May 24 2011, No.460
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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         *** http://scousehouse.net/ ***        


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼リヴァプール・ニュース <5月20日>
 ▽寄稿:「日々の暮らしが変わる旅もある!」(14)
 ▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」 <No.195>
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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今週は久しぶりに(4週間ぶりです!)、ミナコさんの特派員レポート「ゴール
ドフィッシュだより」をお届けします。
メインの話題は、今月14日に行われた日本のためのチャリティ・イヴェント
《スマイルズ・フォー・ジャパン》のレポートです。
このイヴェントは、ミナコさんと夫のイアンさんが中心となってオーガナイズし
たもので、リヴァプール内外の在英法人はもちろん、地元の人々の多大な協力を
得た結果、本人たちの予想を超える大成功となりました。ぱちぱちぱち!

イヴェントを手伝った下村えりさんから送られてきたコメントを紹介します。

『応援して頂いたSmiles For Japan、無事に成功を収め終わることが出来ました。
本当に、嬉しい〜♪(涙)
何が嬉しいかと言うと、何よりも皆さん(日本人コミュニティーと現地のサポー
ター)の一体になった温かい気持ち、これに尽きます。それと、今回全身全霊を
振り絞って先頭で引っ張ってくれたみなこさんとイアンそしてCUCの人たちにも
う感謝の気持ちで一杯です。
今回改めてみなこさんの超人ぶりがわかりました。もう、みなこさんの足を引っ
張らず(引っ張っていたけど)着いていくのが精一杯でした。どうにか、影で彼
女を少しでも支えられた気はしますが、結構老体に鞭打って、体力ないので、最
後は死んでました(笑)』

今週の「ゴールドフィッシュ」フォトページには、えりさん撮影の写真を掲載し
ています。ぜひご覧ください。
 http://scousehouse.net/goldfish/goldfish195_photo.html 

えーと、これを書くとえりさんはたぶん怒るでしょうけど、書いちゃいます。
イヴェント2日前の地元紙<リヴァプール・デイリー・ポスト>の一面に、えりさ
んの写真が大きく掲載されました。
その写真を含めたギャラリーは、こちらのウェブページで。ぜひ!
 http://www.liverpooldailypost.co.uk/liverpool-news/the-reading-room/2011/05/11/residents-liverpool-creative-communities-join-forces-to-help-japan-tsunami-victims-gallery-100252-28678612/ 

で、この写真についてのえりさんのコメントも紹介しちゃいます。
えりさんごめんなさい!

『写真!!! すっかり、みなこさんに騙されました…。あの日、スタッフの写
真撮影があるのは聞いてたので、たんなる、私服でプラカードとか団扇とか持っ
て全員に写るんだろうって思ってたら、行くなり、みなこさんから「えりさん、
着物に着替えて、早く!」って言われて、もう一人の智子さんはこちらでドラマ
の舞台を勉強してるかたで、もう舞台慣れの素晴らしい笑顔で、子顔で美人なの
に、二人でキャッツウォークを何度もさせられて、まるでモデルの写真撮影で…
私はこういうこと超苦手なので、顔引きつってしまって、笑うに笑えない顔…。
母親にもメールで送ったら、「おかしい!」て言われました。
その日は家から出たくなかったけど、やはり、ローカルの新聞1面に自分の顔が
載るのは一生に一度あるか無いかだから、シブシブ近くのニュースエージェント
まで買いに出かけましたよ。本当は皆が見ないように、リバプールの新聞全部買
い占めたかったです(笑) 長崎弁で言うなら「はずかしかー」って感じです。
あれ、智子さんの14の時の浴衣なんですよ。素敵でした〜♪ 浴衣にしては珍し
い色で…本当に着物みたいでした。私骨格が大きいからしっとりしてなくって、
智子さんから比べると、西郷さんか坂本龍馬の男性的着物姿ですよね〜♪(笑)』

いえいえ、えりさん、すご〜く似合ってますって。えりさんは日本的な美人だか
ら、まさにうってつけのモデルですよ!
読者のみなさんもそう思いますよね?

