October 23 2012, No.526
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World  
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 ▽フロム・エディター
 ▼連載:「BW2012 おぼえがき」(3)
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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NLW No.526です。
今週はミナコさんの「ゴールドフィッシュ・ミニだより」はお休みで、代わりに
僕が「Photo of the Week」を担当しました。
どれにしようかなあ…とじっくり吟味する時間もなくて、今年の夏に撮った写真
の中から、ぱぱっと選びました。このNLWを配信したあとでアップします。

その写真は、巨大ショッピング・エリア「リヴァプール・ワン」のある一部分で
す。ちょっとわかりにくいかもですが、憎きライヴァル同士であるリヴァプール
FCとエヴァトンFCが、パヒューム・ショップの両隣にオフィシャル・ショップ
を構えているのです。これはなかなか面白い光景だと思うのですが、いかがで
しょう? 

しかも、エヴァトンのショップの名前が洒落ています。「エヴァトン・トゥ」で
す。
「リヴァプール・ワンにあるエヴァトン・トゥ」。現地では「エヴァトン・トゥ、
リヴァプール・ワン」と表現しますが、これはサッカーの試合結果を表わすワー
ディングにもなりますよね。そうです、「2−1でエヴァトンがリヴァプールに
勝利」という意味なのです!

誰が考えたのか、このネーミングはほんとうに完璧に最高です。たしかに、ホー
ム・スタジアムのグッディソン・パークのそばにメガストアがあって、この店舗
は2店目なのですから、つじつまもちゃんと合っています。
しかもそれを、よりによってリヴァプールのショップの隣の隣に作っちゃうなん
て…。

クラブの規模や知名度や獲得トロフィーの数においてはリヴァプールのはるか後
塵を拝しているエヴァトンですが、どこまでも対等に張り合って行こうとする精
神は素晴らしいです。なんというか、「小さいから、弱いからといって卑屈にな
んかなるな。負け犬になるかどうかは自分次第だぞ、勇気を持って堂々とチャレ
ンジしろ」と言われているような、そんな気持ちになります。

ミナコさん多忙のため、来週以降も僕の写真を掲載することが多くなると思いま
す。ミナコさんのようなアップ・トゥ・デイトな写真は無理ですが、リヴァプー
ルを感じてもらえるようなシーンを紹介して行けたらいいなあと思っています。

「Photo of the Week」は、スカウスハウスのFacebookページ、またはウェブサ
イトのトップページでご覧いただけます。

Facebookページ: http://www.facebook.com/scousehouse.net

● ● ●

【Beatle Week 2013:出場バンド募集中!】
スカウス・ハウスでは、2013年のインターナショナル・ビートル・ウィークに、
日本代表として出場するビートルズ・トリビュート・バンドを募集しています。
プロ・アマは問いません。出場を希望されるバンドは、info@scousehouse.net
までお問い合わせください(件名は「Beatle Weekバンドエントリー希望」とし、
メール本文には、バンド名と簡単なプロフィール、代表者のお名前・住所・電話
番号・PCメールアドレスをご記入ください)。
お問い合わせをいただいてから2日以内に、Eメールで募集要項を添付送信いた
します。

                         ― Kaz(23/10/2012)


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▼連載:「BW2012 おぼえがき」(3)
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「BW2012 おぼえがき」 / Kaz

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo526.html ≫

<8月24日(金)>

07:30 さすがに今日は5時に目は覚めなかった。でも寝不足。ホテルで朝ごは
ん。今日は朝から「ウォーキングツアー&マージフェリー・クルーズ」だ。スカ
ウスハウス・ツアー、いよいよ始まりである。

08:50 集合場所のハード・デイズ・ナイト・ホテル。集合時間ぎりぎりに到着
したのだが、まだ3人しかいない。しかし出発時間の9時には15人みんなそ
ろったのでびっくり。これって時間にルーズなんだかきっちりしてるんだか??

