January 27 2009, No.372
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■
         *** http://scousehouse.net/ ***        


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼寄稿:「Homecoming for Liverpool 08」
 ▽寄稿:「Footballの旅」
 ▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」 <No.149>
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
―――――――――――――――――――――――――─ NLW □

今週は寄稿が2つあります。
1つは、先週予告しました下村えりさんの「Footballの旅」です。
平日の夜、雪も降る中での熱戦となったこの試合、風邪気味でたいへ
んだったとは思いますが、えりさんはがんばってくれました。いつものよ
うな濃いマッチ・レヴューとなっています。

そしてもう1つは、「リバプールサポーターズクラブ日本支部」の鹿志村
克さんからの寄稿です。
昨年12月の“ホームカミング(帰郷)”を、本格的な旅行記としてまとめ
てくださいました。こちらも実にクォリティの高い、大力作となっていま
す。

鹿志村さんの作品「Homecoming for Liverpool 08」は、今週から6回、
もしくは7回の連載となる予定です。
アンフィールドでのフットボール観戦にはじまり、リヴァプールという街
の楽しみ方を、リヴァプール通ならではの文章と写真で、たっぷりと紹
介していただきます。
どうぞお楽しみに!

上記2つの寄稿の写真は、今週の「NLW フォト・アルバム」ページに掲
載しています。ぜひご覧ください!
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo372.html 

                           ― Kaz(27/01/2009)


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▼寄稿:「Homecoming for Liverpool 08」
―――――――――――――――――――――――――─ NLW □

「Homecoming for Liverpool 08」(1) / 鹿志村 克

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo372.html ≫ 

■はじめに

News of the Liverpool Worldの読者の皆さん、こんにちは。
日本で、「リバプールサポーターズクラブ日本支部」の代表をしている
鹿志村克です。
以前もNLWに何度か投稿したことがありますが、このたびスカウスハウ
スさんにフットボールチケットを手配してもらったので、その試合の様子
を含め、約1週間のLiverpool滞在の出来事をレポートします。しばしお
つきあいくだされば幸いです。


■Liverpoolまでの長い一日

2008年はLiverpoolがEuropean Capital of Cultureの年です。
Liverpool FCのサポーターになる以前にLiverpoolの街が大好きだった、
というより、Liverpoolの街が好きになったその流れで自然にLiverpool
FCのサポーターになった僕にとって、Liverpoolは心の故郷です。
Liverpoolの街中がお祭りのようになっている2008年は特別な年なの
で、この記念すべき年にLiverpoolに行きたいと思っていました。しかも
今年は会社の勤続15年のご褒美で5日間の休暇が取れるという年です。

最初は6月1日にAnfield Stadiumで行われたLiverpool Sound、という
よりはPaul McCartneyのコンサートに行けたら、と思いました。
もともとはビートルズファンで後にLiverpool FCのサポーターになった
僕にとっては、Liverpool FCのホームグラウンドでビートルズのポール
がライブをやるなんて、盆と正月が一緒に来るような夢のようなイベン
トです。
実はダメ元で2007年のうちに申し込んでいたチケットが幸運にも手に
入っていたのですが、6月は仕事が忙しくてとても行ける状態ではな
かったので、Liverpool行きはあきらめ、チケットは泣く泣く知人に譲りま
した。

次に考えたのは、いつかは行きたいと思っていた8月のインターナショ
ナルビートルウィークですが、僕が勤務している会社は8月の中旬に長
いお盆休みがあるので、その直後にまた休みを取るのはこれまた困
難なのでやはり断念しました。

そうこうしているうちに2008年も残りわずか、というこの時期になって、
やっと休みが取れることになりました。
この時のためにあらかじめ注文していた、背中に"SCOUSER 08"の名
前と番号が入ったLFCのシャツとともに、11月30日から12月7日ま
で心の故郷、Liverpoolに行ってきました。

