March 07 2017, No.663
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World  
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□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼連載:「おぼえがき:ビートルウィーク2016」(3)
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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NLW No.663です。
2月26日の「世界遺産姫路城マラソン2017」、無事に完走できました。
まさにマラソン日和といっていい最高の天気のなか、7300人のランナーや4000
人のボランティアや沿道の応援のみなさんと一緒に、目いっぱい楽しんで走るこ
とができました。

去年も書いたけれど、姫路マラソンは何から何まで素晴らしかったです。沿道で
の応援に参加されたかたは、なんと7万4000人もいらっしゃったそうです。姫
路城を出発して夢前川の上流のほうまでのぼって折り返して、今度は下流のほう
までくだってまた折り返して姫路城まで戻る、というマラソンコース。山や川や
田園風景に心がなごみます。コース沿いにお住まいのみなさんは家の前で手を
振ってくださるのですが、山道になるとお年寄りの姿も多くて、じっと立ってる
だけでもたいへんだろうにと思うと、じ~んとしてしまいます。子供たちもみん
な元気いっぱい。できるだけハイタッチをして元気を分けてもらいました。みん
なほんとうにありがとう。

考えてみると、去年と同じコースだから多くの人とは1年ぶりの再会なわけです。
そう思って沿道のみなさんの顔を見るとなんとなく見覚えがあったりするのが面
白かったです。来年もまた会いたいなあ。

そうそう、僕のフィニッシュタイム。前号で宣言した30分には届かなかったけ
れど、自己記録を25分更新しました。まだまだ伸びしろはあるゾと思えるのが
うれしい。早くも次のチャレンジが楽しみです。

で、その「次」というのは、じゃじゃじゃじゃん、「リヴァプール・ロックン・
ロール・マラソン」!
はい、もうエントリーは済ませました。5月28日に走ります。

リヴァプール・ロックン・ロール・マラソンは、アルバート・ドックをスタート
してピア・ヘッドを通り、アンフィールド・スタジアムとグッディソン・パー
ク・スタジアムまで行ってシティ・センターに戻って来て、マシュー・ストリー
トを駆け抜けてタウン・ホールの前を横切り、チャイナタウンとリヴァプール大
聖堂を通過してプリンシズ・パークに入り、さらにセフトン・パークを縦断して、
ちょろっとペニー・レーンにも寄って、最後はマージー河沿いをひたすら北上、
キングズ・ドックのエコー・アリーナでゴール、という夢のようなコースです。
しかもコースの途中にはところどころにライヴ・ステージが設けてあって、バン
ドによる熱いロックン・ロールがマラソンを盛り上げてくれるのです。そのス
テージの数がなんと25もあるのには笑ってしまいそうですが(給水所より多い
じゃん!)、走りながら名所観光とエンターテイメントを楽しめるなんて、め
ちゃ最高だと思いません? わくわく。

思えばこの欄でリヴァプールのロックン・ロール・マラソンについて紹介し、
「いつか走ってみたいなあ」と書いたのはおよそ2年前のことでした。
そのときは遠い願望だったのに、ひょんなことから縁が生まれて、偶然も味方し
て、とんとん拍子で実現へと話が進んじゃいました。あまりの幸運に自分でも
ちょっとびっくりしています。ほんとにリヴァプールのマラソンを走れるなんて!
ちゃんと完走できるよう、また練習がんばらなくちゃ。

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<Beatleweek 2017 スカウスハウス・ツアー:参加者募集中!>

毎年恒例、インターナショナル・ビートルウィーク鑑賞パッケージ「スカウスハ
ウス・ツアー2017」の参加者を募集中です。聖地リヴァプールで開催される世界
最大のビートルズ・フェスティヴァル。今年も盛りだくさんのイヴェントが企画
されています。毎年好評のオプショナル・ツアーももちろんやります。
この夏、ぜひリヴァプールでお会いしましょう!!
 http://scousehouse.net/beatleweek/scousetour2017.html 

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<ビートルズ&リヴァプール講座:受講生募集中!>

神戸元町・南京町の「よみうり文化センター」で、スカウスハウス代表・山本和
雄(僕です)が講師を務める『THE BEATLESと英国リヴァプールを愉しむ』講座
が開講中です。
毎月第1・第3水曜日の午後7時からの90分。本やインターネットでは知るこ
とのできないディープな内容ばかりですが、なぜかマニアにも初心者にも好評な
んですよね(自分で言うな)。蔵出し映像や貴重レコード音源も楽しめるのもお
トクです(プレイヤーとアンプ、新調しました)。講座のあとには二次会あり。

入会は随時受付中ですので、ご興味のあるかたはぜひお気軽にご参加ください。
お近くのかたも、お近くでないかたも、ぜひ!
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よみうり神戸文化センター作成のリーフレット画像はこちらから。
 http://scousehouse.net/ycc/2016autumn.html 

                         ― Kaz(07/03/2017)


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▼連載:「おぼえがき:ビートルウィーク2016」(3)
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「おぼえがき:ビートルウィーク2016」 / Kaz

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo663.html ≫

<8月26日(金)>

朝9時半。アデルフィ・ホテルに向かう。
昨日ロンドンまでしか来られなかったファブリック一行は、今朝6時台の国内線
でマンチェスター空港に到着予定。というか、この時間もうとっくに着いて、タ
クシーに乗っているはずだ。もう30分もすれば、タクシーは彼らの宿泊先であ
るアデルフィ・ホテルに着くだろう。僕はアデルフィのラウンジでゆっくり座っ
て待っていればいい。

