August 07 2018, No.697
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
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     *** http://scousehouse.net/ ***


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼寄稿:「SHODOでリヴァプール」(15)
 ▽「ビリ講」アーカイブ
 ▼スカウスハウス・ニュース
 ▽今週のフォト


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▽フロム・エディター
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早いですね、もう8月です。しかも1週間経ってしまった。
あと1週間で第2回の「KEIBOKU書道展ツアー」です。ついこのあいだ第1回の
ツアーから戻って来たばかりみたいな気がするのに、もう?
地球の自転、ちょっと早送りになってませんかね、公転も。

書道展の会場は昨年と同じジャカランダです。
向うのスタッフとは先週から(…って、遅い!)宣伝についてメールでやりとり
をしているんだけど、今年はもっともっとたくさんの人に来てもらえるといいな
あ。

やんごとなき事情により歌姫グレースはリヴァプールに来られなくなってしまい
ましたが、その代わりに、ジャカランダのステージで「書道ライヴ」をやること
になりました。
僕にもまだよくわかってないのですが、でっかい筆でバッサバッサと書いたりす
る…のかな? 墨汁をビシャっと飛ばしたり…??
…かどうかはわかりませんが、3人の書家(ひとりは子ども)が、三人三様のパ
フォーマンスを見せて、いや、魅せて、かな、くれることになっています。楽し
みだ!

さらに今年は、英国で日本文化の普及活動をしている公的機関JETAAにも参加し
てもらえることになりました。
書道展会場で日本のものを展示したり、お酒やおつまみの試飲試食もやります
(僕は明石のお酒を持って行きます…自分で飲んじゃわないよう気をつけない
と)。

書道展は8月18日。リヴァプールのSlater StreetにあるThe Jacarandaで、
昼12時から午後6時まで。入場無料。

● ● ●

ちょうどいいタイミングで、今週の「SHODOでリヴァプール」には、昨年の書道
展のことが書かれています。
編集しながら1年前のことを楽しく思い出したのですが、けい子先生がこんなに
テンパっていたなんて、この原稿を読むまで知らなかったです。ほんとかなあ。
前例もマニュアルも何もないところからの作業だったので、ある程度ドタバタに
なるのはそりゃ仕方ないですよね。うまく行ってよかったよかった。
てことは今年は去年よりはスムーズに準備できる…はず!

● ● ●

KEIBOKUツアーまであと1週間ということは、ビートルウィークまであと2週間。
これからバタバタといろんな仕上げをしなくちゃです。

● ● ●

書道展ツアーとビートルウィークのスカウスハウス・ツアーため、次号・NLW
No.698は、9月4日の発行・配信となります。4週間後ですね。
みなさん、どうぞお元気で!

                         ― Kaz(07/08/2018)


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▼寄稿:「SHODOでリヴァプール」(15)
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「SHODOでリヴァプール」 / 平賀敬子

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo697.html ≫

<< episode 39: exhibition construction >>

2017年7月29日。
いよいよ作品展の日がやってきました!
リヴァプールに到着してから毎日色んなことが次から次へと起こるので、緊張す
るヒマもありませんでしたが、今日はやっぱり何だか早く目が覚めてしまいまし
た‥

朝食後ロビーに集合して、作品やら道具やらの大荷物を抱えて、徒歩で会場の
ジャカランダに向かいます。
歩きながらも何だかドキドキして落ち着かない私。

10分程の道のりですが、やっと到着したと思ったらジャカランダは清掃中‥
え~、すぐ準備できない~~??
‥って焦ってもしょうがない。
近くのお店で買い物をしたりして時間をつぶしてから戻り、さあいよいよ準備開
始です!

今日来てくださるリヴァプールの方々に、書道を見て、体験して、その楽しさを
感じてほしい。
そのためには、やっぱり準備が一番大切!
それぞれの作品を配置に気をつけて適切な場所にバランス良く展示したいのです
が‥

実際はそんなどころじゃなーーい!
日本で買って持ってきた強力フックはジャカランダの壁には通用しないのか、
貼っても貼っても落ちてくるーーー
せっかく表具して持ってきた作品が、掛けても掛けてもあっちこっちでバタバタ
と落ちてきて‥
もう貼る場所を選んでいる場合じゃない‥

とにかくちゃんと準備しなくちゃと焦っている私はもう完全に余裕をなくし、か
なり恐い顔になっていたと思います‥
嫌ですね‥そんな時こそ、ゆったりと楽しく準備をすればいいものを‥と後で反
省しましたが、その時は、

(作品飾れるのかーー??)
(これほんとに展覧会になるのーー??)

