September 07 2010, No.429
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼「Footballの旅」 <Vol.21>
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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リヴァプール出張から帰ってきました!
今年の<インターナショナル・ビートル・ウィーク>は、例年以上に天候に恵まれ
(開幕寸前まで冬のような気候だったのに…)、例年どおりカラフルに盛りあが
りました。
いつもながらではありますが、あの素晴らしくハッピーでピースフルなアトマス
フィアは、ほんとうに気持ちがいいです。

僕自身はホリディではなく、お客さんやフェスティヴァル出場バンドのお世話係
だったので、最初から最後までスケジュールに追われっぱなしではありましたが、
緊張や興奮や笑いや感動や汗やビールなどなどが渾然一体となった中で過ごした
1週間は、おそろしく充実していました。
今ではなんだか現実感がなくて、まるで夢でも見ていたんじゃないかという気が
するほどです。

● ● ●

今年・2010年に日本から出場したビートルズ・バンドは3つでした。
僕の印象を簡単に報告しておきますね。

まずは、2年連続となるThe BlueMargarets。
彼女たちの骨太なサウンドに昨年はびっくりしたものですが、今年はますますパ
ワーアップしていました。
もう、迫力がぜんぜん違いました。そのへんの男バンドよりもはるかに音がデカ
い。
昨年の成功に満足せずに、この1年間死に物狂いでがんばってきたんだなあとい
うことがヒシヒシと感じられました。
でも、彼女たちに悲壮感とかはまったくなくて、演奏中はほんとうに楽しそう。
その天真爛漫な笑顔に、なぜだかじ〜んとしてしまうのでした。

去年からのファンに加えて、今年からのファンもたくさん増えて、彼女たちのギ
グはいつもリピーターでいっぱいです。特に最終ギグは、月曜日の正午という時
間帯にも関わらず、キャヴァーンを満員にしてしまいました。まったくもう、た
いしたバンドです。

次に、同じく女性だけのThe Chelsea。
正直に告白すると、エントリーするときは迷いました。このバンドを、世界から
腕自慢のバンドが集結する<ビートル・ウィーク>に連れて行ってだいじょうぶな
んだろうか、と…。
でも、さんざん迷った末に、何かよくわからないけれどもバンドとして捨てがた
い魅力があるように感じて、エントリーすることにしたのです。

それは大正解でした。
なんといってもカワイイ。<ビートル・ウィーク>史上最もキュートなビートルズ
バンドであることは間違いないでしょう。
フェスティヴァルのオーディエンスは、耳は肥えているけれども、目はおじさん
バンドばかりを観てきているので、もうチェルシーのルックスだけで大喜びです
(ブルーマーガレッツにも同じことが言えますが)。

バンドの名前もよかったです。リヴァプールのフットボール・ファンにとっては
にっくき敵チームの名前ですからね。かえって憶えやすいし、それだけで人々の
関心をひきつけることになりました。そうして興味を持ってフェスティヴァルの
プログラムを広げてみれば、そこにはまるで中学生のような可愛らしい女性4人
組の姿が…。
こうなると誰だって「いっぺん観てみたい」って思っちゃいますよね。事実、彼
女たちのステージにはいつもたくさんのオーディエンスが集まりました。

心配していた演奏のほうは、まったく問題ありませんでした。すべてのギグで、
熱烈にアンコールを求められたほどです。
エントリー決定から7ヶ月、彼女たちも必死で努力したのでしょう。ほんとうに
よくがんばったと思います。
可愛らしさだけでは勝負にならない。そのことをいちばんよく知っていたのは、
実は彼女たち自身だったのかもしれません。

最後に、大阪からエントリーのThe Beatribes。
キーボード奏者を加えた5人組の彼らは、ビートルズの初期から後期までの幅広
いレパートリーを披露しました。
そのパフォーマンスは、僕の予想以上にハイ・クォリティで、ステージの横で観
ていて思わず「ひょえぇ〜っ」と声を挙げてしまうことが何度もありました。

