June 28 2011, No.465
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼寄稿:「日々の暮らしが変わる旅もある!」(19)
 ▽「たんぺれたろう日記」(11)
 ▼NLW通販
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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ついに、ようやく、やっと、です。
「たんぺれたろう日記」が今週号で最終回となりました。
5〜6回ぐらいで書けるかなと思っていたのですが、結局、回数にして11回、月日に
して4ヶ月半という長期にわたる連載となってしまいました。
東日本大震災後の1ヶ月はまったく書けない状態だったのですが、それを差し引いて
も、3ヶ月半もかかったということになります。
たった2日間のイヴェントです。よくもまあこんなに書くことがあったものだと自分
でもあきれてしまいますが、「とにかく書きたいことはぜんぶ書いたぞ!」という実
感だけはあります。
きっと余計なこともたくさん書いてしまっていると思いますが…すみません。
ずっと読んでくださったみなさん、ありがとうございました。そして、おつかれさま
でした。

あとから振り返って考えれば考えるほど、あのタンペレでの時間はほんとうに貴重
で、かけがえのないものだったように思えます。
タンペレ・タローのみなさん、ユーハさん、森田さん、そしてブルーマーガレッツの
みなさんのおかげです。
どうもありがとう!!

● ● ●

ええと、できれば来週から、ずっとストップしております「利物浦日記2010」を再開
したいと思ってます。
思いだせるかな…。
がんばります!

                          ― Kaz(28/06/2011)


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▼寄稿:「日々の暮らしが変わる旅もある!」(19)
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「日々の暮らしが変わる旅もある!」 / Anne

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo465.html ≫ 

■第61話《風車が並ぶ姿は壮観!》■

アムステルダム郊外の住宅街。その静寂に包まれた街並みに沿って、標識を確認
しながら歩くこと15分。大きな川に橋がかかっています。
この橋を渡れば、向こう岸は念願の風車の風景。

大きな橋を中央に向かって上り坂を行くと
「わお〜ヽ(^○^)!!!」
対岸にたくさんの風車が見えてきました。
広い川には船が行き来していて、大きな船が通る時には「跳ね橋」が高く上がる
ようになっています。中央まで上り坂なのはそのためなんですね。

川沿いの住宅には、それぞれに船着き場が設置されています。この辺りで暮らす
方は、船を使って外出したり帰宅したりするんですね。以前、オーストラリアの
ゴールドコーストで観た別荘地がそうだったなあ…こんなに広い川沿いではな
かったけれど。

対岸に見える風車まではまだまだ距離があります。まだかなり歩かなきゃ(@_@;)
橋を上り、そして下って風車の見える方に向かって歩きます。風車のある側は両
側に可愛らしいお家。お庭は写真で見たことのあるようなオランダの田舎の風景
です。
とても緑が豊かで、川に囲まれたお家です。
そのどのお家も可愛らしくて、足を止めて撮影をしないなんて無理!
童話に出てくるような光景が広がっているんですよ!
小さな木のお家はメルヘンの世界(*^.^*)

「やっと大きな風車が見えてきましたよ!」
「観光客もたくさんですねえ。」
ここは観光地化されていて、風車の中では、からしの粉をひいているらしいです。
木靴を作っている家や、チーズを作っている家も見ることが出来ます。

早速、木靴屋さんの方から訪ねてみることにしましょう。
男性が機械で木靴の型を製作中。
天井や壁には木靴がぎっしり並んでいます。
「オランダの木靴って可愛いですよね(^o^)/」
建物内のお土産屋さんはかなりの充実ぶり!
オランダのお土産が所狭しと並んでいて思わずお買い物に夢中になっていました。

「さあこんどはチーズを作っている小屋に行ってみましょ!」
「オランダの有名なあの大きな丸いチーズが並んでいますよw(゜o゜)w」
オランダはビールだけじゃない。
そう言えばダッチコーヒーも有名です!
「美味しいものがたくさんあるんですねえ( ^.^)」

チーズ小屋を矢印沿いに外に出ると風車の近くに来ました。
ここはとても自然に恵まれた田舎町。
緑と川、動物達にもたくさん会えるんです。
「カモかな?」
人が近づいても逃げることなく眠っています。
「可愛いい! パチリ(^_-)---☆」
「何? あの首の長い鳥は?」
名前の知らない鳥が顔を伸ばしています。身体は灰色だし、顔は白くて頭は黒で
す。

