November 21 2006, No.274
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     リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■
         *** http://scousehouse.net/ ***        


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼リヴァプール・ニュース <2006年11月19日>
 ▽寄稿:「 Football の旅」
 ▼コラム:「スカウスハウス的・リヴァプール語学留学」
 ▽特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
 ▼スカウスハウス・ニュース
 ▽今週のフォト


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▽フロム・エディター
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今週から、語学留学についてのコラム「スカウスハウス的・リヴァプー
ル語学留学」がスタートします。
執筆するのは、先月より「スカウス・ハウス」のリヴァプール語学留学
担当となった Mariko さん。リヴァプールでの留学経験があって、リヴァ
プールでも日本でも留学生サポートの経験があるエキスパートという、
まさに理想的な経歴の持ち主です。
そしてさらに素晴らしいことに、リヴァプールに対する並々ならぬ愛着
と、ひとりでも多くの方にこの街の素晴らしさを知ってほしいという溢れ
るような情熱が、Mariko さんにはあるのです。
僕にとっても、留学生にとっても、ハッピーなことです。安心して任せら
れます。

Mariko さんの登場で、「スカウス・ハウス」の留学サポートサーヴィス
は、飛躍的に充実することになりました。
ミナコさんといい Mariko さんといい、まさにこれ以上考えられないよう
な理想的なパートナーが「スカウス・ハウス」に加わってくれたわけで、
なんだか信じられないくらいにラッキーだなあという気がします。
同時に、リヴァプールという街の面白さ、不思議さをあらためて感じて
います。

コラムでは、リヴァプールへの語学留学の詳しい話や、Mariko さん自
身の体験談、リヴァプールという街の素晴らしさなどを綴ってもらうこと
になっています。
毎週というわけではなくて、月に1回か2回の不定期連載になりますが、
きっと面白くて役に立つコラムになると思います。
どうぞご期待ください!

                         ― Kaz (21/11/2006)


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▼リヴァプール・ニュース <2006年11月19日>
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*** 11月19日(日) *******************************

【ジョンの借金、ポールの電話】
70〜80年代に、ウェヴァトリーのピクトン・ロードにある楽器店 The
Plug Inn で働いていたトニー・ボランドさんが、当時の回想録を出版し
ました。
本のタイトルは『 The Plug Inn: The Forgotten Years 』で、18日には出
版記念パーティーがマシュー・ストリートのキャヴァーン・クラブで行わ
れました。
この店には、地元の有名ミュージシャンはもちろん、公演でリヴァプー
ルを訪れた数々のメジャー・アーティストたちも訪れたそうです。

現在49歳のボランドさんは、こう話しています。
「なにしろファニーがことがいっぱいあったからね。働き出したティーン
エイジャーの時から、取っとけるもんはみんな保存しておくことにしてた
んだよ。プラグ・インからの採用通知だってあるよ」
「あの店で働いてる時分には、自分自身のヒーローたちにたくさん会え
たもんさ。ピーター・ゲイブリエルやスティング、ザ・ポリスとかホット・
チョコレートに楽器を売ったよ。今名前を挙げたのはほんの一部だけ
どね」
「びっくりするようなことも時々あったな。店に借金してる人のファイルを
見てたら、そこにジョン・レノンの名前があったんだよ。35ポンドの未
払いだった。ビートルズが世界的なスターになって何年も経ってたんだ
けど」
「ポール・マッカートニーと話したこともあるよ。僕が16の時だ。ベース
のマシンヘッドについて訊かれたんだけど、もうショックっていうか畏れ
多くてね。でもなんとか勇気をふりしぼって答えたんだ。最後にウイン
グスのコンサートのバックステージ・チケットをあげるよって言って電話
が切れたんだけど、ほんとに信じられない気持ちだったなあ」


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▽寄稿:「 Football の旅」
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「 Football の旅」 / 下村 えり(Eri Shimomura)

