March 03 2020, No.736
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
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□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼連載:「おぼえがき:ビートルウィーク2019」(2)
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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姫路城マラソンが中止になってしまいました。
昨年11月の神戸マラソンが終わってから3ヶ月、神戸マラソンの準備を入れると
合計5ヶ月もの日々をランニング中心に過ごしてきたので、さすがに脱力。数日
ほど抜け殻のような状態になってしまいました。でも、今はまた走っています。
秋のマラソンに向けて…というよりは、なんというか、走りたいから走る、走ら
ないと落ち着かない、といった感じでしょうか。すっかり習慣になっちゃってま
す。あと、走ることくらいしかやることがない、というのもあるかも……ヒマな
んかい!

新型コロナとかでなんだか異様な騒ぎになっておりますが(ほとんど集団ヒステ
リーのような…)、個人的にはいつも通り、ランニンングに加えてグッド・ミュー
ジックと美味しいお酒&ごはん、家族との時間を大事にして生活しています。ラ
イフ・ゴーズ・オン・ノーマリー、でござる。
騒ぎを拡散させるだけの(ように思える)ワイドショーの類は見ないようにして
いるものの、NHKのニュースは少しは見るし、新聞はひと通り目を通します。情
報としてはそれだけでじゅうぶんだと思っているのですが、問題はFacebook。
Facebookを開ければ、関連ニュースを片っ端からシェアする人や、政府をはじめ
行政や関連機関への批判をがんがん書き込んでいる人の記事が次々に表示されて、
いささかうんざりしてしまうのです。少なくとも僕にとってはノイズでしかない
し、こういうのって逆に不安や恐怖を煽っているのでは……なんだかウイルスよ
りも人間のほうが怖い。Facebook、しばらく見るのやめようかな。

ウイルスがどういうものかについて、現在発売中の週刊文春(3月5日号)の阿
川佐和子さんの対談コーナーで、生物学者の福岡ハカセ(NLWに2週連続で登場
ですね)が、わかりやすく教えてくれています。流行の終息とは病気の日常化で
あり、数年後にはインフルエンザのような日常的な病気になっているでしょう、
とのこと。できるだけ自分の免疫システムを信じるのがいい、大敵はストレスな
ので、苦にするな&よく寝なさい、とも。なるほど。ほかにも面白い話がたくさ
ん。興味のある方はぜひ読んでみてください。

● ● ●

「おぼえがき:ビートルウィーク2019」の第2回を書きました。
今回は木曜日の出来事を。毎年のことですが、木曜日は昼間はマンチェスター空
港にバンドのお迎えに行って、夜はカスバクラブ・ツアーです。すっかりルー
ティン。木曜日のカスバクラブ、もう何年になるだろう?
ここ数年、スカウスハウス・ツアーでは毎年何らかのトラブルあるいはアクシデ
ントはあるのですが、昨年はこの日から目白押し。次から次に、これでもかとい
うくらいの集中ノック状態になってしまいました。詳しくは本編をご覧ください。

                         ― Kaz(03/03/2020)


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▼連載:「おぼえがき:ビートルウィーク2019」(2)
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「おぼえがき:ビートルウィーク2019」 / Kaz

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo736.html ≫

<8月22日(木)>

2019年のインターナショナル・ビートルウィーク鑑賞パッケージ「スカウスハウ
ス・ツアー」は、今日からスタート。バンドや参加者のみなさんが続々とリヴァ
プールにやって来る日である。

朝5時半になんとなく目が覚める。ぐっすり寝たような、でももうちょっと寝た
いような…。iPhoneをみると、メッセージが届いていた。出場バンドB.B.Cats
からだ。これはきっと、「今から飛行機乗りまーす!」みたいなことが書いてある
んだろうなと思いながらよくよく見てみると、にゃんと反対のことが書いてあっ
た。

