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August 04 2020, No.754
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
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 ▽フロム・エディター
 ▼連載:「おぼえがき:ビートルウィーク2019」(14)
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▽フロム・エディター
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8月1日付の地元紙『リヴァプール・エコー』に、「リヴァプールのベスト・パ
ブ14選」という記事が掲載されました。

14 of the best pubs in Liverpool no matter what your taste
 https://www.liverpoolecho.co.uk/whats-on/food-drink-news/19-best-pubs-liverpool-no-16654625 

英国のパブは、ロックダウン以降3ヶ月以上の休業を余儀なくされて、ようやく
徐々にオープンしているところ。人との距離とか滞在時間とかまだまだいろんな
制約がついているとはいえ、英国の象徴ともいえるパブの復活は人々にとっては
大きな救いでしょうし、このタイミングであらためておすすめパブを紹介するの
は意義のあることだと思います。

それではその14軒を。番号はついていますが、順不同だそうです。

1. The Albert (Lark Lane)

2. Ye Cracke (Rice Street)

3. Baltic Fleet (Wapping)

4. The Globe (Cases Street)

5. The Philharmonic (Hope Street)

6. The Pilgrim (Pilgrim Street)

7. Ship and Mitre (Dale Street)

8. The Lodge (Lark Lane)

9. The Dovedale Towers (Penny Lane)

10. Cavern Pub (Mathew Street)

11. Thomas Rigby's (Dale Street)

12. Doctor Duncan's (St John's Lane)

13. Crown Hotel (Lime Street)

14. Lion Tavern (Moorfields)

いかがでしょう? リヴァプールには星の数ほどのパブが存在していて、個性的
なパブや歴史のあるパブもたくさんあるわけで、そのなかからベスト14を選ぶ
のはなかなか難しい(けど楽しい!)作業なんじゃないかなと思います。この
記事はジェスさんという女性記者のものですが、選ぶ人によってラインナップは
ガラリと違ったものになるはずです。

ジェスさんおすすめの14軒は、メジャーどころあり、通好みもありで、とても
面白いと思います。郊外のセフトン・パークの近くにあるラーク・レーンから2
軒リストアップされているのがユニーク。あの近くにお住まいなのかも…1番の
アルバートは僕も好きです(アンフィールドのアルバートもいいけど)。それと、
ビートルズ関連が4軒も入っているのもうれしいですね。ペニー・レーンにある
ダブデイル・タワーは、ジョン・レノンのバンド、クォリーメンが演奏したこと
のある場所ですが(当時はパブではなく、チャーチ・ホール)、にゃんと、あの
クイーンのフレディ・マーキュリーが一時期滞在していたことがあると言われて
います。地元のガイドによると、フレディの部屋は2階のいちばん端っこ、ペ
ニー・レーンに面した部屋だったそうですよ。さすがビートルズ・ファン!

せっかくなので(なにがせっかく?)、僕も選んでみましょう。リヴァプールの
パブを10軒。シティ・センター限定で。順不同。

1. The Philharmonic (Hope Street)

2. Ye Cracke (Rice Street)

3. White Star (Rainford Gardens)

4. The Globe (Cases Street)

5. Fly In The Loaf (Hardman Street)

6. Ma Egerton's (Pudsey Street)

7. The Slaughter House (Fenwick Street)

8. Central Hotel (Ranelagh Street)

9. Ma Boyle's (Tower Gardens)

10. The Liverpool Pub (James Street)

11. Thomas Rigby's (Dale Street)

12. Doctor Duncan's (St John's Lane)

13. The Beehive (Paradise Street)

14. Peter Kavanagh's (Egerton Street)

…ああ、10軒のつもりが、気がついたら14軒に。しかも、まだまだ続けられそ
う…。どのパブにも思い出があります。ジェスさんリストとの重複は5軒、かな。
今度リヴァプールに行ったら、この14軒はぜんぶ回ってみたいです。がんばれ
ば、いや、そんなにがんばらなくても、ランチやディナーも含めると1日で14
軒回ることだってじゅうぶんできそうです。

僕の好みのパブは、静かで落ち着いてビールが飲めるところ。BGMががんがん
かかっているパブはどうにも苦手で、「し~ん」とした音が聞こえるくらい静か
だと最高です。そういうところでボケっとしながらグラスをかたむけるのが好き
なんですよね。店構えは豪華である必要はないけれど、「地元っぽさ」はやっぱ
り大事なファクターです。大手チェーンが経営するお店は少なくありませんが、
わざわざそういうところで飲みたいとは思いません。上に選んだ14軒は、どれ
もかなり「リヴァプールな」パブだと思います。ほかにもたくさんあるけどね。

リヴァプールのお気に入りパブ、みなさんはいかがでしょう? 
もしよかったら、聞かせてくださいね。

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                         ― Kaz(04/08/2020)


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▼連載:「おぼえがき:ビートルウィーク2019」(14)
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「おぼえがき:ビートルウィーク2019」 / Kaz

