March 06 2012, No.496
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■
     *** http://scousehouse.net/ ***


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼「ハプニングもレベルアップな旅って!」(3)
 ▽「利物浦日記2010」(11)
 ▼スカウスハウス・ニュース
 ▽今週のフォト


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
▽フロム・エディター
――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □

NLW No.496です。
えーと、先週は風邪のことを書きましたが、まだ治ってません。
咳がまだ収まらず、咳のしすぎで背中やあばらが肉離れのように痛むのです。そ
のせいで咳をしたくても思い切りできず、しかし中途半端な咳は余計に咳を誘発
してしまい、なかなかたいへんなことになっています。夜中とか朝方が特に苦し
いんですよね。うう。

という苦しい体調をおして、山下達郎さんのコンサートに行ってきました。もち
ろんしっかりマスクをして。
大阪グランキューブというきれいで立派なホールにはどことなく居心地の悪さを
感じてしまいましたが、最初から終わりまで(遅刻してしまったので、最初から、
というのはウソになるんだけど…とりあえず)、実に実に、タツローさんらしい
コンサートでした。
途中でアカペラコーナーや漫談コーナー(たくさんありました)をはさみながら、
なんと3時間半。タツローさん出ずっぱりです。マイクなしで歌うところもある
んですよ(3回も!)。

僕が初めてタツローさんのコンサートを体験したのは、たしか1985年のことで
した。あまりのサービス精神とプロ根性に、「そこまでやるのか」と驚きました。
それから数えてたぶん4回目…5回目かな、そのくらいの経験しかありませんが
(とにかくチケットを取るのがたいへんで、毎回観に行きたくても行けないので
すよ)、いつもいつも、感想は同じです。やはり「そこまでやるのか」です。い
や、「まだそこまでやるのか」でしょうか。

去年の8月の読売新聞に掲載されたインタヴューで、タツローさん自身はこう
語っています。

「僕は初めそれほど売れなかったので、長く歌手はできないと思った。最初で最
後かもしれないから、やれることは全部やろうと思った」

それがオリジナルなスタイルとなって、今日までずっと続いているのだそうです。
「それほど売れない」時代は今やはるか昔、「どかんと売れる」アーティストに
なってもう30年になるというのに…。

来年還暦を迎えるというタツローさんのステージは、27年前と同じくらいのクォ
リティがあり、27年前よりも数段上回るほどの気迫が込められていました。
それは、東日本大震災という現実をみんなで受け止め、あきらめずに復興へ向け
て一歩一歩踏み出していこう、という思いからのものです。被災地だけの問題で
はなく、日本中の人が自分のこととしてとらえ、それぞれのやるべきことをしっ
かりやっていこう、というメッセージでした。

<希望という名の光>という震災後に発表したナンバーの中で、メドレー的に披露
された<This Land Is Your Land>の替え歌が、心に響きました。

This land is your land / This land is my land / From Hokkaido / To the
Okinawa island / This land is your land / This land is my land / Oh this
land was made for you and me

ウディ・ガスリーが最初に歌い、ブルース・スプリングスティーンがそれを引き
継いだ、この<我が祖国>。いつもアメリカの国旗をイメージして聴いていたので
すが、タツローさんが「この国は君の国だ」と歌い、「北海道から沖縄まで」と
歌い、そして「この国は君のため、僕のためにつくられたんだよ」と歌ったとき、
ドキッとしてしまいました。これまで僕は、日本という国をそんなふうに自分の
ものとして考えたことがなかったと、気がついたからです。自分の国なんだから
自分の手でなんとかしなくちゃ、と思いました。あらためて。今さらながら。そ
れはナショナリズムとは違うところから出てきた感情です。

それにしても、<Let's Dance Baby>で一斉に鳴らされるクラッカー、いつも気持
ちがいいです。今回の大阪でもタイミングばっちりでした。
でも僕は毎回用意しそびれて、まだ一度も鳴らしたことがないんですよね…次回
はぜひ。

