June 14 2011, No.463
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■
         *** http://scousehouse.net/ ***        


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼寄稿:「日々の暮らしが変わる旅もある!」(17)
 ▽特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」 <No.196>
 ▼「たんぺれたろう日記」(9)
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □

先週の木曜日の夜、うれしいことがありました。
大震災以来、連絡が取れなくなっていた仙台の親戚が、みんな無事に生きている
ことがわかったのです。
おじさんといとこ2人です。10年前に亡くなった僕の大好きだったおばさんのお
墓も、少しかたむいただけで、だいじょうぶだったそうです。
とにかく、ほっとしました。ほんとにただもう、ほっとしました。

3月22日発行のNLWで、親戚の安否がわからないと書き、何人かも読者のかたか
らお見舞いのメールをいただきました。ありがたかったです。

3ヶ月が経った今でも、被災地では8万人以上のかたが避難されていて、8千人
近くのかたが行方不明です。身内を亡くされたり、家や仕事を含めた日常生活を
失ってしまったかたがたは、その何倍もいらっしゃいます。
みなさんの不安で辛い日々が、少しでもやわらぎ、一日でも早く過去のものにな
るよう、心から願っています。

● ● ●

突然ですが、アルバイトの募集です。
7月25日から28日までの4日間、京都の国際会議場で開かれる学会に、リヴァ
プールから医師団が出席します。
そのブースでのお手伝いをしていただけるかたを募集します。
簡単な日常会話程度の英語力が必要で、できれば学生さんがいいです。男女は問
いません。
info@scousehouse.net まで、お気軽にお問い合わせください(件名は「学会ア
ルバイト」としてください)。折り返し、詳細をご案内いたします。
リヴァプールが好きなかたのご応募をお待ちしています!

                          ― Kaz(14/06/2011)


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▼寄稿:「日々の暮らしが変わる旅もある!」(17)
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「日々の暮らしが変わる旅もある!」 / Anne

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo463.html ≫ 

■第55話《オクラホマミキサーを聞きながら》■

風車の下ではオクラホマミキサーがずっと聞こえてきていますよ。
一面チューリップ畑の風景にはちょっと名残惜しいけれど、下に降りてみましょ。
黒い服を着て帽子をかぶった老若男女達。
みんな笑顔で踊っていますρ(^o^)ρρ(^o^)ρ
観光客の人も飛び入り参加!
「子供も喜んで踊ってるよー」
「楽しそうな笑みで溢れてるo(^-^o)(o^-^)o」
「オクラホマミキサーを聞くなんて何年ぶり?」
「よく体育の時間にフォークダンスとかしたなあ・・・」
懐かしさがこみ上げてきます。
「でもオクラホマミキサーってアメリカだよね!」

風車の周りは広い芝生の公園になっています。
みんな思い思いに芝生に寝そべったり、座ってお話したり。
これは日本でもある公園の風景ですね。
「おっ(/°°)/!」
ジーンズ姿の若い男女の方々が芝生でオクラホマミキサーに合わせて踊っている
よ。
「なんて楽しい国なの!」
「陽気でみんな笑顔が絶えなくてますますオランダ大好き!」

オクラホマミキサーの音楽と風車と芝生の広場。
この広場で踊る笑顔の人々!
「離れがたい〜〈( ^.^)/ 」
背中に音楽を聴きながらまた歩き始めることにします。
すると前方に何やら人だかり。
「あそこでは何をしてるの?」
もちろん気になります!

近くにはバンの車が停車中。この車があやしいよね。ヒントがありそうだから覗
くと、中にはケージのようなものがあるよ。
「ケージがあるってことは動物がいるの?」
人だかりの中、隙間から覗いてみると、
「鷹!!!」鷹使いの人がショーをやっていました。
鷹が見物客の頭の上を低空飛行! 鷹使いの方の手にピタッと戻っているー!
「キャー! 面白そう(´▽`)/」
「でも背の高い見物客の後ろで見学できる隙間がないよ!」
残念だけど横目で見ながら次に進むことにしましょう。


■第56話《アレンジメント》■

園内にはお祭りの時のように屋台が出ているよ。
子供たちに人気の屋台のお菓子は?
おじさんが何か棒で大きく輪を作っているよ。
「何と! 綿菓子なのねー!」
日本のお祭りの時と同じですね。
ヨーロッパでも綿菓子は愛されているのかなあ。
2007年にオーストリアのクリスマス市を訪ねた時もこの光景を見ました。
ザルツブルグでもウィーンでもクリスマス市にはこの綿菓子はあったんですよ。
綿菓子って日本独特のお菓子じゃなかったんですね。

