January 12 2010, No.401
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■ *** http://scousehouse.net/ *** □■ INDEX ■□ ▽フロム・エディター ▼寄稿:「夢をかなえて― Anfield再訪の旅」9 ▽「利物浦日記2008」12 ▼スカウスハウス・ニュース ▽今週のフォト ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▽フロム・エディター ――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □ 年明けからイギリスは大寒波に見舞われています。イギリスだけではなくてヨー ロッパ、北米、そして中国でもたいへんなことになっているようですね。 リヴァプールも記録的な積雪とで交通は大混乱、多くの学校がお休みとなりまし た。 緯度が高い割には温暖なイギリスは、普段は雪が降るはめったにありません。そ れがいきなり数十センチも積もったのですから、子供たちは大喜び。街のあちこ ちで楽しく遊ぶ姿が見られたようです。 ノースウエスト地域だけで5000万ポンド(およそ75億円)の損失となりそう、な どとニュースでは報道されていますが、大寒波は人々に、つかの間の楽しみをも たらしたということにもなるでしょう。 「Footballの旅」でおなじみの下村えりさんが、まるでスキー場のようになった リヴァプール郊外の写真を送ってくださいました。 ウェブサイトの「NLWフォト・アルバム」ページに掲載しておきますね。ぜひご 覧ください。 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo401.html えりさんのお宅ではなんと、先週土曜日にセントラル・ヒーティングが故障して しまったとのこと。修理を頼んでもすぐには来てもらえず、明日の水曜日までは 暖房なしの生活なんだそうです。今もなお最高気温が1度とか2度で、最低気温 はもちろんマイナスというのに…想像しただけで震えてしまいます。 たしか家庭の冷蔵庫の温度って5度くらいですよね? えーと、ということはも しかして、えりさんのお家では冷蔵庫の中のほうが暖かいんでしょうか…ぶるぶ る。 えりさん、あと1日がんばってくださいね。 ● ● ● ステラさんの連載「夢をかなえて ― Anfield再訪の旅」は、第9回です。 メイン・イヴェントだったリヴァプールFCの試合は終わりましたが、ステラさん の旅はもう少し続きます。どうぞお楽しみに! ● ● ● セールのお知らせです。 スカウスハウス通販では、全品30%オフの新春セールを実施中です。 期間は1月9日〜27日。この機会にぜひ!! http://scousehouse.net/ ● ● ● 今年最初のNLWです。 みなさん、新年あけましておめでとうございます。 今年もどうぞよろしくお願いいたします。 ― Kaz(12/01/2010) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼寄稿:「夢をかなえて― Anfield再訪の旅」(9) ――――――――――――――――――――――――――――――――― NLW □ 「夢をかなえて ― Anfield再訪の旅」 / ステラ ≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo401.html ≫ 【夜更けのロックアウト事件】 今回の試合も、遂に終わりの時を迎えてしまいました。 コップスタンドを埋め尽くしたサミの人文字、何度も沸き起こったサミへのチャ ント、みんなの温かい見送りに感極まり、顔を覆うサミの姿。 そして、2人のお子さんと一緒にピッチを回りながらサポーターの拍手にこたえ るサミ。 彼を暖かく囲むチームメイトたち。元気にピッチを回る成長した子どもたちの 姿…全部が忘れがたい思い出になって眼に焼き付けられました。 スタジアムからは次第にファンが引けていきますが、離れがたいような、モヤモ ヤした気持ちがおさまりません。今日もまた、ファンが出待ちをしている駐車場 横の門のところまでフラフラ歩いてきてしまいました。 この時すでに、門の周りには大勢のファンが詰めかけていて鈴なり状態。サイン をゲットしたいファンは柵の隙間からアプローチ、車で出てくる選手を見たい ファンはゲートの近くか、道路の反対側にポジションを取っています。 私は柵に近づくのは諦めて、道路の反対側で、ゲートから出てくる車を撮ること にしました。けれども、殆どの選手はスーッと出ていってしまうので、上手く写 真に収めることができません。 そしてこの日、なぜかジェラードだけが駐車場の奥に残っていて、関係者と話を しているのか、なかなか出てこないのでした。駐車場の内側にいたファンのほう が近くで見られたかも知れません。 