 〜 Vol.9 Premiership - Everton VS Aston Villa, 11 November 2006 〜


【まえがき】
NLWを御覧の皆様こんにちは。
今日は11月11日、朝からイギリス全国で、第一次と第二次の両世界
大戦の戦没者を追悼する式典が行われ、(第一次世界大戦が11月11
日午前11時に終戦となった為)午前11時には一斉に2分間の黙祷が
なされました。
この時期のイギリスでは、胸元に赤いポピーの花を付けている人を多
くみかけますが、これも戦没者追悼の意味を持つものです。
しかしこうしている間にも、イラクやイスラエルを初めとして世界のあち
こちで戦争が続き、意味も無く多くの人が殺されていってると思うと、
本当に胸が痛みます。
こういう機会に改めて戦争の意味、命の尊さをよく考えてみたいと心か
ら思います。

さて、同じ争いごとといってもこちらプレミアリーグの争いは、毎週美し
い火花を散らし、クリスマスへ向けて更に勢いづいています。
今日のレヴューは、地元エバトン対ミッドランド代表のアストンビラ。
私にとって、今シーズン初めてのグディソン・パークでの観戦となりまし
た。


【グディソン・パーク】
天気予報が外れてくれ、どうやら雨は凌げたのだが、この強風はどう
にかならないものか? 
今シーズン初のグディソンなのに、ちょっとガッカリなお天気。
ともあれスタジアムの周りは何時もにも増しての人ごみ、相変わらず
親しみやすいローカル色漂うこの地域、ブルー一色のサポーター達が
埋め尽くしている。
今日は戦没者追悼記念日ということもあって、あちこちで水兵さんの
格好をした子供達がポピーの花を持って募金を募っていた。

強風の中、何処で時間を潰そうかとグディソンの周りをブラついている
と、グディソン・パークに隣接している聖ドミニコ教会が眼に入った。沢
山の人たちが出入りしている。
いつも"中には一体何があるんだろう?"と気にはなっていたので、
入ってみる事にした。
中には小さなホールがあり、幾つかの机が並べられ、昔ながらのカッ
プとソーサー、手作りのケーキやパイ等が次々に目に入ってきた。ここ
では、沢山の教会ボランティアの人たちによるカフェが営業されていた
のである。 
右横には何組かのテーブルと椅子が用意されているのだが、ぜんぜ
ん足りない。ホール全体が人でごった返していて、身動きがとれない
ほどだ。
きっと、グディソンでゲームがある日はかき入れ時なんだろうな〜。 
教会を出ると、強風に煽られた怪しげな雲が、頭上を覆っていた。試
合が終わるまで持ちこたえてくれるといいのだが。


【今回の見どころ】
前の2試合(カーリング・カップを含む)を1−0で落としたホームのエ
バトンだが、モイーズ監督のインタビューなどから伺う限り、チームスピ
リットは上昇気流のようだ。

ミッドウィークに行われたカーリング・カップ、対アーセナル戦(0−1)
で、ストライカー James Mc Fadden がレッドカードを貰って3試合の出
場停止となってしまった。
今日は前線に Andrew Johnson 、Victor Anichebe を起用し、攻めの
エバトンで動いてくるのだろうか。それとも Simon Davies をMFへ呼び
戻し、James Beattie らで固め、半攻撃的な守りと柔軟な体制に持って
いくのか。
彼らがその上昇ムードのスピリットを使ってどの様に立ち直りを見せて
くれるのか、見ものである。

一方のアストン・ビラは、今シーズン、前セルティック監督のマーティン・
オニールが就任。
現在ランク6位で、7位のエーバトンをゴール差でわずか上回って、な
かなかのスタートをみせてくれている。
FWの顔ぶれは、これまたセルティックで活躍をしていたへダーの上手
い Chris Sutton や Angel(コロンビア代表)。その他にもバラエティー
でインターナショナルな選手が揃っている。

私情を挟むと、このチームには一人私の大好きな選手がいる。彼は
長い事怪我で休場し、もしかしたらこれが彼の選手生活最後のチーム
になるかもしれないわけで…。
前ゲームからやっとサブ(補欠)に戻ってきた、元リバプールのMF
Patrick Berger(元チェコ代表)である。さて、今日は彼の出番があるの
だろうか。


