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October 06 2020, No.762
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
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     *** http://scousehouse.net/ ***


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼リヴァプール・ニュース <2020年10月6日>
 ▽NLWアーカイヴ:#06「ヨーコ・オノ インタヴュー」
 ▼スカウスハウス・ニュース
 ▽今週のフォト


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▽フロム・エディター
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たいへんなゲームを観てしまいました。
プレミアリーグ、アストン・ヴィラ対リヴァプールです。
月曜日の朝、がんばって3時すぎに起きてインターネットでライヴ観戦をしたの
ですが、開始早々から最後まで、目の前で起きていることが信じられないような、
何かの冗談のような、ありえない展開だったのです。
「なんだこれは? 夢を見てるのかな?」と、何度思ったことか。

ポゼッションは30%対70%。ほとんどの時間をリヴァプールがボールを支配し
て攻めるのですが、攻めているうちにいつの間にかヴィラにボールがわたって、
ポコン、とシュートを決められてしまうのです。あっけなく。
「あれ? おかしいな。でもま、そのうちひっくり返すよな」と思っているうち
に前半だけで早くも4失点。後半もさらに3点もとられてしまい、クロップ監督
もピッチサイドで思わず笑っておりました(目は笑ってなかったけど…おおこ
わ)。

というわけで、いくらなんでもの7失点。圧倒的な強さでプレミアリーグを制し
た王者が、ヨロヨロでリーグ残留を決めた相手に、7失点です。
リヴァプールのディフェンスに跳ね返ってゴールになってしまう不運もあったけ
れども、それが3回も起きてしまうと、これはもう運の問題ではなくて必然だっ
たと考えるべきでしょう。
ボールを支配していた(ように見えた)のはリヴァプールでも、ゲームを支配し
ていたのはヴィラでした。言い訳無用の完敗です。

しかしまあ、これだけコテンパンにやられてしまうというのも、いかにもレッズ
という気がしないでもありません。なにしろスティーヴン・ジェラードのラスト
マッチでも6-1と派手に負けてしまい、レジェンドの花道を台無しにしてし
まったくらいですから…(しかもレッズの1点はジェラード本人のゴール…おい
おい)。

リヴァプールの次節はにゃんと、永遠のライヴァル、エヴァトンとのアウェイ・
マッチ。インターナショナルマッチ・ブレイクを挟んで、リーグ再開となる来週
末に行われます。
エヴァトンは開幕4連勝と絶好調。ノリにノッています。もちろん首位。現時点
でプレミア最強といっていいでしょう。
もしかするとこの試合、リーグの優勝争いのキーとなる一戦になるかもしれませ
んね…って、ちょっと気が早い??

● ● ●

今週の金曜日は、ジョン・レノンの誕生日です。生誕80年!
「NLWアーカイヴ」第6弾として、15年前のNLW No.221(2005年10月18日
発行)から、「ヨーコ・オノ インタヴュー」をお届けします。地元紙『リヴァ
プール・エコー』によるインタヴューを抜粋・翻訳したものです。なんだか心が
ホンワリする、とってもいいインタヴューなので、ぜひ読んでみてください。日
本語訳もなかなかいいんじゃないかな…って、自画自賛。

● ● ●

「今週のフォト・アルバム」では、2018~2019年に「ミュージアム・オブ・リ
ヴァプール」で開催された『DOUBLE FANTASY - John & Yoko』展の写真をい
くつか紹介します。この金曜日から東京でも開催となりますね。ビートルズ・
ファン、ジョン&ヨーコ・ファンは必見! の、すばらしいエキシビションだと
思います( https://doublefantasy.co.jp/ )。僕も行きたいナ。
 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo762.html 

● ● ●

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                         ― Kaz(06/10/2020)


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▼リヴァプール・ニュース <2020年10月6日>
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*** 10月6日(火) *******************************

【イングランド・プレミアリーグ 2020/2021】

10月3日にブライトン&ホーヴ・アルビオンをホームに迎えたエヴァトンは、
4-2(前半:2-1)で勝利し、開幕4連勝としています。
エヴァトンのゴール・スコアラーは、ドミニク・カルバート=ルーイン(16分)、
ジェリー・ミナ(45+2分)、ハメス・ロドリゲス(52, 70分)でした。ブライト
ンのゴール・スコアラーは、ニール・モペイ(41分)、イヴ・ビスマ(90+2分)
でした。

