November 01 2011, No.481
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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 ▽フロム・エディター
 ▼「利物浦日記2010」(6)
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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NLW No.481です。
今週はちかこさんの連載「予定は未定!? 〜 スカウスハウス・ツアー2011同行
記」はお休みとなりました。楽しみにしてくださっているみなさん、ごめんなさ
い。
僕の原稿「利物浦日記2010」は無事に掲載です。先週再開したばかりなので、
さすがにいきなりお休みにするわけにはいきません。がんばって書いてみました。
でも内容は……面白くなかったらごめんなさい。

来週は、ミナコさんの「ゴールドフィッシュだより」200回記念企画をお届けで
きると思います。
記念企画といってもまだなにも具体的には考えてないのですが…どうしようかな。
ミナコさんと相談しますね。お楽しみに!

ひとつお知らせです。
関東の女性ビートルズ・バンド<The BlueMargarets>が、来年1月にフィンラン
ド・タンペレで開催される大きなビートルズ・フェスティヴァル《Tampere
Beatles Happening》に出場します。2年連続での招待です。

昨年に続いてアメリカのスーパーバンド<Apple Jam>が参加するほか、伝説の
Tony Sheridanやリヴァプールの女性バンド<The Beatelles>の出場も決まって
いて、よりいっそうパワーアップしたプログラムになりそうです。

このブルーマーガレッツの遠征に、僕もまたまた世話役として同行することにな
りました。今からとてもとても楽しみです。
旅行の予定などはこれから詰めて行くところでまだ決まっていないのですが、も
しも「ブルーマーガレッツと一緒に行きたい」というかたがいらっしゃいました
ら、info@scousehouse.net までお問い合わせください。
ぜひぜひご一緒しましょう!

                          ― Kaz(01/11/2011)


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▽「利物浦日記2010」6
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「利物浦日記2010」6 / Kaz

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo481.html ≫

【8月27日(金)】

フィルハーモニック・パブに着いたのは午後7時10分。ミーティングの約束は
7時だったが、少し遅れてしまった。
すでにブルーマーガレッツのメンバーはそろっていて、ユーハさんの姿もある。
ユーハさんというのは、昨年のビートル・ウィークでブルーマーガレッツの大
ファンになったフィンランドのジャーナリスト。来年1月にフィンランドのタン
ペレで行われるビートルズ・フェスティヴァルへの出演をコーディネートしてく
れている。
これから始まるミーティングは、そのフェスティヴァルのオーガナイザーたちと
ブルーマーガレッツの間で行われるもので、出演の最終交渉とおおまかな段取り
についての打ち合わせである。

ユーハさんに案内されたテーブルには、3人のフィンランド人が気難しそうな顔
をして座っていた。挨拶をしても二コリともしない。3人とも一般的なハンサム
顔とはとても言い難く、どちらかというとイカツイ風貌である。ちょっとぐらい
笑って愛嬌を見せてくれてもいいのに…緊張しているブルーマーガレッツたちの
表情がますます硬くなってしまった。やれやれ、これじゃどっちが出演のお願い
をしているのかわからないぞ。
しかたがないので僕だけはできるだけエラそうな態度をとることにして(そうし
なくてもエラそうだとよく言われるけど)、ときどき面白くない冗談を披露しな
がら(誰も笑ってくれなかった)ミーティングの通訳を務めた。
最終交渉といっても出演についての基本的合意はできているし、フェスティヴァ
ルのプログラムにはすでにブルーマーガレッツの名前が公式にアナウンスされて
いる。なので、ミーティングは特に問題もなく進んだ。

1月のフェスティヴァルには僕も同行することになった。真冬の北欧である。ど
のくらい寒いのだろう?