「カラスみたいな黒い鳥だ!」
「でも真っ黒じゃないからカラスとは違うよね。」
「あら? 今度は黒猫ちゃん(°°d!」
猫ちゃんのあとを追いかけて急いでパチリ!
動物達も鳥達も豊かな自然の中でのんびり過ごしています。
「今度はちっちゃなちっちゃな水ドリがいるよ!」
並んで川の中へ入っていくヨチヨチ歩きの水ドリの赤ちゃんが見えます。
「お母さん鳥と一緒だ(^O^ )!!!」

日本で観るあのカルガモの親子の移動みたい。
「なんて可愛いの(*^^)//。:*:°!!!」
お母さんカモの周りを、ちっちゃな小カモ達があっちにヨチヨチ、こっちにヨチ
ヨチ。
「ずっと見ていたい!」
いつまでも見飽きなくて時間が経つのを忘れちゃいます。
風車の脇ではヤギさんたちかな?群れでのんびりしています。
「なんて長閑なんだろう(`_` )」
「オランダの田舎の風景ってとても和めちゃう!」


■第62話《さあそろそろ戻りますよ!》■

大きな川沿いにある風車小屋の風景。オランダの天候は変わり易くて、少し風も
出てきて寒くなってきました。
「そうかあ○(゜ο゜)! 風があるから風車がまわるんだよね」
ダッチウェザーは有名だけど、オランダは風も強いんですね。
今まで快晴で風も殆どなかったから忘れていました。

大きな川沿いにいるからアムステルダムのような都市よりも風が少し強いみたい。
ちょっと肌寒さも感じ始めました。
「早めに帰ることにしましょ(⌒o⌒)b!」
来た道を15分程歩いて駅です。こんどは簡単ですね。
ここの最寄り駅は小さな駅でホームは一つだから簡単!
上り列車に乗車したら、みんなアムステルダム中央駅に行くからね。
この小さな駅には改札はありません。切符はホームにある自動販売機で購入です。
私は往復切符だから乗車しちゃえば良いだけです。

そして中央駅に戻ったら「是非行ってみたい!」って思っていた博物館を目指そ
うと思います。
決して有名な博物館じゃないんです。
「ジャーンヽ(´-`)/ それは『猫博物館』」
大きな通りを曲がって運河沿いに小さな道を暫く歩くとあるはずなんです。
「裏手の小さな博物館だから見つけることが出来るかなあ」
「とにかく帰りに探してみよう!」
ちょっと不安ながらも心に決めて中央駅に向かいました。

中央駅からは、ホテルに戻るのと同じトラムに乗車。
おなじみのダム広場。その停留所の次の次の停留所で降りるらしいです。
駅名をみると「Kaningspiein」
「当然読めない(;°°)」
だから「停留所の数」をしっかり頭にいれます! トラム内の電光掲示板とも
しっかり睨めっこ。
無事に目的の停留所で降車。

運河沿いに細い道を歩きます。
運河を横目にとても静かな水と緑豊かな小道。
停留所近くにあって大きな運河に沿った通りなのに、それを思わせない通りです。
通りの名は「Herengracht」
「そろそろお目当ての博物館が見えてくるはず!」

(つづく)

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▽「たんぺれたろう日記」(11)
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「たんぺれたろう日記」11 / Kaz

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo465.html ≫

【1月29日(土)】

アップル・ジャムにブルーマーガレッツが加わる形で、「ジャム・セッション」
の<Day Tripper>が始まった。
楽器はすべてアップル・ジャムに任せているので、ブルーマーガレッツは全員が
手ぶらだ。いや、ゆかさんだけタンバリンを鳴らしている(ご存じのとおり、こ
の曲のタンバリンは重要だ)。サムさんがリード・ヴォーカルをとり、さとみさ
んとムーミンは手拍子&ダンス、ときどきコーラス、ずっと笑顔。
アップル・ジャムの5人も最高に楽しそうな笑顔で演奏している。

