January 15 2013, No.537
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World  
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 ▽フロム・エディター
 ▼連載:「BW2012 おぼえがき」(11)
 ▽スカウスハウス・ニュース
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先週、友だちに誘われて、柳原えびす神社の「十日えびす」に行ってきました。
「十日えびす」とは、各地のえびす神社で1月10日を真ん中にして3日間にわ
たって行われるお祭りです。時期がら「初詣で」のような趣もあります。

柳原えびす神社は、JR兵庫駅の近くにあります。近いといえば近いんだけど僕
は毎年行くわけではなくて、たぶんこれで3回目か4回目の「えべっさん」でし
た。でもこれがなかなか楽しかった!

いちばんのお目当ては、飲むことと食べること。兵庫駅前からえびす神社まで
500メールくらい、道の両サイドに屋台のお店がずら〜〜〜〜っと並んでいるの
です。缶ビールを片手に、いくつかのお店でおつまみを調達しつつ、えびす神社
を目指しました。冷え込む夜だったけれど、人混みのせいか寒さはあんまり感じ
ません。サッポロ・ファイブスターのロング缶を2本飲み終わる頃にちょうど
えびす神社に到着です。そしてそこには驚くべき発見が待っていました。

なんと、今まで僕がえびすさまだと思ってお参りしていたのは、えびすさまでは
なかったのでした。それは実は大黒さまで、ホンモノの(といっては失礼かな)
えびすさまは、小さな通りをはさんではす向かいにいらっしゃったのでした。
どうりで、「なんか地味だよなあ」とは思ってたんですよね…。ホンモノの(た
びたび失礼)えびす神社は、やっぱり華やかな雰囲気でした。活気があって、か
わいい巫女さんは踊ってるし、奉納のひな壇にはお供えのマグロやタイがエビみ
たいに反ってるし。

どうやら、えべっさんに来る人は、大黒神社とえびす神社をセットでお参りする
ことになっているようです。なるほどなあ。
面白かったのは、一緒に行った友だちのほうは、大黒さんがここにあるのを今日
初めて知ったのでした。彼は彼でけっこう衝撃を受けていました。おれたちって
いったい…。

というわけで無事にえべっさんと大黒さんのお参りを済ませて、座って飲み食い
できる出店に入ってビールにおでんとサザエの壺焼きをつまんで、ほっこりした
気分で帰りました。

そうそう。
お参りといえば、みなさんはどんなことをお祈りします?
僕は、神さまや仏さまに、「どうぞお達者で」と話しかけることにしています。
「こんなにたくさんの人にいろんな願い事をされてたいへんでしょうけど、がん
ばってくださいね。え? 僕ですか? はいはい、僕もがんばりますよぉ」みた
いな感じです。
日ごろ信心深い生活を1ミリもしていないのに、こんなときだけ神さまや仏さま
にあれしてくれこれしてくれとリクエストするのは、やっぱりフェアじゃないと
思うからです。
…といいながら、お守りはちゃっかり買ったりしてるんですけどね…はは。

● ● ●

今週の<Photo(s) of the Week #36>は、“Happy New Year from Liverpool
Chinatown”です。リヴァプールの街中が霧に包まれた日に撮ったチャイナタウ
ン。撮影はもちろんミナコさんです。

「Photo of the Week」は、スカウスハウスのFacebookページ、またはウェブサ
イトのトップページでご覧いただけます。
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                         ― Kaz(15/01/2013)


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▼連載:「BW2012 おぼえがき」(11)
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「BW2012 おぼえがき」 / Kaz

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo537.html ≫

<8月27日(月)>

09:30 クローバーと一緒にえりさんのお宅で朝ごはん。純日本風のメニューに
びっくり…ごはんに味噌汁に梅干しに出し巻きにシャケに納豆に、さらにはキン
ピラゴボウまで! おいおいここはほんとにリヴァプールか?? えりさんおそ
るべし…ごちそうさまでした。美味しすぎておかわりまでしてしまった。僕だけ
じゃなくてみんなが。

朝から雲行きが怪しかったのだが、えりさんの家にいる間に雨が降り出した。か
なり激しく降っている。風も強い。今日は「マシュー・ストリート・フェスティ
ヴァル」の最終日。大きな野外ステージが5つ作られて、シティ・センターには
10万人以上の人が集まるはず。こんな大荒れの天気ではとてもじゃないが開催は
無理だろう…。
しかしコロコロ変わるのがイギリスの天気。この雨はフェスティヴァルの始まる
昼までにきっと上がるはず。

12:20 予想どおり雨は止んだ。よかったよかった…と思いながらキャヴァーン
に向かう途中、NHKの取材クルーとばったり遭遇。

「聞きました? 今日のマシュー・ストリート・フェスティヴァルは中止だそう
ですよ。さっき主催者に確認しました」
「あ、そうですかぁ。せっかく雨止んだのに…残念ですね。取材的にも」
「ほんとに。まあ予定を切り替えてやりますよ」
「がんばってくださーい」

