June 19 2007, No.302
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World 
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         *** http://scousehouse.net/ ***        


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼リヴァプール・ニュース <2007年6月15日>
 ▽特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
 ▼「利物浦日記2006」
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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リヴァプールのローカル・ペーパー「デイリー・ポスト」の記事を眺めて
いたら、「ヨーロッパのフード・チェーンがマージーサイドの日本食レス
トラン買収」というニュースを見つけて、「!!??」となってしまいまし
た。

読んでみると、日本食レストランというのは、クロスビーにある 'Sushi
San' というお店でした。
20人ものスタッフを抱え、お店でだけでなく、自社ブランドのスシを全国
チェーンのスーパーマーケットに配給したりもしているんだそうです。
クロスビーにスシ・レストランがあったなんて、そしてそのお店が大手
企業に目をつけられるほど繁盛していたなんて、ちょっとびっくりです。

新しいオーナー会社は、Greencore Sandwichesという企業で、どんど
ん拡大するスシ・マーケットの魅力と、このお店の将来性を見込んで
の買収だとか。
確かに、イギリスでもヨーロッパでも、スシはかなりポピュラーなフード
になっていますよね。去年ロンドンのパディントン駅に行ったときも、構
内のショッピングエリアにおしゃれな回転寿司があって、思わず見とれ
てしまったことを思い出します。

「スシ・サン」のオーナーのロブ・デュースさんは、以前シティ・センター
で 'Not Sushi' という、やはり日本食のレストランを経営していたそうで
す。
ノット・スシ。
たぶんリヴァプール初の日本食レストランで、97年ごろにウッド・スト
リートにオープンし、その後ビジネス街に移転したものの、気がつくと
いつの間にか無くなってしまっていた。いっぺん食べに行っておけばよ
かったなあ…というようなことを、ずいぶん昔にこの欄で書いた覚えが
あります。。
でも、場所と名前を変えてちゃんと復活していたんですね。しかも成功
している! 一度転んだくらいではへこたれない。オーナーのロブさん
の根性を見た気がします。

店を売却しても、ロブさんはしばらくはコンサルタントとして留まるそう
です。
僕は8月にリヴァプールに行く予定なので、この「スシ・サン」にぜひ食
べに行ってみたいです。
クロスビーはリヴァプールからちょっと遠いんですけどね、でも僕が毎
年泊まるB&Bは、そのクロスビーにあるんです。すばらしい!!
あと2か月ちょっと。「ビートル・ウィーク」がますます楽しみになってき
ました!

                      ― Kaz(19/06/2007)


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▼リヴァプール・ニュース <2007年6月15日>
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*** 6月15日(金) *******************************

【ボルグの約束】
12日から17日まで、恒例の「リヴァプール・インターナショナル・テニス・
トーナメント」が、カルダーストーンズ・パークで開かれています。
今回26年ぶりに芝でのシングル・マッチに出場する予定だったビヨン・
ボルグは、残念ながら怪我のため出場できなくなってしまいました。
スウェーデン人のボルグは、過去に5度もウィンブルドンを制した名プ
レイヤーです。現在は51歳です。

ボルグは、先週土曜日、ストックホルム郊外の自宅の庭でのバーベ
キュー・パーティーの際に、友人のジャーマン・シェパードに右足を激し
く噛まれました。
すぐに病院で治療を受けたものの、ドクターは大会への出場を許可し
ませんでした。

試合には出場できないながら、ボルグはトーナメント会場にやって来
て、テニスコートでのインタヴューに答え、彼の姿を楽しみにして来た
ファンたちを楽しませました。そして、来年こそプレイすると約束しまし
た。

ボルグの話です。
「ここに来られてハッピーだよ。でもプレイしたかったな。すごく残念」
「芝でのプレイはもう何年もやってなかったからね、楽しみににしてた
んだけど。でもアクシデントに逢ってしまったんだ。それにしても、試合
の4日前に犬に噛まれるなんてことになるなんてね」
「コートを見てると、すぐにでも飛び出して行ってプレイしたい衝動に駆
られるんだ。この4か月、かなり鍛えてきたんだよ。調子も良かったん
だ。悲しいよね。来年は必ずここに戻って来たいって思ってる」