【マーティン・オニール監督】
今シーズンよりビラのマネージャーに就任したマーティン・オニール監
督は、北アイルランド出身、今年で54歳(1952年3月1日生まれ)。
選手時代は地元北アイルランドのクラブ Lisburn Distillery でミッドフィ
ルダーを勤め、その後イングランドへ渡り、Nottingham Forest,
Norwich City, Manchester City, Notts County と選手生活を送る。
中でも、Brian Clough 監督の指揮した Nottingham Forest に在籍中
は、European Cup 等の獲得にも大きく貢献した。又彼は北アイルラン
ド代表チームのキャプテンでもあり、1982年の World Cup においては、
小さい国でありながら、出場権を手に入れた。

監督としてのキャリアも、熟年のサラブレットとでも言えようか、
Leicester City, Norwich City, Wycombe Wanderers を経て、先シーズ
ンまで Glasgow Celtic のマネージャーを務め、多くのキャリアを積ん
だ。
フットボールに対する真面目な姿勢や、選手達への信頼の強さ、コツ
コツと積み上げていく努力と辛抱強さが、今、一つづつ彼を成功の道
へと導いている。


【アストン・ビラの歴史】
ここで、ビラの歴史にも触れてみる事にしよう。
ロンドンに次ぐイングランド第二の都市、バーミンガムのビラ・パークを
本拠地とするアストン・ビラFCは、1874年、後にフットボール・リーグの
会長にもなるウィリアム・マクレガー等が中心となり、地元ガス灯会社
の協力を得て設立された。
アストン・ビラも、エバトンと同じく、1888年最初に創立されたフットボー
ル・リーグ・メンバー12チームの一つである。

リーグ優勝は、1890年から1910年にかけての6回と、1981年の1回を
合わせて計7回。FAカップも7回獲得している。
1896-97シーズンには、初めてFAカップとリーグの2冠を達成した。
19世紀に最も多くイングランド・リーグを制したクラブとなったが、しか
しその後は徐々に失速していき、1930年代頃から本格的に低迷する
こととなる。

クラブ創立100周年を迎えた1974年頃を境に、長い低迷からの転換期
を迎える。
ロン・サンダース監督を迎え、強豪の一角に返り咲いたアストン・ビラ
は、1975、1977年に国内カップ優勝を遂げる。そればかりか、1981年
には実に71年ぶりとなる念願のリーグ優勝を果たし、翌年の1982年に
はヨーロピアン・カップ(現在のチャンピオンズ・リーグ)優勝も達成した
のであった。

ミッドランドことイングランド中部に位置するバーミンガムは、古くから
の交通の要所であり、産業革命により18世紀からは工業都市として発
展した。
現在は英国随一のアジア人街があることで有名で、アジア人の人口が
全体の15%にも上るといわれている。
アストン・ビラ以外にも、バーミンガムには幾つもの有名フットボール・
クラブ(バーミンガム・シティーやウエスト・ブロムなど)が存在する。
その中でもアストンビラは国内有数の名門クラブだが、タイトルのほと
んどが約1世紀前の栄光で、総合的には80年代の降格、昇進、リーグ
優勝を除くと、最近はリーグテーブル(順位表)の真ん中辺りを行った
りきたりの存在である。

クラブオーナーは、1982年からアストンビラの根強いファンでもあった
エリス氏が務めていたが、昨年アメリカの富豪ラーナー氏の株買収に
よって退くことになった。


【試合開始】
今日の試合は午後3時開始。全国の他会場と同様グディソンにおいて
も、キックオフの前に、戦没者の追悼ための1分間の黙祷が行われ
た。

<前半>
エバトンのキックで試合が始まった。
試合開始数分でビラの動きが活発になり、ビラMF Isaiah Osbourne の
ボレーキックがゴール上を大きくそれる。又その数分後にはビラMF
Stilian Petrov の鋭いシュートをエバトンGK Tim Howard が上手くセー
ブする。
負けじとエバトンサイドも開始14分ほどからFW Andy Johnson がストラ
イカーの意地を見せ、前方へとゴールを目指すが、上手く結びつかな
い。

前半20分過ぎ、エバトンMF Tim Cahill がボールを追っている最中に
チームメイトの Lee Carsley と衝突した。
どうも膝を痛めたらしく、担架で運び出されて、James Beattie と交代
になる。最近特に活躍していた彼だけに、エバトンサポーターもとても
心配気に、拍手で送り出していた。