この先の公園は噴水やコンクリートで作られた花壇が並んでいます。園内の花で
飾られたアレンジメントも彩りを添えてますよ。
確か同じ頃、あの華道家の假屋崎省吾さんも個展の為にこのキューケンコフ公園
を訪れていたんですよね。キューケンコフ以外にも同じところを訪れてたみたい
なんです。

こんどは目の前に大きな温室が現れました。
中に入るとチューリップ以外の花、鉢植えのユリやアマリリス、水仙や紫陽花が
並んでます。
「名前の分らない花もたくさん咲いているー!」
「すべての花の名前をあげたいけれど、花の名前ってあまり詳しくないんで
す(-_-;)」
「こんな花の公園に来ているのにガッカリ!」

色々な方のアレンジメント作品も飾られていますよ! 
鉢植えの花やアレンジメントがたくさん並んでいて、「花の園」ってこういうと
ころを言うんでしょうねえ。
温室も広々としていて見応えのある美しいアレンジメントがありました(°o°)

温室も十分に満喫して外に出ると、可愛い小さな動物達にも会えます。もちろん
触れて楽しめちゃう。
小さなお子さん達で賑わっていましたよ。
「可愛い子供達の笑顔が一杯(^^)(^。^)(*^o^)(^O^)!」
私は柵の外から写真撮影。ヤギさんや羊さんや赤ちゃん動物は世界中どこでも人
気があるものね。

もうかなりの距離を歩き続けてますね。
「オー! やっと朝来た場所に反対側から到着〜!」
「一周まわれたみたいよー!」
こんなにたっぷり時間をかけて回れたなんてプライベートで来て良かった。
誰にも気兼ねすることないものね。
「写真撮影もたっぷりしちゃいました(^_-)---☆」
もう夕方なんですよね。まだまだこの時期のヨーロッパは明るくて驚き。
「帰りたくなんかないよねo(^_-)O」


■第57話《CDショップでお買い物》■

かなり元気な私もさすがに少し疲れてきました。そろそろ帰ることにします。
最終バスまではもう少しあるけれど空港に戻ることにします。
公園の出口に向かいます。するとまたまた驚き!
「オー!(^◇^)/!!!」
ゲートには世界各々の言語でメッセージが書かれていますよー!
「日本語があった!」
そこには「楽しいご旅行をお続け下さい」って書かれています。
これはとっても嬉しい。ここは世界中の観光客が集まる公園なんですねえ。

停留所でバスを待ちましょ! 58番のバスでしたよね。
往復チケットを購入済みだから安心ですよ。
バスに乗車したらスキポール空港までノンストップです。
心ゆくまで自由に公園をめぐることができて本当に良かった。
自力で訪ねることを選んだのは大正解!
「皆さん、お薦めです\(o ̄∇ ̄o)/」

スキポール空港から自動販売機で切符を購入してアムステルダム中央駅へ。
もう今日は疲れちゃったから、何か食料を買ってホテルに戻りましょ!
大きな駅だからショッピングも便利。ショップを廻ったら何でも手に入るって感
じです。
「あっ(^◇^;)! CDを頼まれていたんだっけ!」
mixiではアムステルダムのことを色々アドバイスして頂いた方ともマイミクさん
になったよ。
その方からお願いされていたんだよね。
ネットでは購入が不可能なCDらしいです!
現地で買ってきて欲しいとメッセージを頂いていました。

現地のCDショップでのお買い物。私にはチャレンジの一つだよね!
ホテルでCDショップの場所は聞いてあります。
あの戦没者慰霊式典の行われたダム広場のすぐ脇にあるらしい。
まずトラムに乗ってダム広場に行ってみましょ! 確かお店の名前は「FANE」。
昨晩のことがあるのでちょっぴり緊張気味でダム広場に入ります。するとまるで
昨晩は何もなかったよう!
野外コンサートではエネルギッシュな人々が溢れています。

人気アーティストらしくて若者達が大はしゃぎ。
「踊って歌ってる〜!」
これが平和で安全ないつものアムステルダムの姿なんだね。
楽しそうな人々の間をすり抜けて、キョロキョロ、ウロウロしたら大きなCD
ショップも見つかりました。
確かジャンルはジャズのはず。案内を確認するとジャズは3階です。