今回利用したのは、KLMで成田からアムステルダムに行き、そこから
easyJetでLiverpoolに降り立つというルートです。
easyJetはイギリスの格安航空会社で、Liverpool John Lennon空港か
ら多くの便をヨーロッパ各地に運航しています。アムステルダムと
Liverpool間の便もあるので、それを利用するという訳です。

でも日本からこの便を利用する場合には、KLMからの乗り継ぎ便には
ならないので、成田で預けた荷物はいったんアムステルダムで受け
取って、入国手続きもしなくてはならないし、予約も別々にしなくてはな
りません。
ちょっと面倒ですが、このルートの魅力は、何といってもイギリスの他
の都市に寄らずにLiverpoolにダイレクトに行けるということです。それ
にイギリス入国のスタンプにLiverpoolの文字が入るのもうれしいです。
ちなみに、2009年の3月にはKLMがアムステルダムからLiverpoolへ
の便を開設するそうなので、そうなれば日本からのアクセスもぐんと楽
になるでしょう。

そのKLMで機内音楽のチャンネルを眺めていると、なんと"Liverpool
Special"という番組がありました。アムステルダム行きの飛行機に乗っ
ている人の中で、どれだけの人がLiverpoolに行くのでしょう? そんな
に大勢いるとは思えませんから、まるで僕のLiverpool行きを歓迎する
ためにあるような番組ではないかと思ってしまいました。
内容は、Ringo Starrの"Liverpool 8"から始まり、1960年代のMersey
Beatバンドの曲から、2000年代のThe Zutonsまで、いろいろな年代
のLiverpool出身のアーティストの曲が流れていました。
DJと共に会話をしていたゲストは、The La'sやCastで活躍したJohn
Powerでした。Liverpoolで彼が育ったのはPenny Laneの近くで、John
Lennonと同じ学校に通っていたという話や、Liverpoolのミュージック
シーンについて語っていました。

アムステルダムに到着すると、スキポール空港で約6時間の待ち時間
の後、いよいよLiverpoolへ向けてeasyJet7012便に乗り込みました。
3年前にも、今回と同じルートでLiverpoolに行こうとしたのに、大雪でフ
ライトがキャンセルになってしまって、急遽アムステルダムで一泊し、翌
日の予定の都合で自力でマンチェスター行きの便を予約し直す、とい
う経験があっただけに、今回は無事に飛び立ったことで感激もひとしお
です。
Liverpoolまでの約1時間半のフライトも、日本から12時間の便に乗っ
てきた感覚からすればあっという間です。

すっかり暗くなっているLiverpool John Lennon空港についにやってきま
した。
EU圏外の乗客は数が少ないので入国審査も素早く、かといって質問
攻めにあうこともなく、パスポートにLiverpoolのスタンプを押してもらい
ました。

すでに23時近い時間でしたが、空港からはCity Centre行きのバスが
この時間でも約30分おきに出ています。
バスに乗り込み街の中心部へ向かい、The Cavern Clubの前を通り過
ぎて今回泊まることにしたHard Days Night Hotelに到着しました。
9時間の時差のせいで文字通り長くて辛い一日の夜を迎えました。

(つづく)

 ≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo372.html ≫


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▽寄稿:「Footballの旅」
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「Footballの旅」 / 下村 えり(Eri Shimomura)

 〜 Vol.15 Premiership
       - Liverpool VS Everton, 19 January 2009 〜

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo372.html ≫

【Introduction:前書き】
NLWをご覧の皆様、遅くなりましたが、“明けましておめでとうございま
す”。
2009年最初の『Footballの旅』のキックオフです。
世の中は不況のどん底で、毎日あまり明るいニュースもなく、暗いムー
ドが漂う中ではありますが、気持ちを新たに、気合いをいれて、前向き
にそして楽しくフットボール観戦記をお届けできればと思っております。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします。