22分にはビラMF Osbourne の中盤からの切り込む様な上手いボール
運び、そして弾丸シュート。しかしわずかにゴールを反れる。エバトン
ファンの大きなため息がグディソン中に充満した。

30分のエバトンMF Leon Osman のゴールへの試みも、ビラDF Liam
Ridgewell に遮られ、デンマーク代表GK Thomas Sorensen までにも到
らずに終わった。続いて36分には、元エバトンプレイヤーであったビラ
MF Gavin McCann が挑戦的なシュートを放つが、エバトンGK Howard
にセーブされる。

前半終盤の42分、ビラにチャンスがやってきた。
MF Osborne の素晴らしいクロスが、ゴール前で待ち構えていたFW
Sutton に渡るやいなや、上手く頭で合わせてゴールとなる。
1−0。丁度ハーフタイム前の良いタイミングでビラがリードを奪った。

ハーフタイム数分前には、負けじとエバトンサイドもプッシュ!
Beattie のフリックボールを受けたFW Johnson がゴールを目掛けて
シュートを打つが、惜しくもポストを叩く。

前半はこのまま終わり、ハーフタイムブレイクを迎えた。
どちらのチームにもこの強風が仇となり、ロングボールやパスワーク
に悪い影響が出ていて、余り良い動きが見られない。
更にエバトンは、MFの要 Cahill を失って、益々アイデアを失ったかの
様な不安定な展開である。ホームにおいてリードを許してしまった今、
モイーズ監督は、後半は攻めの一手で同点、逆転を狙って来るだろ
う。

<後半>
後半開始直後の48分、ビラのディフェンスを脅かすかのようなエバトン
MF Carsley のドリブルとインサイドボックスからのシュートは、ゴール
上に舞い上がった。残念、同点のチャンスを惜しくも逃がしてしまった。
続けて54分にもFW Johnson からのボールを Carsley がへダーシュー
トするが、枠を捉えられず。

エバトンはさらに押しまくる。
Mikel Arteta からのフリーキックを、前線で待ち構える Beattie がへ
ダーで合わせるが、バーの上に跳ね返る。どうも今日のエバトンには
ツキが無いらしい。

70分には今回はビラにチャンスが回ってくる。ビラMF McCann のハー
フウェイからの素晴らしいロングシュートがエバトンGK Howard の左を
襲うが、全身を使ってセーブ。

その後もビラMF Gabriel Agbonlahor のクロスバーを越えるシュート、
その2分後にはエバトン Carsley のシュート、ビラ Petrov のドリブル
ショットと交互に続く。

最後まで諦めたくないエバトンサイドは Osman に交代して投入された
Anichebe が食い込むようなシュートを打つが、ビラDF Ridgewell にブ
ロックされた。


【試合終了】
アストンビラは、Sutton の得意のへダーによる1点を守り通し、勝利
の3ポイントを獲得。これでビラは、暫定とはいえ、マンU、チェルシー
に続くリーグテーブルの、なんと3位に躍り出た(翌12日の試合結果で
4位となる、ちなみに3位はアーセナル)。

地元トフィーズはちょっとツキもなかったか、今日はいい所が見せられ
ずに終わり、渋い結果となった。
モイーズ監督も、『とにかく言い訳無用、決してビラは我々より良い試
合をしたとは思わないが、彼らは得点し、我々はチャンスを逃がした』
と苦いコメントを残した。

ビラの監督マーティン・オニールは、『 Sutton を起用して正解だった。
彼はセルティックに居た時から、何時も私の期待に応えてくれた、素
晴らしい選手である』とサットンを讃える喜びのコメントだった。

(おわり)


<マッチ・データ>

 EVERTON 0 - 1 ASTON VILLA
 Saturday 11 November 2006 15:00, Barclays Premiership

            エバトン      アストンビラ
 ゴール         0         1(Sutton42)
 ターゲットショット   2        7
 コーナーキック     6         2
 ファール        17         19
 オフサイド       1         1
 イエローカード  2(Stubbs, Carsley) 3(McCann, Angel, Mellberg)
 レッドカード      0         0
 ポゼション      49%        51%


 Team Line-ups
 Everton: Howard, Neville, Yobo, Stubbs, Lescott,
       Osman (Anichebe 68), Carsley, Davies, Arteta,
       Cahill (Beattie 22), Johnson.
 Subs Not Used: Turner, Weir, Hughes.