「何だ〜! 簡単!!!」
そう思って3階の売り場へ!
アルファベット順に並んでいるCD。そのアルファベットってファーストネーム
の? 
何だか素朴な疑問。
まあどちらにしてもアルファベットは2つのどちらかだよね。
「お気軽なのはいつっものこと(^_^)」
探し始めたけれど中々見つからないなあ。
全く知らないアーティストだし、英語じゃないから読めない。

「名前をしっかり確認しないと見落としちゃうよ!」そう言い聞かせて探します。
「見つからないよー(/_-)」
「よし! いつもの方法がある。店員さんにこの頼まれた紙を見せたらいいよ
ね!」
店員さんを探すけどレジにしかいません。
レジには人の列が出来ている。私が店員さんに話しかけちゃったらたくさんの人
に迷惑だよね。

「もしかしてジャズって思い違い?」
ジャンルを変えてみよう。1階や2階もチェック。
「やっぱり見つからない!」
すると2階には制服の男性。
「店員さんかも〜! あの人に聞いてみよう!!!」
がっかりだった私にも気力が戻ってきました。
声をかけてCDの名前の書かれた紙をみせます。
「あー! 首を横に振られちゃいました!」
彼らは警備員さんだったみたい。私って慌て過ぎだよね。
警備員さんって気が付かないで声をかけちゃうほど焦ってたよ。制服を見たら分
る筈なのにね。

「もう一度始めに戻ろう!」
3階のジャズのジャンル売り場へ上がります。
「これで見つからなかったら諦めようかなあ。」
「そしてマイミクさんには謝ろう(_ _)(-.-)」
そう心でつぶやく私。改めて名前と苗字両方のアルファベットを探します。
「ありました〜!!!」
「あれ(゜o゜)? どうしてさっきは見つからなかったんだろう。」
こんどは無事見つかりましたよ。
「まあ無事に見つかったんだから良いかあ(^。^;)」

頼まれたCDも無事に手に入りました。
何だかやり遂げた満足感!
ホテルに戻って美味しいビールタイムだね(*^¬^*)うぃ-っ!

(つづく)

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo463.html ≫ 


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▽特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
          〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

 ― 第196号 / Paul Trevor & The Reds Gallery ―

 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish196_photo.html ≫

こんにちは。
肌寒いながらも午後10時頃になってもまだまだ明るく、夏至までまだまだ日が
伸び続けるリヴァプールです。

今回は、先月からスタートした、写真を通じて過去のリヴァプールが蘇る展覧会
を二つほど紹介したいと思います。

一つ目は、ウォーカー美術館で5月13日から開始した《Like you've never been
away Photographs by Paul Trevor》展。
これは、ロンドン出身の写真家ポール・トレヴァーが1975年に英国の貧困地域を
回って記録するプロジェクトに携わり、その一環でリヴァプールに6ヶ月滞在し
ながら撮影した写真を集めた展覧会です。
1975年当時のリヴァプールの人々の暮らしぶりが垣間見られるだけでなく、自分
自身の子供時代と時期的に重なることもあり、非常に興味深く、じっくり見入っ
てしまう展示でした。

1975年の日本は経済成長の真っ只中で、すでにかなり近代化していたと記憶して
いますが、これらの写真を見る限り、当時のリヴァプールは戦後まもない時代か
と錯覚するような風景です。
トクステスやエヴァートン地区が主にフィーチャーされています。中にはかろう
じて現在の面影の残る地域もありますが、多くの場所で家が取り壊され、道路の
名前さえも現存しない場所もあります。

モチーフは家族や子供達に焦点が当てられており、ソックスに穴が空いていよう
が、どろんこだろうが、団地の廊下だろうが空き地だろうが歩道だろうが、どこ
でも遊び場に変身させて、飾り気なく、明るく活き活きとした元気いっぱいな子
供達の表情がとても印象的です。
大人たちの表情にも、高い失業率や貧困による厳しさなどは微塵も見られず、時
間の流れがゆったりとしていたからか、くつろいだ様子さえ見られます。

今や誰もが携帯付きのデジカメを持っていて、大人も子供も場所や時間を問わず
にいつでも写真を撮ったり撮られたりすることに慣れているご時世ですが、当時
は地域の人たちがカメラマンに会うことはおろか、カメラ自体のある家庭もそれ
ほどない時代。それにもかかわらず、被写体が抵抗することなく伸び伸びとした
様子や表情が捉えられているのは、写真家がコミュニティーに溶け込んでいくな
かで築いた絆の表れでもあると思います。
訛りの異なる27歳の若い写真家が6ヶ月間に渡ってエヴァトン地区の高層団地
に拠点を置きながらそれができたのは、リヴァプールの人々がおおらかでフレン
ドリーでユーモラスだったおかげだ、とポール・トレヴァー氏は語っています。