結局この時まともに撮れたのは、車に向かうサミの後ろ姿と、運転席でファンに 向かって親指をたててくれたキャラガーくらいでした。キャラのさりげない心使 いがニクイですね〜。 その後シャンクリーゲートへ移動し、クラブ関係者の出入口でラファをゲットし て、サインをもらうことができました。現地のサポは、来季は優勝頼むよ〜! みたいなことを伝えていました。 しばらくはチームのみんなともお別れ、ちょっと寂しくもありますが、新しい シーズンに向けて充電してきて欲しいものです。 ラファを見送った後、シティー・センターに出ようとバス通りに向かいました。 と、向こうから見覚えのあるスキンヘッドの青年の姿が。昨夜B&Bで会ったマイ クでした。 『勝ったね!』 『いい試合だったね! トーレスのゴールも見れて良かったね』 と声を掛け合いました。彼は晩ごはんにテイクアウトのピザを買ってきたようで した。一瞬私もそうしようかと思ったのですが、せっかくの最後戦の夜だから、 マトモな夕食を食べに行こう、と自分に言い聞かせました。 The Parkにはサポーターたちが去りがたい様子でたむろしています。バス停前の 露店も、営業を続けていました。明日からのオフシーズンの間、彼らはどう過ご すのでしょう。 結局、この日はLiverpool Oneに2度も来てしまいました。 初めは最上階にあるWagamamaという日本食レストランに入ってみるつもりでした。 和食が食べたかったというよりは、GerrardやAlonsoも利用することがあると聞い ていたからです。 でもチラッと見て、何となく席が落ち着かない感じに見えてしまい、2軒隣のラ テン系レストランに入ってみました。こっちのほうがお客の入りはよく、テラ ス席も埋まっていました。 頼んだのはメキシコ料理のトルティーヤ。スパイスを効かせたチキンと香味野菜 の炒めものがクレープのような皮に包まれていて、そこそこ美味しかったのです が、添えられたビーンズにはなぜか味がない…。 昨日のキャラのお店もそうでしたが、いま一つ詰めが甘い…その辺が、外食はイ マイチといわれるゆえんかもしれません。ても、デザートのマンゴーのチーズ ケーキは、ほどよい甘さで美味しかったです。 夕食を済ませ、Lordストリートをぶらぶら歩いてバス・スタンドへ向かいました。 まだ人通りが多く、路上でライブを繰り広げる若者とそのファンも見かけました。 この辺りを見る限り、Liverpool も明るくこぎれいになった印象です。 観光都市として変化を遂げつつあるLiverpoolですが、Anfieldの近辺や昨日バス の車窓から見かけたような、変化に乗り切れていないエリアも多いように思えま した。なかなか全体の底上げは難しいのかなぁ…という印象です。 と、その時、通りにたむろしているサポーターのなかに、同じアロンソ14番のユ ニを着た男性を見つけました。声をかけると、親指をたてて笑顔を見せてくれま した。 その後、ライムストリート駅周辺の夜景を撮ってから、23時過ぎにJamesの家に戻 りました。家の明かりは消えたままで、主はまだ戻っていないようでした。 中に入ろうとカギをさして、Jamesに言われた通りに回してみたのですが、ビクと もしません。 えっ! 何で?! 彼はごく普通に開けていたのに、私がやって開かないってコトがあるだろうか? そんなバカな…。 ちょっと焦りながらも、更に試してみましたが手応えなし。反対側に回してみた り、カギをさすタイミングと回すタイミングを変えてみたりと、色んな組み合わ せで試してみたのですが、全く手応えがありません! これが骨董品みたいなカギならまだ分かるけど、付け替えて間もないような新品の カギなんです! まさか最終日にこんなコトになるとは! 疲れてヤケクソになった私は、東京のサポーター仲間にボヤキのメールを送りまし た。心配してくれたtamaさんが、前に間違って連れて行かれたゲストハウスに行っ てみては? とアドバイスしてくれました。 それもありかも知れない。ゲストハウスに行くか、タクシーを拾ってシティセン ターに出るか…。夜も更けて、ゲストハウスの門を叩くには、微妙な時間です。 それより何より、カギが開けられないのが口惜しい。Jamesにはなんでもないこと が、何故私には出来ないのかと思うと、ムカムカしてきました。もうちょっと試し てみようと再び粘ってみたのですが、やっぱり何10通り試しても反応ナシ。やっぱ りダメか〜。 パーカーを持たずにTシャツの上にユニを着ただけで出歩いていたので、この時間 には寒さがこたえ、関節が痛くなってきました。う〜ん、どうしたものか…。 それほど慌てたわけではなく、いずれは何とかなると思ったのですが、それが一体 いつなのか。かなりの時間、家の前でアレコレ試していたのですが、その間たまに 車が通り過ぎる以外、殆ど人通りがなく、深夜にも関わらず怖い思いをしなかった のは幸いでした。 またボヤキメールでも…と思ったとき、門に人影が! 