 Aston Villa: Sorensen, Mellberg, Cahill, Ridgewell, Bouma,
        Agbonlahor, McCann, Osbourne, Petrov,
        Angel (Agathe 76), Sutton (Davis 90).
 Subs Not Used: Taylor, Baros, Berger.

 Attendance(観客数): 36,376


(この連載に関連する写真を、ウェブサイトの今週の「NLW フォト・アル
バム」ページに掲載しています。どうぞご覧ください。
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo274.htm )


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▼コラム:「スカウスハウス的・リヴァプール語学留学」
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「スカウスハウス的・リヴァプール語学留学」 / Mariko

 ― 第1回 ―

皆さん、はじめまして。

このたび「スカウス・ハウス」で語学留学のサポート担当を任命されまし
たMarikoです。

僭越ながら、リヴァプールでの留学体験と留学カウンセラーの仕事経
験に基づき、留学に関するコラムを連載させていただくことになりまし
た。どうぞよろしくお願いいたします。

まずは自己紹介を。
1998年〜2004年まで、1年半の休学をはさみましたが、約5年ほど
リヴァプールに滞在し、リヴァプール・ホープ大学の語学コースと学部
コースに在籍しました。

2年前に日本に帰国したものの、スカウス・ハウスのメルマガをいただ
くたびに、逆ホームシックにうなされておりました。
特にミナコ・ジャクソンさんとはホープ大学で一緒の時期があり、
彼女が「ゴールドフィッシュだより」で伝える独特の視点か
らのリヴァプール情報や写真は、私をリヴァプールへとワープさせてく
れる秘密兵器となっていました。

帰国当初は英会話を教えていましたが、その後転職し、イギリス専門
の留学カウンセラーをしておりました。すっかりイギリス留学オタクで
す。しかしながら、私が勤めた会社はどういうわけか、リヴァプールの
語学学校は全く扱っていなかったのです。

何とかしてリヴァプール留学を流行らせようとがんばってみたものの、
やはり人気はロンドンやオックスフォードの学校…。

エーイ、だったらス
カウス・ハウスに当たって砕けろ〜! と決心し、今に至ったというわ
けです。

私にとってリヴァプールは、第二の故郷といえるほど愛着があります。
その街で、皆さんが安心して留学できるよう、心を込めてサポートさせ
ていただこうと思っておりますので、これから語学留学をお考えのかた
はどうぞお気軽にご相談ください!

では今回は簡単に、リヴァプールの語学留学の流れをご説明しようと
思います。

【リヴァプール語学留学の流れ】
 1) 学校・コース選び
 2) コース決定・申し込み
 3) 学校より受け入れ許可書到着
 4) 寮・ホームステイ手配
 5) ビザ申請・ビザ取得(6ヶ月以上滞在の場合のみ)
 6) 航空券購入
 7) 旅行保険加入
 8) 渡英準備
 9) リヴァプールへいざ出陣!

以上のような流れになります。
次回から、各項目を、エピソードを交えながらご説明したいと思います。
ぜひ参考にしてください。

また、個別のご質問やコメントなど、ぜひ下記のメールアドレスまでお
送りください。

日本もリヴァプールに負けないくらい朝晩が寒くなってきました…。
風邪をひかないように、ビタミンCをたくさん取ってがんばりましょう!

(おわり)


「スカウス・ハウス」がサポートするリヴァプール語学留学の詳細は、こ
ちらのウェブページをご覧ください。
http://scousehouse.net/study/index.htm

リヴァプール語学留学に関するご相談は、こちらまでお気軽にどうぞ。
study@scousehouse.net


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▽特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
          〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

  ― 第70号 / 「ウィンター・ワンダーランド♪」 ―

こんにちは!
今年も、St. Georges Hall 前の広場で、クリスマス・イルミネーションの
スイッチオンが行われました。
去年同様、この日は身体の芯まで冷えるような寒さで、いよいよ冬の
到来が感じられました。
今年は遠巻きに観ていたので、人だらけで音も回っていて、いったい
誰がパフォーマンスしてるのかさっぱり分からない状態でしたが、とに
かく観客のカウントダウンと花火とともに肝心なイルミネーションがライ
トアップされたのが見れたので、私としてはそれでハッピーでした。
ここ以外にも、Church Street 、Bold Street、ウォーカー美術館、中央
図書館の並びにも灯りがともり、クリスマスまで本当にもうすぐです。