現在は、子供達を保護する目的から、子供の顔がはっきりと写った写真を保護者
の許可なしに撮影したり発表したりすることが難しい世の中となっています。
おそらくこのようなプロジェクトは容易にはできないのが現状です。リヴァプー
ルの現代の子供達を捉える代わりに、ポール・トレヴァーが35年ぶりの2010年
8月にリヴァプールを再び訪れ、当時の写真に写っていた人々を探し出し、本人
や家族との再会を果たした様子を撮影したビデオが館内で上映されています。
題名となった<Like you've never been away>とは、再会した住民の一人の一人
でポールのことを覚えていた人が彼に投げかけた言葉だったそうです。
まるでポールが35年ぶりにこの場所へ訪れたとは思えないくらいの親しみが地
元住民たちとのあいだで蘇っていました。

また、本展覧会のメインの写真となった、壊れたフレームを掲げて顔を覗かせて
いる少年なのですが、悲しいことに20代で命を落としてしまったそうです。
昨年の訪問の際に、ポールはこの少年のお兄さんと連絡がつき、話をしたところ、
こんな写真が存在することすら知らなかったと感慨深い様子でした。

ポール・トレヴァー氏は、今後35年ぶりに再会した人達の現在の生活ぶりを記
録するプロジェクトを立ち上げたいと願っているそうです。

《Like you've never been away Photographs by Paul Trevor》展は、現在開催
中のフォトグラフィー・フェスティヴァル《Look11》の一環として行われていま
すが、フェスティヴァル終了後の9月25日まで続きます。

<Walker Art Gallery(ウォーカー美術館)>
 住所: William Brown Street, Liverpool L3 8EL
 電話: 0151 478 4199
 開館時間:毎日 10am 〜 5pm

ウォーカー美術館《Like you've never been away Photographs by Paul
Trevor》展のページ:
 http://www.liverpoolmuseums.org.uk/walker/exhibitions/paultrevor/

ポール・トレヴァー公式ホームページ: http://www.paultrevor.com/

写真は、Flickrからご覧になれます。
<Paul Trevor Liverpool 1975's Photostream>
http://www.flickr.com/photos/liverpool1975/sets/72157624383733904/

Look11ホームページ: http://www.look2011.co.uk/

♪ ♪ ♪

リヴァプールの最も歴史ある文化施設であるブルーコート(The Bluecoat)に、
<レッズ・ギャラリー(The Reds Gallery)>が5月14日にオープンしました。
どこのフットボールチームでもショップは経営しているとは思いますが、この種
の「ギャラリー」をオープンしたのは、リヴァプールFCが初めてとのことです。

ギャラリースペースの壁には展示物や映像モニターのみならず、ベンチも設置さ
れており、中央の展示スペースは、ミニサイズのピッチをイメージした空間に
なっています。
メインの入口はCollege Lane側ですが、ブルーコートの庭園からもギャラリー
に連結しています。
既存のスペースを巧く使ったなあと感心したのが、庭園から階段を下って入場す
る際、アンフィールドのプレイヤー・トンネルのように、階段の上には'This is
Anfield'のサインが貼ってあります。

クラブの歴史を形成してきた歴代のマネージャー、選手、そして出来事などが写
真を通じて綴られます。
クラブ所蔵のあまりにも有名な写真から未公開のものまで、またアーティストや
写真家などによる画像も盛り込まれます。

向こう12ヶ月以上に渡って3ヶ月ごとに異なるテーマの企画展が展開される予
定で、シリーズ第一弾の本展覧会のテーマは、<The Famous LFC Boot Room>。
フットボールファンの方々にはあえて説明するまでもありませんが、LFCブート
ルームは単なるブーツ置き場ではなく、ビル・シャンクリーが監督を務めた60
年代から90年代初頭までのあいだ、12フィートx12フィート(3.65mx3.65m)
の「ブートルーム」がシンクタンクとなり、監督をはじめとしたコーチングス
タッフが集まり、チームの作戦会議が繰り広げられる場となった場所です。

そこから生まれた戦略がチームを黄金時代へと導いたことから、伝説のブート
ルームという訳です。地元フォトグラファーで30年来のレッズサポーターでも
あるスティーヴ・ヘイルが当時のブートルームの様子を捉えた未公開写真や、
アートの巨匠のスタイルをイメージして制作したグラフィックが展示されていま
す。