試合終了後、エヴァトンのカルロ・アンチェロッティ監督はこう話しています。
「ブライトンは良かったが、我々も良かった。うまくゲームをマネージすること
ができたと思う。落ち着いて守り、カウンターアタックのチャンスを生かす。そ
のパフォーマンスをやり遂げることができた。それが勝利という結果につながっ
た」
「(ハメス・ロドリゲスについて)初日にも言ったが、彼ほどのクォリティなら
適応には何の問題もない。あれほどのクォリティがあれば、フットボールはそれ
ほど複雑なものではないさ。ピッチは常に同じだし、相手の数も11人と決まっ
ている。ボールも同じだし、ゴールが動くわけでもない。フットボールはシンプ
ルなものだ。決して難しいものではない」
「(素晴らしいスタートを切ったドミニク・カルバート=ルーインについて)理
由はひとつだけではない。まず彼は自信をつけた。彼はどんどんうまくなり、
ゴールも決まりだした。ストライカーにとってはそれがいちばんのモチヴェー
ションだ。まさに今、ドミニク・カルバート=ルーインが旬ってやつだね」

ブライトンのグラハム・ポッター監督のコメントです。
「エヴァトンがそれほどたくさんのチャンスを作ったとは思えない。ただ、我々
のほうで彼らを助けてしまった。セカンド・ハーフはまさにそうだった。ハーフ
タイム直前でリードを許してしまったのは大きかったね。そのせいでセカンド・
ハーフをうまくスタートさせることができなかった」
「これでまた順位を下げることになるだろうね。我々には改善の必要がある」
「チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、そしてエヴァトンに複数点を許
すことになってしまったわけだが、これらはみなトップ6に入りそうなチームだ」

エヴァトンがリーグ戦の開幕から4連勝したのは、51シーズンぶりのことだそう
です。前回の1969-70シーズンはエヴァトンはリーグ優勝を飾っています。

● ● ●

10月4日、アストン・ヴィラと敵地で対戦したリヴァプールは、7-2(前半:
4-1)と歴史的なスコアでの敗戦となりました。
リヴァプールのゴール・スコアラーは、モハメド・サラー(33, 60分)でした。
ヴィラのゴール・スコアラーは、オリー・ワトキンス(4, 22, 55分)、ジョン・
マッギン(35分)、ロス・バークリー(55分)、ジャック・グリーリッシュ(66,
75分)でした。

試合終了後、リヴァプールのユルゲン・クロップ監督はこう話しています。
「ヴィラが非常に良かったことは認めないとね。彼らは非常にフィジカルで、非
常にスマートで、非常にダイレクトだった。我々はそうではなかった」
「誰が7-2で負けたいなんて願うだろう? 何年か前に、我々は歴史を作りた
いと言ったことがあるけれど、これはまったく逆さまのタイプの歴史だ」
「うちのほうにもたくさんのチャンスがあった。うまく生かせなかったけどね。
ただ、7点も獲られてしまっては、7-7にできたかもなどと言えるわけがない」
「たくさんのミスがあったし、言い訳できないようなミスもいくつもあった。最
初のゴールに始まって、次々にミスで点を許してしまった」
「間違ったエリアでボールを失って、適切な対応ができなかった。1-0になっ
てからプロットが狂ってしまったように思う。言い訳にはならないけれども」
「いつもなら1-0でリードされても自分たちのプレイができる。チャンスは作
れていたんだが、守りが崩れていた。それで、ボールを失うたびに強烈なカウン
ターアタックを浴びることになった」

アストン・ヴィラのディーン・スミス監督のコメントです。
「こんな結果になろうとは夢にも思ってなかったよ」
「選手たちのパフォーマンスはアウトスタンディングだった。最初から最後まで
ね。私たちは、秀でたディフェンスを持つチームを相手に、とんでもなくたくさ
んのチャンスを作っていた。非常にハードに戦う必要があった」
「(最後の4試合でプレミアリーグ残留を決めた)前のシーズンの終わりの勢い
をそのまま維持できているね。もっとクォリティが上がっている。(今季クラブ
史上最高額の約46億円で獲得した)オリー・ワトキンスのプライスに疑問を呈
した人もいたが、どうだろう、彼の値段は今や3倍くらいになっているんじゃな
いかな」


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▽NLWアーカイヴ:#06「ヨーコ・オノ インタヴュー」
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過去のNLWからピックアップしてお届けするアーカイヴ・コーナーです。
第6回は、15年前の2005年10月に地元紙「リヴァプール・エコー」に掲載さ
れたヨーコさんのインタヴュー。2005年10月18日発行のNLW No.221に掲
載したものです。


「ヨーコ・オノ インタヴュー」(2005年)----------------

≪≪≪ NLW No.221 - October 18, 2005 ≫≫≫

10月9日、ジョン・レノンの65回目の誕生日に、オノ・ヨーコさんが、ロン
ドンで「リヴァプール・エコー」のインタヴューに答えました。
ヨーコさんは、10日に行われる「Qマガジン」誌の授賞式に出席するためにロ
ンドンを訪れました。
この日は一切取材を受けないつもりだったというヨーコさんですが、「『リヴァ
プール・エコー』ならどう?」とEMIの広報担当に訊かれて、すぐさまイエスの
返事をしたそうです。