「すみません、全員飛行機に乗れませんでした」

あれま……。さすがに目が覚めた。
成田空港で代わりのフライトを手配してもらっているところで、早くても明日夕
方の到着になりそう、ということだったので、とりあえず「決まり次第知らせる
ように」と返信。そしてフェスティヴァルの担当者クラークにメッセージ。
「早朝にごめん、BBキャッツが今日到着しない。明日14時のギグは完全にアウ
ト。悪いけど、なんとかなる?」

驚いたことに、10分もしないうちにクラークから返事があった。
「OK、カズ。連絡ありがとう。誰か代わりを見つけるよ!」

これでよし。クラークのことだから何とかしてくれるだろう。
しかし長いことやっているけど、出発便に乗り遅れたバンドはこれまでなかった
なあ。ギグのキャンセルも初めてだ。前代未聞。BBキャッツの4人のうち2人は
何度もビートルウィークに出場しているのに…。さすがだ。

そうこうするうちにBBキャッツから新しいメッセージが。結局、フライトは当
初の1日遅れの便で、明日の17時にマンチェスターに着くとのこと。「ギグに穴
を空けてしまい申し訳ありません」とも書いてある。お、ちゃんとわかってるん
だにゃ。「そのぶんほかのギグでがんばろう!」と返信。

● ● ●

11時20分にDown Beat一行がマンチェスター空港に到着予定なので(こちらは
無事に羽田で搭乗、ロンドンで乗り換えの際にも連絡があった)、10時にライム・
ストリート駅へ。10:16発マンチェスターエアポート行きの列車を予約していた
のだが、にゃんと「Cancelled」の表示。あれま。仕方がないので10:25発ニュー
カッスル行きに乗って、マンチェスター・ヴィクトリアで乗り換えて空港へ。到
着は11:35で、そこから走ってターミナル3へ。どうにか間に合った…のだが、
ダウン・ビート一行は一向に出てこない。お迎えバスのドライヴァー、ジェイム
ズとしばらく待ちぼうけ状態。フライトはとっくに到着しているのに……。12時
を回ったころ、ダウン・ビートのジョニー黒田さんから電話。グループのひとり
がロスト・バゲージに遭って、その手続き中とのことだった。あらー。

12時20分。ようやく全員バスに乗り込んで、リヴァプールに出発。届かなかっ
た荷物はひとつだけ。バンドメンバーではなく、同行者の荷物だった。「楽器じゃ
なかったのが不幸中の幸いですね」と僕が言うと、「いや、俺たちは全員楽器は手
荷物にして持ち込んでるから。事前にJALに交渉した。楽器が来なかったり壊れ
たりしたらギグにならない」とジョニーさん。さすがである。

13時リヴァプール着。
ダウン・ビート一行は総勢14名。学生寮組9人とハード・デイズ・ナイト・ホテ
ル組5人のチェックインを済ませて、みんなでキャヴァーン近くのPiccolinoでラ
ンチ。僕の大好きなイタリアン・レストランだ。
全員2コースのランチにしたのだが、全員のメニューを決めるのに時間がかかっ
てしまい(なにしろ15人だ)、結局、スターターの途中で僕は時間切れになって
しまった。もうひとつのバンド、Strawberry Twins & Friendsを迎えに行かなく
てはならない。メインはあきらめて、ライム・ストリート駅へ走った。

● ● ●

15:56発の列車に乗って、マンチェスター・ヴィクトリアで乗り換えてマンチェ
スター空港へ。
ターミナル1の到着ゲートで待つが、またしてもメンバーたちが出てこない。フ
ライトが15分遅れたこともあるが、それにしても遅い。えんえん待って、2時
間近く経った18時30分ごろに全員が揃った。連続担当のドライヴァー、ジェイ
ムズと、「またロストバゲージかな」と言い合っていたんだけど、やはりそのとお
りだったようで、被害に遭ったのはメンバーのユージさん。でも、ギターではな
くスーツケース。最悪の事態にはならなくてほっとする。しかし今日はトラブル
だらけだなあ。乱れ打ち状態。