ギャラリーではこうした写真や作品および書籍やポストカードなどの販売も行っ
ています。

この展覧会は8月11日まで続きます。入場無料。
次なる第二弾は、テーマは<We Never Walked Alone>が予定されています。

<The Reds Gallery at the Bluecoat>
 住所:the Bluecoat, School Lane, Liverpool L1 3BX
 開館時間:月−土 10am〜6pm 、日曜日 10:30am〜4:30pm
 ホームページ: http://www.liverpoolfc.tv/redsgallery

♪ ♪ ♪

【今週の告知】
その1;
6月18日と19日の週末は、セフトンパークで毎年恒例の野外フリーミュージッ
ク・フェスティヴァル《Africa Oye》が開催されます。
英国で最大規模を誇るアフリカン・ミュージックの祭典ですが、厳しい財政のな
か、ヘッドライナーにレゲエの女王、マルシア・グリフィスを迎え、今年も無料
開催が実現となりました。
両日ともに12:30pmから9:30pmまで開催。
Africa Oye: http://www.africaoye.com

その2;
6月24日からTate Liverpoolにて、今年の目玉となる20世紀の巨匠ルネ・マグ
リットの大型展が開幕となります。
入場料はちょっと高めで、大人£11(割引対象となる方は£9)。10月16日まで
続きます。
Rene Magritte: The Pleasure Principle展
 http://www.tate.org.uk/liverpool/exhibitions/renemagritte/default.shtm

それではまた次回!

ミナコ・ジャクソン♪

 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish196_photo.html ≫


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▼「たんぺれたろう日記」(9)
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「たんぺれたろう日記」9 / Kaz

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo463.html ≫

【1月29日(土)】

8時。<アップル・ジャム>のライヴが始まった。
会場はメイン・オーディトリアム。実に立派なコンサート・ホールで、普段はバ
レエやオペラなどの上演にも使われている。座席数は1,145だそうだ。見たとこ
ろすべての席が埋まっているので、1000人以上は入っているということになるだ
ろう。
前にも書いたけれど、タンペレ市の人口はわずか20万人。1000人というのは、
ちょっとした数字である。

ユーハさんが確保してくれていた我々の席は、ホール1階部分の一番後ろの隅っ
こにあった。備え付けのシートではなく、どこかから持ってきた椅子が5つ並べ
られて、それぞれに「Blue Margarets」とプリントされた紙が置かれている。な
るほど、チケットがよく売れているという証拠だ。
仮設とはいえわりといい椅子で、座り心地は悪くない。いちばん後ろだからス
テージからは遠いけど、僕は特に近くで観たいとも思わない。もし居眠りをして
しまっても、ここなら誰かに見とがめられることはまずないだろう。ライヴに飽
きたらちょっと外に出て気分転換をすることもできそうだ…うん、ちょうどいい
や。

…などと余裕の構えでアップル・ジャムのコンサートに臨んだのだが、これが大
間違い。とんでもなくハイエナジーな、なにもかもすべてをなぎ倒してペッタン
コにしてしまうような、おそるべき破壊力を持ったパフォーマンスだった。居眠
りするどころではない。もう最初から最後までステージに釘付けである。

特にドラマーがすごい。すごすぎる。こんなドラマー、これまで見たことがない。
プロのスポーツ選手のような体格の彼は、ほとんど曲芸のようなアクションを交
えて、体じゅうのあらゆる筋肉を動員して激しくドラムをたたく。人間まるごと
がドラムスという楽器になっているかのようである。しかも楽しくて楽しくて仕
方がない、という表情が同じくらいのインパクトを生みだしている。

全身から生み出されるビートは、パワフルという言葉が陳腐に思えるくらいにパ
ワフルで、だからつい錯覚してしまいそうなのだが、意外にも過剰なところがな
い。ドラマーの動きは過剰をとっくに通り越しているのだけれど、サウンドは暴
走せずにアンサンブルの一部としてまとまっているのだ。不思議である。
でもまあ、普通のバンドであれば過剰すぎるほどに過剰で(どっちやねん)、そ
れがそんなに突出した違和感を感じさせないということは、つまりはほかのプレ
イヤーたちのレヴェルもおそろしく高い、ということなのだろう。