さて今週はまず月曜日から。
ウォーカー美術館に行ってきました。
目的1:"John Moores 24" 展で、"Visitors' Choice" の発表。
Tracy Emin や Sir Peter Blake などが審査員となって選ばれた大賞と
は別に、来場者の投票で選ばれたトップ賞3名が発表され
ました。
トップ賞は、Nicholas Middleton の 'Scene From a Contemporary
Novel' 。
どっから見ても写真でしょ?! と思うほどフォトグラフィックな作品。
見れば見るほどそのテクニックの高さに驚きます。素材の質感、遠近
法、光と影と、油絵とは思えません。
ウォーカーのホームページからズームアップして見ることができます!
http://www.liverpoolmuseums.org.uk/walker/johnmoores/24/jmzoomdisplay.aspx?name=middleton

次点は、Graham Crowley の 'Red Reflection' 。審査員による入賞作
品でもあります。
http://www.liverpoolmuseums.org.uk/walker/johnmoores/24/graham_crowley.asp

そして3位は、我らが地元のアーティスト、Gary "Dollman" Sollars の
'When I Grow Up I Want To Go In There' 。
http://www.liverpoolmuseums.org.uk/walker/johnmoores/24/gary_sollars.asp

「写実主義」「ランドスケープ」への注目の高さが分かる今回の John
Moores 展でしたが、次回はどういうトレンドになるかが楽しみです。

目的2。その輝かしいJohn Moores 展の入り口近くの E-Kiosk が、な
んと "Digital Show ( http://www.digitalshow.co.uk )" のコーナーになっ
た! …と、以前告知をしましたよね。遅ればせながら見に行きまし
た。
オンライン展覧会としてスタートさせた Digital Show ですが、ウォー
カー美術館のような由緒ある美術館で、コンピューターに縁のない人た
ちにも観てもらえるのは願ってもないことで、世界25カ国から参加してく
れたアーティストにも喜んでもらえると思うと、すごくウレシイです。
デジタルアートの作品200点がショーケースされていて、一作品6秒ず
つ、トータル20分ですべての作品を見ることができます。
この展示は、バイエニアル終了の11月26日まで。
ナショナル・ミュージアムズ・リヴァプール(NML)のブログ(11月13日)
にも載りました!
NMLブログ: http://blog.liverpoolmuseums.org.uk/DigitalShowAvailableOffline.aspx

< Walker Art Gallery (ウォーカー美術館)>
  住所: William Brown Street, Liverpool L3 8EL
  電話: 0151 478 4199
  オープン:毎日 10:00〜17:00
  ホームページ: http://www.liverpoolmuseums.org.uk/walker/


木曜日。 新しい音楽サイト "Cult Cargo (カルトカーゴ)" のオープン
記念のライブが、Barfly で行われました。
Cult Cargo は、だいぶ前にもご紹介した Defcon Radio のメンバーが
中心に立ち上げた新しいプロジェクトで、リヴァプールの音楽だけでな
く、場所を問わずアンダーグラウンドで活躍するいいバンドを紹介する
ホームページ。これから音源もどんどんダウンロード可能にしていくそ
うです。
Cult Cargo ホームページ: http://www.cultcargo.net

今回のライブイベントのメインアクトは、なんとニッポンのトリップ・ロッ
クバンド、Acid Mothers Temple 。
インタビューで通訳を頼まれたので行ってきました。一回のライブでドラ
ムセット2台、シンセ、ギターをぶっ壊したという話をきいていたので、
少々びびりながら行ったのですが、インタビューを受けたギタリストの
河端一(かわばたはじめ)さんは、とても穏やかで丁寧な方で安心した
どころか、今までにないものの考え方、音楽に対する向き合い方に刺
激を受けました。

