May 08 2007, No.297
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼リヴァプール・ニュース <2007年5月4日&5日>
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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久しぶりにハレルヤ洋子さんの話を。
憶えているかたも多いと思いますが、「流しの唄い手&エッセイスト」の
ハレルヤさんは、今ロンドンで活動しています。
2006年の1月に突然渡英したと思ったら、あっという間にロンドンのブ
ルーズ・プレイスでも有名なシンガーになってしまいました。

そのハレルヤさんのステージを、昨年8月、ロンドンのBlues Barで観
ることができました。
狭いバーは超満員。ぎゅうぎゅうでした。僕らが到着したときにはすで
に別のブルーズ・バンドが演奏していました。
ハレルヤさんは僕を案内するだけのはずでしたが、ステージのオーガ
ナイザーの「ヨーコ、次、歌ってくれ!」のひと声でステージに上がるこ
とになりました。

大歓声の中、照れながらステージに上がるハレルヤさん。しかし演奏
が始まると貫禄じゅうぶんでした。まさに「姐さん」です。
普段の声はまるで戦場のナースのように美しいのに、ステージではが
らっと変わって丸太のようにぶっとい声! しかもシャウトするする!

まあワイルドなルックスにはマッチしてるんですけど、あまりの迫力に
一瞬ビビってしまいました。まさにR&Bを歌うための声だと思いました。
でも、決してパワフルなだけが取り柄ではなくて、なんというか、彼女の
歌声にはキュートな可愛らしさがあるのです。たぶんそこに、みんな魅
かれるのでしょう。まさにアメとムチ。女王さまみたいです。

(すげえなあ、ひょっとしてロンドンの「ブルーズの女王」になるんじゃ
あ…)
ハレルヤさんと別れた後、そんな期待もちょびっと抱きながらロンドン
の街を歩いたことを思い出します。

あれから早いもので8ヶ月が過ぎました。
ハレルヤさんは、もうブルーズを歌っていません。
「ブルーズよりもジャズの方が合っている」と、あっさりブルーズをやめ
て、今年からジャズに挑戦しているのです。

彼女のブログをご覧になっている方はご存じかと思いますが、ほんとう
にたった一人、何の後ろ盾もないまっさらなところからスタートしたと
思ったら、やはり何か月も経たないうちに、ロンドンのジャズ・プレイス
でも「ストロング・ヴォイスのヨーコ」として知られる存在になってしまい
ました。

さすがハレルヤ洋子です。以前この欄に「ハレルヤ洋子はどこに行っ
てもハレルヤ洋子」と書いた覚えがありますが、どんな環境に置かれ
ようが、彼女のキャラクターが色あせることはないです。いや、それど
ころかますますカラフルになっているような気がします。もちろんあの
素晴らしいヴォイスも。

それでも本人はまだまだ満足していません。「ジャズを極めたい!」と、
今も日々真剣にストラッグルを続けています。
メジャーなアーティストになるかどうかは神のみぞ知るところでしょうが、
たとえメジャーにならなくても、あのユニークなキャラクターとヴォイス
は、きっとこれからもロンドンの人々に愛され続けるでしょう。

…ということなのですが、えーと、実はハレルヤさん、こっそりとアイド
ルユニットでの活動も進めているのです。
ブルーズやジャズとあまりにも路線が違うし、半分はギャグで始めたプ
ロジェクトなので自分のブログには一切書いていないそうですが、ここ
で強引に発表してしまいます。

Candyskinです!
 http://www.myspace.com/candyskinmusic 

本人は、
「……ってな感じで、パフィーならまだしも…タトゥーてきな…いやまだ
そっちの方がまし…笑」
と非常に恥ずかしそうにやってますが、いやいや、結構面白いんじゃ
ないかと思います。
このサイトで3曲聴くことができるんですが、驚いたのは、声がまったく
別人のように聴こえること! いったい何種類の声を持ってるんでしょ
うね、ハレルヤさんは。

このCandyskin、実は今日5月8日に、初めてのライヴがあるんです。
(もっと早く告知するべきでしたね、すみません!)
場所はロンドンのアールズ・コートにあるPop-Rockticというライヴハウ
スだそうです。ロンドン在住の方は急いでください!

今年の夏も、ロンドンでハレルヤさんに会うつもりです。
今年はジャズシンガーとしてのハレルヤ洋子に会うことになるんでしょ
うね。すごぉく楽しみです。
もちろん、できればCandyskinも観てみたいと思ってます。でも、なんか
コワイような…。

● ● ●

今週の「NLW フォト・アルバム」ページに、昨年のハレルヤ洋子さんの
ライヴ・フォトを掲載しておきます。
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo297.html 


                            ― Kaz (08/05/2007)


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▼リヴァプール・ニュース <2007年5月4日&5日>
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*** 5月4日(金) *******************************

【決勝へ!】
5月1日、リヴァプールはホームにチェルシーを迎え、UEFAチャンピオ
ンズリーグ・準決勝のセカンドレグを戦いました。
前週にロンドンで行われたファーストレグを1−0で落としているリヴァ
プールは、立ち上がりから果敢に攻め、22分に得たフリーキックから
ダニエル・アッガーがゴールを決めてトータル・スコアを1−1とします。
その後はアグレッシブな攻め合いとなりますが、両チームとも勝ち越し
点を奪うことができません。15分ハーフの延長戦でもスコアは動かず、
勝負はPK戦に。ボロ・ゼンデン、シャビ・アロンソ、スティーヴン・ジェ
ラード、ディルク・カイトと4人連続で成功したリヴァプールに対し、チェ
ルシーは1人目と3人目がぺぺ・レイナに止められ、PK戦スコア4−1
でリヴァプールの決勝進出が決まりました。