ボルグが対戦する予定だったのは、オーストラリア人プレイヤーのパッ
ト・キャッシュです。彼もまたウィンブルドンでの優勝経験があります。
大会のオーガナイザーは、ボルグの代役としてリカルド・クライチェック
に出場を要請しました。1996年のウィンブルドン優勝者です。

初めてリヴァプールを訪れたというボルグは、ビートルズ・ミュージアム
やアンフィールド・スタジアムへ行ってみたいと言います。
「イングランドはほとんどの街に行ってるけど、リヴァプールは今回が
初めてなんだ。親戚だって住んでるのにね。この街についても、過去
の歴史についても、とにかくいいことばっかり聞いてるよ。とても楽しみ
にしてた」
「ここでアンダース(大会のオーガナイザー、アンダース・ボルグ)に会
えてハッピーだよ。そう、だって同じ苗字なんだもんね。彼がこの大会
をここまで育て上げたことは、リヴァプールの街にとっても、テニスを愛
する人たちにとっても、すごく大きな貢献だと思う」
「このトーナメントには毎回すごい選手たちが集まって来るよね。エン
ターテイメント・テニスとしてグレイトな大会だよね」

センターコートでのボルグの公開インタヴューは、13日に行われまし
た。
雨天により試合が中止となり、がっかりした観客を楽しませるためのイ
ヴェントでした。
雨傘やレインコート姿の大勢のファンたちは、ボルグの登場に大喜び
でした。ボルグはもちろん、サインや記念撮影にも快く応じました。
当初は15分の予定だったインタヴューは、予想以上に盛り上がり、結
局は1時間を超えるものになったそうです。


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▽特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
       〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

  ― 第94号 / 「 Trees & Flowers 」 ―
 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish94_photo.html ≫

こんにちは。
今週の前半は夏のような晴天と暑さでしたが、後半は雨が続き気温も
グッと下がりました。
6月とはいえまだまだ油断はできません。日本はそろそろ梅雨入りで
しょうか?

今週は、日本で活躍しているシンガー・ソング・ライターのAkeboshi君
がリヴァプール入りしていました。
先週の日曜日に突然連絡が入って、共通の友人である晴美さん&
ガイ夫妻と一緒に、彼の滞在先にて再会しました。

LIPAで留学していたAkeboshi君と晴美さんとは、97年に私が初めてリ
ヴァプールに遊びにきたときに会いました。今はなきBerry Streetのミ
ンキーという中華料理屋さんで食事をしたのですが、その時まだティー
ンエイジャーだった彼がひと回りも年上の学友たちを相手に容赦ない
ツッコミを入れている様子をみながら、キモの据わったおもしろい子だ
なあ、きっと大物になるに違いない! という印象を得たのを覚えてい
ます。

そのダイナミズムは音楽にも反映されていて、年齢や国籍を超えた
様々なバックグラウンドをもつミュージシャンとのセッションを通じて、
幼少から学んでいるピアノを基礎にフォーク、アイリッシュ・トラッド、
ジャズ、エレクトロニカなどを大胆かつナチュラルに取り込んだ独自の
音楽の世界を創っています。

Akeboshi君のプロフィールを少々。
LIPA在学中の2002年にインディーズからミニアルバム『STONED
TOWN』(ジャケ写はホープ・ストリート!)でデビューし、LIPA卒業後帰
国。
2005年にはEpic Records Japanからインディーズ時代の作品よりセレ
クトしたフルアルバム『Akeboshi』をリリース。
昨年発表の『Yellow Moon』のタイトルトラックには、作詞に井上陽水を
迎える。
いわゆる普通のコンサート会場だけでなく、カフェライブなども各地で
展開しています。
8月には新作、『Colorful drop』 というミニアルバムがリリースされる予
定ですので要チェック!

