July 21 2009, No.388
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■ *** http://scousehouse.net/ *** □■ INDEX ■□ ▽フロム・エディター ▼寄稿:「夢をかなえて― Anfield再訪の旅」2 ▽ゴールドフィッシュだより <No.160> ▼スカウスハウス・ニュース ▽今週のフォト ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▽フロム・エディター ――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □ 我が家のセキセイインコが遠いところに旅立ってしまいました。 ヒナの時にやってきてまるまる6年。いつもいつも一緒でした。 このNLWの原稿を書いているときも、よくPCのモニターの上から見守ってくれ たものです。もちろんただ見守るだけじゃなくて、勝手にわけのわからない歌を 歌ったり、キーボードの上を歩いて邪魔をしたり、マウスに一方的に求愛したり、 僕の手の上で船を漕いだり…ほんとうにたくさんの時間を一緒に過ごしました。 なんだか今も、僕の肩に乗ってるような気がします。 度を越してやんちゃだけど、言葉も分かるし、自分の感情を表現することもでき る、賢い鳥でした。しっかりがんばって旅立って行った最期も立派でしたし、僕 ら夫婦にゆっくり看取らせてくれたことには頭が下がる思いです。 一番エバってて、一番にぎやかで、一番わがままな長男が急にいなくなってしま うと、我が家はまるで別の家庭になってしまいました。 次男のネコも寂しそうにしています。三男(人間)だけは、さすがにまだ10ヶ 月足らずなのでよく理解できてないようです。 ある程度の覚悟はしていたつもりだったのに、この喪失感。もうどうしていいか わからないくらいです。 これから時間をかけて、家族全員で埋めて行かないといけないんでしょうね。 みんなで仲良く、楽しく、元気に暮らすことを、長男もきっと望んでいるはず。 いつまでもくよくよせんとがんばらねば…とは思うんですけど、それでもやっぱ り寂しいです。 …なんていうことをミナコさんにメールしたら、「ライヴァーバードになったの かもしれませんよ」という言葉が。 なぁるほど、伝説の不死鳥かあ…。 うん、そう信じようと思います。 ― Kaz(21/07/2009) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼寄稿:「夢をかなえて― Anfield再訪の旅」(2) ――――――――――――――――――――――――――――――――― NLW □ 「夢をかなえて ― Anfield再訪の旅」 / ステラ ≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo388.html ≫ 【夢は破れても】 20年ぶりのリーグ優勝に立ち会いたい! そんな思いから今回の計画はスタートしました。 休みを確保するために、仕事は押せ押せになってしまいましたが、優勝パレード が見られるなら山にも登ったる! ぐらいの勢いで頑張りました。 そんな日々の合間をぬって『亀の恩返し』というイベントに出かけました。 名プロヂューサー亀田誠治氏が音楽への感謝をこめて、椎名林檎やスガシカオ、 絢香など、親交のあるアーティストを招いて共演するという豪華な企画です。 大好きなスピッツが出演するのもあって足を運んだのでした。 3日の最初に登場したスピッツ、『正夢』という曲を演奏するときに、ヴォーカ ルの草野君がこんな言葉を口にしました…。 『みんなのステキな夢が叶いますように…』 この時はもう、私たちりばさぽ(Liverpoolサポーターの略)に向けられた言葉 のように聞こえました。 絶対に夢を叶えてくれ~! って思いました。 この時点ではまだ、優勝の可能性が残されていたのです! しかし…。 その後マンユーはヴィガンに勝ち、アーセナルと引き分けて、さっさと優勝を決 めてしまいました。またしても王冠カップは悪魔の手に落ちたのです…。 その直後のわがチームは、スカパー解説の金子氏に『夢破れたLiverpool』とい われるほど、覇気が抜けてしまったように見えました…(でも勝ったけどね!)。 私のモチベーションも急降下。やっぱり豚インフルが暴れているこの時期に、無 理して行くべきじゃなかった…と思ってしまいました。 そんな私を、りばさぽ仲間の○━さんが励ましてくれました。 