…というわけで、なぜかえりさんネタとなってしまいました。
えりさんほんと怒るだろうなあ…コワいなあ…どうしよ…。

                          ― Kaz(24/05/2011)


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▼リヴァプール・ニュース <2011年5月20日>
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*** 5月20日(金) ***************************************************

【ストロベリー・フィールドの門よ永遠に】
ストロベリー・フィールドの赤い門扉が取り替えられたことが、地元紙<リヴァ
プール・エコー>で報じられました。
かつて孤児院として使われていたストロベリー・フィールドのエントランスは、
ビートルズが発表した歌のおかげで、今や永遠不朽のシンボルのようになってい
ます。そのオリジナルの門扉が取り外され、地元の金属加工業者の手によるレプ
リカの門が取り付けられたのです。
オリジナルの門扉は一時的な保管場所に移されていますが、これからどうなるか
は白紙の状態です。

ウールトンにあるストロベリー・フィールドは、1934年に宗教慈善団体<サル
ヴェーション・アーミー>(救世軍)の持ち物となり、2005年まで孤児院として
使われました。
ジョン・レノンは少年時代にこの場所に親しみ、それを抒情詩的に表現した楽曲
が、1967年リリースの<ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー>でした。
それ以来、世界中のビートルズ・ファンにとってこの場所は聖地となり、今日ま
で巡礼に訪れる人々は後を絶ちません。

英国の救世軍のダイレクターであるレイ・アーヴィング少佐はこう話しています。
「オリジナル・ゲートは今、一時的に保管しているところです。今後の方針が決
まるまでの間、ということですが」
「もちろん私たちも、できればリヴァプールに残したいと望んでいます。ただ現
時点ではオープン・マインドです。ロング・タームで考えるべきことですから」

救世軍側は、この場所に新しい建物をつくりたいとしています。アーヴィング少
佐は続けます。
「子供たちのためのサーヴィスの拡充のために、新しいセンターを建てるつもり
です。まだ何も決まってはいませんが。おそらく来年中には計画が出来上がって、
タイムスケールもはっきりするでしょう」

ビートルズを生んだリヴァプール市の象徴ともいえる文化的遺産の一部が突然姿
を消したことについては、多くの関係者が驚くことになりました。
伝説のキャヴァーン・クラブを所有する<キャヴァーン・シティ・ツアーズ>のダ
イレクター、デイヴ・ジョーンズも、リヴァプールにとっての大きな損失である
と話しています。
「支柱と壁だけがオリジナルのままっていうことか、今は。まったくなんちゅう
ことをするんだ」
「そりゃあこの街に残してもらわないと。ローカル・ミュージアムに展示されれ
ばファンも見ることができるだろうし。アイコンみたいなものだから」

レプリカの門扉を製作したのは、エイグバースに住む54歳の金属加工業者、ジ
ム・ベネットでした。
長年のビートルズ・ファンである彼はある日、ストロベリー・フィールドの前を
通りかかった際に、あまりにもひどく傷んだ門扉を見て、レプリカを作ることを
思いつきました。
以来、5年の歳月をかけて手作りし、救世軍に寄付をしました。
「ビートルズのファンたちからは、オリジナルのゲートであろうがレプリカであ
ろうが気にしないって、おれは聞いてるけどね」
「門じゃなくてあの場所に意味があるってことだ。とはいえ、そりゃおれもリ
ヴァプールに留まってほしいとは思うよ。そのうちミュージアムにでも展示され
るんじゃないかな。わからんけど」

 ― Uncertain future for iconic Beatles gates at Strawberry Field
   by Iain McMullen, Liverpool Echo, May 11 2011 ―

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo460.html ≫ 


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▽寄稿:「日々の暮らしが変わる旅もある!」(14)
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「日々の暮らしが変わる旅もある!」 / Anne

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo460.html ≫ 

■第45話《突然の悲鳴と逃げ惑う人々》■

私も目を閉じて黙とうを始めました。
静けさに包まれる広場。目を閉じているので周りの様子は分りません。
でもこれだけたくさんの人が溢れているのに、驚くほどの静寂です。
「もうそろそろ2分かな」
そんな思いが頭を過ぎった頃です。

突然大きな奇声が響きました!
続いて「バン!!!」という大きな音。
そして「キャー!」という悲鳴\(>_<)/! 悲鳴\(>_<)/! 悲鳴\(>_<)/!

