August 16 2011, No.472
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■ *** http://scousehouse.net/ *** □■ INDEX ■□ ▽フロム・エディター ▼寄稿:「日々の暮らしが変わる旅もある!」(最終回) ▽スカウスハウス・ニュース ▼今週のフォト ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▽フロム・エディター ――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □ みなさんご存じとは思いますが、先週、ロンドンを中心に英国各地で暴動が発生 しました。 暴動、です。 我が家にある「角川必携国語辞典」をひくと、「社会に不満をもつ者が集団でさ わぎを起こすこと」とあります。 なるほど、たしかにそうかもしれない。たまりにたまった人民の不満が、あるひ とつの出来事がきっかけとなって、社会を揺るがすほどの爆発に結びつくという ことは、歴史上数えきれないくらいに繰り返されてきました。 今回のさわぎも、そのひとつと言っていいのかどうか…。 個人的にはよくわかりません。 「ひとつの事件に便乗して日ごろのウサを晴らしているだけではないのか?」と いう気がして仕方がないのです。 そういうのが暴動なんだと言われれば、それまでなんですけどね。 つまり暴動には、イデオロギーとか、プロテスト精神なんていうものは必要ない のでしょう。 なんだかなあ、と思ってしまいます。 例えば「止むに止まれぬ事情」とか「理想の社会の実現のために」とか「戦争反 対」とか「人々に自由を」とか、そういう「理」がなければ、ただのみすぼらし い暴力です(理があれば暴力はいいと言っているわけではありませんよ、もちろ ん)。誰からも信用されないし、支持もされないし、嫌われるだけですよね。 ついでに「理」も辞書でひいてみました。 「ものごとのすじみち。ことわり。きまり」と書いてあります。 「盗人にも三分の理」という言葉がありますけど、今回のは三分ところか一分も ないと思います。 「無理が通れば道理がひっこむ」なんてことも言うけれど、いやあ、通しちゃい けませんよね。というか、今回のは、あるいは暴動全般がそうだと言っていいの かもしれませんが、無理を通そうという意志すらないのです。 その結果が、全国で2800人以上の逮捕者です。 いったいどういう意味がある(あった)んでしょうかね。やれやれ。 …と、好きなことを勝手に書いてますけど、実は僕は新聞記事をさらっと読んだ だけで、ちゃんとした知見があるわけではなく、もしかしたら誤解しているかも しれません。もしそうだったらすみません。 えーと、ではどうするべきかと考えて、実際に身近で体験した人の話を聴きたい と思いました。 リヴァプールでも起きたことなので、ミナコさんにお願いして、どんな様子だっ たのか、どんなことを感じたのかを文章にしてもらいました。 今朝届いたものです。ちょっと長いですが、ここに掲載します。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 8月6日ロンドンのトットナムで勃発した暴動を受け、イギリス各地へとその飛 び火が広がりました。残念ながらリヴァプールもそのうちの一つとなり、8日 (月)と9日(火)の深夜、トクステス地区と川向こうのバーケンヘッドを中心 に暴動が起きました。 月曜の晩には街の中心から少し離れた地域でも類似した事件が起こり、パトカー のサイレンや警察のヘリコプターの音が夜通し鳴り続いて冷やりとしましたが、 リヴァプールのシティーセンターには直接的な被害はありませんでした。ご心配 してくださった方々、本当にありがとうございます。お陰さまで我が家は大丈夫 です。 週の前半は街全体で厳戒態勢が敷かれ、商店やパブ、レストランなど早々と店を 閉めるところもあり、緊迫した空気が漂っていましたが、水曜日以降はマージー サイド警察や機動隊による24時間態勢の強固な警備と、恵みの雨も手伝って、 これといった騒動もなく、日常に戻りつつあります。機動隊の馬の足音も、逆に 守られている印として聞こえます。 土曜日のリヴァプールFCの開幕戦も予定通り実施され、週末の夜はパブも普通 に営業していて人々で賑わっていたことが、何より良いサインです。 ソーシャルメディアが今回の全国的な暴動を助長したといわれていますが、警察 も負けずにウェブサイト、ツイッターを駆使して、捜査に当っています。