ウィリアムソン・スクエアに差し掛かったころ、電話が鳴った。ファブリックの
カンナウチさんだ。お、もう着いたのか。意外に早かったナ…。

「もしもし。もう着きました?」と僕。
「はい、着きました」とカンナウチさん。
「早かったですね~。ちょっと待っててくださいね。今そっちに向かって歩いて
ます。5分くらいで着きます」
「いや、いや、違うんです。マンチェスター空港に着いたんです」
「え?」
「いや、昨日手配してもらった朝一番の便がですね、どうやらダブルブッキング
だったみたいで、行ってみたら席がなくて、次の便になってしまったんです」
「あ、そうですか…。でもとにかく乗れてよかった。これからタクシーですね」
「荷物がこれからなんですが…。それとですね、実は10人のうち7人しか乗れ
なくて、残り3人は昼前にヒースローを出る飛行機になったんです」
「え?? 全員乗れなかったんですか?」
「はい。すみません。それとですね、荷物がちゃんと運ばれて来るかとても心配
なんですが、だいじょうぶでしょうか」
「う~ん、なんとも…。無事を祈るしかないですね。来なかったら来なかったで
また考えましょう。とりあえずアデルフィに着いたら電話ください」

…やれやれである。
ひとつのトラブルが次のトラブルにつながり、そのまた次のトラブルにまで広
がっている。このへんで無事に収まってくれるといいんだけど…。うまく行くと
信じて、その場その場でベストを尽くすしかない。オブラディ、オブラダ、ライ
フゴーズオン。

さて、ぽっかり時間が空いてしまったので、ブルーコートで開かれているレコー
ド・フェアをのぞいてみる。
マリオット・ホテルでも恒例のレコード・フェアが行われているが、あっちがコ
ンヴェンションにも出店するディーラーたちのフェアであるのに対し、こっちは
ローカル色が強い。お店もお客も、マージーサイド内のおじさんばかりという感
じである。それだけに品揃えもちょっとユニークで、思わぬ掘り出し物もみつけ
てしまった。ラッキー!

11時半にアデルフィへ。ちょうどファブリックの人たち(10人中7人)が着い
たところだった。やはりというか何というか、楽器を含む荷物は飛行機に乗って
いなかったそうだ。そりゃまあ無理もないか、遅れやら変更やらで、空港の人も
たいへんだろう……とは思うけれど、ファブリックのギグに間に合うのだろうか。
彼らの最初のギグは今晩10時。遅めの時間なのはラッキーかもしれない。間に
合えば。

ファブリック7人をマシュー・ストリートに案内。アデルフィからキャヴァーン
への道を覚えてもらう。

● ● ●

12時半、キャヴァーン前。
フクスケのメンバーと落ち合って、キャヴァーンのフロントステージへ。1時か
らフクスケのギグ。彼らにとってのビートルウィーク初ステージであり、今年の
日本代表バンドのオープニング・ステージとなる。

楽屋でドキュメンタリー・フィルムの取材などを受けて、ご機嫌のフクスケ。し
かしサウンドチェックのときにトラブル発生。2つあるうちの1つ、シンセの
キーボードの音が出ないのだ。
この時間のPA担当はリッキーだった。キャヴァーンで最も腕のいいサウンド・
エンジニアである。あれこれ試した末にやっと音が出て、さすがリッキーと思っ
たのだが、彼のほうはどうも釈然としない顔をしている。なぜ音が出なかったの
か原因がわからないのだ。

ともあれ、ギグをスタートしなければ。もう開始時刻を10分近く過ぎている。
1曲目は「マジカル・ミステリー・ツアー」。シンセの音色で景気よく始まった。
よっしゃだいじょうぶ、このままイケる…と安心したのもつかの間、この曲が
終わらないうちにシンセの音が消えてしまった。まさか1曲も持たないとは…。

ライヴはそのまま続行。リッキーがPA卓と格闘し、キーボードのサナエさんも
シンセと格闘。僕もPAとステージを行ったり来たり。
しかしどうやっても解決しない。ときどき復活したかと思えば、すぐに消えてし
まう。敏腕リッキーもついにさじを投げてしまった。

しかしステージは続いている。サナエさんはさじを投げるわけには行かない。彼
女の姿は素晴らしかった。音が出ないという最悪の状態なのに笑顔を絶やさず、
その場その場でベストを尽くしていた。バンドもセットリストを変更してサウン
ドの不具合をできるだけ感じさせないようなステージを演出。横で観ていてヒヤ
ヒヤではあったけれど、会場はしっかり盛り上がった。上出来である。

終了後の楽屋。
「いや~、いきなりの洗礼だったね。『キャヴァーンには魔物がいる』っていろ
んな人が言ってたけど、ほんとうだった」
とバンマスのヨシタケさんが笑う。サバサバした表情だ。ほかのメンバーも、サ
ナエさんを含めて誰も落ち込んでいる様子はない。トラブルはあったけれどベス
トを尽くした、という充実感がそこにはあった。

フクスケ、なかなかやるじゃん。見事なデビュー戦だった。魔物も逃げてったん
じゃないかな。

(つづく)

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***  Beatleweek 2017 スカウスハウス・ツアー:参加者募集中! ******

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 http://scousehouse.net/beatles/beatlestour_liverpool01.html
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NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。
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▼今週のフォト
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「今週のフォト・アルバム」では、連載「おぼえがき:ビートルウィーク2016」
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□■ 第663号 ■□

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