広場の中は「あっ!」という間にパニック状態。逃げようと出口に群がる人々!
私はあまりの恐怖でどうにも動けない。
「何が起きたの?」
理解出来ないまま無我夢中でガイドさんの姿を確認。
彼とはぐれまいとすることだけで精いっぱいです。
参列していた王家の方々は避難をされたようで姿はありません。

悲鳴の響き渡る中で聞こえてきた「バン! バン! バン!」という音。
「もしかしたら流れ玉で死んじゃうかも(°.°;」
生まれて初めてそんな恐ろしさを感じた瞬間です。
海外っていうこともあって「銃」を連想しちゃったんですよ〜(゜o゜;。

辺りでは大勢の方の泣き声が聞こえています。それでも少しずつ落ち着きを取り
戻してきました。
もちろん何が起きたのかは全く分らないままです。
ガイドさんだってこの時点で知ることが出来る訳もありませんよね。

暫くすると広場の中は落ち着きを取り戻し、避難されていた王家の方々が再び参
列を始めました。
そしてまもなく式典が再開。
式典の再開で
「亡くなられた方がいなかったのかな!」
と感じました。
「もし、そんな亡くなられた方がいるような悲惨な出来ごとだったら、王家の人
達がまた参列するわけない」
そう理解して、私も式典に参加をし続けました。

このアクシデントで広場の人々がかなり少なくなりました。
皮肉なことに先程までほとんど見えなかった王家の方々の様子をしっかり拝見す
ることが出来たんです。
ベアトリクス王女のお姿も目にすることが出来たのです。


■第46話《先に事件の真相をお伝えしておきますね》■

事件の真相は帰国してから知ることになりました。
ホテルでテレビのスウィッチを入れます。テレビではダム広場のニュースが流れ
ています。
でもオランダ語も全く分る訳がないので真相は理解出来ないまま(?_?)
あと私に出来ることは携帯電話でmixiにアクセスすることぐらい。
アムステルダムに旅をすると決めてから、オランダに詳しい方々とマイミクにさ
せて頂いてたのです。その方々にダム広場での出来事をメッセージしてみました。

皆さん親切にtwitterで
「ダム広場でどんな事件が起きたの?」
とつぶやいてくださったらしく、現地の方からの情報をまた私にメッセージして
くださいました。
「勘違いの事件だったこと」
「パニックに巻き込まれて怪我人が出たらしい」
何とかそのような真相を知ることが出来ました。
ネット時代の素晴らしさを体感ですね(^。^)

帰国してネットでニュースなどを調べてみると、
「女王を含めた王家のメンバーも出席し、何千人もの人々が集まっていたダム広
場。黙とう中に、ユダヤ教の服装をした男が奇声を発し、それに続き別の男が
持っていた鞄(ブリーフケースらしい)を落とした事で、その音に反応した人々
の間で爆弾騒ぎがおこり、逃げようとする人々でパニック状態。死者は出なかっ
たものの、骨折などの怪我人が出た」
と書かれていました。

「この奇声を発した男はユダヤ人ではなく、もう一人の男性は事件とは関係なく、
奇声に驚いて持っていた鞄を落としてしまっただけだった」
という事がこの出来ごとの真相です(°◇、°)

私がリヴァプール滞在中にニューヨークで爆弾テロの未遂事件があったこと。
そして2009年5月1日、ベアトリクス女王ら王族が乗ったパレード中のバス
に車を衝突させようとして、群衆を殺傷した事件があったらしいんです。
5人の死者が出てしまって、女王がとても悲しんだ事件だったそうです。