月曜日に、ハープ奏者のStanと一緒にSt. James' Garden(アングリカ
ン大聖堂のふもとの墓地公園)で撮影をするというので、私も見に行き
ました。
Stanは、渡英してまもないAkeboshi君がフォーク音楽やアイルランドの
ケルト音楽に強く傾倒していくきっかけとなった人物です。

この日は天気がよく、新緑がまぶしく、撮影日和。
どこで演奏しても絵になるStanですが、樹木に囲まれて弾く木製の
ハープは音的にもヴィジュアル的にも自然になじんで格別でした。
観客は私のほかには、たまたま通りすがって近くに腰を下ろしたのス
カウサーのお兄ちゃん。一見イカツい感じだったこの男性は、音楽を
聴きながら表情を和らげ、
「いい音だネエ、この楽器は何て呼ぶんだ?」
と話かけてきました。撮影の邪魔にならないようにと私が小声で
「ハープだよ」
と応えると、変わらぬ声のトーンで
「おー、そうか、何でここで演奏してるんだ?」
「あそこにいる若い日本人のミュージシャンのビデオ撮影のためだよ」

変わらずひそひそ声で答える小心者な私でしたが、
「おー! そいつは有名なのか?」
という問いかけに、終いには
「そりゃあ有名よ!」
とボリュームアップしてしまいました。
そのお兄ちゃんは思いがけない昼下がりのライブに最後まで耳を傾け
楽しんでいた様子で、終わった後StanやAkeboshi君たちと会話を交わ
して別れました。

その晩は、Akeboshi君の友達のミュージシャン、Steveが '3345' でライ
ブをするというので、観にいきました。
Stanもやってきて観客席に座りました。ミュージシャン入れ替えのとき
にMCが
「次のアクトに移る前に、"Scouseology Awards" で特別賞を受賞した
Stan Ambroseに拍手〜!」
とコメントし、観客から拍手喝采。

今年で19年目を迎える "Scouseology Awards" は、リヴァプール文化
に貢献した人々に授与される賞です。
今年は、バンドThe Zutons、LFCキャプテンSteven Gerrard、コメディ
アンKen Dodd、新人賞に舞台女優Leanne Bestなどが選ばれました。
また今年はBBC Radio Merseyside設立40周年記念ということもあって、
36年間もフォークミュージックを紹介している長寿番組 "Folkscene" を
担当するStanとGeoff Speedがその功績をたたえられられたというもの
です。

またStanは、若いバンドから多大なリスペクトを得ていて、アヴァンギャ
ルドな即興バンドSuper Numeriや他の若手バンドにも参加するなど、
知れば知るほど多彩です。
BBC Radio MerseysideのStanのページはこちらから。番組も聴けます。
http://www.bbc.co.uk/liverpool/content/articles/2006/04/18/radiomerseyside_pres_folkscene_feature.shtml

そしてSteve Pilgrimが登場。彼は普段はドラマーとして活躍しています
が、歌も凄くいいんだよ、という話はきいていましたが、非常にヤバイ
です。
この日は、他にも数人のシンガーがステージに立ち、ギターや歌のテ
クニックもなかなか良くて、渋いねえ、巧いねえ、とイージーな構えで聞
いていたのですが、Steveの澄みきった歌声とギターを聞いた途端、
ぐっと感情のボルテージが上がって、これは気を許したら泣く、と思い
ました。
何というか、作為性がなく、純粋に全身からほとばしる音で、ハートに
触れるものがあります。是非是非聴いてみてください!
Steve Pilgrim Myspace: http://www.myspace.com/stevepilgrim 

1週間のリヴァプール滞在の後、Akeboshi君は2週間のアイルランド
「音探しの旅」に発ちました。
今回の滞在から生まれた新しい音楽を聴くのがとても楽しみです!
Akeboshi 公式ホームページ: http://www.akeboshi.com

♪ ♪ ♪

この週末は、アルバート・ドックではTall Shipが入港し、セフトン・パーク
では毎年恒例のアフリカン・ミュージック・フェスティバル "Africa Oye" 、
カルダーストン・パークでは "International Tennis Tournament"
(ビョーン・ボルグが出ることで話題になりましたが、犬に噛まれて残念
ながらキャンセル。。。)とアウトドア・イベントだらけのリヴァプールです
が、この週末に敢えて私が行ったところは、Woolton Villageの
St. Peter's Church。

St. Peter's Churchは、言うまでもなくジョンとポールが初めて出会った
場所。
Woolton in Bloom が主催する、"Beatles Flower Festival" というイベン
トが開かれていました。
これは、地域の学校やリヴァプールの教会などが参加してビートルズ
の曲にちなんだお花のディスプレイをし、その出会いから50周年記念
をお祝いするというもの。
前の晩に知り合いのおばさまから、
「いいわよ〜、見に行ってらっしゃ〜い」
という熱烈な勧めを受けた時は、一瞬ベタだなあと流していたのです
が、日曜日に突然思い立って興味本位で行ってみました。