12:30 キャヴァーン到着。スタッフから連絡。マシュー・ストリート・フェス
ティヴァルが中止になったので、アデルフィで代替ライヴをやるとのこと。ビー
トル・ウィークのパッケージ購入者のために、野外ステージに出るはずだったバ
ンドの何組かが演奏するそうだ。なるほど、打つべき手はしっかり打っている。

13:00 キャヴァーン・バックで、ミズウリ6本目のギグ。野外ライヴがなく
なった影響だろう、昼の1時というのにキャヴァーンはお客さんでぎっしり。考
えてみれば、スカウスハウス・チームは野外ステージがなくなってもそんなに困
らない。日本のバンドのギグが4本もあって、ほかのステージを観に行く余裕な
んてもともとないのだ。お客さんが増えることになって、かえってラッキーかも。

オープニングは<No Reply>。<I'll Follow The Sun><You Really Got A Hold
On Me>と続く。いつものように地味めの曲を原曲どおりのアレンジでストレート
に演奏するのだが、やはりいつものようにオーディエンスをじわじわぐいぐいと
引き込んで行く。演奏能力はもちろんだが、彼らのステージでのアティテュー
ドが素晴らしい。舞い上がったところが少しもなくて、まるでここのハウスバン
ドのようなナチュラルでアットホームな雰囲気があるのだ。こんなに自然体で
キャヴァーンで演奏できるものだろうか?

予定のセットリストを終えて、アンコールとして<With A Little Help From My
Friend>を演奏。会場中で大合唱だ。そして「これでラストです」と断って<I
Saw Her Standing There>がスタートした。
時計を確認すると、少しだけ時間が余りそう。僕はステージの後方でビデオを撮
影中だったので、袖にいるMCのフィルと口パクとゼスチャーでやりとり。
「このあともう1曲いいか?」
「オッケー、ワン・モア。おれは出て行ったほうがいい?」
「うん、出てしゃべってくれ!」

<I Saw Her Standing There>が終わった。ギターを肩から降ろした三中西さんに
「ワン・モア。もう1曲行きましょう!」と伝達。同時にフィルがオーディエン
スにミズウリへの拍手を求め、アンコールを告げる。
そしてまったく予定になかったラスト1曲にミズウリが選んだのは……。<Twist
And Shout>だった! わぁお、やっと聴ける!!

ジョニーさんの<Twist And Shout>は、やはりすさまじい迫力だった。なんとい
う説得力。そりゃまあタイトなスケジュールでこんなものを毎回やっていたらも
たないだろうな、と納得した。

13:50 これからキャヴァーン・パブでクローバーのラスト・ギグだ。美味しい
ごはんをお腹いっぱい食べたせいか、3人とも元気だ。なんだかイキイキして
いる。当然ながら会場は超満員。入場制限がかかっていて、マシュー・ストリー
トには長い列が出来ている。店内に入ると、おなじみの顔がたくさん。クロー
バーのファンたちだ。みんなきっと早くから並んでくれたんだろうなあ…ありが
たい。

14:00 ショウは<Please Please Me>でスタート。クローバーの<Please Please
Me>はチャキチャキ感があって、僕はけっこう好きだ。さらにすっかりおなじみ
になった<Shout><Rock And Roll Music>のセットが来て、スロウな<In Spite
Of All The Danger>。ひと息入れた後で<Can't Buy Me Love><What Goes On>と
続いた。これを区切りに革ジャンを脱いで後半に突入。

ピンクのエヴァトン・ユニフォーム姿になったクローバーは、<Sgt Pepper's
Lonely Hearts Club Band><With A Little Help From My Friends><Lucy In The
Sly With Diamonds><Ob-La-Di, Ob-La-Da><Two Of Us><Helter Skelter>を一気
に演奏。どれも「2012年版クローバー」らしいヘヴィー&ポップなナンバーで
ある。あらためて感じたのだが、たった3人でこの音の厚みと迫力はどうだろう。
可愛らしいルックスとのギャップは大きくなるばかりだが、言うまでもなくそれ
が彼女たちの最大の魅力なのだ。

ここからはいよいよエンディング。残りは2曲…だったけど、3分くらい余りそ
うなので1曲増やすように指示。まず予定になかった<Please Mister Postman>
を演奏。得意の<Slow Down>をはさんで、最後の最後には<Eight Days A Week>。
もちろん大合唱である。バンドとオーディエンスがひとつになる感動的なフィ
ナーレだった。僕は写真を撮るのも忘れてステージの横でじっと見守った。

結成3ヶ月で臨んだ去年のビートル・ウィークは、悔しさばかりが残った。その
リベンジのために彼女たちはリヴァプールに戻って来たのだ。この1年間、きっ
と3人でたくさんの涙と汗を流して来たのだろう、クローバーはほんとうにいい
バンドになったと思う…と同時に、まだまだ未完成という気がする。もっともっ
と進化というか脱皮というか、遠くまで飛んでいけるポテンシャルがあると思う
のだ。

2年目のビートル・ウィークは、クローバー自身にとってはどうだったのだろう。
「リベンジ」は果たせたのだろうか? 新しい目標は見つけられたのだろうか?

(つづく)

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