しかし主役はやはりサムさんだった。
超豪華なバッキングを背中に、実に気持ちよさそうに、最初から最後まで堂々と
歌いきった。
オリジナルのキーなので彼女にとっては低すぎるし、しかも酷使によって声がか
すれてきているのだが、それがなんとも言えずクールで、カッコいい。貫禄さえ
感じさせるヴォーカルだった。
それともうひとつ。普段楽器を持っている人が持たずに歌うと、どうしても「手
持ち無沙汰な感じ」が出てしまうものだが、このひとの場合はまったく違和感が
ない。ギターを持っていても持っていなくても、サムさんとしてのパフォーマン
スができるのだ。

夢の共演による<デイ・トリッパー>はあっという間に終わった。
嵐のような拍手と歓声の中、バンドメイト同士でハイタッチやハグを交わし、
オーディエンスに手を振ってステージを降りる。
「ああおわった〜、すごかったね〜!」
と言い合うのもつかの間、オーディエンスからの「We Want More!」の大合唱に
応えて、司会者から「もう1曲やってくれ!」との要請。

「なんにする?」
「じゃあ<The Night Before>で!」
「オッケー、決まり!!」

今度も打ち合わせは素早く終了。たぶん10秒ぐらいだ。5秒かもしれない。
ステージに上がりながら、アップル・ジャムのジョンがゆかさんに言う。
「今度は君がドラムを叩けよ」
「だめだめ、ぜったい無理!」

ゆかさんは断るが、ジョンはまったく聞き入れてくれない。
「いや今度は君の番だ」
僕も、ゆかさんに叩いてほしい。
「ゆかさんせっかくなんだから叩けたたけ〜」
と言うと、意外な答えが返ってきた。

「いや違うんですよカズさん、わたし、ナイト・ビフォア叩けないんです!」

なんと!
叩きたくないんではなくて、叩けない曲なのが問題なのだった。
あわてててジョンに説明する。

「そうか、じゃあどうしよう、何がいい?」
「<She Loves You>なら…」
「よっしゃオッケー、いいよ!」

ジョンがバンドのみんなに伝えて、<シー・ラヴズ・ユー>がスタートした。
今度はブルーマーガレッツの3人がフロントに並んでヴォーカルをとった。ス
テージに向かって左からさとみさん、ムーミン、サムさんである。サムさんはタ
ンバリンを持っている。
その後ろにアップル・ジャムの3人。ギターが2本にベースが1本。
そして最後尾にドラムのゆかさん、すぐそばにタンバリンを持ったジョン、反対
側にギターが1人、という編成だ。

さっきの<デイ・トリッパー>も文句なく素晴らしかったけれど、バンドらしい編
成になった今回はもっともっと良かった。
曲が<シー・ラヴズ・ユー>になったのも大正解である。こんなにイキオイがあっ
て、一致団結感のあるナンバーはなかなかない。まるで岸和田のだんじりが全速
力でコーナーに突っ込んで行くようなスリルと迫力である。

ドラムのブレイクが入るタイミングが来ると、真ん中の3人(アップル・ジャム
の3人だ)が、必ず後ろのゆかさんに笑顔を向ける。ゆかさんも笑顔を返す。い
つもよりも大きく、美しい笑顔だ。
ジョンはタンバリンを叩きながらときどきさとみさんのところまで移動してコー
ラスに参加。うしろからいきなり大男が来るもんだから、さとみさんはびっくり。
真ん中のムーミンは、いつもと違う立ち位置だからか、ちょっと照れくさそう。
サムさんのエンターテイナーぶりはここでも完璧だった。

僕は最後尾のギタリストの横にいてムーミンのビデオカメラを回していたのだけ
ど(だからこの曲の写真は1枚もない)、演奏中はずっと鳥肌をたてていた。
オーディエンスのリアクションは、タガが外れたように熱狂的…と言いたいとこ
ろだが、実はそうではなかった。わりとおとなしかったのだ。といっても、盛り
上がっていないわけではもちろんない。誰もが、この夢のような幸せな時間を、
じっくりとかみしめている顔をしている。あるいは、目の前で起きていることが
あまりにも素晴らしすぎて、信じられないのかもしれない。

その気持ちは、ステージの上の9人、僕と森田さんをあわせた11人も同じだ。
いまこの瞬間の地球で、ヨーロッパのフィンランドの、タンペレのタンペレタロ
ーのパークホールにいる、この1000人ほどハッピーな思いをしている人はいな
いんじゃないか、と思った。