【Anfield:アンフィールド】
今年最初のプレミアーリーグ観戦がリバプールのダービーになると
は…なんというLucky! お陰さまでとても良いスターを切れた気がす
る。
今回のダービーはケーブル放送の都合で月曜日のナイトゲームになっ
たのだが、1時間前にアンフィールドに着くと、すでにサポーター達の
群集に飲み込まれそうな賑やかさだった。
真っ暗な空とは対照的に眩しいくらいライトアップされたスタジアムの中
に入ると、Evertonチームが早々とウォーミングアップを始めていた。

今日の席はAnfield Road(KOPの反対側)Goalの裏側だ。向こう側の
Goalまで遠いものの、2階席とあって眺めも良く、全体の試合の流れは
把握出来そうだ。
グランドにLiverpoolの選手達が姿を現すと、未だ空席の目立つ客席か
ら大きな喝采と拍手が沸きあがった。


【今回の見所】
プレミアリーグは、先週末(1月17&18日)の試合終了後、マンチェス
ターUtdが今シーズン初めてリーグテーブルのトップに躍り出た。
しかも彼らは未消化試合を一つ残している。先日のカーリングカップの
セミファイナル(準決勝戦)では、迫るダービーを辛うじて振り落とし、
4-2(2戦合計4-3)で決勝に駒を進めた。

そんな好調な出だしを見せているマンチェスターUtdのSir Alex
Ferguson監督に対して、先週メディアにチラッと不満を漏らした
LiverpoolのRafael Benitez監督だが、その後Liverpoolは足踏み状態。
どうやら、Sir AlexのマインドゲームにBenitez氏も嵌ってしまったとみえ
る。

その発端はFergusonの何気ないコメントだった。
“今リーグの上位を守るLiverpoolもきっと19年も待ち続けたタイトルを
取るのにナーバスになってるに違いない”
この言葉がカチンと来たBenitez監督、今まで我慢していたFerguson監
督への不満を爆発させたようだ。
いかにもFerguson監督らしい挑発(すみませんね〜)に、まんまとひっ
かかってしまった。よりによってこの大事な時期に…。
また、それをメディアがしっかり料理して大きく報道してしまうのが、こ
のFootballの世界。

まあ、どっちのチームも言ってしまったものはしょうがない、後ろを振り
向かず前に進むしかないのだと…Manchester Utdサポーターのわた
しが言うのもなんなのだが…。

今日の試合に話を戻すことにしよう。
永遠のライバルでもあるお隣Everton! 今までのダービーの結果に
は触れないで…(実はかれこれ10年もアンフィールドで勝利を味わって
ない)、最近のEvertonはリーグ戦において6試合負けなし、リーグテー
ブルも浮上してきた(現在6位)。“あっぱれ!”である。
しかしチーム事情は決して楽ではない。昨年から怪我人が続出し、要
となるフロントの3人(Yakubu, Aiyegbeni, Saha)が離脱。さらに、ベル
ギー代表のMF Fellainiまでもを累積警告で欠いての布陣となる。
しかし嬉しいことに、ハムストリングス(腿裏の筋肉)の負傷で4ゲーム
も欠場となっていたYoboはデフェンス陣へカムバックすることになった。

Liverpoolも、前節Stoke戦を故障欠場していたMF Alonsoがミッドフィー
ルドセンターに、DF Arbeloaがディフェンス陣に加わったことで、Jamie
Carragherがセンターバックに戻る事になった。

Liverpoolが優勝へのプレッシャーに打ち勝ち、一歩一歩勝利を手にし
ていけるのか、方や好調なEvertonがLiverpoolの優勝への道を阻止す
るのか。
今年の最初のダービーで、どのような戦いが繰り広げられるのか、非
常に楽しみである。


【Kick Off:試合開始】
アンフィールドならではの“You'll Never Walk Alone”の儀式が終わると、
いよいよ試合開始である。ホイッスルと共にEvertonのキックでスター
ト。

<前半>
Evertonは勢い良く前に出る。今夜のダービーをエキサイティングな
ゲームにさせてくれそうな予感。
今夜1発目のターゲットキックはやはりEverton。FW Anichebeの鋭い
ボレーがLiverpoolのゴール左に突き刺さるかに見えたが、Reinaが倒
れ込んで阻止。ヒヤッとする一場面だった。