あの奇声と鞄を落とした音で、「アムステルダムのダム広場に集まった人々は過
剰反応でパニック状態になってしまった」
その現場に遭遇してしまったんですね。

私自身、その時は
「もう死んじゃうの?」
そんな恐怖に襲われたのは本当です。
でもそのことでアムステルダムの街が怖いところだと思ったりはしませんでした。

日本にいても、記憶に新しいところでは「秋葉原の事件」など、「誰でもよかっ
た」的な無関係の方を殺傷する事件が相次いでる事実がありましたね。

到着の当日にこんな事件に遭遇はしましたけれど、アムステルダムの印象が悪く
なったっていうことはありませんでした。それどころか、アムステルダムは大好
きな街です。
そして、その時にガイドさんと一緒だったことはとても心強かった〜(^。^;)!


■第47話《いよいよドキドキの飾り窓》■

衝撃的な出来ごとでしたけれど、ダム広場を後にして、少し薄暗くなってきた街
を歩き始めました。
そのうちにちょっと人通りの少ない通りに出ましたよ。

突然です(◎-◎;)!!!

「あっ! すみません。今度は事件じゃないです!」

突然、窓に赤い下着姿の女性が立っている光景が目に入ってきました〜!
「か、か、か、飾り窓(O.O;)(o。o;)!」
次の家も次の家も下着姿の女性が私達の歩いている道路の方を真直ぐに向いて
立っています。
だからといってマジマジと見る訳にいきません。そして当たり前ですけど写真は
厳禁。

そんな状況の中を暫く歩いていると、目の前のドアからは男性が出てきました。
そのまま歩き続けているとドアを入って行く男性も。
アムステルダムのこの地域では合法だからもちろん当たり前の光景ですけれど!
何だかドキドキしちゃいます(◎-◎;)

ガイドさんが色々説明をしてくれるんですけど中々頭に入りません。
ここで働く娼婦の方々はちゃんと労働組合もあるし、娼婦の方々のお子さんたち
のための保育所も隣接しているんですよ。

漁師の街だったアムステルダムでは、漁から帰った男性の為に飾り窓があったそ
うです。
事件を未然に防ぐことに一役かっていたらしいです。

本当に驚くことばかりですよね(;^_^A
オランダって「自由な国」「自己責任の国」「子供達が世界一幸せな国」
そして「海外の人も優しく受け入れてくれる国」って聞いてはいましたけれど、
「不思議な国」そして「魅力的な国」ってつくづく感じました。

「観光だけじゃ勿体無い!」アムステルダムです(⌒^⌒)b


■第48話《そして伝統的なパブへ》■

お願いした最後のプランは地元のパブに連れてって頂くこと。
先ほどの式典があったってことはオランダは記念日。祝日なんですよね。
日本とは違い、日曜日はもちろん、祭日や祝日、記念日は家族で過ごす日なので
す。
ヨーロッパの殆どの国でお店がオープンしていない日なんですよ(゜ο゜)

これはちゃんと調べておきましょう。
オランダに限らず休日は乗り物の運行状況も極端に違います。
スーパーもレストランもオープンしていません。買い物も食事も出来なくてがっ
かりなことになっちゃいます。

初めてリヴァプールに行った時にはロンドンからリヴァプールへの移動日が日曜
日。
そのために鉄道を諦めたお話を書かせて頂いてますよね。
今日はオランダも休日なので殆どのパブは閉まっていて、ガイドさんに御苦労を
お掛けしました。

やっとオープンしてるパブを見つけ、お薦めのビールとコロッケを注文。
オランダは「クロケット」って呼ばれるコロッケが有名ですよね。
注文したのはちっちゃなクロケットの盛り合わせ。
色々な種類があって、形も色も違っていて楽しい。
そしてこのクロケットは自動販売機でも買えちゃうんですよ。
ビールのお供に最高ですよね( ^‐^)