と焦りまくり。
でもふと周りを見ると‥

小柄なあきこさんとひろえさんが椅子の上に登って高くて不安定な場所に紐で作
品を結びつけてくれている‥
なっちゃんも椅子の下で一生懸命手伝ってくれてる。
はるかちゃんも貼っても貼っても落ちてくるフックにはもう頼らず何とか壁に作
品を展示出来ないか高いところに登ってワイヤーを張ったりしてがんばってくれ
ていて、ビートルズファンチームの方々もこの後の予定があって時間がないのに、
皆さん冷静に自分の作品をしっかり展示してくださっている。
Kazさんはジャカランダのマネージャー、ジョーを呼んできてくれて一緒に壁に
取り付けられるようにあの手この手で工夫してくれている。

あー、みんなこの作品展が開催できることを信じてくれてるんだなあ‥
ここまで一緒にきてくれてありがとう。

‥なんて感傷に浸ってる場合ではなくて‥
ここまでやってきて、出来なかった‥なんてありえないよー!
何とか壁に取り付けるぞーーー!

とうとうジョーがカナヅチを持ってくぎを壁に打ち付け始めました。
壁からすごい音が‥
え‥‥
ここはジャカランダ‥
わざわざ世界中からこの壁を観るために観光客が訪れる場所‥
い、い、いいのーー???
私、責任取れないよーー!

小心者の私はドキドキしながらその様子を見ていて、でもそこまでやってくれる
ジョーに心から感激していました。
そんなみんなの大協力のおかげで何とかかんとか準備が整い、さあやっと作品展
開催~!!!
ほんとのほんとにいよいよ始まるぞー!


<< episode 40: who comes? >>

が、しかし‥
準備はオッケーなのに今度はお客さん来ない~。
なっちゃんと折り紙講座の練習を手伝ってくださっていたスカウス・ハウス現地
スタッフのしのぶさんもちょっと心配顔‥

きっとみんなランチしてから来るのかな?
土曜日だから出足遅いんだよ~
なんて話しながら‥

「作品展示できただけで満足です。もうこれで帰ってもいいです」
とか言ってKazさんから叱られる私‥

イギリスで初作品展開催、それも会場がジャカランダという‥
先が全く見えない状況の中に突入してるんだから当然といえば当然ですが、短い
時間にこんなに気持ちが上へ下へとブンブン振り回されるのはいくら私でも初め
ての経験です。

今回会場には作品の展示だけでなく、書道を体験してもらえるようなコーナーを
設置しました。
大きな水書き用の書道シートを用意したので、好きな言葉や文字を選んで、まず
は筆で書く練習をしてもらい、そして書けるようになったら今度は本番。
すった墨で和紙のうちわに自分で書いて出来上がり! というワークショップで
す。
それになっちゃんの折り紙コーナーもあります!
楽しんでもらえるかな~??


<< episode 41: stop the world! >>

そうこうするうちに‥一人、二人とお客様が来場。子供連れのご家族も~!
ジャカランダがフェイスブックやツイッターで宣伝してくれていたのを見て楽し
みにしてたらしい~!

実は私たちが知らないところで、ジョーはこの書道展の宣伝をしてくれていて、
到着して初めてここに来た時にも驚いたのですが、オリジナルのチラシを作って
お店のあちこちに貼ってくれていました。
そのチラシには「SHODO」と大きくプリントされていてもっとびっくり。
曲がりなりにも書道を広めたいと思っている私が「Japanese Calligraphy」と遠
慮気味(?)に書いているのに、なあんだ初めから「SHODO」でよかったんだぁ~!

すごいぞ書道!
いけるぞ、きっと。

会場に入って来られた皆さんはワイワイガヤガヤ、みんな楽しそうに水書き書道
に挑戦中。
筆の感触を味わいながら水で書いた文字がだんだん消えて、そしてまた書いて‥
考えていたよりもそれはイギリスの人たちにとって不思議で楽しいことだったみ
たい!
つたない英語で一生懸命その漢字の意味や書き順などを伝えると一生懸命耳を傾
けてくれる皆さん。

まわりを見ると、みんな身振り手振り交えながらリヴァプールの地元の人たちと
のコミュニケーションを楽しんでるみたい!
夢にまでみた光景が目の前に‥
一瞬一瞬がただもったいないほど早く過ぎていく。
永ちゃんの歌じゃないけど、時間よ止まれ~って叫びたいよ~~~!
(‥そういえば‥このとき書道展会場では、KazさんのiPhoneがスピーカーにつ
ながれて、永ちゃんの曲ががんがん流れていたんですよね‥)

(つづく)

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo697.html ≫


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▽「ビリ講」アーカイブ
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『ビートルズを愉しむ』講座・アーカイブ ------------

【第44回(2018.08.01)】
テーマ:アップル時代のメアリー・ホプキン

ビートルズが設立したレコード会社「アップル・レコーズ」は、1968年8月30
日に第1弾となるシングル盤4タイトルをリリースしました。その4枚のうち、
1枚はもちろんビートルズ自身の「ヘイ・ジュード/レヴォリューション」、続
いてレコード番号順に、メアリー・ホプキンの「悲しき天使/ターン・ターン・
ターン」、ジャッキー・ロマックス「サワー・ミルク・シー/イーグル・ラーフ・
アット・ユー」、ザ・ブラック・ダイク・ミルズ・バンド「シンガミーボブ/イ
エロー・サブマリン」だったわけですが、ヒットしたのはビートルズとメアリー
ちゃんだけ。「悲しき天使」は「ヘイ・ジュード」を蹴落として…というのは表
現が下品だな、引導を渡して…はもっと悪いか、とにかく世紀の名曲「ヘイ・
ジュード」の王座はわずか3週間と短命に終わり、「悲しき天使」がその倍、6
週間もトップをキープしてしまうのである。もちろん英国だけでなく世界中で大
ヒット。メアリーちゃんはたった1曲でトップスターになってしまった。このと
き、18歳と5ヶ月。

