October 30 2012, No.527
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World  
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 ▽フロム・エディター
 ▼連載:「BW2012 おぼえがき」(4)
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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NLW No.527です。
先週と同じく、「BW2012 おぼえがき」だけのお届けです。
今回はいよいよ3バンドが揃って、まずはカスバクラブのツアー、そしてミズウ
リ、クローバーのギグと続きます。なかなかカラフルな展開…って、自分で言う
のもなんですが。
写真ページもぜひご覧ください。
 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo527.html 

写真はちかこさんにも提供してもらっています。
彼女とのメールのやりとりの中で、前号掲載のエピソード(トラブルでキャンセ
ルも心配された2時からのリヴァプール・ボーイズのギグ)について、面白いコ
メントがありました。ここでみなさんに紹介しますね。

> 私がカズさんに電話しているところ、私ってこんな口調で話してるのか…。
> なんだか一人で必死!みたいで変な感じ(笑)。
>
> いま思うとThe Liverpool Boysがキャヴァーンに入れたのが2時40分頃
> だったのに、よくキャンセルにならなかったなぁ。
> スタッフがみんな言うことが違うので、えりさんと私とで混乱してました。
> 「30分演奏していいよ」という人もいるし、
> PAのお姉さんは「次のバンドが3時からだからそれまでよ。そうとしか私は
> 聞いてないわよ。」と言うし。
> 3時までだと10分しかありませんでした。
> 結局演奏開始から20分弱でPAのお姉さんがマイクで「Last!」と告知。最
> 後の1曲となったのでした。
> こんなこともカズさんの覚え書き読むまで、すっかり忘れていました(笑)。
> いろんなことがあったなぁ(遠い目…)。

いやほんと、キャンセルにならなくてよかったなあと、あらためて思います。
ちかこさん、ほんとうにどうもありがとう。おつかれさま!

● ● ●

今週の「Photo of the Week」は、ポール・マッカートニーの生誕の地「ウォル
トン・ホスピタル」です。
「BW2012 おぼえがき」でも触れていますが、「カスバクラブ・ツアー」のついで
に訪問しました。近々取り壊される予定になっていますが、間に合ってよかった
です。

「Photo of the Week」は、スカウスハウスのFacebookページ、またはウェブサ
イトのトップページでご覧いただけます。
 Facebookページ: http://www.facebook.com/scousehouse.net

昨年の「NLW No.476」で、この場所のことを詳しく書いています。興味のあるか
たはこちらをどうぞ。
 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo476.html

● ● ●

【Beatle Week 2013:出場バンド募集中!】
スカウス・ハウスでは、2013年のインターナショナル・ビートル・ウィークに、
日本代表として出場するビートルズ・トリビュート・バンドを募集しています。
プロ・アマは問いません。出場を希望されるバンドは、info@scousehouse.net
までお問い合わせください(件名は「Beatle Weekバンドエントリー希望」とし、
メール本文には、バンド名と簡単なプロフィール、代表者のお名前・住所・電話
番号・PCメールアドレスをご記入ください)。
お問い合わせをいただいてから2日以内に、Eメールで募集要項を添付送信いた
します。

                         ― Kaz(30/10/2012)


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▼連載:「BW2012 おぼえがき」(4)
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「BW2012 おぼえがき」 / Kaz

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo527.html ≫

<8月24日(金)>

(つづき)

16:00 クローバー到着。宿泊所へのチェックインをえりさんに任せて、僕はM
さんを連れて参加者用学生寮へ。同じ車に乗ってきたKさんのホテルはジュリー
ズ・インで、チェックインする時間はないので荷物ごと「カスバクラブ・ツアー」
に参加してもらうことに。

16:10 TV局より電話。

「もしかしてもう着いてます?」
「あ、すみません…もう到着しちゃいました!」 
「やっぱりそうですか、こちらもちょっと手が離せなかったもので…すみません。
では夜のライヴを撮影しますね」
「はい、よろしくでーす」