● ● ●

《お願い:メール返信について》
スカウス・ハウスへのお問い合わせや通販のオーダーには、基本的に2日以内に
返信しております。もしも返信がない場合は、ご使用メールソフトの「迷惑メー
ル」フォルダをチェックしてください。「迷惑メール」フォルダにも返信が見当
たらない場合は、お手数ですが再度お問い合わせください。その際は問い合わせ
フォームを使わず、Eメールにてご連絡くださいますよう、お願いいたします。

                         ― Kaz(06/03/2012)


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
▼寄稿:「ハプニングもレベルアップな旅って!」(3)
――――――――――――――――――――――――――――――――― NLW □

「ハプニングもレベルアップな旅って!」 / Anne

■第10話《ペットシッターさんに圭佑をお願い》■

前回の観戦記「日々の暮らしが変わる旅もある!」の最後にも書かせて頂いた私
の生活の変化。
今、私は猫の「圭佑」と暮らしています。
種類はマンチカン。ただ今2歳の男の子(=^-^=)

その前回の観戦記の中でスカウスハウスさんがブログを紹介してくださいました。
もしかしたら、圭佑を見て頂いたことがある方もいらっしゃるかな?
ブログ名は『猫と旅のアルバム』
「圭佑との日常」「今までのヨーロッパの旅や観戦の写真」の紹介が中心です。

ペットと暮らしていて旅を計画すると、
「ホテルに預けるか…」
「知り合いに頼むか…」
決断することがとても大切なことですね。

まず浮かぶのがペットホテル! 何軒かチェックしてみます。
「お任せしよう!」
なぜかそんな風に気持ちが動きません。
通常猫は家で自由に暮らしているからでしょうか。
旅行はだいたい10日間。
「ずっとケージの中で暮らすなんて苦痛じゃないの?」
犬だったらお散歩の時間があります。
猫の場合は、ずっとケージで過ごすらしいです。
ご飯とトイレのお世話をして頂けるだけのようなんです。

そんな中、ネットで見つけたのが「ペットシッター」
聞いたことはあります。でも、今まで気に留めたことがありませんでした。
留守中の自宅に来て頂くことへの抵抗感からですね。
「そんなこと言っていられない! 本気で調べてみよう(`へ´)!」
すぐに気になる何軒かにメールで質問してみます。
そうは言っても、どうしても留守中に家の中へ入って頂くことに不安を感じます。
その不安を取り除くためにはお人柄ですよね。

私のメールに「リンバード」さんからお返事を頂くことが出来ました。
そのシステムや料金はある程度の確認は出来ました。でも直接お会いしてみない
と結論はだせません。
すぐに日程を調整! 自宅に来て頂くことに決定!
ペットシッターさんのお仕事の範囲! 病気や災害時の対応!
その他の疑問点を存分に尋ねることが出来ましたよ。
「とても信頼できそう(*^_^)!」
しかも圭佑もまんざらでもなさそうです!
「流石にプロ! 接し方を心得ていらっしゃる!」

もう一つ安心出来たことがあります。
「鍵の保管と個人情報の管理」
鍵の紛失があった場合、どこの家の鍵なのか確認出来てしまうのは不安です。
もしもの場合でも、どこの鍵かが分からないように工夫がされてました。

他にも、「本人以外の人が来ない」
つまり「バイトの方を頼んで代わりに来ることはない」と言うこと。
そうは言っても、もしもの場合の代わりの方もきちんと用意されていること。
その方は私が事前に確認出来ること。

やはり実際にお会いしてお話をさせて頂くと、不安に思っていた色々なことも解
消!!!
リンバードさんとの出会い!
それは私の旅を助けて頂ける方との大切な出会いです(⌒^⌒)b

《リンバードさんのウェブサイト: http://www.limbird.com/ 》


■第11話《航空券やホテルはもう慣れたもの》■

航空券はもうKLMって決まっているから慣れたものです。
リヴァプールのジョンレノン空港を目指す私は、アムステルダムを拠点にシティ
ホッパーを利用します。
シティホッパーはアムステルダムとヨーロッパのたくさんの都市が繋がっている
みたい。
調べるとエジンバラ空港もグラスゴー空港もアムステルダム間の就航あり!