『サミのお別れ試合だし、子ども祭りを生で観れるじゃない』 そうだった! Anfieldの最終戦では、選手が家族を連れてピッチを一周し、サポーターへの感 謝を伝えるセレモニーがあります。選手の子どもたちのお披露目でもあり、年ご とに成長していく姿も見られるので、私たちの間では『子ども祭り』と呼んで、 楽しみにしているのです。 パレードは逃しても、このセレモニーとサミとのお別れを見られるのは、やはり 貴重な機会なのです。凹んでいる場合じゃない、と気を取り直しました。 19日火曜日。 出発の朝、寝ぼけまなこのまま、6時過ぎに家を出て空港に向かいました。 成田に着くと、駅や空港の職員は一様にマスクを付けています。 やっぱり気を引き締めないとアカンな…と私もマスクを付けたのですが、すぐ暑 苦しくなって外してしまいました。 出国を待つ間、空港でポンドに両替したのですが、さんざん迷った末、トラベ ラーズ・チェックは作らず、すべて現金に換えました。 TCのほうがレートは良いのですが、現地でまた換金する手間を考えて、現金だ けにしようと思ったのです。 時間が余ったので、展望デッキに出て、飛行機が飛び立っていくさまをしばらく 眺めていました。なぜ人は、しがらみをふりほどいて、重力に逆らって、未知の 世界に飛び立とうとするのでしょう? 飽くなき好奇心? 新しいものへの憧 れ? 限界への挑戦? それとも…? 日頃色んなコトに縛られているからこそ、限界を飛び越えたくなるのかも知れま せん。 それから約1時間後、私も日本を飛び発ちました。 ここに至るまでの長く辛かった日々を思い出すと、これからの8日間が本当に貴 重な、かけがえのない時間に思えました。 そして、11時間のフライトを経て、やっとロンドンに到着です。 とうとう来ちゃったけど、ホントなのかな? 夢の続きじゃないかな? みたい な感覚でした。 入国審査の入口までは、まだ日本からの団体客と一緒です。ところが、UK外パス ポートの所に並ぶ人また人の列を見て、目が覚めました。交わす言葉も訛りも、 肌の色も様々な人々たち。やっぱりここは東京じゃないんだ。 それにしても、平日にも関わらず観光客の多さにはビックリ。みんなヒマとお金 があるのか、イギリス人気なのか。まさかプレミアリーグ目当てじゃないよね…? 審査で引っかかっている日本人の若者もいましたが、私には何の突っ込みもなく、 無事にスルー。 やった~! いよいよまるごと自由に使えるお休みだ~! Heathrow空港からは地下鉄のPiccadily Lineで市内に向かいました。 時間はかかるけど、車窓の眺めを楽しみながら行くのも悪くないと思ったのです。 それは大正解でした! 到着したときは曇りだったのですが、次第に雲が切れて、抜けるような青空が広 がってきました。停車するたびに爽やかな風が車内に流れてきます。 背の高い木立ちや広々とした公園を眺めていると、ここはホントにロンドンなん だ~という実感が湧いてきました。 初日の宿泊先は、High Street KensingtonにあるKensington House Hotelとい うオシャレでエコノミーなホテルです。改装してモダンな感じになっている のと、ロンドンのホテルの中では、手頃な料金というのがポイントでした。 地下鉄の駅から5分くらい歩きますが、近くにはマークス&スペンサーや夜まで 営業しているフードマーケット、何軒かのレストランやパブがあり、なかなか便 利そうです。Kensington Gardensへもすぐ出られる距離でした。 古い建物を改装しているので、エレベーターが小さかったり、多少床がきしんだ りしますが、白を基調にしたモダンなインテリアで統一され、さほど古さを感じ ません。 私が泊まったシングルはやや手狭でしたが、清潔で使いやすく、シャンプーや ローションなどのアメニティ、お茶を入れるセットとお菓子、ドライヤーやアイ ロンまで揃っていました。 チェックイン後は、Kensington Gardens近辺で夕暮れどきの散策を楽しんでか ら、テイクアウトのお惣菜が充実しているWhole Foods Marketでサラダを買っ てきました。 1パックに取り放題で約5ポンドと少々高いですが、意外と沢山詰められて、お 腹一杯になりました。 他にもなかなか美味しそうなお惣菜が揃っていました。予定のある方はぜひ訪ね てみてください。 食後、お茶を飲みながら、昨日からの出来事をメモっているうちに、途中で眠り こけてしまい、ハッと気づいたらモーニングコールが鳴っていました…。 ○亀の恩返し ライブレポート http://kameon.eplus2.jp/category/6379206-1.html ○Kensington House Hotel http://www.kenhouse.com/ ○Whole Foods Market http://www.wholefoodsmarket.com/stores/kensington/ 【憧れのKelmscott Manor】 20日水曜日。滞在2日目。 今日から毎日移動のハードスケジュールです。頑張るためにはまず腹ごしらえ! 階下のTiger Barが朝食ルームになっていて、カウンターには各種のパン、デ ニッシュやシリアル、チーズにハム、カットフルーツにドライフルーツ、ヨーグ ルトが好きなだけ取れるようになっていました。お茶かコーヒーが頼めるほか、 数種類のジュースとミルクも揃っていました。 今回は殆どのホテルがコンチネンタルスタイルでしたが、このホテルが一番充実 していたと思います。 エネルギーが充電出来たところで、コッツウォルズに向けて出発です。 今日のプランは、まずPaddington駅に出て、Bristle方面行きの電車に乗り、 Swindonという駅で下車。そこからタクシーでWilliam Morrisゆかりの Kelmscot Manorに向かうというもの。 地図やGoogleで見ると、このルートが一番Kelmscottに近く、Swindonほどの規 模の街ならタクシーも拾えると踏んだのです。 電車は遅れもなく時間通りに発車し、緑の田園地帯を縫って走り、途中 Readdingを通過して、定刻にSwindonに到着しました。 そして予想的中! 駅の前には数台のタクシーが客待ちをしています。若い運 ちゃんに『Kelmscot Manor に行きたい』と伝えたら、『あーKelmscot Manorね! OK!』といとも簡単に引き受けてくれたのです。 んん~? なんだか順調過ぎて不思議です。後で思わぬコトが起こったりしない よな~? 『どこから来たの? へ~っ、東京? どんくらいかかるの?』 『Swindonにもホンダの工場があるんだよ! 兄弟が働いているんだ。僕はトヨ タが好きだけどね! この車もトヨタ! よく走るよ!』 『仕事は何してるの? 病院のコメディカル? そりゃ大変だね~』 緊張しながら運ちゃんと会話。イングランドに着いてまだ2日目、言葉かなかな か出て来ません。 もうちょっと練習してくるんだった~。4年も喋ってないんじゃしょうがないで すね。 そうこうするうちに周りにはハチミツ色の家並みが増えてきて、コッツウォルズ らしい風景が広がってきました。 そして、目指すKelmscot Manor は、見渡すかぎり緑の田舎道をうねうねと辿っ た先にありました。周りには家も少なく、本当に静かです。 この家は、室内装飾デザイナー、詩人、作家、装丁家、出版者、社会主義活動な ど多彩で精力的な活動で知られるWilliam Morrisとその一家が、夏の別荘とし て住んでいた家でした。 室内装飾全般を手がける会社を運営し、多忙な日々を送っていたMorrisにとっ て、ここは都会の喧騒や仕事を離れ、自然のなかで安らぎを得られる理想の家で した。 また、庭に咲く様々な草花や周辺の自然の風物は、彼の創作活動にインスピレー ションを与えてくれたようです。 運ちゃんには駐車場で待機してもらい、お昼過ぎから中を見学しました。 1階は食堂とThe Panelled Room、The Green Roomと呼ばれる2つの居間、 2階にはモリス夫妻の寝室やRossettiがアトリエとして使っていた部屋があり、 Morrisのデザインによる家具や壁紙、カーテンやカーペット、タペストリー、 お気に入りの陶器や版画のコレクションで飾られています。 いずれも自然のモチーフと色合いを生かした繊細な内装で、今回訪れたなかでは、 一番居心地のいい住まいだと思いました。 この家を共同で借りていた友人の画家Rossettiは、Morrisの妻Janeyをモデル に数々の作品を描いていて、Manorにも物憂げなJaneyの肖像『The Blue Silk Dress』が飾られています。 また、Rossettiの有名な『プロセルピナ』(テートブリテン所蔵)という作品は、 Janeyのエキセントリックな魅力を伝えるとともに、RossettiとJaney、Morris の関係を象徴する作品とも言われています。 最初にJaneyを見初めたのはRossettiでしたが、彼にはすでに結婚を約束した 女性がいました。 Morrisの求婚を受け入れ、豊かな生活を手に入れたJaneyですが、後に『夫を 愛したことはなかった』と語っているように、必ずしも幸せではなかったようで す。 