快晴の天気に恵まれて気持ちのよいツアーになった。ダービー・スクエア〜ピア・
ヘッド〜フェリー乗船〜お土産購入&トイレタイム〜タウン・ホール内部見学。
これで2時間。なんという充実感…って、自画自賛。
リヴァプール・ボーイズはここでツアーを終了してホテルへ。主催側の依頼で、
11時半からキャヴァーンでサウンドチェックのスケジュールが入っているのだ。

11:00 残りの参加者と一緒にツアーの続き。マシュー・ストリートを歩いて、
ホワイトチャペルのビートルズゆかりの地を案内したところでツアー終了。

11:30 ツアー終了地点の目の前にあるチッピー「ロブスター・ポット」で、み
んなでお昼ごはん。もちろんフィッシュ&チップスだ。そのあと2人のご婦人と
パブでビールを飲んでいるところに、リヴァプール・ボーイズに同行しているち
かこさんから電話が鳴った。

「カズさん、トラブルです! いまリヴァプール・ボーイズのみなさんとキャ
ヴァーンに来たんですけど、電気系統の故障とかで、中に入れません…はい、完
全にクローズです。いつ復旧するかわからないって…とりあえずここで待機しま
す!」

なんだかビートル・ウィークらしくなってきたなあ…って、まだ始まったばかり
なんだけど。
それから数分後に再びちかこさんから電話。

「カズさん、向かいのキャヴァーン・パブで12時すぎから演奏させてもらうこ
とになりました! ええ、こっちはまだ閉まってます。2時のギグはまだ出来る
かどうかわかりません。パブをやってからの状況次第…そうですね、復旧してい
れば両方できるということです」

「わあすごい、さすがちかこさん、じゃあよろしく〜!」と答えて、僕はコーチ・
ステーションへダッシュ!

12:05 コーチ・ステーション。ツアーのお客さん・Mさんのお迎え。本当は昨
晩到着の予定だったのだがフライトのトラブルでコペンハーゲンで足止め。今朝
のフライトでマンチェスターに移動し、コーチに乗って今リヴァプールに着いた
ばかりだ。お疲れさまでした&ようこそ! そのままMさんと一緒にライム・ス
トリート駅へ。

12:15 ライム・ストリート駅。ツアーのお客さん3名(2名+1名)のお迎え。
みなさんロンドンに1泊して鉄道でリヴァプール入り。ようこそ!

12:20 駅のそばのパブ「マ・エガートンズ」でウエルカムの乾杯! 10分後に
えりさん合流。

12:45 ふた手に分かれてホテルに移動。えりさんはMさん、Tさん&Sさんと
一緒にタクシーでジュリーズ・イン・ホテルへ。僕はNさんを連れて学生寮へ。
Nさんとは久しぶりの再会。アンフィールドで行われたポールのコンサート観賞
ツアー以来…ということは4年ぶりだ!

13:30 ダッシュでマシュー・ストリートへ。キャヴァーンの前にリヴァプール・
ボーイズ&ちかこさんの姿が。キャヴァーンのドアは閉まっている。ちかこさん
に訊いてみた。

「まだ?」
「2時にオープンするようです。で、ギグなんですけど、キャンセルはせずに時
間を短くして順番通りに演奏してもらうって」
「わお、てことは演奏できるんだね、素晴らしい! じゃあよろしく〜!」

ということで再びダッシュ!

13:50 予約していたタクシーに乗って、マンチェスター空港へ。3つめのバン
ド「クローバー」のお迎えだ。しかし途中から高速道路が大渋滞…進まない! 
このあとのスケジュールはタイトなので1分でも早く到着したいんだけど…進
まない!

15:00 マンチェスター空港のターミナル3にやっと到着。思ったほどのロスで
はなかったが、クローバーたちはすでに到着ゲートを出て、売店でドリンクを
買っていた。同行のMさんはなんとビールを6本も…え? 今から飲むって??