彼らにはひとつ、超ビッグなステージが用意されていました。
土曜日に行われた<ピース・ラヴ・アンド・アンダースタンディング>というチャ
リティ・コンサートで、会場はあの巨大なリヴァプール大聖堂です。
鳥肌がたつほどの荘厳な雰囲気の中、満員のオーディエンス(1万人くらいか
な?)を前に、ビートライブスはジョン・レノンの<ユー・アー・ヒア>をアコー
スティック・ヴァージョンで演奏しました。
遠く離れた者同士が愛の力によって結びつけられる、その奇跡を歌った名曲です。
天上の世界と地上の世界を結ぶ、大聖堂という場所にふさわしい選曲でした。

ビートライブスの透明なサウンドによる極上の<ユー・アー・ヒア>は、まさに
「天上の音楽」のようでした。女性コーラスを加えたことも、独特の浮遊感を演
出していました。心も体も透明になって、どこかに飛んでいってしまいそうな感
覚に襲われたほどです。

詩の朗読や司教による説教、聖歌隊やストリングス・カルテットの演奏も交えて、
4時間の長丁場で行われたこのコンサート。
あとから数えてわかったことですが、この舞台に立つことができたビートルズ・
バンド(およびソロ・パフォーマー)は、わずかに9組でした。
ビートライブスは、日本、いや、アジア代表として、大きなインパクトを残した
と言えるでしょう。素晴らしかったです。

● ● ●

3つのバンドで合計18本のギグ。その合間にもイヴェントやツアーが盛りだくさ
んでした。
今年は僕ひとりではとてもカヴァーできないので、えりさんやミナコさんにも手
伝ってもらって、そのおかげでなんとか無事に1週間を乗り切ることができまし
た。
ほんっとうに目が回りそうだったけど、ぜんぜん疲れは感じなかったし(寝不足
で眠くはなったけど)、ウキウキするほど楽しく、幸せな毎日でした。

フェスティヴァル鑑賞パッケージ「スカウスハウス・ツアー」にご参加くださっ
たみなさん、フェスティヴァルに日本代表として出場してくださったバンドのみ
なさん、えりさん&ミナコさん、お疲れさまでした。そして、ありがとうござい
ました。

と、この文章を書いている間に、フェスティヴァルの主催者から感謝のメッセー
ジが届きました。「間違いなくこれまでで最高のフェスティヴァルだった」とも
記されています。

毎年同じことを聞いているような気もしないではないですが、今年はこの言葉を
素直に信じたいと思います。僕もまったく同じ気持ちですから。

                          ― Kaz(07/09/2010)


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▼寄稿:「Footballの旅」
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「Footballの旅」 / 下村 えり(Eri Shimomura)

 〜 Vol.21 Premiership - Liverpool VS Arsenal, 15 August 2010 〜

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo429.html ≫

【Introduction:はじめに】
2010-2011フットボールシーズンの幕開けです!
今シーズンもどんなドラマが待ち受けているのか、いちフットボールファンとし
て胸が躍ります。

ライブ・フットボールの模様をいくらかでもフレッシュに、また、ワイルドに
(?)お伝え出来ればと思っています。
みなさま今シーズンもどうぞよろしくお付き合いください。

【Anfield:アンフィールド】
素晴らしい晴天となった日曜日の昼下がり、アンフィールドは信じられないほど
の眩しい光を放っていた。
スカウサーはもちろん、インターナショナルなファンの多いリバプールFC。今日
のアンフィールドは、夏休みを利用してか各国からの人出が加わって、フェス
ティバルのようなにぎわいである。
最近見たインターネットの記事によると、一番安く観戦出来るフットボールスタ
ジアムの席のランキング(UK)で、アンフィールドはなんと全体で一番の高値に
なっていた。結構意外だと思うのは私だけなのだろうか?
( http://money.uk.msn.com/football-finance/articles.aspx?cp-documentid=154368814 )

やはり、新居移転がホールドになっている分、少しでも稼ぎが欲しいのかもしれ
ない。新監督と新メンバーを迎えたアンフィールドに、今シーズンはどの様な展
開が見られるのだろうか。ファンの切なる願い“リーグ優勝”には届かなくても、
最低でもベスト4入り。そしてUEFA Europa Leagueの王冠獲得も外せないター
ゲットになるだろう。