Mさんに部屋のドアロックの使い方を説明しているところにさおりさん登場。同
じフラットに部屋があるのだ。3人でバンドの寮へ。

16:20 ツアーバスが到着。ドライヴァーはおなじみのトムさんだった。相変わ
らずプロレスラーみたいな体型だ。今はすっかり仲良しだけど、4年くらい前か
な、最初のときは最悪だった。朝会うなり「おれはリヴァプールの道はわからん。
おまえがナビするんだろ?」と言われて、ツアーの移動中ずっとフロントグラス
にへばりついて行き先を指示したのだ。普段リヴァプールで暮らしているわけで
もなく、地図も手元になかったので冷や汗もののナビゲートだったが、おかげで
信頼関係ができたのだから、何が幸いするのかわからない。それ以来、ややこし
いことをお願いしてもほいほいとやってくれるようになった。ありがたいものだ。

ハード・デイズ・ナイト・ホテルで11人をピックアップして来た(ちかこさん
引率ありがとう!)このバスは、この寮で14人を乗せた。これで25人全員が無
事搭乗。時間も計画どおりだ(珍しいな)。さあ、カスバ・クラブへ出発!

16:45 カスバ到着。約束よりも15分早いが、道端でぼおっと待っているのも退
屈なので、門扉を押して入る。案内のローグさんの準備ができるまで10分くら
い。屋敷の外で待ちながら写真を撮る。

17:00 カスバクラブ・ツアーがスタート。ローグの説明はまさにエンターテイ
メントで、あまり知られていないエピソードも満載。少しも飽きない。えりさん
の通訳も実に丁寧で、ときどき掛け合いのようになるローグとのやりとりも楽し
い。なかなかいいコンビだ!

クローバーとミズウリには楽器を持って来てもらった。なにしろビートルズが実
際に演奏した場所である。せっかくだから演奏してもらおうと考えたのだ。おと
といの下見のときにローグの許可は取っていて、ちゃんとPA担当スタッフが待
機してくれていた。時間の余裕がなく、それぞれ1曲ずつではあったけれど、実
に印象に残るステージになった。日本のバンドでは、1999年に「The くらよし
ビートルズ」がここで演奏した。クローバーとミズウリはそれ以来ということに
なるだろう。

18:15 カスバクラブ・ツアー終了。ローグと記念撮影をしてバスに乗る。これ
からまっすぐ帰るのではなく、3ヶ所のスポットを案内。

18:35 旧ウォルトン・ホスピタル。ポールが生まれた病院だった建物だ。しか
し取り壊しが始まっている。来年はもう跡形もなくなっているはずだ。

18:55 雨が降ってきた! サンブリー・ロードの10番地。ポールの最初の家だ。
現在住んでいる人が、家の中から嬉しそうに我々の姿をパチリ。たしかに、25
人ものツーリストが雨に打たれながらじっと家の前に佇んでいるのは面白い光景
かもしれないなあ。

19:05 アンフィールド・スタジアム。いわずと知れたリヴァプールFCのホーム
グラウンドである。ビートルズには関係ないけれど…いや、4年前にポールがこ
こで大きなコンサートをやったんだった。あれは素晴らしかった!

19:25 ハード・デイズ・ナイト・ホテル到着。ツアー終了。参加者のみなさん
お疲れさまでした。トムさんもありがとう! Kさんはジュリーズ・イン・ホテ
ルへ。えりさんに案内してもらう。

19:35 ミズウリ、キャヴァーン・フロントの楽屋入り。

20:00 ミズウリのセカンド・ギグ。ツアーの疲れを微塵も感じさせない余裕の
パフォーマンス。ステージの横で感心しながら観ていると、ユーハさん登場。

「カズ、いいな、ミズウリ」
「いいだろー?」
「ビヤ買ってくる。おまえも飲むだろ?」
「いや、いらない」
「ん? なんで?」
「なんでって、仕事中だから。自分のバンドが一所懸命演奏してる横で飲めない
よ」
「なんだ、そんなことか。べつにいいじゃないか。買ってくるよ」
「いらないってば」
「飲めよ」
「ダメなんだって」
「…おい、おれの酒が飲めねえってのか?」
「……」
「どーなんだよ!」
「…ハーフでもらおうかな」
「おっしゃ、ちょっと待ってろ」