暴動に 加担し、罪を犯した容疑者を次々と割り出し、これまでにマージーサイドだけで すでに200人以上が逮捕されています。逮捕者の大半が未成年であることが、本 当に残念です。 この暴動はプロテストする理由もなしに、ロンドンで行われた平和プロテストに 便乗して繰り広げられた単なる犯罪行為です。未成年の若者がいとも簡単にこう した破壊行為に走ってしてしまった背景には、目に見えない社会へのフラスト レーションや社会の歪みが潜んでいるからでしょうか。 でもそんな人達ばかりではありません。一握りの心無い人々による暴力に屈する ことなく、新たに立ち上がった市民グループや既存のコミュニティグループによ るポジティブな動きも見られました。21歳のリヴァプールのバーテンダー、 チャールズ・ジュピターは、月曜日の深夜の事件が起こった同じ晩、即座に「リ ヴァプール・クリーンアップ」キャンペーンを立ち上げ、翌朝には大勢の有志が 集まり、清掃活動が行われました。また「トクステス・アゲンスト・ザ・ライ オッツ(TAR)」というコミュニティグループが、地域を暴力から守り、平穏を呼 び戻すために自主的に地域をパトロールしたり、問題解決に向けた積極的な話し 合いを進めています。 このことがきっかけとなって、コミュニティ意識がさらに高まり、強く結ばれて、 自分達の街を自分達の手で良くしていこうという動きが全面に出ていくことを 願っています。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 えーと、もう何も言うことはないような気がします。ミナコさん、ありがとう。 (前半の僕の文章を削除したい衝動に駆られました…はずかしいなあ) リヴァプールの街の人たちって、ほんとうに強いし、あたたかいですよね、ハー トが。ますます好きになりました。 暴動の発生以来、何人かの読者のかたから、ミナコさんやえりさんを気遣うお便 りをいただきました。 ミナコさんもえりさんも、彼女たちの家族もみんな問題なくだいじょうぶです。 ありがとうございました。 ● ● ● Anneさんの連載「日々の暮らしが変わる旅もある!」が、今回で最終回となりま した。 全26回。楽しい長編を書き綴ってくださったAnneさん、ずっと読んでくださっ た読者のみなさん、ありがとうございました。 第1回は、今年1月18日発行のNLW No.445でした。ほぼ7ヶ月にわたる連載 だったことになります。 この連載は、まずAnneさんに最後まで完成した原稿を送っていただき、それを 毎週、掲載分だけ僕が校正して編集版をつくってAnneさんに送り、その原稿に Anneさんがさらに校正を入れる、というやり方で進めました。時には、そこか らさらに僕が手を入れたり、その後でAnneさんにもう一度手を入れていただく、 ということもありました。 その作業は、この7ヶ月ですっかり僕のウィークリー・ルーティンになってしま いました(たまにうっかり忘れてAnneさんに催促されることもあったけど…)。 Anneさんの文章は僕には書けないポップさがあるし、彼女の旅はいつもながらた くさんのハプニングと笑顔で彩られているので、とにかく毎週、ほんとうに楽し く編集させていただきました。次号からなくなってしまうのがとても残念です。 Anneさん、次の旅もよろしくお願いしますね! Anneさんは、8月7日にウェブサイトを開設しました。すっごく素敵なデザイ ンで、内容も素晴らしく充実しています。ブログともども、ぜひご覧になってみ てください! With Anne(ウェブサイト)… http://www.with-anne.com/ 猫と旅のアルバム(ブログ)… http://blog.goo.ne.jp/eikor18mu ● ● ● 《お休みのお知らせ》 <インターナショナル・ビートル・ウィーク>フェスティヴァルのため、スカウ ス・ハウスは、8月20日(土)〜9月4日(日)までの16日間をお休みとさせ ていただきます。お休み期間にはお問い合わせなどには基本的に対応できません。 ご不便やご迷惑をお掛けしますが、どうかご了承ください。 このメールマガジン「リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World」も、2週間のお休みをいただきます。 次号(第473号)は、9月6日の発行・配信予定です(もしかしたらその翌週に なるかもしれません)。 しばらくのご無沙汰になりますが、みなさんお元気で! ― Kaz(16/08/2011) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼寄稿:「日々の暮らしが変わる旅もある!」