「成田→アムステルダム→リヴァプール〜鉄道移動〜エジンバラ→アムステルダ
ム→成田」
このルートに決まりました\(^_^)/

アムステルダム乗り継ぎはとてもシンプル! そのため乗り継ぎ時間の心配もあ
まりないですよ!
「早速KLMの公式ホームページで航空券を購入!」
「ついでにシートも往復決めちゃって安心」
「もちろん通路側!」
「それにトイレやキッチンに近い席!」
「ふふヾ(´▽`)! 前方なら食事も好きな方を選べるもね!」
「ビールやワインだって!」
トイレの不安なしにたくさん頂いてゆっくり眠れちゃいます!

リヴァプールのホテルは、今回は前回とは別のホテルに決めていました。
LFCサポーターズクラブの皆さんがいつも利用しているホテル。
こちらも使い慣れているエクスペディアで予約しちゃいます。
「早めの予約はいつもダブルベッドの部屋!」
「当日12時までキャンセル料が発生しないの?」
「それって気軽に予約出来ちゃうね!」

「エジンバラのホテルも検索」
「駅前のロイヤルブリティッシュがリストアップされましたよ」
初めてのことなのでまずは口コミ検索。
このホテルは口コミの意見が大きく分かれていて悩む(* ̄0 ̄*)

「駅前でリーズナブル」
「スタッフも感じ良くて綺麗なホテルだった」
「窓からエジンバラ城が見える」
「駅前でフットワークもとても良い」

そんな意見を見て「決めた!」と内心決心!
するともう一方の意見はo(><)O

「フロントには階段を上がらなくてはならない」
「部屋が狭い」
「駅前なので夜も騒がしい」
「留守中に泥棒に入られた」

「あ〜! どっちのイメージがホントなのd(゜ο゜)o?」
読めば読むほど悩んじゃう私。
色々なサイトで何度もホテル検索をしてみます。
このリーズナブルな宿泊代とこの立地はなかなか見つからないよヽ(。_゜)/
その後、エジンバラの個人ガイドさんに宿泊先をメールした時です!
返信メールに「良いホテルですね!」とのお言葉が返って来ました。
現地にお住いの方からのメール! しかもガイドさん!
彼女のホテルに対する印象の言葉をきっかけに思い切ってロイヤルブリティッ
シュに決めちゃいました。
「正直ちょっと不安」
「でもやっぱりリーズナブルなのが魅力だもんなあ」


■第12話《現地でブログをアップしよう!》■

今回初めて「挑戦しよう!」と思うことがあります(/⌒∇)/
前回の観戦記「日々の暮らしが変わる旅もある!」ではある事件に遭遇したこと
を書かせて頂きました。
その旅では何かあった時に情報を手に入れるため、「次回から旅にパソコンを持
とう」と決心したんです。
帰国後には小さめでバッテリーは長持ちなモバイルパソコンを購入しましたよ!

ブログのタイトルは『猫と旅のアルバム』
それなら現地から旅の様子や、ペットシッターさんから届いた圭佑の様子をアッ
プするってありよね。
準備をしているうちにだんだん本気で「持っていこう」と言う気持ちになってき
ましたよ!