一瞬ドキッとしましたが、聞き覚えのある声…Jamesでした! ああ〜やっと帰ってきてくれた〜! 彼は驚きと戸惑いのいりまじった顔をしてい ましたが、この時の私には仏さまのように思えました! Jamesは寒かった? 待たしちゃってゴメン、としきりに謝って、 カプチーノを入れ てくれました。カップと飲み物の温かさがホントに身にしみました。 いつかは何とかなると思ってはいたけど、ホドホドな時間に家に入れて ホントに助かりました。今日が永遠に続かなくて良かった。 時計は1時を回っていました…。 ≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo401.html ≫ ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▽「利物浦日記2008」12 ――――――――――――――――――――――――――――――――― NLW □ 「利物浦日記2008」12 / Kaz ≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo401.html ≫ 【8月25日(月)】 バンク・ホリデイ・マンデイ。マシュー・ストリート・フェスティヴァル・デイ だ。 午前中はゆっくりして、11時半にハード・デイズ・ナイト・ホテルに集合した。 12時からキャヴァーンでアスプレイズの最後のギグがある。 僕が着くと、珍しくメンバー全員が揃っていて、セット・リストを決めていると ころだった。 <Cry for a Shadow><Some Other Guy><The Sheik of Araby><All My Loving> <Baby It's You>……なるほどね。 《Antholgy 1》や《Live at the BBC》を中心に初期のナンバーがずらりと並ぶ。 しかもシブめ。昨晩のラインナップとはずいぶん違う。キャヴァーンのフロン ト・ステージであることや、今日の客層(地元の人が多い)を考えてのことなの だろう。 15分前に会場入り。アスプレイズはトップバッターなのですぐに準備に取り掛か れるのはいいんだけど、お客さんはガラガラ状態。お祭りはこれからだからまあ 仕方ないか。でも熱心なアスプレイズ・ファンが何人も来てくれているのはうれ しい。 ギグは定刻にスタート。始まってみると不思議なもので、客席はみるみるうちに 埋まっていく。3曲目ぐらいでほぼ満員になってしまった。 4日間で7本目だから、さすがに疲れはあるはず。しかしアスプレイズの演奏の クォリティにはまったく揺るぎがない。ややリラックスした感じの、昨晩のあの 熱狂の中でのパフォーマンスとはひと味違う、余裕のステージングだった。貫禄 が出てきなあ、と思う。すっかりプロフェッショナルなバンドになっちゃった。 最後のギグも無事に終了。 アスプレイズのビートル・ウィークでの演奏もこれで終わりだ。 あんちゃん、久保さん、レニーさん、ユウキくん。みんなほんとうにがんばった し、それに見合うだけの成果が得られた4日間だったと思う。 誰もが認める大活躍だった。ビートル・ウィーク初出場でこれほどの旋風を巻き 起こしたバンドはいないかもしれない。 演奏が素晴らしかったのは確かだが、やはり彼らのこだわりやひたむきさ、フェ スティヴァルに賭ける熱い思い、そしてリヴァプールに対するリスペクトが伝 わったということだろう。 思えば、あんちゃんから最初にメールをもらったのは1年前のこと。 「どうしてもBeatle Weekに出たい。でもただ出場するだけで終わらせたくない。 ほかのどのバンドよりもたくさん拍手をもらえるようになりたい」 という内容で、その志の高さ、信念の強さにまず驚いたことを覚えている。今日 までの1年間は、大きな目標に向けて綿密な計画を立て、それを着々と実行に移 す行動力に感心させられてばかりだった。 そしてリヴァプールに入ってからの本番。彼らのアンビションは多くのオーディ エンスを巻き込んで大きなベクトルとなり、フェスティヴァルを揺り動かすほど のムーヴメントにまで発展した。 ここまでパーフェクトにやり遂げるなんて、ほんとうにすごいとしか言いようが ない。輝かしい達成と言っていいだろう。 特に昨晩のクロスビー・スイートでの光景は、これからもずっと忘れられないだ ろう。あれはそう、まるで雲の上にいるような、夢みたいにハッピーで美しい瞬 間だった…。 (つづく) ≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo401.html ≫ ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼スカウスハウス・ニュース ――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □ *** スカウスハウス通販:新春セールです ****** スカウスハウス通販では、全品30%オフの新春セールを実施中です。 