(最終回) ――――――――――――――――――――――――――――――――― NLW □ 「日々の暮らしが変わる旅もある!」 / Anne ≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo472.html ≫ ■第82話《今日はいったい何があるの?》■ 元気になった彼女とのダイニングでの朝食。ここまでの旅のことや日本でのお仕 事のことなど、色々興味深いお話を聞かせて頂きました。 「日本に戻ったら会おうね!」 嬉しい約束もして、二人とも今日の予定があるのでここでお別れすることにしま した。 「今朝、一つ大きな難関が私にはあるんです(→o←)」 今日のフライトは午後。チェックアウトの後はホテルにスーツケースを預けて、 出発までの時間を過ごす予定。 難関はホテルのこの急こう配の階段! 「どうやってスーツケースを下ろそう…」 「出来るかなあ(-。-;)」 不安なまま部屋に戻って帰国の準備。そして荷物を詰めたスーツケースを持って 廊下へ出ます。 「手荷物を一旦廊下に置かせてもらおう!」 「最初にスーツケースだけ下ろしたらいいよね!」 「でもその前に・・・」 冷蔵庫のビールが残ってしまったので、まだアムステルダムに滞在する彼女に渡 すことにしました。お部屋を訪ねて最後のご挨拶。 すると彼女がスーツケースのことを心配して、部屋から出て来てくださったんで す。 「スーツケースを下ろすのを手伝いましょ!」 「救世主だー(^◇^;)」 心の中で叫んじゃいました! 階段でそんな会話をしていると、それを聞きつけたホテルのスタッフの方も来て くれて、手伝ってくれました〜! スタッフと言ってもファミリー経営のホテル。みなさんご家族なんです。 「本当に皆さんに感謝です!!!」 「オランダで生きてく為には階段に強くならなきゃp(^^)g!」 チェックアウトが終わったら本当に彼女ともお別れ。 「この先の旅の続きも気を付けてね」 全く計画のないまま一旦ホテルを出ることにしました。 「午前中にまだ訪ねていない美術館にでも行ってみようかなあ」 いつものトラムが走る通りに出ると、たくさんの警察官か交通整理をしています。 「まただ〜!」 初日もたくさんの警察官でしたよね。帰る日も警察官が道路に出て交通整理。 「こんどは何よ〜( ̄□ ̄;)!!」 それにあんなに行き来してたトラムの姿が全く見えません。 「トラムはどうして走ってないの?」 不安になって、交差点を右に曲がってすぐの所にある、空港行きバスの停留所に 行ってみます。 「少し待ってみよう!」 空港行きバスも全く来る気配がない。それどころか他のバスだって来る気配がな いですよ。 暫くすると、2人の女性がバス停に来ました。 「バスに乗るのかな?」 でもバス停に貼られた紙を見て帰ってしまいました。 停留所に張り紙がしてあることにそのとき初めて気がつく私。 「もちろん読めない(+。+)」 「これはひょっとして…ヤバい?」 空港行きバスでの移動は諦める必要があるのかも。 「どうしよう!」 「そうだ! ホテルに戻って相談してみよう!」 「良かった! 日本人が経営のホテルで!」 アムステルダムの滞在をこのホテルに決めたことは本当に正解。 リサさんとの出会いやモナちゃんとの出会い! もちろん立地も居心地もスタッ フさんの優しさも。 そしてこういう困った時に頼れるって本当に心強いです!('〜' )/ ホテルに戻ってスタッフに外の状況をお話します! すぐにパソコンで検索。 オランダって自分で調べるというのが当たり前なんですって! 日本のように事前の連絡はないとのこと。 「自己責任の国」ってことなんでしょうねえ。 「分かりましたよヽ(^。^)/」 「今日は『ジロデイタリア』のスタートの日!」 ■第83話《ジロデイタリア!!!》■ 「ジロデイタリア〜(@^▽^@)/?」 これは驚きです。 あのツールドフランスと並んで有名な自転車のレースですよね。 サポーターズクラブの方で自転車レースも大好きな方がいらっしゃいます。 そう言えば彼女が「5月にアムステルダムをスタート」って言っていたことを思 い出しました。 「それなんだ〜 (^O^)/」 スタートに遭遇するなんて思ってなかったから気に留めていませんでした。 「まさかの偶然!」 ホテルからすぐ近くのミュージアム広場がスタート地点だなんて! 「嬉しいけれど夕方のフライトに間に合うの?」 「こんな日はどうやって空港へ行くの?」 「そちらの方が心配\(´。`;)」 ホテルの方と相談してバスとトラムは諦めることにしました。 走っていないんだから無理ですよね。 