よいスタートを切ったEvertonは、今日たった1人のストライカーと言え
るAnichebeと、ミッドフィールドの範囲を超えて鋭い働きを見せるCahill
との連携プレイが際立っていた。

その後LiverpoolもEvertonのファールでフリーキックを得てからは、
ボールのポゼションをEvertonから奪い取った。
そして試合開始13分にはLiverpoolにチャンスが巡る。
FW Kuytがゴール脇、バックポストからシュート、しかし惜しくもDF
Bainesに身体を張ってブロックされた。

前半のEvertonの動きは6ゲーム負けなしの自信にあふれ、ディフェン
スの壁も厚く、Liverpoolの優勝への道を狭く険しいものにしていた。

両チームとも一歩も引かずにミッドフィールドで激しくボールを奪い合
う。選手たちのゴールへの執念は高まる一方だが、得点に結びつきそ
うな大きな動きがない。
エキサイティングな試合展開を期待したが、余りのタイトゲームで20秒
毎にレフリーのホイッスルが鳴り、フリーキックが繰り返され、観衆もイ
ライラを隠せない様子。
とは言っても未だ試合は始まったばかり、焦らずじっくり観賞したい。

26分にはEverton MF Cahillのへダーがゴールに迫るが、Reinaによっ
て止められてしまう。
その直後27分、Liverpool FW Torresのスパートを阻止しようとブロック
したEverton MF Pienaarにこの試合1枚目のイエローカード。

前半もハーフタイムに近くなると、Liverpoolサポーターのゴールへの期
待も益々高まる。
しかし、こういう時に何かやってくれそうな主将Gerrard君、今日はポジ
ションが深く、どうもディフェンシブムード。なかなかセンターラインを越
えてEverton陣営に入って行くことができない。

ハーフタイム直前、Evertonゴールボックス外でLiverpoolのAlonsoと
EvertonのAnichebe激がしくぶつかり合い、地面に崩れる。
どうも頭同士の衝突らしい。フィジオ(トレーナー)が駆けつけ、多少時
間はかかったが、二人とも元気にピッチに戻ることが出来た。

結局観衆の期待は裏切られ、前半のゴールは見られなかった。

<後半>
朝からぐずついた天気に見舞われたリバプールだったが、夜になって
小雨がちらついたかと思うとハーフタイムにはそれが雪へと変わり、激
しい横殴りになってきた。

Liverpoolのキックで後半が始まった。
どちらのチームも前半と同じメンバー構成で、無我夢中にゴールを目
指す。
49分、Torresがペナルティーボックス内で倒された。Liverpool陣営は
Everton DF Jagielkaのファールとペナルティーをアピールするが、レフ
リーは腕を振り、プレーオンのジェスチャー。

51分にはEvertonのArtetaがKuytへのチャレンジでイエローカードを貰
う。それにもめげずArtetaは前へ前へと何時もの素晴らしい縦パスを
出そうとするが、なかなかうまくつながらない。

激しいEvertonのチャレンジ(アタック)にLiverpool陣営も警告をアピー
ルするが、レフリーは無造作に首を振る。アンフィールドの群集も次第
に不満を隠せなくなって来た。あちこちから野次が飛ぶ。

66分にLiverpoolサイドのメンバーチェンジがBenitez監督から言い渡さ
れる。FW Keaneに代えてFW Benayounの投入。
今日はTorresのパートナーを務めたKeaneだったが、これと言った見
せ場を作れなかった。本当に残念だ。

選手交代から直ぐ、Gerrardお得意の20ヤードショットがKOP側のゴー
ルに美しく決まった。1-0。

彼のゴールのお陰で、両チームとも火がついた様に動きが活発にな
る。Evertonは必死に同点ゴールを目指し、Liverpoolも2点目を狙う。

EvertonはArtetaのフリーキックからCahillがヘダーを打とうとするが、
Skrtelがクリアー。Liverpoolもゴールを目指しボールを前へ前へと走ら
せる。
84分にはEvertonの美しい連係プレイからOsmanの20ヤードショットが
Reinaを襲うが、ゴールならず。