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<8月25日(日)>

引き続きキャヴァーン・パブ。
ストロベリー・ツインズ&フレンズのあとはB.B.キャッツ。彼女たちにとって通
算6本目、今日2本目のギグなのだけど、ここキャヴァーン・パブは、2日前の
到着直後のステージ以来、2回目となる。あの最初のギグはロストバゲージのた
めに文字通りのドタバタで、ギター類がロストしなかったのは不幸中の幸いだっ
たけれど、「普段着&ほぼスッピン」という、B.B.キャッツのアイデンティティ
もポリシーも「ロスト」してのステージとなってしまい、本人たちにとっては屈
辱的なビートルウィーク・デビュー戦だったのである(僕はぜんぜんイイと思っ
たけど)。

というわけでつまり、今回はただのギグではなくて、B.B.キャッツとしての沽券
というか意地というかプライドを賭けての「リベンジ・マッチ」なのだ。荷物は
相変わらずロスト中なので革ジャンもなく、いつもの赤いビートルウィーク・オ
フィシャルTシャツだけど、メイクはバッチリ。もちろん気合いもバッチリ。

オーディエンスはストロベリー・ツインズ&フレンズのときと同じく満員状態。
というか、ほとんど入れ替わってないような…もしかしてみんなそのまま居残り
で観ている?

● ● ●

ギグは定刻・23時に「Some Other Guy」でスタート。2日前のキャヴァーン・
パブと同じオープニングだ。2曲目は「I'm Talking About You」。これも同じ。
次は「Red Sails In The Sunset」。これまた同じ。次。「I Wanna Be Your Man」。
当然同じ。そうだ、やはりこれはリベンジなのだ。B.B.キャッツは自分たちにオ
トシマエをつけようとしているのだ。いいぞいいぞ!

…と、じっくり感傷にひたりながら鑑賞している場合ではなく、このときちょっ
とした…いや、かなり深刻な問題が発生していた。
サウンドが、決まらないのだ。もちろん音は出ているんだけど、まとまりという
かバランスがどうにも悪いのだ。若いPAエンジニアが一所懸命PAミキサーと
格闘。僕も客席とPA卓とを何度も往復して調整を指示。「真ん中のギター、もう
ちょっと大きく」とか「左のヴォーカル、ちょっと下げようか」とか。ああだこ
うだやっているうちにステージはもう3曲め。最後に「ベースだ。ちょっと上げ
て」と言って上げてもらうと、バッチリのサウンドに。
「おお、グレイト! できたできた! やれやれこれでオッケーだね」と喜ぶ僕。
でもエンジニアは悲しそうな顔。
「どうした?」
「見てくれ、これ」と、スマートフォンの画面を差し出す。「118dB」の表示。
「なにこれ?」
「デシベルだよ。110超えちゃいけないんだ」
「音が大きすぎるってこと?」
「そう」
「てことは…またサウンドミックスのやり直し?」
「…そう」
「……」

4曲目の「I Wanna Be Your Man」の途中で、どうにかこうにかサウンドが完成。
やっとギグに集中できる。

● ● ●

リベンジは続く。悲壮感、とか決死の覚悟、みたいなモードではないけれど、い
つものB.B.キャッツ以上に、ひたむきな感じが出ているような印象。5曲目以降
はこんなセットだ。

Sheik Of Araby, Like Dreamers Do, Ain't She Sweet, A Shot Of Rhythm And
Blues, Three Cool Cats, Besame Mucho, My Bonnie, Too Much Monkey
Business, Twenty Flight Rock, Leave My Kitten Alone.

「ベサメ・ムーチョ」のときに外に出て、キャヴァーンの前でダウン・ビートと
合流してフロントの楽屋へエスコート。ステージではブラジルの2人組Sonido
Clubが演奏していた。エンジニアのトムにバンドの到着とバックライン(楽器
編成やマイク)を伝えて、急いでキャヴァーン・パブに戻る。

B.B.キャッツは「リーヴ・マイ・キトゥン・アローン」でステージ本編を終了。
アンコールは2曲。「Johnny B Goode」そして「Lucille」。

2日前との比較では、1曲だけ入れ替えがあって、「ライク・ドリーマーズ・
ドゥ」が「That's All Right (Mama)」の代わりに演奏された。あとは「トゥエン
ティ・フライト・ロック」と「ルシール」がポジション・チェンジ。それ以外は、
不本意だった彼女たちのファースト・ステージとまったく同じセットである。

リベンジは、オトシマエは、完成したのだろうか?
もちろん、きっちりと、倍返しどころではない、完膚なきまでに、ミッション・
コンプリートだった。超満員のオーディエンスの拍手と満足した顔が証明してい
る。B.B.キャッツも少し肩の荷を下ろしたような表情。

彼女たちにとって、残るステージは明日の2本。14時にキャヴァーン・フロント、
そして17時半からライヴ・ラウンジ。
ヴィジュアル的にもレパートリー的にもB.B.キャッツに最もお似合いのステージ
であるフロントは、実はこれが最初で最後になる。本当ならファースト・ステー
ジとして金曜日の14時に演奏していたはずなんだけど、彼女たちの到着が間に
合わず、まさかのドタキャンとなってしまったのだった。

…ん? ということは、ここにもリベンジが?
まだだ。B.B.キャッツのオトシマエはまだまだ終わっていない。

(つづく)

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