ハイネケンに代表されるようにビールも美味しい国。
地ビールが色々あるらしいんですよ。パンフレットをパブで頂いてきたけれどオ
ランダ語だから分らない。
「紹介したかったけれどごめんなさーいm(._.)m」

こうしてアムステルダム初日の夜も更けて、ガイドさんがトラムでホテルまで
送ってくださいました。
まだ、昼過ぎに到着したばかりのアムステルダムなのにもう何日もいるよ
うな充実ぶり。
こんなに読んで頂いてるのに、やっと初日が終わったんです。

ホテルでは「第46話《先に事件の真相をお伝えしておきますね》」で書かせて頂
いたとおり、
先程のダム広場での事件の真相を知りたくて、
ひたすらテレビでニュースを見続け、携帯でmixiにアクセスしていました。

(つづく)

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo460.html ≫ 


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▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
          〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

 ― 第195号 / From Liverpool For Japan ―

 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish195_photo.html ≫

こんにちは。
最高気温が20度を軽く超し、夏の晴天の続いた4月とは打って変わって、5月
は、初旬まではその陽気が持続したものの、その後はどんよりとした風の強いい
つものリヴァプールに逆戻りしています。

前回に続き今回も、リヴァプールで行われた東日本大震災チャリティイベントに
ついてお知らせしたいと思います。

まずは、5月2日に行われた、リヴァプールが誇る日本食レストラン「悦」主催
による《Japan Fun Day》。
ピアヘッドから道を隔てたところにある「悦」では、屋外スペースで焼き鳥や野
菜串その他の食べ物の販売(炭焼きの香ばしい煙に誘われて、長蛇の列が途切れ
ることがありませんでした!)や、本格的な剣道や和太鼓のデモンストレーショ
ンから、コミカルな着ぐるみ姿で取っ組み合いをするお相撲まで、様々なアク
ティビティが繰り広げられる一方、向かいの屋内スペースで書道、折り紙、写真
コーナー、和風グッズの販売など、そしてレストラン内では「悦」の名寿司職人
直伝の巻き寿司ワークショップが行われました。

この《Japan Fun Day》が開催された背景には、スタッフの一人のご実家が今回
の地震と津波で壊滅的被害に遭われたこと、そしてレストランのオーナーのご家
族も東北とゆかりが深いということもあり、被災地で暮らす人達に、何とか直接
的な形で支援をしたいという強い気持ちがこのイベント開催の原動力となったよ
うです。
レストランの運営と平行しながらの準備は、並々ならぬご苦労だったに違いあり
ません。
このイベントの収益金はなんと、総額7,000ポンドに上ったそうです!

清々しい青空に恵まれて、本当に大勢の人達が詰めかけ、大きな鯉のぼりが気持
ち良さそうに空を泳いでいました。
子供のころに行った日本のお祭りを彷彿をさせる和やかさがあり、ここリヴァ
プールで懐かしい感覚になりました。
楽しいイベントでした。また現地のリヴァプールの人達にとっては、日本の食べ
物や文化を味わう素晴らしい機会になったことと思います。

Etsu Japanese Restaurant: http://www.etsu-restaurant.co.uk/

♪ ♪ ♪ 

5月7日(土)、Wolstenholme Creative Spaceにて、《FIESTA OBSCENIC 2011》
が開催されました。
これは、東日本大震災とリビア情勢における赤十字による救援活動を支援する目
的で行われたもので、30組もの地元のバンドやミュージシャンが正午から晩まで
プレイしました。
私達は長居できなかったのですが、お目当ての女の子3人組バンド<Stealing
Sheep>だけしっかり鑑賞してきました。もっと他のバンドもいっぱい観たかった
です。

Stealing Sheep: http://www.stealingsheep.co.uk

FIESTA OBSCENIC 2011:
http://www.peterguy.merseyblogs.co.uk/2011/05/getintothis-previews-the-one-d.html 

他のライブの写真は、BBC News のホームページをどうぞ。
http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-merseyside-13394085

そしてKeith Ainsworth撮影の写真がここにアップされています。

http://www.flickr.com/photos/21381597@N02/sets/72157626683314210/with/5703567477/