そして誰もがホームLiverpoolが1−0で逃げ切りかと思った終了3分
前、BenayounのファールからEvertonにフリーキックが与えられた。
もちろん、蹴るのはその道のスペシャリストArteta。正確で速いボール
をゴール前に送ると、Liverpoolのディフェンスをわずかな隙をついて、
これまたお得意のCahillがへダーシュート。ゴールネットに綺麗に収
まった。1-1。同点!

アンフィールド内は一瞬ため息に包まれ、同時にEverton側(Anfield
Road左コーナー)からは歓声が沸いた。


【End:試合終了】
負ける訳には行かないLiverpoolはウイニングゴールを目指して最後ま
で諦めない。GK Reinaも必死に前線を走るBabelにボールを送るが、
与えられた僅かなロスタイム2分も経過。
Liverpoolのホームでの勝利はならず、地元ライバルEvertonの執念と
堅い守りでドローに終わった。

Liverpoolにとって今シーズン5度目のホームドローである。ニュートラ
ルな者にとっては平和的結末、実に力の入った楽しい観戦だった。

次の試合(1月25日のFA Cup)も、両チームはこのアンフィールドでの
対戦が決まっている。
メンバー構成も含めて、多少違った戦い方になると思われるが、これ
また楽しみである。

最後に両チーム監督の試合後のコメントを簡単にご紹介して終わりに
したい。

LiverpoolのRafa Benitez監督は、
『今日の引き分けは確かに残念である。フリーキックを与え、しっかり
守れなかったのが勝てなかった理由だと思う。しかし、優勝のプレッ
シャーは感じてない。これでマンチェスターUtdとも対等に戦えるわけだ
し、我々はプラス思考でこれからの1ゲーム1ゲームをしっかりものに
して行くしかない』

次のFAカップのEvertonとの対戦については、
『FAカップは今日とは全く違った戦い方になると思うが、こちらも良い結
果を目指し、リーグ優勝への糧となる様に繋げて行きたい』
と前向きなインタビューだった。

EvertonのDavid Moyes監督は、
『誰がみてもフェアーな結果だと思う。リーグトップのチームと対戦する
のはやはりしっかり守るしかないと思った。ここのところ試合も好調で
チームとしても自信がつき、一丸となってまとまってきた』

次回のFAカップLiverpoolとのアンフィールドでの対決については、
『いずれにしろアンフィールドでの試合は毎回とてもキツイ。全力で望
むしかないだろう』
と力の入ったコメントだった。

後半に入ったプレミアリーグのトップ&降格争い、そしてカーリングカッ
プ&FAカップと、これから益々カラフルにヒートアップしそうな、イギリス
のフットボールである。

(Fin)


≪マッチ・データ≫

 LIVERPOOL 1 - 1 EVERTON
  Anfield, Monday 19 January 2009 20:00,
  Premiership 08-09
           
             リバプール        エバートン
 ゴール       1(Gerrard68)      1(Cahill87)
 ターゲットショット   2               6
 コーナーキック    4               4
 ファール        20              17
 オフサイド       2               1
 イエローカード    0            2(Penaar,Arteta)
 レッドカード      0               0
 ポゼッション     53.8%            46.2%
 
 Team Line-ups
 Liverpool: Reina, Carragher, Hyypia, Skrtel, Aurelio, Kuyt, Gerrard,
        Alonso, Riera (Babel 89), Keane (Benayoun 67),
        Torres (Leiva Lucas 85).
 Subs Not Used: Cavalieri, Dossena, Arbeloa, Mascherano.
 Goal: Gerrard 68.