10月10日の「リヴァプール・エコー」に掲載されたインタヴューを、以下に
抜粋して紹介します。
インタヴュアーは「エコー」紙のパディ・シェナン、インタヴューの場所は、ロ
ンドンの「マンダリン・オリエンタル・ハイド・パーク・ホテル」です。


― 65歳になったジョンを想像すると ―

「あのカッコよさはそのまんまのはずよ、きっとそうだわ」
「ああいう顔は崩れたりしないものなの。ますますいい味がでてるんじゃないか
しら」
「ものすごく憤りを感じてるかもね、ジョンは。まだ人間は、暴力で物事を解決
しようとしているって事実にね。それじゃなんにも解決しないっていうのに!」
「それはつまり、彼が言ってた『ギヴ・ピース・ア・チャンス』って言葉が、今
のこの世の中でも十二分に有効なんだって、そういうことなのよね」


― ジョンに故郷のウールトンを案内してもらったこと ―

「あたしたちが一緒になってすぐに、ジョンはあたしをリヴァプールに連れて
行ったのよね。その時まだあそこに住んでいたおばさんたち、メイター(エリザ
ベス)やナニー(アン・ジョルジーナ)、それからハリエットに会わせようって
いうことでね。彼女たちに会えてとっても嬉しかったわね。みんなストロングで
インテリジェントな女性だったの。フェミニズムが出る前のことでしょ。ああこ
ういうのがリヴァプール・スピリットなんだわって思ったのよね」
「それからもちろん、ジョンのミミおばさんもいらっしゃったわ。やっぱりスト
ロングでインテリジェントな女性だった。ジョンはヴァン・ゴッホとかオスカー・
ワイルドのことなんかはみんなミミに教えてもらってたのよ。とっても教養のあ
る女性だったわ」


― リヴァプールについて ―

「リヴァプールっていえば、2008年のキャピタル・オブ・カルチャーですも
のね。ジョンもきっとグレイトって言うでしょうね」
「ジョンはいつもリヴァプールのことを話してたわね。ニューヨークでの暮らし
はまるでリヴァプールで暮らしてるみたいだなんて言ってね。ニューヨークのタ
クシー・ドライヴァーはみんなリヴァプール出身なんじゃないかって言ったり。
とっても気さくだから」
「ジョンはリヴァプールっ子であることをとっても誇らしく思ってたのよ。ナン
バー1ヒットを出すまでは戻りたくないんだなんて言ってたけど。でもいずれ
帰ってたでしょうね。得意になってショーンちゃんを連れて街じゅうを見せてま
わるんじゃないかしら」


― ジョンが育った家「メンディップス」について ―

(1969年にジョンが案内してくれた時のこと)
「通りがかりに寄ったのよね。ジョンが、『ここがミミの家だったんだよ』って。
自分の家っていう言い方は一度もしなかったわね」
「今は違う人が住んでるんだってジョンが話してたら家の中から人が出て来て、
『お入り、お入り』って言ってくれて。それでジョンはあたしに家の中をぐるっ
と案内してくれたの。彼の瞳も仕草も、もう生き生きとしてたわ」

(ヨーコが購入後、「ナショナル・トラスト」に寄贈。2003年より内部の一
般公開が開始)
「関わってくれた人たちはほんとに素晴らしい仕事をしてくれたわね。ジョンの
ベッドルームを見たときはあたし、胸がいっぱいになって涙が出てきたんですも
の」


― ジョンについて ―

「ジョンはとても傷つきやすい人間だったのよ」
「そういう一面はたまに忘れられたりするけど。まあそれは、ジョン自身がタフ
なところを見せたいと思ってたせいもあるんでしょうね」
「今はほんとにたくさんのアーティストが社会的な問題について発言してますけ
どね、きっとジョンはそういうのを見て喜んでるんじゃないかしら。いちばん最
初にそういうことをしたのがジョンですものね」
「でもわりに内気なところもあってね、ポールの歌はいろんな人にカヴァーされ
てるのに、自分のはあんまりしてもらえないなんて気にしてたみたいなのよね。
別に怒ってるんじゃなくて」
「それであたしは、『あなたの歌は複雑なのよ。歌詞だって難しいし。だからみ
んな怖がってカヴァーできないのよ』なんて言ってたんだけど」
「でも今じゃどう? ジョンの歌はそこらじゅうどこでだって聴けるし、いろん
な人がカヴァーしてるでしょ。ジョンに見せてあげたいわね。きっとすごく感激
してくれると思うのよ」
「それだけじゃなくて、何か気の効いたジョークを言ってくれるでしょ。『俺の
歌をカヴァーするって? へえ、ずいぶん早かったね!』なんてね」

( "John would have been so proud to show Sean around Liverpool;
             Liverpool Echo, Oct 10 2005" by Paddy Shennan)


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▼スカウスハウス・ニュース
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お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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▽今週のフォト
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       *** 隔週火曜日発行 ***


□■ 第762号 ■□

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◇編集 山本 和雄
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