試合後、ラファエル・ベニテス監督はこう話しています。
「2005年にチェルシーを破ったときよりもいい試合だったように思う。
選手たちを本当に誇らしく思う。チェルシーは素晴らしい選手を抱える
強いチームで、こちらの思い通りならない時間帯もあった。たくさんの
フリーキックを彼らに与えてしまったが、本当によく守ったと思う。ゲー
ム全体を通じて非常にハードに戦えた」
「ウチのサポーターたちはファンタスティックだった。アメイジングなアト
マスフィアだったね。おかげでこの勝利を一緒に喜ぶことができる」
「PK戦でのぺぺ・レイナはファンタスティックだった。さすがエキスパー
トだ。どうやってチェルシーを倒すか、選手たちはよくわかっていた。
パッションでプレイしてくれた」
「あれだけの声援をサポーターから送られたら気合も入るし、パッショ
ンやハートのこもったプレイになる。さらに彼らは、ゲームにインテリ
ジェンスも与えてくれた。最高のゲームだった。何もかもがパーフェクト
だった。他のスタジアムとは違うことをわかってもらえたと思う」

チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督のコメントです。
「向こうが4点でこっちが1点。それがペナルティの結果だ。PK戦は
ゲームの一部でしかないが、人々の記憶に残るのは結果だけだ。人々
はリヴァプールとマンチェスター・ユナイテッドかACミランが戦うファイナ
ルも記憶するだろう。5年、10年、20年も経てば、セミファイナルの対
戦カードのことは誰も憶えていない。どことどこがファイナルを戦った
か。それがフットボールのヒストリーというものだから」

リヴァプールのキャプテン、スティーヴン・ジェラードはこう話していま
す。
「みんなでつかみ取った勝利だ。2005年の準決勝よりもいい気分だね。
あの時はとにかく守ることで精一杯で、命がけでディフェンスした記憶
がある。今回だってもちろん必要な時はそうしたけど、ご覧のとおり、
プレイのクォリティは上回っていたと思う。ゴールキーパーからディフェ
ンスもミッドフィールドもストライカーも、選手全員がね」
「試合全体を通じて、勝利に値する戦いができたと思う。圧されたとい
う感じはぜんぜんない。この2年間で僕らがいかに進歩したかを見せ
ることができたね。前よりもデンジャラスなチームになっているよ」
「PK戦は心臓に悪いよね、いつだって。でもウチにはぺぺがいるから
ね。あのシチュエーションで彼に勝るキーパーは世界でもいないさ。期
待どおりにやってくれたね」
「ファンに対しては、もう何て言ったらいいんだろうね。彼らは世界で最
高だってことをまた証明してくれた。キックオフの45分前からものすご
い歌声だった。他のスタジアムの試合中よりもずっと大きかったよ。彼
らはアンビリーヴァブルだよ」
「モウリーニョに『リトル・クラブ』って言われて、ちょっと失礼だなあって
思ったよ。でも3年間で2度も決勝に行けるんだ。リトル・クラブにして
は悪くないんじゃない?」

翌日に行われた準決勝のもう1試合では、ACミランがマンチェスター・
ユナイテッドを破って決勝進出を決めました。
2年前とまったく同じ対戦となるチャンピオンズ・リーグの決勝戦「ACミ
ラン vs リヴァプールFC」は、5月23日、アテネのオリンピック・スタジア
ムで行われます。

*** 5月5日(土) *******************************

【あぐらの理由】
リヴァプールをUEFAチャンピオンズ・リーグのファイナルに導いたラ
ファエル・ベニテス監督が、LFCの公式サイトで、準決勝のPK戦の際
にあぐらをかいて見守った理由を語っています。
「チェルシーの選手たちはベンチの前に立っていて、スタンドのサポー
ターたちから、見えないから座ってくれと声が上がっていたんだ」
「私たちは横によけたんだが、それでもサポーターたちの邪魔になっ
た。だから座って観ることにしたんだよ。私たちはファンたちのことを考
えてるからね」
「私が落ち着いていたのは本当さ。ぺぺには絶対の自信を持っている
からね。彼は本当にペナルティに強い。それに、私が選んだ選手たち
もかなり練習を積んでいた。トレーニングで彼らは、ぺぺやイェルジー
を相手にほとんど毎回、キックの練習をしたんだ。私には自信があっ
たんだよ」

ベニテス監督は試合後、劇的な勝利を祝う選手たちの輪の中に入っ
て行くことは避けたそうです。
「試合後はずっとプレスと話していたね。TVのインタヴューが15本くら
いにプレス・コンファレンス。それが終わるころに選手たちのお祝いが
始まったんだが、私はオーナーからの報告を読むことにした。こういう
ときは選手たちからはできるだけ離れていたほうがいいんだよ。これ
までの経験で学んだんだ」
「それから私は新オーナーやスタッフの何人かと合流してリラックスし
た。もちろん選手抜きでね。そんなリスキーなことはできないよ!」
「家族や親しい友人と一緒にホテルでお祝いした。でも話題はフット
ボールのことばかりだったな。私は水を少しと、シャンペンを少し飲ん
だ」
「とてもハッピーな気分だったよ。だが今は仕事を完結させることだけ
を考えている」


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旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、ある
いは英国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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*** 今週のフォト・アルバム ******

今週の「NLW フォト・アルバム」ページでは、ハレルヤ洋子さんのライ
ヴ・フォトを掲載しています。昨年夏、ロンドンの「ブルーズ・バー」での
ライヴです。
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo297.html 


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