まったく、アメイジングな共演だった。《タンペレ・ビートルズ・ハプニング》
とはよく言ったものである。
終わってステージを降りる際にジョンがつぶやいたひと言が印象的だ。

「What can I say?」

ステージの裏で、ブルーマーガレッツのみんなは涙目になっていた。
興奮状態が続いている。いっぺん出してしまったアドレナリンはなかなかおさ
まってくれないのだ。
いや、そんなに簡単におさまるような、ちっちゃな「ハプニング」ではなかった。
もしかしたら、ブルーマーガレッツのキャリアでいちばんアドレナリンを放出し
たステージになったかもしれない。

● ● ●

我々のあとにステージに上がったのは<The Overtures>と<Jiri Nikkinen The
Beatles Tribute Band>の混成バンドだった。
たぶん6曲演奏した。<Drive My Car><Sunny Afternoon><You Really Got Me>
<Rock And Roll Music><I Should Have Known Better>、そして<One After 909>
だ。

そしてそのあと、ブルーマーガレッツもステージに上がって、全員で<All You
Need Is Love>を演奏。
なんと彼女たちは、あこがれのデニスとの共演も果たしてしまった…。
この曲が、2日間にわたって行われた《タンペレ・ビートルズ・ハプニング》の
フィナーレとなった。
終わったのは夜中の2時近く。みんなほんとうにお疲れさま。

● ● ●

もちろんこれで終わりではない。
昨日と同じ部屋で、恒例の打ち上げである。
昨日よりもたくさんの人が参加して、昨日よりもたくさんのビールやワインや
ウィスキーが並んだ。話も弾んだ。
誰もかれもが、満足そうにおしゃべりして、お酒を飲んだ。
僕はなぜか<イリ・リッキネン・バンド>のドラマーと彼のガールフレンドに挟ま
れる形でソファに座ってしまい、えんえんとこの2人の相手をすることになった。
ドラマーのにいちゃんは人柄も頭もよいナイスガイだったが、セクシーなガール
フレンドのほうは最初からかなり酔っ払っていて、しかも重度の「からみ上戸」
だった。僕もけっこうからむほうなので(酔っ払っていてもいなくても)なかな
か楽しかったのだけれど、さすがに途中で疲れてしまい、ちょっとしたきっかけ
を利用して森田さんに代わってもらった。森田さんすみません。

ユーハさんやブルーマーガレッツともたくさん話をした。
思えば、タンペレに到着してからまだ2日半しか経ってないのだ。
なんと密度の濃い時間だったことか。
素晴らしい出来事があまりにもたくさんありすぎて、いちいち憶えていられない
くらいだ。はて、あの美味しいサーモンのクリームスープを食べたのはいつのこ
とだったろう…?

…とにかく、フェスティヴァルが無事に大成功に終わってよかった。
主催者もスタッフもパフォーマーもオーディエンスもみんなあわせて、嫌な人が
ひとりもいないフェスティヴァルだった。
ブルーマーガレッツも見事に期待に応えてくれた。こんなに誰からも愛されるバ
ンドも珍しいんじゃないかと思う。

明日もう帰らなくてはならないことが、残念でしょうがない。

● ● ●

打ち上げパーティーは午前4時ごろまで続いた。
ホテルに戻ったのは4時半。そこでユーハさんがもう届いていたタンペレ地元紙
<AAMULEHTI>をチェック。なんと、ブルーマーガレッツの記事がでかでかと掲載
されている。サムさんの笑顔をばっちり捉えた写真が素晴らしい。
記事のタイトルは“Geisha-Beatles pursui energiaa”。たぶん、「ゲイシャ・
ビートルズは元気いっぱい」というニュアンスだろう。

もちろん新聞社にコンタクトをとって取材に来てもらったのはユーハさん。彼も
この記事には満足そうだ。ガッツポーズをして、にっこり笑って、こう言った。

「見てみろよ、オーヴァーチュアーズはどこだ? アップル・ジャムは? やっ
たね、みんな。《タンペレ・ビートルズ・ハプニング》は、ブルーマーガレッツ
のフェスティヴァルだったんだよ」