こちらのホテルではタクシー会社と空港までの料金を決めて契約しているとのこ と。 「これなら安心」 もし遠回りしても料金は決められているんです。メーターを心配する必要がない ですね。 そこでタクシーをお願いすることにします。念のために少し早目の昼過ぎの時間 にお願い。 空港での待ち時間が長くなってしまうけれど、乗り遅れるよりはいいですよね。 ホテルで予約をお願いして安心。 「さあ、スタート地点のミュージアム広場に行かなきゃ( ^^)/」 「美術館に行く案はもちろんボツ!」 「ジロデイタリアのスタートを観れるなんて!」 「ファンじゃなくたって凄くラッキー!」 改めてミュージアム広場を見渡すと、奥の方にイベントらしき光景が見えます。 奥の方へ歩いて行きます! ピンク色のテントやピンク色の旗。 もっと近づくとゲートには「Giro d’Italia」の文字! 「きゃー(/_^)/ラッキー!」 今回のアムステルダムって「到着日」も「帰国日」も「偶然の遭遇!」 「カメラを提げてウロウロウロウロ・・・」 スタート前のイベントも始まるらしいよ! お土産屋さんもあります! 知っている選手はいないけど記念だからピンクのグッズも買っちゃうぞ! 「あっ! そうだ! サポーターズクラブの方にもお土産!」 なるべく人が集まってるところを覗いたらイベントがあるかも。 情報がないからどんなイベントが催されるのか分らないもの。 スタート時間は午後1時って書かれています。 「私はホテルに1時30分だからギリギリへ('◇'、)/」 入場券は持っていません。だからゲートの外での観戦。 「選手らしき人が入ってきた〜!」 自転車用ヘルメットの選手。ゲートの外だからちょっと遠いけれど何とか見えま す。 続々とたくさんの自転車。 音楽隊の演奏が始まるのかな。衣装を纏った人々が整列しています。 テレビももちろん中継中。 女性の司会者がスタート地点でマイクを持ってイベントを盛り上げているよ。 「男性の方がゲストね!」 ゲストの登場で観客も盛り上がってるもの。 もちろん言葉は分らない。知っている選手もいないけれどこんな場面に遭遇した だけでドキドキしてきちゃうよね。 「スタートを観れちゃうなんてラッキー!」 「早く、早くスタートして\(`O´θ/!!!」 「私はホテルに戻らなくちゃいけないんだから・・・」 ■第84話《アムステルダムにさよなら》■ ホテルに戻る時間ギリギリでスタートをやっと観戦! 速足でホテルに帰ります。 「観戦しちゃった(^^)(^。^)(*^o^)(^O^)〜〜〜〜!!!!」 嬉しさで足取りも軽い。一斉のスタートはお見事! 「神様、本当にありがとう」 まさかジロデイタリアのスタート地点の近くに泊まっていたなんて! これもあ れも信じられないことばかり! レースを見守ることは出来ないけれど頑張ってね。 日本に帰ったらレースの様子をチェックするからね。 何とか時間通りにホテルに戻りました。 「やっぱり交通渋滞なのかな?」 タクシーがちょっと遅れているみたいです。 そんな待ち時間もスタッフの方と色々なお話も出来て楽しいひと時を過ごしまし た。 タクシーがやって来るといよいよアムステルダムともお別れ。 「ありがとう、優しいホテルのみなさん!」 「ありがとう、アムステルダム!」 タクシーの運転手さんが高速道路を飛ばしたら空港はすぐ。 タクシーを降りて空港ビル内に入ったら、その正面がチェックイン用のマシン! アムステルダム市内と空港は高速道路で20分位かな。38ユーロだったのは ちょっと予算オーバーって感じ。 「まあ、あの状態じゃ仕方ないですよね」 代わりにジロデイタリアのスタートを見られた訳だから良しとしましょ! それは好きな人にとったらとんでもなくラッキーなんだもんね。 「そうだ! 忘れていた!」 リヴァプールに行く時に、「帰りには空港でお寿司を食べよう」って決めてたん だっけ! だったらまず先にチェックイン! ロンドンで機械のチェックインを経験してるから何とかなるよね。 たしか最後の質問だけは気を付けて「NO」って答えるんだったよね。 あの時は空港のスタッフに声をかけて手伝って貰っちゃった! 「こんどは自分でチェックイン(⌒^⌒)b!!!」 パスポートを入れて、予約番号を入れて簡単だよ! 座席は日本にいる時ネットで決めてあるもんね。 「なあんだー、簡単に出来ちゃった〜」 次はスーツケースを預けるんだよね。 「あれ??? カウンターがない!!!」 キョロキョロしていると目の前にベルトコンベアーの凄く大きな入れ物? 「これでスーツケースを預けるの???」 またまた初めての経験。 「ヤバいよ! でも預けるだけだからやってみよう」 フライトの番号とか順番に入力。