【Today's Match:今日の見どころとRoy Hodgson監督】
6年間のベニテス政権がファンの見守る中で終結したのはついこの前のこと。一
部ではラファ続投の見通しもあったが、過半数のファンはそろそろ引き際だとは
感じていたようだ。イスタンブールの奇跡の王冠はあったとは言え、先シーズン
はカップ1つどころか、UEFA Champions Leagueでのグループステージ敗退、
リーグにおいては4位以内どころか7位に終わり、さらに共同オーナーTom
HicksとGeorge Gillettの所有権争いも加わって、ファンとしては落胆と失望、
不安と疑惑の残るシーズンになってしまった。

解任したベニテスがよりによってセリエAとチャンピオンズリーグを制したイタ
リアのインテルの新監督に就任し、後ろ髪を引かれそうなファン達の声もあっ
たが、ワールドカップが終わるころにようやく、新監督Roy Hodgsonの名前がア
ナウンスされた。

彼はイギリス国内よりも海外での経験が長く、スウェーデンやノルウェー、デン
マークなどの北欧や、イタリアのクラブチーム、1994年アメリカワールドカップ
ではスイス代表チームの指揮を執った。
そしてリバプールに来る直前は同じプレミアリーグFulhamの監督を2007年より3
季務めた。

フルアム監督就任時の彼の任務はプレミアリーグ残留であったが、それを達成し
たばかりでなく、UEFA Europa Leagueの出場権獲得、FAカップ準決勝進出、さら
にはUEFA Europa Leagueでクラブ史上初の決勝進出を果たしたのだ。

私個人、彼の名前がリバプールの監督候補に挙がった時は、最も相応しい適任者
だという気がした。世界的に名を知られるビックネームとは言いがたいが、コツ
コツと辛抱強く努力を重ね、1つずつ慎重に駒を勧めていくタイプのマネー
ジャーである。さらに、海外との連携も強いためフリーエージェント等にも抜群
のコネがありそうである。そして人望も厚い。

新しくなったのは監督ばかりではない。新監督就任後すぐに、Yossi Benayounと
のトレードにより、イングランド代表のミッドフィルダーJoe ColeがChelsea FC
より加入した。ファン達にとっては今もトラウマとなっている、1年前のXabi
Alonso放出の穴埋めとなるのだろうか。Alonsoとは違ったタイプのプレイヤーと
はいえ、Joeへの期待は今最高潮に達している。
Joeがこのチームにうまくブレンドされ、Benayoun以上の(できればAlonso並み
の)功績を残すことができるかどうかが、今シーズンの大きな焦点になろう。

一方、今日のアウェイチームArsenalだが、先シーズンは終盤の追い上げで3位
に食い込み、意地を見せた。しかし実際のところは5年間無冠が続き、ファンた
ちもいささか痺れを切らし始めている様子も伺える。ベンゲル監督は“成功する
には時間を要する”と、自分のチームを地元フランスのチーズ作りに喩えてコメ
ントをしているが…。

ここ数シーズン、このチームは、カップゲームのほとんどを2軍チームで戦わせ
るなど、徹底して若手の育成に力を注いできた。それでいて、相変わらずの連携
プレーと美しいパスワークは健在。豊富なミッドフィールドに加え、アタッカー
は技術が高く、タレント揃いである。昨年はエースのアデバヨールを失っても
まったく影響が無かった。唯一言わせて貰えば、守り…特にGKが弱みだろうか。
監督もあえてその部分に触れたがらない所を見ると、アーセナルではタブートー
クなのかもしれない。

アーセナルは今シーズン、ディフェンスラインに2人の若手タレントを補充した。
Laurent Koscielny(フランス)とオランダクラブ所属だったベルギー代表の
Thomas Vermaelenである。今日はこのニューフェイスの姿も見れるのだろうか。