ブログに必要なコンテンツ類!
早速、通常のパソコンからモバイルパソコンにコピー!
「メールを受け取る!」「写真を保存する!」
それらが確実に出来るように、日頃使用しているサイトのログインIDやパスワー
ドもしっかり確認!
必要と思われる情報をこのモバイルパソコンにコピーしました。

そして携帯電話はスマートフォンに変更。
現在は無料でインターネットが利用出来るホテルが多いですよね。
つまりWiFi接続にしたらスマートフォンなら無料でメール等が使えるってこと
じゃない!
設定を変えたらSPモードの携帯電話メールもWiFiで使用可能らしいよ!
それを知って、国内でも携帯電話メールをWiFi接続で使用中。
海外でもホテルやカフェのネット環境がある場所は、無料で携帯メールが普段の
アドレスで出来ちゃうなんてお得だよね(^o^ )彡

「電話の方は?」
ネット環境がある場所ならスカイプ利用で安く済むんじゃない?
それならスカイプもダウンロード。
今までになかった準備が随分加わりました。
こういうことにあまり詳しくない私!
パソコンを買ったお店や携帯ショップに随分通いましたσ(^_^;
「親切な皆さん、本当にありがとう!」

こうして通っていたら、パソコンのコードでコンセントに差し込む方のコードに
問題が発覚!
「海外用じゃない(°o°)?」
「危ない危ない(°.°;)」

「携帯のパケット接続を切っていても、海外では電波を拾って料金が発生しちゃ
う?」
そんなことがたまにあるらしいってことも発覚!
携帯ショップの方にはパケット接続場所の架空ポイントを新しく作成して頂きま
した!
絶対に海外利用料金が発生しないように設定出来たよヽ(`°#)
「危ない危ない(°.°;)」

本気で調べると色々ありますね。
こういう機器が日頃から弱い私には新しく覚えることばかりです!


■第13話《えっ? ホテルの無線LANも壊れた?》■

当然スカイプをモバイルパソコンの方にもダウンロード!
「出来た〜!」
そう思ったその時突然パソコンが真っ暗!! 何もかも消えちゃいました(+o+)
「どうして今なのよー」
「でも、出発前で良かったかも!」
「そんなに使ってないのにもう壊れたの?」

悩んでいる場合じゃないです。
もう出発の準備をしているんだもの。
今出来ることは購入したお店に行くこと!
まだ保証期間だもの。すぐに直してもらわなきゃ。

仕事帰りにパソコンをお店に持って行きます。
「えー! パソコンは壊れていない?」
「何なの(°.°;)?」
どうもアダプターが壊れていたらしいです。
パソコンに充電がされていなかった! それが突然消えてしまった真相。
「ほっ! 何だ! アダプターを取り換えて貰えばいいんだ」
「えっ? アダプターはお店では手に入らないので直接メーカーから購入?」
「どうしてよー(´へ`;)?」
なぜかそういうシステムになっているらしいんです。
しかもどこのお店でも普通に売られているパソコンですよ。

「えっ? アダプターは付属品だから保証されない?」
小さなパソコンだからアダプターの差し込み口が通常より小さい。
その特殊な構造のためアダプターの値段も結構高額!
「どうしてよー!」
とりあえず購入から1年未満なので保証範囲に出来るか検討してくださるとのこ
とで連絡待ちです。

そんな時にスカウスハウスさんからメール。
リヴァプールの予約したホテル。そこはスカウスハウスさんも宿泊したとのこと。
その時、「無線LANが壊れていた!」との連絡メールでした。

「ガーン(×_×;)!!!」
「ホテルの無線LANも???」
「パソコンだけじゃなくて???」
もうこれは神様に「邪魔をされている」か、「試されている」としか考えられな
い。
「ようし、そうなったら受けて立つしかないよね<(゜^)!」
「はい(^_^)/!」
今までの観戦記を読んで頂いているかたならもう私が「打たれ強い」と知って
らっしゃいますよね。

「自分でホテルに問い合わせるなんて無理! どうしよう!」
スカウスハウスさんが別のホテルをお薦めしてくださいました。
そのホテルは有線LANだから確実!
「スカウスハウスさん! ありがとう!」
「でもでもです(゜゜;)/ スマートフォンは無線じゃないと!」
「再びガーン!」