数年後、妻を自殺同然の形で亡くしたRossettiは、再びJaneyをモデルに創作を 開始、彼がJaneyに思いを寄せていることは周知の事実となっていました。 やがて仕事の行き詰まりやアルコール依存から、Rossettiは次第に精神を病むよ うになりますが、Janeyへの断ちきれない想いも絡んでいたのかも知れません。 Morrisは苦境にあったRossettiに、Kelmscott Manorで過ごすことを提案しま す。 一時は幻覚や妄想に悩まされていたRossettiですが、Janeyを描いている間は 小康状態にあったといわれています。 プロセルピナとは、ギリシャ神話に出てくるゼウスの娘で、冥界の王に囚われ妻 となった女性です。Rossettiは、この絵に不本意な結婚に縛られたJaneyの姿を 重ねていたようです。 一方、Morrisの態度も不思議で、JaneyとRossettiを残して、アイスランドに 旅立ってしまうのです。 この静かな家で、1人の魅惑的な女性を巡って、2人の男性が心の葛藤を繰り広 げていたのかと思うとドキドキしてしまいます。 もしかしたら、Morrisは妻と親友の間柄を知りつつも直接向き合うことを避け、 創作活動にエネルギーを注ぐことで、バランスを保っていたのかも知れません。 そんな生々しい人間模様とは関わりなく、この家が安らぎを与えてくれる空間 で、何度でも訪ねてみたくなるのは確かです。 私が特に気に入ったのは、2階のTapestry Roomで、深い青と緑を基調にしたイ ンテリアがとても素敵でした。 館内には何人ものボランティア(?)の方がいて、見学者の質問に答え、必要と あれば解説もしてくれるようでした。 私もおっかなびっくり質問をしてみました。寝室や屋根裏部屋に飾られていた版 画についてです。 それはMorrisが集めていたデューラーの作品で、黙示録をテーマにしたもので した。 緻密な手仕事を好んでいたMorrisは、デューラーを尊敬していたそうです。 確かに、彼が手掛けた壁紙やテキスタイルのデザイン、本の装丁などは、 どれもため息が出るほど緻密なものでした。 手仕事を尊重し、生活に必要なものこそ美しいものであるべきだというMorris の考えが伝わってくるようです。 ボランティアの人は品のいい年配の女性で、私の拙い質問にゆっくり丁寧に答え てくれました。英語も聴きとりやすくて、とてもいい鎌習になりました。 見学の後、カフェでキッシュのランチと紅茶を頼み、外のお庭でいただきました。 サラダがたっぷり添えられたキッシュはなかなか美味しくてオススメの一品です。 柔らかい日差しを浴び、鳥のさえずりを聴きながら過ごすひとときは、日頃のス トレスをすっかり忘れさせてくれるものでした。 さて、この後は、さっきのタクシーで今日の宿泊先、Bibury Court Hotelに向 かう予定でした。 ところがここでトラブル発生! なかなか発進できないと思ったら、ナンとタク シーのバッテリ―があがっちゃったのです! まさかこんなど田舎でこんなコトになるとは…。 運ちゃんは少し焦りながらも、大丈夫、充電してくれる車を探すから、と言いま した。 こんな所で立ち往生…? いやいや、何とかなるでしょう。 しかし最初にお願いした車とは上手くいかなかったようで、運ちゃんの焦り具合 もアップしていました。 幸い、次に引き受けてくれた車とは上手くいって、エンジンがかかりました! 私も思わず拍手! 親切に応じてくれた方にお礼を言って、やっと出発すること ができました。 運ちゃんはホッとしたのか、かなりのスピードで飛ばしています。アップダウン のある曲がりくねった道を飛ばすので、ちょっと怖いくらい。 彼はしきりに、ストーンヘンジがオススメだから、行かない? と誘います。 うーん。行ってみたい気はするけど、料金がいったい幾らになるのか。旅の前半 からそんなに奮発するわけにもいきません。 それに正直、英語をずっと聴いているのも、しんどくなってしまいました。元々 そんなに喋れるわけではないし、パタッと集中が切れて、言葉が出なくなるとき もあるのです。 そうこうするうちに左手の視野が開けて、緑のなかに古びた建物が見えました。 もしかしてあれが目指すホテルかな? 車は左側に回りこみ、ハチミツ色の家並みを抜けて、広い敷地の立派なお館の前 で止まりました。 そこがBibury Court Hotelでした。 話に聴いていた以上のインパクト。堂々とした構えで、さながら領主様のお館と いった外観です。こ、こんな立派なホテルに私が泊まっていいものか…、ちょっ と浮足立ってしまいました。 