しかし残念ながら、シーズン初めにも関わらず数人の怪我人を抱え(Bendtner、
Djourou、Ramsey)、さらにスター選手のCesc FabregasやRobin van Persieも
100%のフィットではないという情報が入ってきた。
リバプールとアーセナル。“リーグタイトル”という同じ至上命題を持つもの同
士となった今日の開幕戦、どんな展開を見せてくれるのか実に楽しみである。

【Kick Off:試合開始】
アウェイサポーターが僅か2000のシートをびっしり埋め尽くし、アンフィールド
はほぼ満席に近い観客数で真赤に染まった。リバプールサイドはTorresがベンチ
入り、今日デビューになるJovanovicと新メンバーのJoe を真ん中に加えて、
4−2−3−1の攻撃的フォーメーションは相変わらずであった。
アーセナルはなんと、Cesc FabregasとRobin van Persieがスタメンを外れた。
気になるゴーリーはAlmuniaが務めるようだ。
いつもの儀式“You’ll Never Walk Alone”の大合唱が終わると、試合は定刻16
時、黄色のアウェイシャツに身を包んだArsenalのキックで始まった。

<前半>
初めの数分間は、両者とも様子をうかがいながら、やや慎重にボールを前へと進
める。最初のチャンスは試合開始5分、Arsenal に巡ってきた。リバプールMF
Mascheranoによるハンドのファウで、アーセナルがゴール30ヤードからのフリー
キックを得る。MF NasriからのチップをDF Vermaelenが鋭いシュート。しかしリ
バプールGK Reinaが見事にカバーし、場内からため息が漏れる。

8分にはJoe Coleがこぼれ球を上手く拾い、中央部で待ち構えるMF Jovanovicに
パス。Jovanovicは見事な力強いドリブルでアーセナルのディフェンスを次々に
払い落とし、ゴール右のKuytにパス、そしてKuytからのクロスが再びJovanovic
を目指すがわずかに合わず、ボールはアーセナルGK Almuniaの手に収まった。

20分、アーセナルDF Eboueに対するMF Gerrardの遅めのタックルがファウルの判
定。Nasriのフリーキックはリバプールの壁にストレートに当り、チャンスを失
う。

相変わらず美しいパスワークを見せつけるArsenalサイドではあったが、リバ
プールも相手のリズムを崩しにかかる。明らかに今シーズンのリバプールは守備
が違っていた。Hodgson流マンツーマン方式で、徹底的に至近距離でマークし、
ゴール脇のポストにも2人カバーが入った。

37分には相手のゴール前からリバプールDF Carragherがロングボールを前線へ送
る。Coleはオフサイドポジションだったが、俊足ルーキーJovanovicが彼を追い
越して走る。そしてゴール左からシュート。しかしボールはゴールの上を通過す
る。

ホーム・リバプールはこの後もDF Johnsonのオンターゲットショット、コーナー
からの鋭い攻撃など、ハーフタイム前に何としても先制点をとアウェーサイドを
プレスする。しかし、場内のアナウンスがロスタイム1分と放送された直後、リ
バプールにとっての悲劇が起きた。左コーナー脇でボールをキープしていたアー
セナルDF Koscielnyに、Coleが多少強引なスライディングでタックル。
Koscielnyは足を挟まれた格好で倒れ、駆けつけた主審Martin Atkinsonは躊躇す
ることなくレッドカードを掲げた。

アンフィールド場内ではしばらくざわめきが続き、それが収まらないうちにハー
フタイムとなった。

<ハーフタイム>
まさか、あの穏やかな性質のJoeがレッドカードを貰うなんて、本当に信じられ
ない。彼にとって最悪なデビューゲームになってしまった。
正直な話、このぽかぽか陽気とちょっとマンネリムードの中、0−0のまま前半
は何も起こらないと思い込んでいたため、わたくし睡魔が襲って、ウトウト気分。
しかしまさかのJoeのレッドカードで一気に目が覚めてしまった。トホホ…。

<後半>
負けられない開幕戦を、強豪アーセナル相手に10人で戦うはめになったリバプー
ル。後半を迎えたアンフィールドには多少緊張感が漂っていた。
Hodgson監督はハーフタイムにどのような指示を選手たちに送ったのであろうか。