アップル・ジャムは、ビートルズをメインに、60'sや70'sのロック・ナンバー
を演奏した。そのすべてが、これ以上ないほどの完璧さを備えたパフォーマンス
だった。
昨日観た<オーヴァーチュアーズ>も完璧だと思ったのだが、もう1ランクも2ラ
ンクも上の完璧さである。
昨日は、ブルーマーガレッツはオーヴァーチュアーズと勝負になるかどうか、な
どと考えてしまった。でも、アップル・ジャムではもう話にならない。考えるだ
け無駄という気がする。こんなにすごいバンドがいたのか…と唖然としてしまっ
た。
といっても、リヴァプールの<ビートル・ウィーク>には何度か来ているので、今
まで観るチャンスがなかったわけではないはずなのだが…もったいないことをし
た。

8時50分にアップル・ジャムのライヴが終わり、しばし休憩タイム。9時から
はオーヴァーチュアーズがここに登場する。

ロビーはたくさんの人でごった返している。バーでワインをもらって、(わあ、
いっぱい集まったなあ)なんてぼんやり考えながらあたりを眺めていて、ふと気
がついた。気がついてしまった。
みんな、ちゃんとした服装をしているのである。男性のほとんどはジャケットを
着用している。ジーンズ姿はひとりもいない。ほんとうにひとりもいないのだ。
そういえば、主催側のスタッフも、ユーハさんもそうだ。服装はきちんとしてい
る。
で、僕はというと…上はリヴァプールFCの真っ赤なユニフォーム、下はもちろ
んジーンズ、靴はミズノのランニングシューズである。場違いといえばこれほど
の場違いもなかろうというくらいに目立ってしまっている。まるで、運動会の日
にひとりだけ遠足のかっこうで登校してしまった小学生のような気分だ…。
でも仕方ないので堂々としていることにした。ほかにやりようもないのだ。

ヨーロッパの都市では、こういったちゃんとした会場で開かれるコンサートでは、
それなりの服装をすることがマナーであり、常識なのだろう。
ついつい、ビートル・ウィークと同じような感覚でふるまってしまうけれど、リ
ヴァプールはあらゆる意味で例外的な都市だということを忘れていた。なるほど
なあ。
それにしても違いすぎる。だってビートル・ウィークでは、フェスティヴァルの
主催者からしてTシャツに半ズボン姿なんだから…。

9時半にオーヴァーチュアーズのライヴがスタート。
さすがに昨日のような新鮮さは感じなかったが、それでもじゅうぶんにエキサイ
トさせられるパフォーマンスだった。
アップル・ジャムに度肝を抜かれた直後ではあっても、まったく色あせたように
は見えなかった。やはりさすがである。
豪快さはかなわないけれど、しっとりとしたエモーションを感じさせる。それは、
アップル・ジャムにはないものだ。

アップル・ジャムはアメリカのバンドで、オーヴァーチュアーズはイギリスであ
る。その違いは確かにあるなあと思った。
そしてもちろん、ブルーマーガレッツには日本的なテイストがある。ある、どこ
ろではなくて、だらけ、かもしれない。彼女たちを観て、日本のことを好きに
なってくれる人が増えるといいなあ。

このあとは11時半から、パーク・ホールでジャム・セッションである。
もちろんブルーマーガレッツも演奏するし、アップル・ジャムやオーヴァーチュ
アーズも登場することになっている。

さて、いったいどんなことになるんだろう??

(つづく)

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo463.html ≫


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毎年恒例、International Beatle Week鑑賞パッケージ「スカウスハウス・ツ
アー2011」の参加者を募集しています。
この夏、ぜひぜひリヴァプールでお会いしましょう!
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好評のビートルズ・ツアーに加えて、ロンドンでのウォークツアーを2コース、
実施しています。シャーロック・ホームズゆかりのスポットを案内する「ホーム
ズ・ツアー」と、ちょっと怖い「ロンドン・パブ・ツアー」。ディープなロンド
ン体験をぜひ!
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*** リヴァプール語学留学 ******

スカウス・ハウスは、リヴァプールへの語学留学をサポートしています。
公立のリヴァプール・コミュニティ・カレッジに加えて、今年より、私立の語学
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フが、日本とリヴァプールの両方に常駐しています。入学前はもちろん、入学後
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リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの地を訪ねるガイドツアーをアレン
ジしています。ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧
ください。
http://scousehouse.net/beatles/guide_liverpool.htm
http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm 


*** 原稿募集中 ******

NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは英
国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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*** 今週の「ゴールドフィッシュ」フォト ******

ミナコさん撮影による写真を掲載しています。ぜひご覧ください。
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