「そうだ! 予約したエクスペディアに連絡してみよう!」
「無線LAN有」表示を見て予約する方がいるはずです。
表示と違っていたら紹介したサイト側も放っておかないはず!
「早速電話!」
事情をお話すると、すぐにホテルに問い合わせてくださいました。
「とても早い対応ですねd(⌒o⌒)b」
たとえネットでの予約でも、日本語対応のあると英語が出来ない私にも安心です。

そしてエクスペディアさんから提案。
「もう一軒ホテルを予約しておいたらいかがですか?」
ホテルの予約は当日12時までキャンセル料が発生しません。
それを利用して、もう一軒予約をしておく方法があるそうです。
出発寸前にもう一度故障していないかを確認。
確認後は片方のホテルをキャンセルして出発したら安全。
「わあ(*^o^)! キャンセルってそんな風に気軽にしてもいいんだあ」

私も一応予約しておいて、もうちょっと詳しく調べてから別のホテルに変更!
そんな方法を使ったことがあるけれどね(⌒-⌒)
「2つ押さえておいて、出発前に片方をキャンセルしちゃうなんて!」
旅行会社さんにパッケージを組んで頂いたら、こんなわがままなお願いは
中々出来ないですよね。

(つづく)


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
▽「利物浦日記2010」11
――――――――――――――――――――――――――――――――― NLW □

「利物浦日記2010」11 / Kaz

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo496.html ≫

【8月29日(日)】

日曜日。<ビートルズ・コンヴェンション>デイだ。
コンヴェンションは午前10時からアデルフィ・ホテルで始まるが、我々の《ス
カウスハウス・ツアー》では、9時50分から<メンディップス&20フォースリ
ン・ロード・ツアー>がスケジュールに入っている。<ナショナル・トラスト>が
主催する、ジョンの家とポールの家の見学ツアーだ。

9時40分にツアーの出発場所であるホテル<ジュリーズ・イン>に集合。ビート
ライブス一行を中心とした14名がバスに乗り(事実上の貸し切り状態だ)、出発
するのを見送った。
僕自身はツアーに参加しない。参加したいのはヤマヤマなのだが、これからコ
ンヴェンションの会場で、ブルーマーガレッツのギグがあるのだ。

アデルフィ・ホテルに向かって歩いていると、雨が降り出した。さっきまでいい
天気だったのに、あっという間に土砂降りである。
途中、ショッピング・センター<リヴァプール・ワン>で雨宿りをしたり、ホテル
の自分の部屋に寄ったりしたので、会場に到着したのは10時40分だった。その
ころにはくっきりとした青空が広がっていた。実にリヴァプールらしい天気だ。

ブルーマーガレッツのギグは11時15分から。場所は巨大なアデルフィ・ホテル
の、東南のコーナーにある<クロスビー・ルーム>だ。外に面した部分はぜんぶ窓
なので、今日のように晴れた日は陽光がめいっぱい差し込んでくる。パフォー
マーにとってはあまりやりやすい環境ではないだろうが、僕はこの雰囲気がけっ
こう好きだ。

ブルーマーガレッツはトップバッターなので、メンバーがそろった途端にサウン
ドチェックを開始。すぐに準備ができてしまった。お客さんもこんな早い時間な
のにすっかり満員なので、結局、予定より5分早い11時10分に演奏をスタート
した。

このギグの持ち時間は30分。彼女たちが用意したセット・リストは以下のとお
り。
<Any Time At All><If I Fell><She Loves You><Ticket To Ride><Can't Buy Me
Love><Boys><Please Please Me><Please Mr Postman><Eight Days A Week>
<Twist And Shout>
アンコール;<I Want To Hold Your Hand><I Saw Her Standing There>