 Everton: Howard, Hibbert, Lescott, Jagielka, Baines, Osman, Arteta,
       Neville, Pienaar, Cahill, Anichebe.
 Subs Not Used: Riou, Rodriguez, Zenden, Kabore, Grandin.
 Booked: Penaar 27, Arteta 51

 Attendance(観客数): 44,382

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo372.html ≫


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▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
       〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

 ― 第149号 / 恭喜發財 09 & SALE! ―

 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish149_photo.html ≫

こんにちは。
クリスマスからまだ一ヶ月ほどしか経っていないとは思えないほどス
ローで長い月でした。
リヴァプールの文化団体も2008年のクライマックスの後、冬眠モードが
続いていましたが、ようやく少しずつエンジンがかかってきたようです。

今週は、今年の展覧会のトップバッターのひとつ、Royal Standardの
《SALE》から。

景気の雲行きが怪しくなってきた昨年末あたりから、リヴァプールの街
中でも、クリスマス前でさえも50%や70%など、値切りに値切ったバー
ゲンの貼紙が店頭で目立ちました。
そんなご時勢を反映してか、今回のテーマは「セール」。
ギャラリー・スペースが「アート・スーパーストア」と化し、リヴァプールお
よび国内、欧州の作品が「販売」されています。

絵画、オブジェ、ビデオ作品などお持ち帰り可能なものから、地元アー
ティストSean Hawkridgeのモップと金魚(本物です! もちろん水入り)
の入ったバケツのインスタレーションなど、ランダムで楽しめました。
もうひとつの金魚ネタ・アイテムでは、Shane Bradfordの 'Goldfish by
Anthony Evans' も気になりましたが、£1,000かあ…と断念。

でもひょっとしてチャンスはあるかも?! 
というのは、数ポンドのものから千ポンド台まで値段がつけられている
のですが、景気によって価格が変動したり、突如タイムサービスで「特
価商品」が提供される仕組みになっているのです。
さすがスーパーストア。私がいたときは、「只今、ポップコーンを無料
サービスいたしております〜」などといったアナウンスが聞こえてきたり
してムードも満点でした。

Royal Standardは、以前アングリカン大聖堂の近くにアトリエ&ギャラ
リースペースを構えていましたが、現在はシティー・センターからやや
北に位置するヴォクソール・ロードの商業ビルに拠点を移してパワフル
に活動しています。

この展覧会は、2月28日まで。

 <Royal Standard>
  住所:Unit 3, Vauxhall Business Centre, 131 Vauxhall Rd, Liverpool
  電話:0151 236 1919
  オープン:水〜土曜日 11.00〜17.00 入場無料
  ホームページ: http://www.the-royal-standard.com/ 

♪ ♪ ♪

今年の旧正月はいつもよりちょっと早い1月26日ですが、リヴァプール
では毎年、旧正月元旦に近い日曜日に、街を上げたお祭りが開催さ
れます。
今年のお祭りは1月25日でした。天気に恵まれ、20,000人もの観客が
詰めかけたようです。

これまではチャイナ・タウンのゲートのそばで見ていましたが、今年は
セント・ルークス・チャーチ(爆弾の落ちた教会)の付近で鑑賞しました。
獅子&麒麟の舞いを間近で見たのですが、パフォーマーのテンション
の高さには脱帽です。店舗の壁を登って吊るされた菜っ葉を食い散ら
かすシーンは遠目で見たことがありましたが、本当に凄い勢いで食い
ちぎっている様子を目の当たりにして、思わず感心してしまいました。

去年、一昨年と旧正月のお祭りを見に行きましたが、接近しそびれて
いたチャイナ・マン(と私は勝手に呼んでいますが、満面の笑顔のお面
、というか被り物をして大きな赤い扇子をかざして踊る人)に近づけた
ので、それだけでご利益があるんじゃないかと勝手に信じ込んでいま
す。

セント・ルークス・チャーチの階段の上からの眺めもなかなかで、全体
が見下ろせて良かったです。
毎年恒例のイベントですから、やってることは基本的に変わらないので
すが、こうやって少し角度を変えてみてみるだけでも新鮮に感じられる
ものだな、と再確認してみたり。

空洞となった教会の中に入ると、旧正月にちなんだ飾りつけがされて
いて、Urban Strawberry Lunchの廃材でできたドラムの音が鳴り響い
ていました。今でもそのリズムが脳裏に残っています。

憂鬱なニュースの多い今日この頃ですが、ウシのようにどっしりと地に
足を着けて、ゆっくりでも着実に一歩一歩前進していく年になってほし
いものです。恭喜發財!