なんだか去年も同じようなことがあったような気がする…ユーハさんには勝てな
いや。いや、酒を前にしたユーハさんには、かな…。ありがたく美味しくいただ
いた。

20:45 ミズウリのギグ終了。楽屋でユーハさんをバンドに紹介。

「えーとこちら、ユーハさんです。フィンランドの『タンペレ・ビートルズ・ハ
プニング』のオーガナイザーのひとりで、来年…じゃなかった、再来年に招待す
るバンドのスカウトのためにリヴァプールに来てます。ミズウリのこと、気に
入ったそうですよ」
「あのブルーマーガレッツの出たあれ? そりゃすごい、ぜひよろしく」とジョ
ニーさん。
「ミズウリはとてもよかったですよ。素晴らしい! カズの言うことはいつも正
しいわけじゃないけど、今回は間違ってなかった!」
「なんじゃそりゃ。そこまで言うかぁ?」

21:20 タクシーでクローバーが到着。マシュー・ストリートの入り口でTVイン
タヴューを受ける。

21:30 キャヴァーン・バックの楽屋入り。今年の初ギグだ。楽器をチェックし
たり化粧を直したり、結構あわただしい。「あ〜緊張してきたぁ〜」とゆうこ
ちゃん。「そう? おれぜんぜん緊張しないけど」と冗談を言ってみるが、誰も
相手にしてくれない。みんな忙しいのだ。

考えてみれば、去年のラスト・ギグもこのキャヴァーン・バックだった。あのス
テージ、バンドのコンディション自体は悪くなかったのだが、昼の1時という時
間帯のせいだろう、お客さんは6割くらいしか入らず、それに影響を受けてか、
なんとなく空回りな、完全燃焼にはほど遠いフィナーレになってしまったのだっ
た…。

もしあのステージがうまく行っていたら、今年またチャレンジしようということ
にはなっていなかったかもしれない。
彼女たちは「リベンジ」の気持ちを抱えてこの1年を過ごし、リヴァプールに
戻って来た。その意味では去年のラストと今年のスタートが同じ場所というのは
偶然であり必然でもあるのだ。

22:00 ギグがスタート。1年前と違ってほぼ満員だ。しかもオトコばっかり! 
客席の95%くらいは男だ…ということは、みんなクローバーを観るためにここ
に集まって来たんだろう。実にわかりやすい! つまり、去年のクローバーは本
人たちが思ってた以上にインパクトがあったということだ。なんだか嬉しいぞ。

ギグは、1本目とは思えないほどまとまりがあり、メリハリがあった。最初から
ホームゲームのムードを作り、すべての曲を楽しみ、盛り上げてくれたオーディ
エンスのおかげでもある。期待を裏切らない演奏をしたクローバーもエライ! 
上々のすべり出しだね、よかったよかった。

23:00 キャヴァーンを出たところで再びTVインタヴュー。そのあとメンバーた
ちはタクシーで寮へ。

24:00 ちかこさんとマリオット・ホテルのラウンジで打ち合わせ&ビヤ。

25:00 ホテルの部屋に戻って、シャワーしてメール仕事。

26:00 寝る。26時って午前2時だ。今日も長ぁ〜い一日だった!

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo527.html ≫


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スカウス・ハウスは、リヴァプールへの語学留学をサポートしています。
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スクールLILAとも提携しています。
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を留学に充てられない社会人の方にはLILAをおすすめします。
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旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは英
国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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連載「BW2012 おぼえがき」で登場したシーンの写真をいくつか掲載しています。
ちかこさん、提供どうもありがとう!!
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