運ちゃんは、トラブルの一件もあるからと、タクシー代を安くしてくれたのです が、ストーンヘンジ行きはお断りしました。 やっぱりこのBiburyの周辺をゆっくり見て回りたいと思ったのです。まだまだ 日は高く、Footpathを探しに行く時間はたっぷりありました。 ○National Railのサイト(Journey PlannerでTimetableと料金の検索が可能) http://ojp.nationalrail.co.uk/en/pj/jp ○Tate Collectionから『Proserpine 1874』 http://www.tate.org.uk/servlet/ViewWork?cgroupid=999999961&workid=12804&searchid=10076 ●参考文献 ・世界名画の旅2 朝日新聞日曜版 朝日新聞社 1986年 ロセッティ『プロセルピナ』 外岡秀俊 ・ウィリアム・モリスの楽園へ 南川三治郎 世界文化社 2005年 ・ロセッティとラファエル前派 松下由里 六耀社 2006年 ・ラファエル前派の世界 斎藤 貴子 東京書籍 2005年 ・旅名人ブックス41 コッツウォルズ・西イングランド 阿部泉 辻丸純一 芹澤武仁 日経BP企画 2002年 ・Kelmscott Manor An Illustrated Guide The Society of Antiquaries of London 2004 (つづく) ≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo388.html ≫ ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▽特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」 ――――――――――――――――――――――――――――――――― NLW □ 「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン ~ Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson ~ ― 第160号 / Go Penguins Launch - Beatles Day - Fab4D - Chance Meeting ― ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish160_photo.html ≫ こんにちは。 日本は梅雨が明けて猛暑だときいていますが、ここ2週間のリヴァプールはいつ ものイギリスの夏に逆戻りしてしまいました。 最高気温は20度、最低気温は13~15度。再びカーッと暑い夏日がやってくるこ とを夢見ている今日この頃です。 スーパー・ラム・バナナに続いて、今度はペンギン?! 今年の冬、ペンギンがリヴァプールの街に出没します。 これは、昨年の夏に行われた《Go Superlambananas!》の仕掛け人、Wild in Art が企画するウィンター・トレイル。 7月6日(月)、Mersey Ferries Terminalにてペンギン「パトリック」君のお 披露目イベントがありました。 学校やアーティストからデザインを募って制作されます。素材はファイバーグラ ス、サイズは2種類、3フィート(1メートル弱)と5フィート(約1.5m)。 11月半ばから1月初旬までシティーセンターに出現し、1月にオークションに かけられます。 オークションの収益の大部分は、Lord Mayor's Charity Appealに寄付されると のこと。 ペンギンのパトリック君は、見る角度によって表情が豊かで、イマジネーション を掻き立てるものがあります。写真を撮りながら、私もついつい遊んでしまいま した。 今年の冬に、パトリック君がどんなふうに百変化するのかが、楽しみです。 Go Penguins: http://www.gopenguins.co.uk/ ♪ ♪ ♪ 7月10日は、今年で2回目を迎えた《Beatles Day》。 モップトップのカツラを被って繰り広げられるチャリティーイベントです。シ ティーセンターの各地で様々な催しが行われていました。 ショッピング・センターのLiverpool Oneを歩いていると、若々しい3ピースの ビートルズバンドThe Dockersがプレイしていました。 間もなくすると、ギャルの集団が彼らを取り囲んで踊りだし、照れながら演奏を 続けていたバンドのメンバーが微笑ましかったです。 