプランクトン公式サイト:http://electroplankton.com 


土曜日の午後イチは、本当は Bridgewater Canal(運河)をクルーズす
るボート上での 'aPAtT' のライブが見たかったのですが、ボートがなか
なか到着せず、やめました。でも待っている間、バンドのリハーサルを
満喫できたのでよかったです。

その後、Pete Hindle の "Duelling Etch-A-Sketches" のプレゼンを見
にいきました。
'Etch-A-Sketch' は日本では『ピカソくん』として親しまれているおもちゃ
ですが、私も子供のときに赤いのを買ってもらって、5年くらい前まで
現役で遊んでいました。
このアーティストは、それにダイアルをさらに2つ追加して、動きにあわ
せて、へっぽこテクノサウンドを創り出すというインスタレーションを発
表。2台置いてあって、どっちのが音を出してるのかがいまひとつ不明
でしたが、面白かったので許します。

この夜のハイライトはなんといっても、Cobra Killer のライブ。過去にソ
ニックユースの前座も務め、彼らに「完全にノックアウトされた!」と言
わせるほどのパワフルな、ベルリン出身の超ぶっ壊れ系女の子2人
組のユニット。
ワインボトル2本持参で登場し、自分たちのアタマにワインをドボドボ
かけて、パフォーマンスがスタート。
音は、アングラ+キャバレー系エレクトロパンクとでも形容すればいい
のでしょうか。ものすごく強いドイツ
語訛りの英語でナンセンスなことを連発するわ、DJやカメラマンにから
むわ、客に向かってダイブするわ、最後にはフラフープを回すわ、とい
う大暴れなパフォーマンス。熱波の影響で蒸し風呂のようなライブハウ
スが、とてつもない狂気と熱気であふれた忘れがたい夜となりました。

知り合いのドイツ人のソニックアーティスト Alex DeCoupigny に、前日
偶然チャイニーズレストランでばったり会って、「明日、僕達も
'Futuresonic' でプレゼンするよ」と言われていたので、翌日の日曜日
行ってきました。
これはリラクゼーション・セラピストで特に脳の研究をしている専門家
の Greg Byatt とのコラボレーション。頭にパッチのついたヘッドバンド
をつけて、脳波をオーディオ化&ビジュアル化するというものでした。
うちの旦那ちゃんもトライしました。写真の左側が旦那の脳波で、右側
が Alex です。2人ともとっても穏やかな性格なのですが、波長まで似
ていて驚きました!

会場から外にでると、'Wrong Music Mobile Disco'
(www.wrongmusic.co.uk) による 'MIDI Karaoke' 。
笑える格好をした男子数人が、カラオケのCDにサンプリング&おも
ちゃの音を乗せてカラオケ大会をしていました。
Pet Shop Boys の "West End Girls" を、"Chip Shop Boys 〜 Mushy
Peas 〜♪" とむちゃくちゃな歌詞で歌っていて腹を抱えて笑わせても
らいました。
Google Videoに、Bryan Adams の "(Everything I do) I Do it For You"
を歌ってるシーンを撮ったムービーをアップしますので、是非ご覧くだ
さい。
http://video.google.co.uk/videoplay?docid=447784991076395570


せっかくですので、マンチェスターでのお気に入りのお店をご紹介しま
す。
High Street にある 'Oklahoma' 。
ここは、ポップでキッチュな雑貨屋さんと、オーガニックのカフェがあっ
て、マンチェスターに来るときには絶対にはずせないスポットです。
WIFIアクセスもありです。
カフェのとなりには、エレクトロニカ系の音源が充実したレコード屋さん
'Pelicanneck Records' も入っていて、欲しいものだらけで非常に危険
です。

 < Oklahoma (オクラホマ)>
  住所:74-76 High Street, Manchester, M4 1ES
  電話:01618341136
  営業時間:月〜土 午前10時〜午後6時、日曜日 午後12時〜5時


また来年の 'Futuresonic' も楽しみです。来週は通常のリヴァプール・
ゴールドフィッシュだよりに戻ります。

それではまた!

ミナコ・ジャクソン♪


(この連載に関連する写真は、ウェブサイトの「NLW ゴールドフィッシュ
だより」ページに掲載しています。
http://scousehouse.net/goldfish/goldfish56_photo.htm )


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▽スカウスハウス・ニュース
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*** スカウスハウス・ツアー2006 ******

スケジュール&オプションの内容がほぼ決定です。今年も思いっきり
充実したツアーになりそうです。募集締め切りまであと少し。お申し込
み・お問い合わせはどうぞお早めに。ぜひぜひリヴァプールでお会いし
ましょう!
http://scousehouse.net/beatles/scousetour2006.htm


*** 語学留学生募集中 ******

リヴァプールへの語学留学をサポートしています。
詳細については、ウェブサイトの「語学留学案内」ページをご覧くださ
い。
http://scousehouse.net/study/index.htm


*** ビートルズ・ガイドツアー ******

リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの地を訪ねるガイドツアー
をアレンジしています。
ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/beatles/info.htm
http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm


*** 原稿募集中 ******

「リヴァプール・ニュース」では、読者のみなさんからの投稿を募集して
います。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、ある
いは英国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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▼今週のフォト
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*** 今週の「ゴールドフィッシュ」フォト ******

今週も、ミナコさんから素敵な写真が届いています。
ウェブサイトの「NLW ゴールドフィッシュだより」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/goldfish/goldfish56_photo.htm


*** 今週のフォト・アルバム ******

「ゴールドフィッシュ」以外の原稿にちなんだ写真は、「NLW フォト・アル
バム」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo260.htm 


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□■ 第260号 ■□

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 ◇編集 山本和雄 & ミナコ・ジャクソン
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