15:10 ドライヴァーと合流。ミニバスを予約していたのだが、来たのは8人乗
りのステーションワゴンだった。おいおい! 人間は7人でシートの数は足りて
るけど、トランクが小さい。我々の荷物はスーツケース6つとギターケース2本、
そしてスネアドラムのケース。ケンという名前のおじさんドライヴァーはそれを
見て目が点になった。

「…載るかな?」と僕。
「う〜〜ん…」とケン。
「(ステーションワゴンを見て)ちっちゃいね…」
「(荷物を見て)多いね…」
「……」
「……」
「…とにかくやってみよう!」
「よっしゃ!」

成せば成るものだ。荷物も人間もなんとかぎゅぎゅっと押し込んで、無事に出発!
さてケンさん、悪いけど飛ばしてくれる?

「なんで?」
「リヴァプールで別のチャーターバスに乗り換えるんだよ」
「ああ、もうひとつ予約が入ってたな。知ってる知ってる。あれに君らも乗るの
か?」
「そうそう、4時20分までに寮に着いてないと。チェックインもしたいからで
きれば4時くらいに。どうかな?」
「おっしゃ、がんばってみるよ。向こうのドライヴァーには今から連絡しておく。
もし遅くなっても待っててもらったらいいね?」
「そうそう、ありがとう!」

途中でTV局(正確には「TV番組製作会社のプロデューサー」だが、長いので便
宜上)から電話が入った。クローバー到着の様子をフィルムに収めたいので、着
く少し前に電話で知らせてほしいとのこと。はいはい、了解。

15:50 もうすぐバンドの寮だ。ケンさんががんばってくれたおかげで、思った
より早く着きそう。そろそろTV局に電話をと思っているとちょうどベルが鳴っ
た。番号も確かめずに出たら、相手は女性で、しかも英語だ。あれれ??

「ハロウ、カズとお話がしたいんですが」
「は、はい、僕です」
「ハロウ、こちらはBBCテレビのフィルム・クルーです」
「え? ビービーシー?」
「はい、BBCです。明日あなたのバンドのクローバーがキャヴァーンで演奏しま
すよね?」
「(ビービーシーってBBCのことかな…)は、はい」
「そこで『ラヴ・ミー・ドゥ』をパフォームしてもらいたいんですけど、いかが
でしょう?」
「え? 『ラヴ・ミー・ドゥ』を、ですか? なんでまた?」
「はい、ビートルズのデビュー50周年の記念番組を制作していて、そのために
お願いできればと」
「ははあ、なるほど。でもえーとすみません、クローバーのレパートリーにはな
いんですよ、『ラヴ・ミー・ドゥ』は。ほかのバンドじゃダメですか?」
「う〜ん、できればクローバーがいいんですが…。彼女たちに明日までに練習し
てもらうことは可能でしょうか?」
「う〜ん…ちょっと待ってくださいね」

「(後ろの席のクローバーに)『ラヴ・ミー・ドゥ』できないよね?」
「できな〜い!」
「練習して明日のステージで演奏ってのも…無理だよねぇ??」
「ムリ〜! やったことないもん! …なんなのそれ、カズさん」
「んーとね、BBCの取材チームからのリクエスト。番組で使いたいんだって、君
たちの『ラヴ・ミー・ドゥ』を」
「え? ビービーシー?」
「そう、BBC。ビートルズのデビュー50周年記念番組だって」
「えーーー!」
「無理だよねー」
「……」
「断っとくね〜」
「いや、れ…練習すればできるかも!」
「ほんまかいな…」

「(電話に)あ、もしもしー。今彼女たちと話したんですけど、もしかしたらで
きるかも。でも今約束はできないです。明日返事してもいいですか?」
「明日ですか…はい、わかりました。明日連絡しますね」
「はいはい、よろしくです」

16:00 …と話しているうちに我々はバンドの宿泊所に到着してしまった。TV局
に電話できなかったな…まあいいか、降りよう!

(8月24日・つづく)

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