「悲しき天使」のリリースから今月でちょうど50年。哀愁度(?)高すぎで個
人的にはそんなに好きなナンバーではないけれど、「この声にはこのメロディー
とこのアレンジだ」と見抜いたプロデューサー・ポールの慧眼はつくづくすごい
と思う。ビリ講ではオリジナル・シングルのAB面のあと、「悲しき天使」イタリ
ア語、スペイン語、ドイツ語、フランス語ヴァージョンをメドレーで試聴。同じ
く大ヒットを記録したセカンド・シングル「グッドバイ」(ポールが作曲/アレ
ンジ/演奏/プロデュースとフルサポート)もAB面を。

その後ミッキー・モストのプロデュースで正統ポップ路線に進むも、メアリー
ちゃんは「あたしが進みたいのはそっちじゃない」と抵抗、公私にわたってト
ニー・ヴィスコンティに支えられて、デビュー以前のスタイルでもあるナチュラ
ル・フォーク路線に戻って行くのであるが、ビリ講ではアップル時代のすべての
シングルを順番に聴いて行きました。最後の「水と紙と粘土」は、時間の都合で
B面の「ジェファーソン」のみ。あ、ひとつ前の「私を哀しみと呼んで」は英語
版ではなくフランス語版と日本語版を。メアリーちゃん、日本語とってもお上手。

レコードリスニング:「Those Were The Days」「Turn Turn Turn」「Goodbye」
 「Sparrow」「Temma Harbour」「Knock, Knock Who's There」「Que Sera, Sera
 (Whatever Will Be, Will Be)」「Think About Your Children」「Heritage」
 Mary Hopkin.
CDリスニング:「Those Were The Days」(Italian, Spanish, German and
 French),「Let My Name Be Sorrow」(French and Japanese),「Jefferson」
 Mary Hopkin.
2次会:なし

<次回予告>
次回・第46回講座は、都合により第2火曜日の8月8日(明日だ!)に。テー
マはまだ決めてません(明日なのに!)。

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神戸元町・南京町の「よみうり文化センター」で、スカウスハウス代表・山本和
雄が講師を務める『ビートルズを愉しむ』講座(『THE BEATLESと英国リヴァプー
ルを愉しむ』から講座名を変更)が開講中です。
毎月第1・第3水曜日の午後7時からの90分。毎回テーマを決めて、ビリ講な
らではのユニークな視点で掘り下げます。蔵出し映像や貴重なレコード音源を楽
しんだり、本やインターネットでは知ることのできないディープな情報も。講座
のあとには二次会あり(ないこともあり)。

入会は随時受付中ですので、ご興味のあるかたはぜひお気軽にご参加ください。
お近くのかたも、お近くでないかたも、ぜひ!
 http://www.oybc.co.jp/event_kobe/detail_11519 


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▼スカウスハウス・ニュース
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*** 大好評! 現地ビートルズ・ツアー ******

スカウス・ハウスでは、ビートルズ・ファンの「聖地巡礼」の旅をサポートして
います。リヴァプールでは、17年目となった「リヴァプール・ビートルズ・ツ
アー」、名所観光とランチがプラスされたお得な「ビートルズツアー+ランチ&
名所観光」、「伝説のカスバクラブ・ツアー」をご用意。「現地英語ツアー
(Magical Mystery Tour, Mendips & 20 Forthlin Road Tour)」の代行予約も承
ります。
ロンドンのビートルズ名所を訪ねる「ロンドン・ビートルズ・ツアー」も大好評。
イギリス旅行の際にはぜひご利用ください。
 http://scousehouse.net/beatles/beatlestour_liverpool01.html
 http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm 


***  PLAY AT THE CAVERN! ******

スカウス・ハウスでは、リヴァプールのキャヴァーン・クラブでのライヴをアレ
ンジしています。もちろん現地コーディネートつきです。
ウェブサイトの「for ビートルズ・バンド - PLAY AT THE CAVERN!」ページをご
覧ください。
ビートルズ・バンドのみなさん、「リヴァプールのキャヴァーン・クラブで演奏
する」という夢をぜひかなえてください!
 http://scousehouse.net/beatles/playatthecavern.html


*** 原稿募集中 ******

NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは英
国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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▽今週のフォト
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*** 今週のフォト・アルバム ******

「今週のフォト・アルバム」では、連載「SHODOでリヴァプール」にちなんだ写
真を紹介します。ぜひご覧ください。
 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo697.html 


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       *** 隔週火曜日発行 ***


□■ 第697号 ■□

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