でも最後に分らない質問が!!! 「分らないよ〜! これはNOって答えるのとは違うよね」 初めてなんだもの。想像で選んじゃうのはやっぱり不安。 またまた周りをキョロキョロ(T.T ) ( T.T) 「あっ! 女性スタッフさんだ!」 何とか困った顔をしてアピールしちゃいます! 「フー! 気が付いてくれた〜!」 すぐにそばに来てくれてあっけなく最後は「Yes」を選び終了。 するとスーツケースの引換券が出てきました。 続けて出国手続き。 「あれ? 手荷物検査っていつするの???」 疑問のまま出国手続きも終わってショッピングセンターへ! 「お〜! 何度も見てる光景!」 「これは本当に心強い!」 同じフロアだから帰りに買って帰りたかったお土産屋さんにも寄れます。 何といっても「勝手を知っている空港」って感じだから安心だよね。 ■第85話《スキポール空港のお寿司屋さん》■ 出国手続き後は私が寄りたかったお寿司屋さんに向かうよ。 「飛行機を眺めながらカウンターでお寿司を頂く(*^¬^*)」 往路で見つけた時から決めていたんだ。 日本人の方が握っている本格的なマグロとサーモンと海老のお寿司。 ビールはアサヒスーパードライ。お醤油だって見慣れているヤマサ。 日本茶やわさびやガリも日本のテイクアウトで見かける袋と一緒( ^‐^)_且~~ 「リヴァプールへの乗り継ぎで見つけた時は本当に驚いちゃった〜!」 早速カウンターに腰をかけて、マグロのにぎり寿司とスーパードライを注文! カウンター内では白衣の女性の方がお寿司を握ってるよ。 「勇気を出して話しかけてみましょ! 日本語だしね!(^_^ )」 「こちらで暮らしていたの?」 「いいえ! 日本で暮らしていてこの仕事を探したんですよ!」 驚き! 日本で暮らしている彼女がネットでこの仕事を見つけたんだって! 「日本のお寿司屋さんで仕事をしていたの?」 「いいえ! パティシエの仕事をしていたんですよ!」 またまた驚き! 包丁さばきはとても素晴らしいんだもの。 「語学が得意だったから?」 「いいえ! 今でもお客様の言うことが中々理解出来ないことが多くて・・・」 笑顔がキュートな板さんの彼女には本当に驚き! それに日本のマグロのにぎりと同じお寿司をこのスキポール空港で頂けることに も本当に驚き! だってスーパーで売っているお寿司のお米ったらボソボソ! ロンドンよりはアムステルダムの方がマシだったけれど! 「いつもお寿司を買ってるの? って突っ込みは無しで(#’3’)」 ロンドンで暮らす日本人の方が、ここのお寿司を頂きにわざわざ来ることもある らしいですよ! 「日本円で1000円ちょっとのお値段でこのお寿司が食べられる!」 その魅力に惹かれて飛行機に乗って来ちゃう人もいるんだね。 ヨーロッパ線の航空運賃って安いって聞いてるけど。 それにしてもそんなお話にも刺激を受けちゃいますw(゜o゜)w 早めに空港に到着してよかった! ここで飛行機を眺めたり、カウンターの中でお寿司が握られているのを見たり。 そして板さんと日本語で楽しい会話をしたり! 今回の旅の最後の時間もとても楽しく過ごせたよ。 見ていると多くの外人さんもお寿司を食べに来てましたよ。やっぱり「Sushi」 って人気があるのかな( ^‐^) その後は買い残したオランダのお土産を購入。チーズやワッフルをチェックしな がら空港内を見て回ります。 そうこうするうちにフライトの時間も迫って来たのでゲートに向かいましょ。 日本への直行便です。ゲートのベンチに掛けて待っていると、次々と同じ便に搭 乗する日本人の方々が集まって来ましたよ〜。 「みんなどこに行ってきたんだろうなあ」 「あっ! 手荷物検査?」 スキポール空港はこうして搭乗する最後の時に手荷物検査でした。 最初に手荷物検査をまったくしなくて心配だったんだ! 「搭乗ゲートでするんだったんだあ。」 それぞれ空港で違うから、成田と同じって考えない方がいいね。 でも、この空港は本当に分り易い! 私にとってはとても楽チンでしたよ。 そして一人旅の私にとってとても嬉しいこと! トイレの個室がとても広い! これは一人旅の人にとっては嬉しいよね。 ショッピングカートと一緒に個室に入れちゃう。 成田空港なんかはスーツケースと一緒に入るのさえギリギリ! 「ちょっと辛いよね(^。^;)」 そんな細かなところも良く出来た空港だと感心しちゃいました。 一人旅って気が付くところも違ってくるんです。 ■第86話《長い旅のお話に付き合って頂いてありがとう》■ こうして搭乗時間になりました。KLMオランダ航空でいよいよ帰国の途につきま す。 往路と同じくまずハイネケン! そして食事はあの日本食。