♪ ♪ ♪

5月12日(木)は、3345 Parr Streetのラウンジーなバー<Studio2>にて、《ART
AID Auction Liverpool for Japan》を開催。
こちらは、3345 Parr Streetのオーナーで市議会議員でもあるGary Millar氏と、
Perfectly Frankという名でフランク・シナトラのインパーソネーターとして活
躍する傍らアーティストとしての
活動を行っているDavid Knopov、そして私と旦那で運営するArtinliverpoolの
共同開催によるものです。
12名の選りすぐりのアーティストによる作品15点がオークションにかけられま
した。オークショネアはGaryが務めました。

ハイライトとしては、リヴァプールでも著名な詩人、アーティストだったAdrian
Henri(リヴァプールの国立博物館からもバイヤーが来ました!)、リヴァプール
出身で全国的に活躍する脚本家Willy Russell、戦場カメラマンJudah Passowの
作品が挙げられます。
私達も、全国紙からの依頼を受けているイラストレーターのMark Harrisonによ
るユーモアたっぷりでポップなペンシル画と、Bernadette O'Tooleの美しい抽
象画を購入しました。

このイベントからは、2,000ポンド以上の収益を上げ、「ブリティッシュ・レッ
ド・クロス・ジャパン・ツナミ・アピール」に寄付されました。

ART AID Auction Liverpool for Japan: http://www.artinliverpool.com/?p=18635

♪ ♪ ♪

5月14日(土)は、在英日本人と、リヴァプールのクリエイティブ・コミュニ
ティが共同で開催した《Smiles For Japan》が行われました。
すべては、震災から数週間経った後に、リヴァプールおよび近郊に住む友人達と
集まって、何かできないかとアイディアを出し合い、家族連れが楽しめるこじん
まりとしたイベントを開こうという話になったことに始まります。
子供向けの映画の上映も視野に入れていたので、シネマ施設や多目的スペースを
擁するCUC Liverpoolのクリエイティブダイレクターにメールをしたところ、30
分も経たないうちに二つ返事で引き受けてくれました。
会場を無償で提供してくれただけでなく、イベントオーガナイザーのThreshold
も巻き込んで、日中のファミリー・フレンドリーイベントと夜のライブイベント
という構成で共同開催をしてくれるという運びになりました。

その後も日本向けのチャリティイベントをやりたいと考えてた現地の人達も加わ
り、5週間に渡って毎週水曜日に全体ミーティングを行い、イベントを形成づけ
ていきました。
日本人グループのほうは、この地域に住む日本人住民それぞれのネットワークを
伝ってさらに広く参加者を呼びかけて、マージーサイドの日本人住民だけでなく、
中にはチェスター、マンチェスター、ブラックバーン、そしてさらに遠いところ
でテルフォードから駆けつけてくださった方々までいました。
担当セクションごとに班に分かれて、それぞれの内容を固めていきました。

コンセプトは、文字通り、リヴァプールから日本へ笑顔を送ろうというもの。
会場は、CUC Liverpool の4階部分にある、イベントのハブとなる多目的スペー
スと、パフォーマンススペース、シネマ、メザニンというラウンジスペースを使
用しました。

不機嫌な空模様と強風の中、一時はどうなるかと思いましたが、開始直後から
徐々に人が入り始め、一時間ほどを過ぎた頃からメインの会場は来場者で賑わい
だし、不安も吹き飛びました。一旦始まってしまった後は、あれよあれよという
うちに時間が過ぎていきました。会場には参加者、来客者のたくさんの笑顔が見
られました。

日本人チームが担当したセクションは、日中に行われたアクティビティでした。
Jジャンブルセール(日本の物を集めたバザー)、書道、千羽鶴チャレンジ、ガ
ンバレ東北写真コーナー(日本人チームが写真コーナーの背景を制作と浴衣の着
付けを担当、撮影は、地元で活躍するフォトグラファー達が担当)、ホームメー
ドの日本食の販売、ビンテージ着物&着物アクセサリー、手作りの工芸品の販売、
リヴァプールで留学中の日本人アーティストのミニ展示コーナー、フェイスペイ
ンティング、日本の昔話をテーマにしたストーリーテリング、そして募金チーム
に分かれて、参加者それぞれが得意分野を存分に活かし、見事なチームワークで、
仕込みやセッティング、運営までをこなしました。