期間は1月9日〜27日。この機会にぜひ!! http://scousehouse.net/ http://scousehouse.net/shop/lfcgoods2009_03.html http://scousehouse.net/shop/records2009.html http://scousehouse.net/shop/silver.html *** スタジアムへ行こう! ****** リヴァプールでのフットボール観戦をご希望の方は、ぜひお任せください! フットボール・ファンのためのプライヴェート・ツアーもご用意しています。 詳細は、ウェブサイトの「スタジアムへ行こう!」ページをご覧ください。 http://scousehouse.net/football/stadium2009.html *** リヴァプール語学留学 ****** スカウス・ハウスは、リヴァプールへの語学留学をサポートしています。 公立のリヴァプール・コミュニティ・カレッジに加えて、今年より、私立の語学 スクールLILAとも提携しています。 長期でじっくり学べる学生の方にはコミュニティ・カレッジを、まとまった期間 を留学に充てられない社会人の方にはLILAをおすすめします。 スカウス・ハウスには、リヴァプール留学に関する専門知識や経験を持つスタッ フが、日本とリヴァプールの両方に常駐しています。入学前はもちろん、入学後 のサポートについても安心してお任せください。 http://scousehouse.net/study/index3.htm *** ビートルズ・ガイドツアー ****** リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの地を訪ねるガイドツアーをアレン ジしています。ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧 ください。 http://scousehouse.net/beatles/guide_liverpool.htm http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm *** 原稿募集中 ****** NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。 旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは英 国に関するものなら何でも歓迎です。 お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▽今週のフォト ――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □ *** 今週のフォト・アルバム ****** 寄稿「夢をかなえて― Anfield再訪の旅」に関連した写真を掲載しています。 著者のステラさんに提供していただきました。ぜひご覧ください。 「利物浦日記2008」の写真と、下村えりさん撮影・雪のリヴァプールの写真もあ わせて掲載しています。 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo401.html ■ NLW ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *** 毎週火曜日発行 *** □■ 第401号 ■□ ◆発行 SCOUSE HOUSE (スカウス・ハウス) ◇編集 山本 和雄 ◆Eメール info@scousehouse.net ◇ウェブサイト http://scousehouse.net/ ◆お問い合わせフォーム http://scousehouse.net/liverpool/form.html ご意見・ご感想・ご質問など、お気軽にお聞かせください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このメールマガジンは、以下の配信サーヴィスを利用して発行しています。配信 の解除やメールアドレスの変更は、それぞれのウェブサイトからどうぞ。 ◆まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000065878.htm ◇めろんぱん http://www.melonpan.net/melonpa/mag-detail.php?mag_id=000917 ◆カプライト http://cgi.kapu.biglobe.ne.jp/m/3487.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 無断での転載を禁じます。 Copyright(C) 2001-2010 Scouse House |