一方、ツーリスト・インフォーメーション・センター<08 Place>では、おじさん ビートルズThe Shakersが負けていませんでした。 曲の合間には、ジョークを連発し、中高年の観客のファンをとりこにしていました。 Cavern Walksでは、アーティストのAndy Priorが壁画を制作。カラフルな作品 が出来上がっていく過程が興味深かったです。 その他、Williamson Squareにて日中、ビートルズや他のブリティッシュロック のトリビュートバンドがライブをし、夜にはEcho Arenaにて蒼々たるライン アップでコンサートが行われたようです。 今年の収益はいかに? Beatles Day: http://www.beatlesday.tv/ ♪ ♪ ♪ 7月18日(土)に、ピアヘッドのMersey Ferries Terminal内のBeatles Story 別館に新しいアトラクションが登場。 その名も、'Fab4D'。一足先に、16日に体験してきました。 最新のテクノロジーを駆使した3Dのアニメーションに、さらに4つ目の次元を プラスして「4D」。3Dのメガネをかけて、肘掛にしっかり?まって腰掛け、視覚、 聴覚、嗅覚、触覚で体験するアトラクションです。 詳細は内緒にしておきますが、私の場合、サンダルが片方飛んでいきました! アニメーションの内容そのものは、特にコアなビートルズ・ファンの知識欲を満 たすものではないかもしれませんが、本館や別館のWhite Featherなどの展示を 見る前後のライト・エンターテインメントとして楽しめると思います。 Beatles Story Fab4D: http://www.beatlesstory.com/page.asp?key=117 ♪ ♪ ♪ 6月中旬に遡りますが、Liverpool Lime Street駅のコンコースに、ふたつの彫 刻が現れました。 タイトルは、'Chance Meeting'。 リヴァプールが誇る81歳で現在も現役のコメディアンであるKen Doddと、今は 亡き元国会議員で、社会主義運動のキャンペイナーだったBessie Braddockの銅 像です。 Ken Doddのほうは、トレードマークのTickling Stick(羽根でできたハタキ棒) に、小道具が詰まったかばんを携え、Bessie Braddockは、ハンドバッグを片手 に、もうひとつの手には卵を持っています。 彼女は、当時、卵の品質や安全性を保証するライオンのマークを義務付けるため の任務に携わっていたことでも知られています。 コメディアンと政治家という全く接点のなさそうなこの二人ですが、Ken Doddは ロンドンの劇場へ、Bessie Braddockは国会議事堂へ通うために、Lime Street 駅からそれぞれロンドン行きの電車に乗っていたそうです。 二人は、毎週月曜日に、駅でばったり会っては政治について熱い議論をしたそう です。 これらの彫刻は、Liverpool John Lennon空港のJohn Lennon像や、Anfieldス タジアムのBill Shankly像を手掛けた彫刻家、Tom Murphyによるもの。 リヴァプールへの玄関口であるLime Street駅の新しい待ち合わせスポットにな りそうです。 Merseytravel: http://www.merseytravel.gov.uk/newsarticle.asp?articleid=1576&catid=1 ♪ ♪ ♪ 【今週の告知】 8月1日(土)に、今年もBrouhahaによるインターナショナル・ストリート・ カーニヴァル&Princes Parkでのフェスティヴァルが行われます。 Brouhaha: http://www.brouhaha.uk.com/ 同じく8月1日は、George Harrison's Day。St George's Hallにて、トリ ビュート・コンサートの開催&展覧会がスタートされます。 この展覧会では、Georgeに関する膨大なメモラビリアのコレクションが7週間に 渡って展示される模様です。 For George: http://www.forgeorge.co.uk それではまた再来週! ミナコ・ジャクソン♪ ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish160_photo.html ≫ ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼スカウスハウス・ニュース ――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □ *** LFCグッズ通販:On Sale Now!! ****** LFCグッズ通販です。