この他、DJがジャパネスクな選曲でプレイし、リヴァプールを拠点とするアー
ティストのEmily Speedが全国のアーティストに呼びかけて寄付された作品や工
芸品、アーティストブックなどを販売するMade For Japanのストール、そして
来場者が手描きのオリジナルバッジを作ったりSmiles For Japanオリジナル
バッジをその場で作ってくれたバッジメーカーも来てくれました。

日中のパフォーマンスプログラムは、China Pearlによるダンス、Edge Forward
のパフォーマンス、悦のイベントで出演していたLiverpool Kendo Clubによる
剣道のデモンストレーション、CUC Choirによる歌の披露がパフォーマンス・ス
ペースで行われ、こちらも大入りでした。

日中のイベントが5時に終了すると同時に、メザニンではアコースティック・
セッションがスタートし、Jazamin Sinclair、David Masson、Jo Bywater、
Fabian Rothschildeが出演。

夜の部のギグが7時半から同スペースで行われ、リヴァプール在住のパフォー
マー鈴木智子さんが着物姿で、リチャードさんがイルカ姿で登場し、司会進行を
務めました。
メインアクトに注目の若手バンドMan Get Outを迎え、その他、前日に出演を承
諾してくれたThe Big House(ズートンズのギタリストPaul Molloyとシンガー
Candie Payneのデュオ)、Ian Dunn
(アコースティック/フォーク)、Mashemon (エレクトロ系デュオ)がそれぞれ
素晴らしい演奏を披露してくれました。

準備段階で何度か出演者に変更がありましたが、最終的に本当に良いアクトが揃
い、感謝感激です。Smiles For Japanのイベントは、心地良い雰囲気の中で締め
くくられました。

このイベントでは、総額£3,408の収益金が集まり、「ブリティッシュ・レッド・
クロス・ジャパン・ツナミ・アピール」に寄付をしました。

このイベントが素晴らしい形で成功して、安堵感と達成感で満たされましたが、
作り上げるプロセスもまた感動の連続でした。
何かをやりたいと思う人達やイベントの趣旨に共感した人達が次々と現れ、それ
ぞれの参加者のもつネットワークを通じて新しい出会いがあり、雪だるま式にそ
の輪が大きくなっていくのが実感できました。
このサイズのイベントが予算なしで実現できたのは、ひとえに様々な形でこのイ
ベントに関わった全ての人たちのやりたいという気持ち、善意、寛大な支援によ
るものです。

準備に多大な時間と労力を費やした全体のオーガナイザーと参加者と会場スタッ
フ。
無償でパフォーマンスをしてくれた出演者。当日駆けつけてくれたボランティア
の方たち。
素敵な新ロゴをデザインしてくれたデザイナー、そのロゴを引き伸ばして印刷し
て巨大なバナーを作ってくれた上にチラシの印刷代も出してくれた地元自営業の
オーナー、そのチラシを配布してくれた会社。
飾りつけの小物や食品チームの器具の貸与に加えアイディアやリソースをシェア
してくれたレストラン「悦」、ラッフル(福引)の賞品を提供してくれた地元の
文化団体や企業、アーティスト、そしてキング・オブ・コメディーのKen Dodd
氏まで!