19時15分に学生寮に到着。すぐさまチェックインを済ませて、そのままアデル
フィ・ホテルに集合。ここでスカウスハウスのカスバ担当・さおりちゃんと合流。
ダウン・ビート組もそろったので、ジェイムズのバス(朝からずっと同じ、巨大
なバスだ)に乗ってカスバ・コーヒー・クラブへ。

● ● ●

20時15分、カスバ着。あるじのローグがいつもの笑顔で迎えてくれた。
まずはカスバクラブ・ツアーなのだが、これまではローグが説明してさおりちゃ
んが通訳をする方式でやっていたものの、それだと1時間以上かかっちゃうし、
そのあとのバンドの演奏時間も押してしまうので、今年はやり方を変えることに
した。僭越ながら拙者がツアーガイドでござる。僕が超特急で伝説のカスバクラ
ブの歴史をばばーっとレクチャーして、そのあいだあっちでローグにステージの
セッティングをしておいてもらう。そういう段取りになっていたのだが……にゃ
んと、ローグも僕のガイドを聴いている! めちゃ嬉しそう! 日本語わかんな
いのに! 
言葉はわからなくても、ジェスチャーで僕が何を言っているのかが彼にはわかる
ようで、ひとつ大事なエピソードをうっかり説明し忘れたとき、「カズ、あれは? 
言ってないだろ?」とすかさずツッコミが。さすがローグ。

僕の超特急ガイドは30分ほどで終了。事前に予習してストーリーを組み立てて
はいたんだけど、本番では年代や順番を間違ったりのミスがちらほら。でもまあ、
頭と口をフル回転させてのガイドは、やっぱり面白かった! ローグからもあと
で激賞された…と書いておこう。

ツアーのあとはバンドの演奏。それぞれ15分を目安に演奏してもらった、もち
ろんステージはあの「スパイダー・ルーム」。ビートルズが実際にパフォームし
た伝説の場所である。
ダウン・ビートは、No Reply, How Do You Do It, Everybody’s Trying To Be My
Baby, World Without Loveの4曲。ストロベリー・ツインズ&フレンズは、The
Word, Do You Want To Know A Secret, One After 909の3曲(だったはず)。
バンドメンバーあわせて30近い人数でのライヴなので、かなり盛り上がった。

21時40分。カスバを後にして、迎えのバスに乗る。あの大きなバスで、ドライ
ヴァーはやはり大男のジェイムズ。今日は1日べったりスカウスハウスの専属で
ある。お互い長い1日だったね。どうもありがとう。

23時。みんなを見送って、ホテルの部屋に帰る。結局、朝ごはんのあとはまとも
な食事ができなかった…。
明日からいよいよビートルウィーク本番だ!

(つづく)

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▽スカウスハウス・ニュース
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*** 第3回KEIBOKU書道作品展inリヴァプール ******

今回のKEIBOKU書道作品展は、2020年3月28日(土)、ワールド・ミュージ
アム・リヴァプールでの開催です。
ご都合にあわせて現地集合・解散でもいいのですが、ツアー(の、ようなもの)
も用意します。出発は3月24日(火)成田から、帰国は3月31日(火)。ロン
ドン2泊、リヴァプール4泊の旅程となります。KEIBOKUのパフォーマンス・
ガールグループも一緒です(みんな美人です)!

ロンドンでは、ナショナル・ミュージアム、大英博物館、大英図書館を巡るアー
ト&カルチャー・ツアーを企画。リヴァプールでは、中世の面影が残る町チェス
ターへの日帰りツアーを催行します。

書道作品展では、作品を展示するだけではなく、シアタースペースでイヴェント
を開催。ライヴ・パフォーマンスやワークショップなどを通じて、現地の人々と
の交流を楽しんでいただけます。さらには、北海道の歌姫Graceちゃんのスペ
シャル・ライヴもあり。Graceは書道作品展だけじゃなくて、ビートルズ・ファ
ンの聖地「キャヴァーン・クラブ」でも演奏します。