オーダーをいただけるとうれしいです! http://scousehouse.net/shop/lfcgoods2009_02.html *** リヴァプール語学留学 ****** スカウス・ハウスは、リヴァプールへの語学留学をサポートしています。 公立のリヴァプール・コミュニティ・カレッジに加えて、今年より、私立の語学 スクールLILAとも提携しています。 長期でじっくり学べる学生の方にはコミュニティ・カレッジを、まとまった期間 を留学に充てられない社会人の方にはLILAをおすすめします。 スカウス・ハウスには、リヴァプール留学に関する専門知識や経験を持つスタッ フが、日本とリヴァプールの両方に常駐しています。入学前はもちろん、入学後 のサポートについても安心してお任せください。 http://scousehouse.net/study/index.htm *** ビートルズ・ガイドツアー ****** リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの地を訪ねるガイドツアーをアレン ジしています。 ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧ください。 http://scousehouse.net/beatles/guide_liverpool.htm http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm *** 原稿募集中 ****** NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。 旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは英 国に関するものなら何でも歓迎です。 お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▽今週のフォト ――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □ *** 今週の「ゴールドフィッシュ」フォト ****** 今週は、《Go Penguins》《Beatles Day》などの写真を掲載しています。 http://scousehouse.net/goldfish/goldfish160_photo.html *** 今週のフォト・アルバム ****** 「夢をかなえて― Anfield再訪の旅」に関連した写真を掲載しています。著者 のステラさんに提供していただきました。ぜひご覧ください。 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo388.html ■ NLW ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *** 毎週火曜日発行 *** □■ 第388号 ■□ ◆発行 SCOUSE HOUSE (スカウス・ハウス) ◇編集 山本 和雄&ミナコ・ジャクソン ◆Eメール info@scousehouse.net ◇ウェブサイト http://scousehouse.net/ ◆お問い合わせフォーム http://scousehouse.net/liverpool/form.html ご意見・ご感想・ご質問など、お気軽にお聞かせください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このメールマガジンは、以下の配信サーヴィスを利用して発行しています。配信 の解除やメールアドレスの変更は、それぞれのウェブサイトからどうぞ。 ◆まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000065878.htm ◇めろんぱん http://www.melonpan.net/melonpa/mag-detail.php?mag_id=000917 ◆カプライト http://cgi.kapu.biglobe.ne.jp/m/3487.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 無断での転載を禁じます。 Copyright(C) 2001-2009 Scouse House |