さっきも書いたが、まだ午前中なのに会場は気持ちのいいくらいに満員である。
ギグの始まる前、サウンドチェックにもとりかかっていないころから座席は埋ま
り、その後ろのスペースもほとんど隙間のない状態だった。つまり今ここにいる
ほとんどの人は、ブルーマーガレッツを目当てに来ているのだ。これでギグが盛
り上がらないはずはない。実際、窓から差し込む日差しと同じくらいにあたたか
な空気に包まれてのギグになった。

● ● ●

12時にえりさんが到着。
えりさんには昨日の夜、無理を言って2本のギグの付き添いをお願いした。7時
からキャヴァーン・バックのブルーマーガレッツと、9時からキャヴァーン・フ
ロントのチェルシーだ。
僕はリヴァプール大聖堂のビートライブスにつきっきりだったので、どちらのギ
グにも付き添いは不可能だったのだ。えりさんがいてくれて本当に助かったし、
2本とも何の問題もなく終了したと聞いて安心した。

リヴァプール在住でありながら、これまでまったく《ビートル・ウィーク》には
縁がなかったというえりさんに、コンヴェンションの会場をぐるっと案内した。
規模も盛況の様子も、想像以上だったようで、驚いていた。それはまあそうだろ
うなあと思う。僕だって毎年、よくこれだけのものができるよなあと感心してし
まうんだから…。

しかし我々にゆっくりする時間はなく、すぐにアデルフィを離れてキャヴァーン
へ。1時からフロント・ステージでチェルシーのギグがあるのだ。
楽屋でチェルシーのメンバーを記念撮影。みんなリラックスして楽しそう。ビー
トルズが日本に上陸したときに来ていたハッピのレプリカを羽織っている。マニ
アのかたから借りてきたのだそうだ。うん、なかなか似合っている。

チェルシーは今日のこのステージでは2番目のパフォーマーだ。予定どおりの時
間に演奏をスタート。セット・リストは以下のとおり。
<From Me To You><Please Please Me><The Night Before><Eight Days A Week>
<Tell Me Why><All My Loving><It Won't Be Long><Please Mr Postman><Can't
Buy Me Love><A Hard Day's Night><Act Naturally><Everybody's Trying To
Be My Baby><Rock And Roll Music><I Want To Hold Your Hand>
アンコール;<She Loves You>

マシュー・ストリートで日曜日の昼の1時といえば、動いているお客さんはそれ
ほど多くはない。ビートルズ・ファンが大集結するコンヴェンションよりもはる
かに不利な場所であり、時間帯である。
しかしそれでも、このチェルシーのギグには、ほぼ満員のオーディエンスが集
まっていた。たいしたものだ。僕はあまり一緒にいられなかったけれど、これま
での4回のギグで、彼女たちは確実にファンを増やしてきていたのだ。

アンコールを1曲やって、予定どおりの1時45分にギグが終了。
初日のパフォーマンスよりもひとつふたつ、バンドとしてのレヴェルが上がって
いるように感じられた。次のステージでは、もっともっと素晴らしいパフォーマ
ンスが観られるかもしれない…。
しかし残念ながら、これが彼女たちにとってリヴァプールでのラスト・ギグなの
だった。最も盛り上がる最終日の明日はギグがないし、トータルでもほかの2つ
のバンドより1本少ない。
もう1本か2本あればよかったなあと、少し申し訳ないような気持ちになった。

えりさんと2人でキャヴァーンを出る。
お気に入りのチッピー<ロブスター・ポット>でチップスをほおばって、レトロな
パブ<セントラル>で美味しいエールビール。
閑中忙あり…いや違った、忙中閑あり。我々にとって至福のひとときであった。

3時にコンヴェンション会場へ戻って、スカウスハウスの通販用にレコードを物
色。開場から5時間が経ったこの時点でも掘り出し物がちょこちょこと見つかっ
て、なんだか得した気分。通販で売れるといいなあ。

しかしやはり我々にはゆっくりしている暇はなく、20分ほどでえりさんと一緒に
またキャヴァーンへ向かう。このあと4時から、バック・ステージでブルーマー
ガレッツのギグがあるのだ。