数的不利に立つリバプールであったが、後半開始直後の46分、アーセナルのこぼ
れ球を拾ったMascheranoがフレンチマンFW Ngogにパス。Ngogはゴール右横6
ヤードから鋭くシュートを放つ。1−0!
アンフィールドは一気に活気を取り戻した。

なんという展開だ。一人少ないリバプールは当然守りを中心に展開するものと
思っていたが、速いテンポとリズムで先に仕掛け、先制点をもぎ取った。
勢いを得たリバプールは10人という不利な情況をプラスに変えるかの如く、アー
セナル陣営に迫る。

56分には相手のゴール前でフリーキックを得た。Gerrardの蹴ったスウィング
ボールをNgogが頭であわせるが、ボールはバーを越える。会場から大きなため息
が漏れた。

アーセナルも同点に追いつこうとリバプールのディフェンスを突破しにかかる。
しかし今日のリバプールの守りは堅く、揺るがない。

60分、初めての選手交代がWengerより告げられた。Eboue とMF Wilshereに代
わって、MF Rosicky とMF Walcottが加わった。完全に攻撃態勢を作ってきた。

続いてリバプールも66分にサブの投入。今日初登場で大変素晴らしい動きを見せ
てくれたJovanovicに代わってMF Maxi Rodriguezが入った。

73分、アーセナルに同点のチャンスが巡ってきた。FW ChamakhへのGerrardの
ファウルから得たゴール前フリーキック。今度はサブで入ったばかりのWalcott
が蹴る。ボールは右から左にカーブしながらゴールを襲うがReinaの指先で跳ね
返される。惜しい。

その後再度リバプール側に選手交代。ゴールを決めたNgogに代わって観衆お待ち
かねのFW Torresの登場だ。歓声と拍手でスタジアムが一気に沸いた。

アーセナルも76分、MF Diabyを下げてFW van Persieを投入。更なる前線強化で
この局面を突破しにかかる。

86分にはアーセナルRosickyが素晴らしいシュート。しかしReinaの見事なセー
ブによって阻まれた。

さらに87分には、アーセナルMF Arshavinからゴール右手を走るvan Persieに見
事なパス。それを阻止しようとReinaがゴールを開けてボールを追うが、ボール
はvan Persieのへダーでゴール前に跳ね返る。キーパーの居ないゴール最終ライ
ンでリバプールのディフェンス4人とアーセナルのWalcottが争う。あわや同点
かと思われた、恐怖のゴール前スクランブルであった。

そして最後の最後、試合も終了に近づいた90分に決定的な場面が訪れた。左サイ
ドからNasriがボックス内へロングパス。それが眩しい夕日と一緒になってReina
を襲うが、Reinaは本能のまま両手でボールを跳ね返す。しかしそのボールを
Chamakhがゴールへ押し込もうとする。Reinaは更に阻止しようとボールをハンド
ルするが、運悪くボールは跳ね返ってネットの隅に収まった。
Reinaのオウンゴールで1−1。
 
【End:試合終了】
終了のホイッスルが鳴り響いた。
なんとも後味の悪い結末で、アンフィールドはしばらくざわめきが収まらない。
リバプールとしては10人で試合を上手くコントロールし、先制点まで獲ったのだ
が、最後の最後に2ポイントを失うことになった。アーセナルとしては、リバ
プールの執拗なプレスにより行き場を失いかけたものの、最後まで諦めずにリバ
プールの守りにチャレンジを続け、そのリワード(ご褒美)が貴重な1ポイント
をもたらした。

シーズン最初の試合にしてはJoe Coleの退場などドラマもありで、ナカナカ面白
いシナリオだった。今後この両者は、チャンピオンChelsea やManchester Utdな
どの上位チームを相手にどのような戦いを見せてくれるのだろう。
今シーズンも面白くなりそうだ。

Fin

≪マッチ・データ≫

 Premiership 10-11
 LIVERPOOL 1 - 1 ARSENAL
 Anfield Stadium, Sunday 15 August 2010 16:00
           