アーティストやミュージシャンは、作品やパフォーマンスを通じて自己表
現することが多いと思いますが、河端さんの場合はそうではなく、音が
聞こえてくるんだそうです。
その音に集中して耳を傾けて、できるだけ近い形で再生するように演
奏する、霊媒師ならぬ音媒師(?!)。時空を超えたミュージシャンって
こういう人なのかなあ、と改めて実感。作り手、聴き手の国籍とか音楽
の新旧とかジャンルなんか関係なし、ひたすら研ぎ澄まされた音を追
求しつつ、見に来たオーディエンスをとことん楽しませて帰ってもらうと
いうポリシ ーを貫いているロックバンドです。
 
ヘッドバンギングして長い髪の毛をかき乱しながらギターのノイズやス
ペーシーなシンセの音がビュンビュンうなっているのですが、不思議な
ことに「静」を感じられるんですね。一体何なのかは分かりませんが、こ
れが“トリップ”した状態のことなのでしょうか?
ライブの最後に、何かしでかしてくれるかな、と期待しながら観ていた
ら、最後に河端さんがギターを天井に吊るして、音がギュインギュイン
いったまんまステージを去っていってしまいました。
やっぱりギター壊しちゃったのかな、と思ってライブの後にきいてみた
ら、「壊れてるわけじゃないから」とのこと。どうやって吊るしたかはヒミ
ツだそうです。
Acid Mothers Temple ホームページ: http://www.acidmothers.com

 < Barfly Liverpool (バーフライ・リヴァプール)>
  住所: 90 Seel Street, Liverpool, L1 4BH
  電話:0870907999 (チケット予約)
  ホームページ: http://www.barflyclub.com


日曜日。
ホープ・ストリートに、ファーマーズ・マーケットが帰ってきました。
生野菜はなるべくここで買えるように数日前からスタンバイ(=冷蔵庫
が空っぽ!)していた甲斐がありました。新鮮なにんじんやじゃがいも、
カリフラワーそして芽キャベツ(枝についてるのは初めて見ました!)な
どの野菜のほかに、スカウスソープとチャツネなどを購入しました。
9月のホープ・ストリート・フェスティヴァルほどではありませんが、多く
の人々が訪れていました。レストラン 60 Hope Street では、ミニ・アー
ト・フェアも行われていて、こちらもにぎわってました。
明るい気持ちにさせてくれるこのマーケットは、毎月第3日曜日に定期
的に行われます。


【今週の告知】
次回のホープ・ストリートのファーマーズ・マーケットは、12月17日(日)。
Blackburne House でのアート&クラフト・フェアもこのとき復活するそう
です。午前11時〜午後5時まで。
マーケットの帰りに Ye Cracke に寄るのもあり?! 冬の Ye Cracke
もこじんまりと温かくていいですよ。

それではまた来週!

ミナコ・ジャクソン♪

(この連載に関連する写真は、ウェブサイトの「 NLW ゴールドフィッシュ
だより」ページに掲載しています。
http://scousehouse.net/goldfish/goldfish70_photo.htm )


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▼スカウスハウス・ニュース
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*** フットボール・チケット手配 ******

リヴァプールFCおよびエヴァトンFCの、ホームゲーム観戦チケットの手
配を承っています。
詳細は、ウェブサイトの「スタジアムへ行こう!」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/football/stadium.htm


*** 語学留学生募集中 ******

リヴァプールへの語学留学をサポートしています。
詳細については、ウェブサイトの「語学留学案内」ページをご覧くださ
い。
http://scousehouse.net/study/index.htm


*** ビートルズ・ガイドツアー ******

リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの地を訪ねるガイドツアー
をアレンジしています。
ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/beatles/info.htm
http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm


*** 原稿募集中 ******

「リヴァプール・ニュース」では、読者のみなさんからの投稿を募集して
います。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、ある
いは英国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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▽今週のフォト
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*** 今週の「ゴールドフィッシュ」フォト ******

今週も、ミナコさんから素敵な写真が届いています。
ウェブサイトの「NLW ゴールドフィッシュだより」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/goldfish/goldfish70_photo.htm


*** 今週のフォト・アルバム ******

「ゴールドフィッシュ」以外の原稿にちなんだ写真は、「NLW フォト・アル
バム」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo274.htm 


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□■ 第274号 ■□

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 ◇編集 山本和雄 & ミナコ・ジャクソン
 ◆ウェブサイト http://scousehouse.net/
 ◇Eメール info@scousehouse.net

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