「寒いよね?」
「寒いよ」
「どのくらい?」
「マイナス20度くらいかな」
「ま、マイナス20!? そんなところでおれたち生きてられるかな?」
「ははは、だいじょうぶ。おれたち生きてるし」
「ははは、そりゃそうだろうけど…」

最後にやっとお互いが笑って、ミーティングは無事終了。ブルーマーガレッツは
これからはす向かいのフィルハーモニック・ホールでオーヴァーチュアーズのコ
ンサートを観るということだったので、僕はひとりでマウント・プレザントを降
りた。

● ● ●

20時すぎ。ライム・ストリート駅でスカウスハウス・ツアーのお客さんのお迎え。
長野から来た、新婚旅行のNさんご夫妻。さわやかでカッコいい熱血青年の夫と
優しそうでモデルみたいな美人の奥さま。まるでそのままドラマにでも使えそう
な素敵なカップルである。
ホテルへのチェックインを手伝って、そのまま3人で晩ごはん。ヴィクトリア・
ストリートにある僕のお気に入りチャイニーズ・レストラン<シャングリラ>へ案
内した。

● ● ●

2時間ほど仮眠をとって、アデルフィ・ホテルのダービー・スウィートに到着し
たのが午前1時20分。
このあと1時45分から、昼間のキャヴァーン・パブと同じく、ここで日本の3
バンドが連続で登場する。ただし順番は反対で、チェルシー、ビートライブス、
ブルーマーガレッツというオーダーだ。

繰り返すが、午前の1時45分である。
フェスティヴァルが佳境にはいる土曜日や日曜日ならまだしも、金曜日の深夜に
どのくらいオーディエンスが集まるのかとちょっと疑っていたのだが、なかなか
の盛況だ。150人くらいは入っているかもしれない。

持ち時間はそれぞれ30分で、最後のブルーマーガレッツのギグは3時15分のス
タートとなる。
明日もたくさん予定があるのでできるだけ早く帰りたいし、バンドも帰らせてあ
げたい…のだけれどしかし、ステージの進行は遅れていて、チェルシーのギグが
スタートしたのは2時すぎだった。

3バンドともスムーズに演奏を終了。オーディエンスはさすがにだんだんと減っ
て行ってしまい、最後のブルーマーガレッツのときには40〜50人くらいだった
ろうか。まあ3時半スタートだから無理もない…。

しかし彼女たちにはひとつラッキーなことがあった。
会場にDJのニールがいて、仕事上がりの彼といつものようにバカな話をしてい
たところでちょうどギグのエンディングになった。
「お、ニール、出番だぞ。ゴー!」
ノリのいい彼は片手にビールを持ったままステージに駆け上がり、いつものカッ
コいいニール節でブルーマーガレッツのエンディングMCをやってくれた。盛り上
がるオーディエンス。イエーイ!

フェスティヴァルのナンバー・ワンDJのニールは、このごろでは野外ステージ
やアデルフィのボールルームといったビッグ・ステージしか担当しない。だから
これはなかなか貴重な体験と言えるだろう…というほどのことでもないか、やっ
ぱり。ニールだもんな。

あとで思いだしたのだが、去年どこかの会場でブルーマーガレッツをニールに紹
介したとき、こんなやりとりがあった。
「ニール、ブルーマーガレッツだよ」
「お、君たちが。リヴァプールへヨウコソ」
「君にMCやってもらうチャンスがなくて残念だよ。もうキャヴァーンとかでは
やらないもんね」
「そうだな、悪いね」
「すっかりビッグになっちゃったな。ミスター・ニールって呼ぼうか?」
「カズ、やめてくれ。えーと、来年、らいねん。来年やるよ、ブルーマーガレッ
ツのMC」
「そうかオッケー、たのむよ〜!」

まったくの偶然ながら、ニールはこの約束をちゃんと果たしたのだ。本人はぜっ
たい憶えてなかっただろうけど。

● ● ●

ホテルの部屋に戻ったのは4時半だった。シャワーしてベッドに入ったのは5時
をまわっていた。アラームを7時半にセットして寝る。
ほとんど仮眠のような睡眠時間だな…起きられるかな?

(つづく)

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