KEIBOKU書道教室主催、協力スカウス・ハウス。このNLWでおなじみの平賀敬
子先生はもちろん、僕も一緒に行きます。

KEIBOKUウェブサイト(作品展ページ): http://r.goope.jp/keiboku/free/liverpool

現在参加者募集中。書道作品を出品せずにイヴェントだけの参加もOKです。
お問い合わせは、
keiko.hiraga130723@docomo.ne.jp
または
info@scousehouse.net
まで、お気軽にお寄せください(メール件名は「書道作品展ツアー」としてくだ
さい)。


***  Beatleweek 2020 スカウスハウス・ツアー:参加者募集中! ******

今年8月にリヴァプールで行われる「インターナショナル・ビートルウィーク」
観賞パッケージ『スカウスハウス・ツアー2020』の参加者募集をスタートしまし
た。
聖地リヴァプールで開催される世界最大のビートルズ・フェスティヴァル「イン
ターナショナル・ビートルウィーク」。今年も盛りだくさんのイヴェントが企画さ
れています。
2020年は、『LET IT BE』50周年と『DOUBLE FANTASY』40周年を記念したコ
ンサートや、昨年大好評だった「ルーフトップ・コンサート」も再登場。「カス
バクラブ・ツアー」や各種ビートルズ・ツアー、マージ―・フェリーやウェルカ
ムパーティーなど、スカウス・ハウスのオプショナル企画も充実!
そして日本代表として出場するバンドは、Hips、#4 Dream、The Reunions、
The Beaticks の4グループに決定!
初めてのかたもリピーターも大歓迎! この夏、ぜひリヴァプールでお会いしま
しょう!
 http://scousehouse.net/beatleweek/scousetour2020.html 


*** スカウスハウス通販 ******

英国盤レコードの通販です。「ビートルズ」「ビートルズ(ソロ)」「ビートルズ関
連」「ブリティッシュ・ロック」「シングル&EP」の5カテゴリー。リヴァプール
で仕入れたアイテムばかりです。オーダーいただけるとうれしいです!
 http://scousehouse.net/shop/records2019.html 


*** 大好評! 現地ビートルズ・ツアー ******

スカウス・ハウスでは、ビートルズ・ファンの「聖地巡礼」の旅をサポートして
います。リヴァプールでは、17年目となった「リヴァプール・ビートルズ・ツ
アー」、名所観光とランチがプラスされたお得な「ビートルズツアー+ランチ&
名所観光」、「伝説のカスバクラブ・ツアー」をご用意。「現地英語ツアー
(Magical Mystery Tour, Mendips & 20 Forthlin Road Tour)」の代行予約も
承ります。
ロンドンのビートルズ名所を訪ねる「ロンドン・ビートルズ・ツアー」も大好評
です。サイト掲載が間に合っていませんが、ロンドンでは、「ロンドン・ビート
ルズ・ツアー上級編」「UKロック・ツアー」「クイーン・ツアー」もできます
( info@scousehouse.net までお問い合わせを)。
 http://scousehouse.net/beatles/beatlestour_liverpool01.html
 http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm 


***  PLAY AT THE CAVERN! ******

スカウス・ハウスでは、リヴァプールのキャヴァーン・クラブでのライヴをアレ
ンジしています。もちろん現地コーディネートつきです。
ウェブサイトの「for ビートルズ・バンド - PLAY AT THE CAVERN!」ページを
ご覧ください。
ビートルズ・バンドのみなさん、「リヴァプールのキャヴァーン・クラブで演奏
する」という夢をぜひかなえてください!
 http://scousehouse.net/beatles/playatthecavern.html


*** 原稿募集中 ******

NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは英
国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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▼今週のフォト
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*** 今週のフォト・アルバム ******

「今週のフォト・アルバム」では、連載「おぼえがき:ビートルウィーク2019」
の写真を紹介しています。
 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo736.html 


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       *** 隔週火曜日発行 ***


□■ 第736号 ■□

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