旦那がビデオを撮りましたので、こちらもどうぞ。
http://uk.youtube.com/watch?v=1ab63S8eGAA 

♪ ♪ ♪

【今週の告知】
セント・ジョージズ・ホールのグランド・ホールにて、30000個ものミント
ン・タイルが敷き詰められた床が再び一般公開されます!
期間は1月30日〜2月15日、毎日午前10時〜午後5時まで。入場料
は、£1です。
詳しくは、こちらから。
http://www.artinliverpool.com/index.php/maingalleries/st-georges/1266-st-g-tiled-floor

それではまた再来週!

ミナコ・ジャクソン♪

≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish149_photo.html ≫


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▽スカウスハウス・ニュース
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*** サイト更新のお知らせ ******

ウェブサイトの<ビートル・ウィーク>コーナーに、「スカウスハウス・ツ
アー2007」のレポートページを追加しました。
メールマガジンに連載した「利物浦日記」に、写真をつけて再構成した
ものです。
http://scousehouse.net/beatleweek/scousetour2007_report.html


*** CLチケット:<LFC vs R.Madrid>予約受付中! ******

3月10日にアンフィールドで行われるチャンピオンズ・リーグ<リヴァ
プールvsレアル・マドリー>の観戦チケットのご予約を受け付け中です。
ご希望の方は、「対戦カード」「必要枚数」「お名前(日本語&アルファ
ベット両方で)」「ご住所」「お電話番号」を明記のうえ、
info@scousehouse.net までお問い合わせください。折り返し詳細をご
案内いたします。
超ビッグ・マッチのため、すでに何人かの方から予約を受けています。
受付可能枚数はあとわずか。どうぞお早めに!


*** LFCグッズ通販:On Sale Now!! ******

LFCグッズの通販です。おなじみのLFCマガジン&マッチ・プログラム
のほか、イングランド代表のレプリカ・ユニフォームなども入荷していま
す。オーダーをいただけるとうれしいです!
http://scousehouse.net/shop/lfcgoods2008_06.html


*** スタジアムへ行こう! ******

リヴァプールでのフットボール観戦やスタジアムツアーをご希望の方は
ぜひおまかせください!
詳細は、ウェブサイトの「スタジアムへ行こう!」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/football/stadium.htm


*** リヴァプール語学留学 ******

スカウス・ハウスは、リヴァプールへの語学留学をサポートしています。
公立のリヴァプール・コミュニティ・カレッジに加えて、今年より、私立の
語学スクールLILAとも提携しています。
長期でじっくり学べる学生の方にはコミュニティ・カレッジを、まとまった
期間を留学に充てられない社会人の方にはLILAをおすすめします。
スカウス・ハウスには、リヴァプール留学に関する専門知識や経験を
持つスタッフが、日本とリヴァプールの両方に常駐しています。入学前
はもちろん、入学後のサポートについても安心してお任せください。
http://scousehouse.net/study/index.htm


*** ビートルズ・ガイドツアー ******

リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの地を訪ねるガイドツアー
をアレンジしています。
ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/beatles/guide_liverpool.htm
http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm


*** 原稿募集中 ******

「リヴァプール・ニュース」では、読者のみなさんからの投稿を募集して
います。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、ある
いは英国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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*** 今週のフォト・アルバム ******

今週の「NLW フォト・アルバム」ページには、鹿志村克さんによる
「Homecoming for Liverpool 08」の写真と、下村えりさんの「Footballの
旅 <LFC vs Everton>」の写真を掲載しています。ぜひご覧ください!
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo372.html 


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