December 11 2012, No.533
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World  
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 ▽フロム・エディター
 ▼連載:「BW2012 おぼえがき」(8)
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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先週、ロンドンとリヴァプールを結ぶヴァージン・トレインの契約延長が正式に
決まりました。
イギリス運輸省が、ヴァージンとの契約は延長せずに新たにファースト・グルー
プと13年の契約を結んだと発表したのが8月。しかしここに来てそれをキャン
セルし、ヴァージンとの契約を2年延長することになったのだそうです。

詳しいことはよくわかりませんが、ヴァージン撤退に大きなショックを受けてい
たので、個人的にはこのニュースは大歓迎です。少なくとも、2014年の末までは
このままペンドリーノ号に乗ることができるわけですね。よかったよかった。

僕は毎年夏に利用するだけなのですが、ヴァージン・トレインのサーヴィスは
年々良くなっていると感じています。
運行はかなり正確で、スピードも速くて、乗り心地も快適です。特にファース
ト・クラスのサービスは申し訳ないくらいに至れり尽くせりで、一度味を占める
とスタンダード・クラスには乗りたくなくなってしまいます。

あ、ファースト・クラスといっても、時間を選んで早めに予約すれば、スタン
ダード・クラスと同じか、時には安い料金で乗ることができるんですよ。
それなのに、Wi-Fiは使えるし、食事やスナックはついているし、ドリンクは頼
み放題だしで、ほんとにいいのかなと思ってしまうくらい。
今年乗ったときは、通路を挟んで隣に座ったカップルが2時間の間ず〜〜〜っと
サーヴィスのお酒を飲んでて、着くころにはヘベレケでした。
僕はといえば、それになんとなく圧倒されてしまって、ちっちゃなワインとビー
ル1本ずつしか頼まずじまい。それがちょっと心残りで…なんて書くとまるでお
酒目当てでファーストクラスに乗るみたいですが…いやいや、アルコールを抜き
にしても、じゅうぶんに楽しめます。いいですよ、ペンドリーノ号。顔もカワイ
イですしね。

ヴァージン・トレインは鉄道民営化後の1997年からロンドン−リヴァプールを
走っています。
ヴァージンにはロックなイメージがあるので、リヴァプールにはよく似合ってい
るような気がします(偏見かな?)。なのでやっぱりこの路線はずっとこのまま
続いてほしいなあと思っています。

そういえば、先日、お客さんのために鉄道チケットを調べていて気がついたので
すが、クリスマスと翌日のボクシング・デイは鉄道はすべて運休になるんですね。
ロンドンの地下鉄やバスも、クリスマス当日はきっぱりとお休みのようです。
さすがイギリスだなあと感心してしまうのですが(決して皮肉じゃなく)、この
時期に旅行されるかたはどうぞご注意くださいね。

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今週の「Photo of the Week」は、シャヴァス・パークで見かけたカモメの写真
です。リヴァプールはカモメの街でもありますね。

「Photo of the Week」は、スカウスハウスのFacebookページ、またはウェブサ
イトのトップページでご覧いただけます。
 Facebookページ: http://www.facebook.com/scousehouse.net

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先週、ウェブサイトの「英国盤レコード」通販ページを更新しました。目玉アイ
テムのいくつかはサクッと売れてしまいましたが、まだまだレアなものが残って
います。オーダーをいただけるとうれしいです!
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                         ― Kaz(11/12/2012)


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▼連載:「BW2012 おぼえがき」(8)
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「BW2012 おぼえがき」 / Kaz

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo533.html ≫

<8月26日(日)>

09:30 ジュリーズ・イン・ホテル。10時からミズウリとツアーのお客さん、あ
わせて8名が「メンディップス&20フォースリン・ロード・ツアー」に参加する
のだ。僕はツアーには参加ぜず、予約担当者としてお見送りだけ。関係ないけど、
ツアーのドライヴァーはエヴァトニアンだった。僕が着ている赤いユニフォーム
を見て、少し悲しそうな顔をした。ごめんね。

11:15 ライム・ストリート駅。昨日鉄道に乗れなかったMさん&友人のHさん
がロンドンより無事到着。ジュリーズ・インにタクシーで移動。チェックインが
できる時間ではないので、荷物だけ預けて、再びタクシーに乗ってアデルフィ・
ホテルへ。「ビートルズ・コンヴェンション」会場を簡単に案内して、ビールで
ウエルカムの乾杯。そして街に出て両替所とLFCショップに案内。
リヴァプールのシティ・センターでは、今日と明日、「マシュー・ストリート・
フェスティヴァル」が開催される。5つある野外特設ステージのうち、2つをち
らっと見たが、どちらもたくさんの群衆でにぎわっている。天気は快晴。これか
らまだまだわんさかやって来るだろう。

13:00 アデルフィ・ホテル。よしえさん、ちかこさん、えりさんが合流。今日
は3バンドそれぞれに2本のギグ、つまり合計6本のギグがある。ツアーのお客
さんも全員がそろった。スカウスハウス・チームみんなでがんばろう!