【1月30日(日)】

8時30分に朝ごはん。
ベッドに入ったのは5時半ごろだから、もちろん今日も寝不足である。寝坊しな
くてよかった…って、ほんとは10分遅刻したんだけど。
食べ終わってコーヒーを飲んでいると、ユーハさんが僕らのテーブルにやって来
た。新聞を持っている。
フィンランド最大の発行部数を誇る全国紙<HELSINGIN SANOMAT>だ。
ということは、あのおしゃべりカメラマンとネコ柄ジャケットのジャーナリスト
のコンビの記事だな、どれどれ…。

日曜版だからだと思うけど、かなり分厚い。でもよく見ると、薄い新聞が6つ重
なっているような形態だ。AからFまであって、カテゴリー別に独立した紙面に
なっているのだ。面白いなあ。
その中の「C」のセクションのタイトルは<Kulttuuri>となっている。たぶんこれ
は「カルチャー」だろう。で、その中にちゃんとブルーマーガレッツの写真と記
事が掲載されていた。

記事は、タンペレ・タローのカフェでのインタヴューがうまくまとめられている
(ユーハさんがその場で英語に訳してくれた)。
写真は、ホテルの部屋で撮ったものが使われた。ジャーナリズムっぽいなと思っ
たのは、ポーズをつけた写真ではなく、動きがあって、誰もこっちを向いていな
い写真を選んでいるところ。

1ページの4分の1ほどだからそんなに大きな扱いではないが、これは全国紙で
ある。これだけでも実に大したものだ。
というか、ここでも取り上げられているのはブルーマーガレッツだけ。オー
ヴァーチュアーズもアップル・ジャムも来てたのかな?

今日もいい天気である。あたたかい。
10時半にホテルを出発して、最後の観光&ショッピングに出かける。
まずは<ムーミン谷博物館>へ。フィンランドといえばムーミン。メンバーにムー
ミンがいるブルーマーガレッツとしては、ぜったいに外せないスポットである。
「去年はオーヴァーチュアーズも来たんだって」
とユーハさん。
「ええ〜っ? オーヴァーチュアーズも?? なんだかイメージ崩れちゃう
なぁ〜」
とさとみさん。

ムーミン谷博物館をしっかり堪能して、ショップでムーミングッズをたくさん
買って(オーヴァーチュアーズも買ったのだろうか?)、歩いてデパートへ。

デパートでは自由行動にして、みんなそれぞれお土産を選んだ。

時間がなくなってしまったので、フィンランドのマクドナルドみたいなハンバー
ガーショップ<HESBURGER>でお昼ごはん。僕はフィッシュ&チップスを注文。特
に期待はしていなかったのだけど、がっかりだった。3分の1くらい残してし
まったほどだ。ドリンクとのセットで6.50ユーロくらいだったろうか。ムーミン
谷博物館の入場料より高いんですけど…。

● ● ●

ホテルに戻ってチェックアウトを済ませて、ユーハさんが手配してくれていたミ
ニバスに乗る。午後2時。タンペレの街ともお別れだ。
バスの中ではやっぱりおしゃべり。ブルーマーガレッツはテーブルいっぱいに日
本から持ってきたおやつを広げて、みんなにすすめる。いったいどれだけ持って
来てたんだろうっていうくらいにいろんなお菓子が並んだ。あのねえ遠足じゃな
いんだから…。

4時前にヘルシンキ空港に到着。
フィンランド航空のカウンターでチェックインを済ませて、ユーハさんと奥さん
にお別れの挨拶をする。
ブルーマーガレッツの全員が泣きそうな顔になっている。いや、2人か3人はも
う泣いている。
僕はこういうシーンは苦手である。たいへん苦手である。
なので、つい憎まれ口をきいてしまう。

「なんだよ、今生のお別れじゃあるまいし。また会えるじゃん。別れがあるから
また会えるの」
「そりゃカズさんはいいよね、夏にまたリヴァプールでユーハさんと会えるんで
しょ?」
「ん? あそうだ、そうだったな…べつに会いたくないけどぉ。ね、ユーハさん」
「うん、別にね」
「うん、ふんって感じだよね」
「そうそう」
「2人ともほんとかわいくないなー!」

最後は、まるで今からステージに上がるみたいに、みんなで円陣を組んだ。ユー
ハさん夫妻も僕も一緒だ。
サムさんが元気いっぱいに叫ぶ。

「ブルーマーガレッツだいさくせん、けいぞくちゅう〜!」

(おわり)

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