やっぱり往路と同じ く本格的な日本食をワインと一緒に頂きます。 今回の旅も新しいことがたくさんありましたよ。 KLMオランダ航空でアムステルダムからジョンレノン空港へ向けた初フライト。 もちろんオランダの観光も初めて。 それに火山の噴火の影響で出発前にあんなにハラハラドキドキしたのも初めて。 ネットで出会ったお友達と現地で会ったこと。 ネットで出会った日本人が経営のプチホテルに宿泊。 ホテルでは同じ色のセーターの女性と出会いました。もちろん帰国してからもお 会いしています! そしてダム広場での事件への遭遇もありました。 スペインでのスリとの遭遇は前もってネット等で情報がありました。だからそん なに驚かなかったんです。 「出会っちゃったー!」って感じ。 オランダでの遭遇は全くの想定外。あの時は流石に恐かったー(゜ο゜) でも、こうして振り返って書かせて頂いていると、 「やっぱり多くの方に守られている。そして助けて頂いているお陰で、私の旅が 成立しているんだ!」 いつものことですけれど感謝の気持ちを改めて感じます。 何気ない笑顔での対応! 言葉が分らない私に面倒そうな表情ひとつしない優し さ。 「私は幸せを感じながら旅を続けている」 人々の対応にはいつもそんな事実に気付かされます。 今回はそして二つの願いを叶えました。 アンフィールドでの「ラスト試合」を見て「選手の感謝の一周」も見ること。 3月中旬から5月中旬までしかオープンしていない「キューケンコフ公園」を訪 れること。 「ワールドカップイヤーでプレミアリーグが早く終了した」 それが見事ゴールデンウィークとこれら両方が重なってくれました。 「きっと神様からのプレゼントですね(。^_^。)」 「ずっとお天気が快晴だったことも加えて!!!」 この新しい経験やこの願いを叶えてくれる偶然を、再びこのような形で皆さんに お伝え出来る幸せを感じています。 皆さんにも楽しいひと時を共有して頂けることを願って旅行記を今回も書かせて 頂きました。 共有して楽しんで頂いた後は、ご自分自身でこの色々な想定外の出会いを楽しむ 旅を実体験して頂けることを願っています。 こんな拙い私の旅行記に長い間お付き合い頂いて本当にありがとうございました。 もう私の頭の中では次回の旅の計画が始まっていますよ。 まだ決めた訳ではないですけれど、 「どんな旅がしたいか!」「どこに行きたいのか!」「どの試合が魅力的か!」 しっかり頭の中を巡らせています。 「リヴァプールFCを観戦。でもバレンシアで会うことの出来なかったダビドシ ルバに会える対戦がいいなあ」 「ドルトムントの香川の活躍も観たい!」 「シャルケの内田とラウールを観戦したい!」 「チャンピオンズリーグの決勝リーグを見たい!」 旅の空想はいつだって私の心をときめかせてくれます!(°-° )/ そして題名にもあるように、アムステルダムから帰国後に引っ越しをしました。 「バルセロナのとらちゃん!」「アムステルダムのモナちゃん!」との出会いが きっかけです。 「猫と暮らしたい!」これらの旅でそんな思いが強くなっちゃいました。 猫と暮らせる環境に引っ越し! そして今は足長マンチカンの男の子と暮らしています。 その子の名前は「圭佑(けいすけ)」。 南アフリカワールドカップ・デンマーク戦の日、わが家にやって来た子。 あの試合で勝利を導くフリーキックを見事に決めてくれた「本田圭佑選手」から 名前を頂きました。 「私らしい出会いですよね(^_-)-☆」 こうして旅をして、人にも動物にも出会い、勇気や喜びや驚きにも出会う! 自分自身が変化していってることに気が付きます。 そのことで暮らす環境を変えたり、暮らし方を変えたり、大切なものの順番が変 わったり! 少しずつ自分の生き方にも変化が表れてくるんですね。 その変化の流れを振り返るととても不思議! それは時に何かに導かれてるよう な感覚にもなったりするんですよ。 きっと一人旅を通して自分自身で方向を選択したり、物事を解決したりしている と、「アイデアの閃きや感じ方の柔軟性」が備わってきたのかもしれないですね。 いつもと違う風景を「見る」とか「味わう」だけじゃない! 自分自身で解決を続けたり、異国で見知らぬ人から優しさに触れたり! それらすべての体験を通して、旅をするって自分を変えてくれるんですね。 あなたも自分らしいとっておきの旅を通して、新しいあなたに出会えるかもしれ ない! 「ちょっと背伸びをしたり、頑張った旅をすることで、自分の未来への思いや日 常の生活が変わることだってある」 そんな実感をお伝えしたくて書かせて頂きました。 (おわり) ≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo472.html ≫ ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▽スカウスハウス・ニュース ――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □ *** ガイドツアー「ロンドン特別編」 ****** 好評のビートルズ・ツアーに加えて、ロンドンでのウォークツアーを2コース、 実施しています。シャーロック・ホームズゆかりのスポットを案内する「ホーム ズ・ツアー」と、ちょっと怖い「ロンドン・パブ・ツアー」。ディープなロンド ン体験をぜひ! http://scousehouse.net/beatles/guidetour_london2.html *** リヴァプール語学留学 ****** スカウス・ハウスは、リヴァプールへの語学留学をサポートしています。 公立のリヴァプール・コミュニティ・カレッジに加えて、今年より、私立の語学 スクールLILAとも提携しています。 長期でじっくり学べる学生の方にはコミュニティ・カレッジを、まとまった期間 を留学に充てられない社会人の方にはLILAをおすすめします。 スカウス・ハウスには、リヴァプール留学に関する専門知識や経験を持つスタッ フが、日本とリヴァプールの両方に常駐しています。入学前はもちろん、入学後 のサポートについても安心してお任せください。 http://scousehouse.net/study/index3.htm *** ビートルズ・ガイドツアー ****** リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの地を訪ねるガイドツアーをアレン ジしています。ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧 ください。 http://scousehouse.net/beatles/guide_liverpool.htm http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm *** 原稿募集中 ****** NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。 旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは英 国に関するものなら何でも歓迎です。 お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼今週のフォト ――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □ *** 今週のフォト・アルバム ****** Anneさんの連載「日々の暮らしが変わる旅もある!」に関連した写真を掲載しています。 ぜひご覧ください! http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo472.html ■ NLW ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *** 毎週火曜日発行 *** □■ 第472号 ■□ ◆発行 SCOUSE HOUSE (スカウス・ハウス) ◇編集 山本 和雄 ◆Eメール info@scousehouse.net ◇ウェブサイト http://scousehouse.net/ ◆お問い合わせフォーム http://scousehouse.net/liverpool/form.html ご意見・ご感想・ご質問など、お気軽にお聞かせください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このメールマガジンは、以下の配信サーヴィスを利用して発行しています。配信 の解除やメールアドレスの変更は、それぞれのウェブサイトからどうぞ。 ◆まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000065878.htm ◇めろんぱん http://www.melonpan.net/melonpa/mag-detail.php?mag_id=000917 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 無断での転載を禁じます。 Copyright(C) 2001-2011 Scouse House |