13:10 アデルフィのダービー・ルーム。ソロ・パフォーマーのギャリー・クイ
ンおじさんが演奏中。お客さんはガラガラ。10人くらいかな。う〜ん…。
とりあえずMCのビルに挨拶。開口いちばん、「おお、お前もレッドか!」。2人
ともリヴァプールのユニフォーム姿だったからだ。ビルは最新のを、僕は3年前
のモデル着ていた。まさに「同士よ!」という感じで、アツい抱擁を交わす。

「今日は絶対勝つよな」とビル。
「もーちろん! 観に行くの?」と僕。
「いや、ムリだよ。ずっとここにいなきゃ」
「そりゃそうか」
「君は?」
「僕もムリだ。チケット持ってたけど、友だちにあげちゃった。今年も3バンド
連れて来てて、今日はギグが6本あるんだもん」
「そうか、ツラいなお互い」
「…うん」

今日は4時からアンフィールドでリヴァプールのリーグ戦があるのだ。今季2戦
目、ホームでの開幕戦だ。対戦相手はマンチェスター・シティ。昨シーズンの
チャンピオンだ。いきなりの大一番である。先週はウエスト・ブロムにまさかの
黒星。しかも3−0という信じられないスコア。今日は何がなんでも勝ってもら
わねば。

13:30 ギャリーおじさんのステージが終わって、クローバーの出番。でもメン
バーが揃っていない。2人はやっと到着したが、ひとりがまだ。ビルに言っとか
ないと。

「ごめんビル、ひとりまだ来てない。でももうすぐだから」
「いいよいいよカズ、気にするな」
「スタート遅れると思うけど、予定通り40分やっていいかな?」
「もちろん!」
「スケジュールだいじょうぶ?」
「かまへんかまへん、任せとけって」

なんだかすっかり友達モードである。リヴァプールのユニフォームを着ててよ
かった!

13:45 3人が揃って速攻でサウンドチェック。そして5分遅れでギグのスター
ト。お客さんは50人くらいだろうか。さっきよりはずいぶん増えてるけど、
ちょっと寂しいなあ。でも時間が早いし、アデルフィにある会場の中でいちばん
奥というロケーションを考えれば、まあこんなものかな。
…と思っていたら、演奏中にどんどんお客さんが増えて、最終的には100人を超
えるオーディエンスが集まった。たいしたものだ。

このステージのクローバーのセットリストには、ちょっと唸ってしまった。書き
だしてみよう。
<Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band 〜 With A Little Help From My
Friends><Across The Universe><Ob-La-Di, Ob-La-Da><All My Loving><Shout>
<Rock And Roll Music><Two Of Us><Helter Skelter><Lucy In The Sky With
Diamonds><Please Please Me>

彼女たちにとってチャレンジングなナンバーが並んでいる。オーディエンスを
「ノせる」ことよりも、この1年間自分たちがやってきたことを思い切りぶつけ
ることがテーマなのだろう。まだこなれていない曲がいくつかあるが、それを含
めて「これがクローバーだ!」と言えるセットリストだし、彼女たちが目指すス
タイルがうまく表現されていると思う。もしスタートが遅くならず、アンコール
に予定していた<Slow Down>を披露できていれば、ほんとうに完璧だったんだけ
れど。
クローバーは去年のコンヴェンションでもこのステージに立っている。両方を観
た人はバンドとしての成長を感じてくれただろうか?

14:20 スケジュールどおりの時間にギグ終了。ビルとまた抱擁。あとで会おう!

14:45 えりさんがお客さん3人を連れてアンフィールドへ。4人で「リヴァ
プールvsマン・シティ」を観るのだ。いいなあ…僕の分も応援よろしく!

15:10 アデルフィ近くのレストラン「シーザース・パレス」。クローバー+お客
さん4人とランチ。僕はヴェジー用のクリームパスタを頼んだ。でも時間がない
ので、ささっと食べてちかこさんとアデルフィへ戻る。

15:40 アデルフィのダービー・ルーム。トルコ(珍しいなあ)のバンド「ミー
ト・ザ・ビートルズ」が演奏中。この次がリヴァプール・ボーイズだ。

(つづく)

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