またイベント前と後にそれぞれトップページにこのイベントをフィーチャーして
くれたLiverpool Daily Postと、イベント前後にフィーチャーしてくれた
Liverpool Echo。
各ウェブサイトでイベントの告知を掲載したりツイッターで拡散してくれた個人
や団体。このイベントに足を運んでくれた全ての来場者。
また、イベントには来れないけど、せめて寄付はしたいと小切手を送ってくれた
人達。感謝の念は尽きません。

今回のイベントは、素晴らしいイベントとして成立したこと、寄付金をたくさん
集められたことだけでなく、英国メディアから日本の被災地の状況が報道されな
くなってきた今、被災地の復興には長期的な支援が必要だということを思い出し
てもらおうというメッセージが広がったという点でも意義があったと思います。
今のところ特に次のイベントは企画していませんが、引き続きLiverpool For
Japanのホームページを通じて、メッセージを発信し続けたいと思います。

Smiles For Japan: http://www.liverpoolforjapan.com/?p=494

♪ ♪ ♪

【今週の告知】
歴史ある文化複合施設のブルーコートに、なんとリヴァプールFCがギャラリー
をオープンしました。その名も<The Reds Gallery>。
第一回の展覧会のテーマは《The Famous LFC Boot Room》で、8月11日まで続
きます。
その後も展示は定期的に入れ替わる模様です。ギャラリーのホームページも近日
開通の予定です。次回のゴールドフィッシュで詳しくお伝えします。
The Reds Gallery opened at The Bluecoat: http://www.liverpoolfc.tv/redsgallery

【現在開催中のイベント】
初のフォトグラフィーフェスティバル《Look11 Photography Festival》が、6
月26日まで市内各所で開催中です。
http://www.look2011.co.uk/

今年で第4回を迎える《Liverpool Art Prize》は、今年も世界最古の現役旅客
鉄道駅のプラットフォーム1にあるギャラリー<Metal at Edge Hill Station>に
て、6月11日まで開催。

それではまた!

ミナコ・ジャクソン♪

 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish195_photo.html ≫


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▽スカウスハウス・ニュース
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*** <Beatle Week 2011> ツアー参加者募集中! ******

毎年恒例、International Beatle Week鑑賞パッケージ「スカウスハウス・ツ
アー2011」の参加者を募集しています。
この夏、ぜひぜひリヴァプールでお会いしましょう!
http://scousehouse.net/beatleweek/scousetour2011.html 


*** ガイドツアー「ロンドン特別編」 ******

好評のビートルズ・ツアーに加えて、ロンドンでのウォークツアーを2コース、
実施しています。シャーロック・ホームズゆかりのスポットを案内する「ホーム
ズ・ツアー」と、ちょっと怖い「ロンドン・パブ・ツアー」。ディープなロンド
ン体験をぜひ!
http://scousehouse.net/beatles/guidetour_london2.html 


*** リヴァプール語学留学 ******

スカウス・ハウスは、リヴァプールへの語学留学をサポートしています。
公立のリヴァプール・コミュニティ・カレッジに加えて、今年より、私立の語学
スクールLILAとも提携しています。
長期でじっくり学べる学生の方にはコミュニティ・カレッジを、まとまった期間
を留学に充てられない社会人の方にはLILAをおすすめします。
スカウス・ハウスには、リヴァプール留学に関する専門知識や経験を持つスタッ
フが、日本とリヴァプールの両方に常駐しています。入学前はもちろん、入学後
のサポートについても安心してお任せください。
http://scousehouse.net/study/index3.htm 


*** ビートルズ・ガイドツアー ******

リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの地を訪ねるガイドツアーをアレン
ジしています。ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧
ください。
http://scousehouse.net/beatles/guide_liverpool.htm
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*** 原稿募集中 ******

NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは英
国に関するものなら何でも歓迎です。
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▼今週のフォト
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*** 今週の「ゴールドフィッシュ」フォト ******

下村えりさん撮影による、チャリティ・イヴェント《スマイルズ・フォー・ジャパ
ン》の写真を掲載しています。ぜひご覧ください。
http://scousehouse.net/goldfish/goldfish195_photo.html 


*** 今週のフォト・アルバム ******

ストロベリー・フィールドの写真と、Anneさん提供の「日々の暮らしが変わる旅
もある!」関連写真を掲載しています。ぜひご覧ください!
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo460.html 


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□■ 第460号 ■□

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