門をくぐると 'Long and Winding Road' 、教会の入り口には 'Eleanor
Rigby' がお出迎え。
教会の中は、花の甘い匂いで立ちこめていました。
ペニー硬貨で道を作って、その脇には消防車や床屋さんなども置いて
あったりしてアイディアを凝らした 'Penny Lane' 、アルバムカバーをイ
メージした 'Sgt Pepper's' や古いタイプライターにお花をあしらった
'Paperback Writer' 、ギターの形の 'Help!' 、ジョンが乗っていたという
サイケデリックな車のデザインを基にした 'Drive My Car' などなど、な
かなかの力作もあったりして、期待以上に楽しめました。

実際のジョンとポール出会いの記念日は7月6日で、10年前の40周年
記念では3500名ものファンが詰めかけたといいますから、半世紀を迎
える今年はどうなることやら?!
St. Peter's Churchホームページ: http://www.stpeters-woolton.org.uk 

♪ ♪ ♪

【今週の告知】
その1;
英国ポップアート界ゴッドファザー、ビートルズの "Sgt. Pepper's" のア
ルバムのジャケットをデザインしたことでも有名なPeter Blakeの回顧
展が、6月29日から9月23日までTate Liverpoolで行われます。
'On the Balcony'(1955-57年)'The Toy Shop'(1962年)、'The Beatles'
(1963-68年)から、近年の 'Marcel Duchamp World Series' などが展
示されます。
Tate Liverpool ホームページ:http://www.tate.org.uk/liverpool/exhibitions/peterblake 

その2;
フェスティバル・シーズン到来! "Africa Oye" の後は、"Arabic
Festival" 。
まずは7月1日(日)午後12.30から、セフトン・パーク内のPalm Houseに
てオープニングイベントが行われます。
音楽やダンスのパフォーマンスのほか、アラビック・ヘルス・フェアやア
ラビック・バザーなども同時開催です。入場無料。
その後も2週間に渡って各地でイベントが続きます。
Arabic Festivalホームページ: http://www.arabicartsfestival.co.uk

来週は、ヴェネチア・ビエンナーレに行ってきますのでお休みします。

それでは再来週、Ciao!

ミナコ・ジャクソン♪

≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish94_photo.html ≫


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▼「利物浦日記2006」
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「利物浦日記2006」 10 / Kaz
≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo294.htm ≫

【8月27日(日)】

(つづき)
リッキー&ザ・ミッシェルが、ついに「ポール・マッカートニー・ステージ」
に立った。
ニールのMC(ちゃんと打ち合わせどおりに紹介してくれた。さすがニー
ル!)に続いて、リッキーさんがギターを弾き始める。いつものように
“Cold Turkey”でスタート。リッキーさんの表情もいつもどおりクールだ。
気負いのようなものはみじんも感じられない。

よしよしと頷きながら楽屋で聴いていると、ニールが駆け込んで来た。
叫ぶようにして僕を詰問する。
「カズ! おいカズ! リッキーはどっから来たんだ?」
やけに嬉しそうな顔だ。でもニールが何を言いたいのか、意味がわか
らない。
「どこから? どこからって…東京だけど?」
「嘘つけ! リヴァプールだろう? ありゃリヴァプールの発音だぜ。
コールド・ターキィ〜〜〜〜〜。このィ〜〜〜な! んで、ハズ・ガット・
ミィ〜〜〜〜〜。これもだ。そんで、オ〜ン・ザ・ルン。これだ、このル
ンっっ! もう俺たちの発音とまったく一緒。パーフェクトなリヴァプー
ル訛りだぜ。バンドの音もサイッコー! 思わずPAのボリュームぐ
い〜〜〜っと上げちゃったもん!」

Fab Fauxなどの超大物バンドをはじめ、毎年何十ものビートルズ・バン
ドを見てきているニールにこれだけ絶賛されると、こっちだって嬉しくな
る。さすがリッキーさんだ。
でもまあ、何割かは僕らへのサーヴィス・トークも含まれているんじゃ
ないかな、と思う。ニールはニールなりに、気を遣っているのだ。
オーディエンスもパフォーマーもその周りの人間みんなをハッピーにす
るのが、MCとしての彼のポリシーなんだと思う。