(つづく)

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo496.html ≫


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
▼スカウスハウス・ニュース
――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □

*** スカウスハウス通販:LFCグッズ ******

リヴァプールFCのカーリング・カップ決勝進出を記念してつくられたスカーフ
が2種類、入荷しました。
対戦相手、カーディフ・シティのネーム入りです。オーダーをいただけるとうれ
しいです。
http://scousehouse.net/shop/carlingcupfinal2012.html 


*** Beatle Week 2012:ツアー参加者募集中! ******

毎年恒例、International Beatle Week鑑賞パッケージ「スカウスハウス・ツ
アー2012」の参加者を募集中です。今年はビートルズ・デビュー50周年。記念イ
ヴェントが目白押し。この夏、ぜひぜひリヴァプールでお会いしましょう!
http://scousehouse.net/beatleweek/scousetour2012.html


*** LFCチケットあります ******

スカウス・ハウスでは、以下のLFCマッチ・チケットをキープしています。
購入ご希望の方は、こちらまでお問い合わせください(件名は「LFCチケット希
望」とし、本文に「お名前」「ご住所」「希望マッチ」「希望枚数」をお書きく
ださい)。折り返し、在庫の有無やチケット代金をお知らせいたします。
どのマッチも確保枚数はとても少ないです。お早めに!

 LFC VS Everton (3月13日・アンフィールド)
 LFC VS Chelsea (5月5日・アンフィールド)


*** ガイドツアー「ロンドン特別編」 ******

好評のビートルズ・ツアーに加えて、ロンドンでのウォークツアーを2コース、
実施しています。シャーロック・ホームズゆかりのスポットを案内する「ホーム
ズ・ツアー」と、ちょっと怖い「ロンドン・パブ・ツアー」。ディープなロンド
ン体験をぜひ!
http://scousehouse.net/beatles/guidetour_london2.html


*** リヴァプール語学留学 ******

スカウス・ハウスは、リヴァプールへの語学留学をサポートしています。
公立のリヴァプール・コミュニティ・カレッジに加えて、今年より、私立の語学
スクールLILAとも提携しています。
長期でじっくり学べる学生の方にはコミュニティ・カレッジを、まとまった期間
を留学に充てられない社会人の方にはLILAをおすすめします。
スカウス・ハウスには、リヴァプール留学に関する専門知識や経験を持つスタッ
フが、日本とリヴァプールの両方に常駐しています。入学前はもちろん、入学後
のサポートについても安心してお任せください。
http://scousehouse.net/study/index3.htm


*** ビートルズ・ガイドツアー ******

リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの地を訪ねるガイドツアーをアレン
ジしています。ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧
ください。
http://scousehouse.net/beatles/guide_liverpool.htm
http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm


*** 原稿募集中 ******

NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは英
国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
▽今週のフォト
――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □

*** 今週のフォト・アルバム ******

連載「利物浦日記2010」の写真を掲載しています。ぜひご覧ください!
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo496.html


■ NLW ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
       *** 毎週火曜日発行 ***


□■ 第496号 ■□

◆発行 SCOUSE HOUSE (スカウス・ハウス)
◇編集 山本 和雄
◆Eメール info@scousehouse.net
◇ウェブサイト http://scousehouse.net/
◆お問い合わせフォーム http://scousehouse.net/liverpool/form.html

ご意見・ご感想・ご質問など、お気軽にお聞かせください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールマガジンは、以下の配信サーヴィスを利用して発行しています。配信
の解除やメールアドレスの変更は、それぞれのウェブサイトからどうぞ。

◆まぐまぐ
http://www.mag2.com/m/0000065878.htm
◇めろんぱん
http://www.melonpan.net/melonpa/mag-detail.php?mag_id=000917
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
無断での転載を禁じます。 Copyright(C) 2001-2012 Scouse House