            リバプール       アーセナル
 ゴール          1           1
 ターゲットショット    4           3
 コーナーキック      9           11
 ファウル         15           17
 オフサイド        5           1
 イエローカード      1           3
 レッドカード       1           0
 ポゼッション       35.9%         64.1%
 
 Team Line-ups
 Liverpool: Reina, Johnson, Carragher, Agger, Skrtel, Gerrard,
Jovanovic, Mascherano, Kuyt, Cole, Ngog.
 Subs Not Used: Cavalieri, Aurelio, Babel, Kelly.
 Booked: Gerrard.
Sent Off: Cole.
 Goal: Ngog.

 Arsenal: Almunia, Clichy, Vermaelen, Koscielny, Diaby, Nasri,
Eboue, Sagna, Wilshere, Arshavin, Chamakh.
 Subs Not Used: Fabianski, Vela, Song, Gibbs.
 Booked: Wilshere, Rosicky, Koscielny.
 Goal: Reina(OG).

 Attendance(観客数): 44,722

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo429.html ≫


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▽スカウスハウス・ニュース
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*** 業務再開のお知らせ ******

<インターナショナル・ビートル・ウィーク>フェスティヴァルのため、9月5日
(日)までお休みさせていただきました。
9月6日(月)より通常業務を再開しています。お休み期間中にいただいたお問
い合わせ等には、順次お返事をさせていただきます。
もしも8日(水)まで待っても返事が届かない場合は、お手数ですが再度ご連絡
いただきますよう、お願いいたします。

<インターナショナル・ビートル・ウィーク>は、今年もたいへんな盛況でした。
鑑賞パッケージ「スカウスハウス・ツアー」にご参加くださったみなさん、あり
がとうございました。そして出場バンド「The Beatribes, The BlueMargarets,
The Chelsea」のみなさん、本当にお疲れさまでした。日本代表に相応しい、素
晴らしいパフォーマンスでした!


*** スタジアムへ行こう! ******

リヴァプールでのフットボール観戦をご希望の方は、ぜひお任せください!
フットボール・ファンのためのプライヴェート・ツアーもご用意しています。 
詳細は、ウェブサイトの「スタジアムへ行こう!」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/football/stadium2010-11.html 


*** 新ガイドツアー「ロンドン特別編」スタート ******

好評のビートルズ・ツアーに加えて、ロンドンでのウォークツアーを2コース、
新しくスタートさせました。シャーロック・ホームズゆかりのスポットを案内す
る「ホームズ・ツアー」と、ちょっと怖い「ロンドン・パブ・ツアー」です。
ディープなロンドン体験をぜひ!
http://scousehouse.net/beatles/guidetour_london2.html 


*** リヴァプール語学留学 ******

スカウス・ハウスは、リヴァプールへの語学留学をサポートしています。
公立のリヴァプール・コミュニティ・カレッジに加えて、今年より、私立の語学
スクールLILAとも提携しています。
長期でじっくり学べる学生の方にはコミュニティ・カレッジを、まとまった期間
を留学に充てられない社会人の方にはLILAをおすすめします。
スカウス・ハウスには、リヴァプール留学に関する専門知識や経験を持つスタッ
フが、日本とリヴァプールの両方に常駐しています。入学前はもちろん、入学後
のサポートについても安心してお任せください。
http://scousehouse.net/study/index3.htm 


*** ビートルズ・ガイドツアー ******

リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの地を訪ねるガイドツアーをアレン
ジしています。ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧
ください。
http://scousehouse.net/beatles/guide_liverpool.htm 
http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm 


*** 原稿募集中 ******

NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは英
国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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▼今週のフォト
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*** 今週のフォト・アルバム ******

今年の<インターナショナル・ビートル・ウィーク>での日本代表ビートルズ・バ
ンドの写真と、下村えりさんに提供していただいたプレミアリーグ<LFC vs
Arsenal>の写真を掲載しています。ぜひご覧ください。
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo429.html 


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□■ 第429号 ■□

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