リッキー&ザ・ミッシェルのステージは大盛況のうちに終了した。
キャヴァーンの外に出ると、そこにYちゃんの姿があった。Kさん、Yさ
ん、Oさん、Nさんと一緒に、食事に行くことにした。もう10時近い。みん
なお腹がペコペコだ。
人と音楽ですんごいことになっているマシュー・ストリートを離れて、
ボールド・ストリートのエリアへ。しかしここもほとんど同じだった。さす
がマシュー・ストリート・フェスティヴァルの真っただ中の日曜日だ。
朝から歩きっぱなしで疲れている我々は、やはり静かなレストランで
ゆっくり落ち着いて食事がしたい。
ミナコさんに電話して相談してみると、ニュー・ユーロ・パレスなら空い
ているんじゃないかとのこと。なるほど。行ってみると、確かにそのとお
りだった。お客さんがいるのは2〜3のテーブルだけだった。ラッキー、
助かった〜!

席について、料理を注文。ここはトルコ料理のレストランで、メニューの
文字を見てもそれがどんな料理なのかよくわからない。ウエイターにい
ろいろと教わりながら、セットメニューを頼んだ。
Yちゃんを除いてビール党の我々は、やはりここでもビールで乾杯!
やれやれ、やっと人心地ついたなぁ〜…と、ほっとしたのもつかの間
だった。いきなり怪しい音楽が大音響で流れ出した。嫌な予感がした。
我々のテーブルの横には広いダンススペースがある…。

予感は的中した。我々以外のお客さんたちがそこで踊りだしたのだ。
おじさんおばちゃんばっかりだ。活き活きと楽しそうに踊りながら、我々
にも「一緒に踊ろうよ」とちょっかいを出して来る。あまりしつこいので、
Oさんがそれに応じて踊った。トルコ風のダンスだかなんだかわからな
いけど、Oさんは結構ノリノリだった。

空腹を満たした後はやっぱりパブでしょ、ということになって、ジャカラ
ンダへ行く。
1階と地下は予想通りぎゅうぎゅう詰めだったが、2階は少しましだっ
た。そしてギネスを注文している間に、運よく後ろのテーブルが空い
た。気がつくと、Yちゃんを間にはさんで、OさんとKさんが熱弁をふるっ
ている。
リヴァプールではしょうもないギャグを連発するただのおじさんにしか
見えないが、そういえば2人とも先生の肩書を持っている。出るところ
に出れば相当なインテリだ。そのアカデミックな2人が、スーパーマー
ケットで売っている鶏卵を温めたらヒヨコが生まれるとついさっきまで
信じていた天然ボケのYちゃんを相手に、どんな話をしているのだろ
う…。
なんとなく興味をそそられるものがあるけど、周りの人の声や音楽で
僕にはぜんぜん聴こえない。会話に割って入る元気も残っていない。
でもとにかく、OさんとKさんはもちろん、Yちゃんもとても楽しそうだ。よ
かったよかった。

窓から外を見ると、細かい雨が無数の糸のようになってスレーター・ス
トリートの喧噪の上に降り注いでいた。
なんだかとても長い1日だった。

(つづく)


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▽スカウスハウス・ニュース
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めの個人パッケージ「スカウスハウス・ツアー2007」の参加者を募集し
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リヴァプールへの語学留学をサポートしています。
詳細については、ウェブサイトの「語学留学案内」ページをご覧くださ
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*** ビートルズ・ガイドツアー ******

リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの地を訪ねるガイドツアー
をアレンジしています。
ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm
http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm


*** 原稿募集中 ******

「リヴァプール・ニュース」では、読者のみなさんからの投稿を募集して
います。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、ある
いは英国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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▼今週のフォト
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*** 今週の「ゴールドフィッシュ」フォト ******

今週も、ミナコさんから素敵な写真が届いています。
ウェブサイトの「NLW ゴールドフィッシュだより」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/goldfish/goldfish94_photo.html


*** 今週のフォト・アルバム ******

今週の「NLW フォト・アルバム」ページには、連載「利物浦日記2006」
にちなんだ写真を掲載しています。
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo302.html 


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