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November 17 2020, No.768
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
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 ▽フロム・エディター
 ▼連載:「おぼえがき:ビートルウィーク2019」(20)
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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NLW No.768です。
「おぼえがき:ビートルウィーク2019」の原稿を書きました。これで第20回。
このところ日本のバンド1ギグにつき連載原稿1回のペースなので、えーと、あ
と残っているのが3ギグか。ということは23回で終わるかな…と思ったら、
ビートルウィークのイヴェントでルーフトップ・コンサートがあったし、フィ
ナーレのライヴにも行ったし、ロンドンにも行ったので、もう数回は余分に書け
そうな感じです。あ、そういやそのあとでフィンランドにも行ったナ……どうし
よう。

この半年ちょっとくらいのあいだで、リヴァプールもロンドンもイギリスもフィ
ンランドも、すっかり遠い世界になってしまいました。
なんでこんなことになっているのか、僕は今でも理解ができません。
イングランドでは11月5日から2度目のロックダウンに突入したわけですが、
最初のロックダウンは効果があったということなのでしょうか。数字を見る限り
ではとてもそんなことは言えないと思うのですが…むしろ反対なのでは。
イングランドだけではなくて、イタリアやスペインやフランスも国民を隔離する
ことに熱心なようで、根っからのインディヴィデュアリストたちにとってはほん
とうに辛い日々なんじゃないかと、とっても心配です。

セカンド・ロックダウンが2週目に入った先週末、リヴァプールでは大規模な反
対集会が開かれました。シティ・センターに数百人もの群衆が集まったそうです
(ビデオを観ると数百人じゃなくて数千人、という感じですが)。
https://www.liverpoolecho.co.uk/news/liverpool-news/police-officer-assaulted-27-arrests-19282101 

ロックダウン反対派のデモ行進は、セント・ジョージズ・ホールやボムド・アウ
ト・チャーチ、ボールド・ストリートなどを通って、最後はメトロポリタン大聖
堂前に集結したそうです。
言うまでもないことですが、ロックダウン中なので、不要不急の外出はもちろん、
人が集まることもオフィシャルに禁止となっています。
警察からはもちろん事前に中止を要請されていたわけですが、ほんとうにたくさ
んの人が抗議行動に身を投じました。もし僕がリヴァプールに住んでいたら、
きっと参加したんじゃないかなと思います。ちなみにこの抗議運動で27名の逮
捕者が出たそうなので、もうひとり増えていた、かも??

このニュースを伝える写真には、プロテストのメッセージが書かれたボードが2
枚写っているのですが、その文句が秀逸です。ちょっと紹介しますね。

NO MASK
NO TEST
NO VACCINE
NO MICROCHIP
END THIS COVID SCAM NOW
訳:マスクも検査もワクチンもいらない。マイクロチップをつけられるのもごめ
んだ。このCOVID詐欺を今すぐ終わらせろ。

90% Effective
or
99% Survival
DON'T BE AN IDIOT
訳:90%の効果(開発中のワクチンの治験効果率のこと)と99%の生存率(新
型コロナ感染者の生存率のこと)、どっち? 莫迦でもわかるでしょ。

英国では死者が5万人を超え、日本よりもずっとたいへんな状況にあります。
もちろん、政府を信頼し…ているかどうかは別にして、ロックダウンの方針を支
持し…ているかどうかも別にして、辛抱してルールを守っている人が大多数です
し、それが間違っていると言うつもりはぜんぜんありません。
ただ、自分の頭で考えて、あるいは本能的な抵抗を覚えて、「これは間違っている」
と抗議する人がいるのは当然だと思うし、それは健全な社会だと思うのです。
同調圧力が強く、すぐに全体主義に染まってしまう日本においても、どうかそう
であってほしい…。

…なのでみなさん、もし僕がマスクしてなくてもあんまり怒らないでくださいね。

                         ― Kaz(17/11/2020)


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▼連載:「おぼえがき:ビートルウィーク2019」(20)
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「おぼえがき:ビートルウィーク2019」 / Kaz

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo768.html ≫

<8月26日(月)>

B.B.キャッツのビートルウィークでのラスト・ギグを見届けて、キャヴァーンの
ライヴ・ラウンジからフロント・ステージへ移動。時間は6時20分すぎ。ダウ
ン・ビートのギグはちょうど半分あたり。さおりちゃんにアテンドをお願いして
いたのだが、準備も含めて何も問題ないとのこと。まあ、そうだろうな。昨日の
晩にも演奏しているし、PA担当もトムで同じだし。客席はほぼ満員。さっきの
B.B.キャッツのギグで見た顔もたくさん。日本の2バンドをセットで楽しんでい
るのだ。

セット・リストの10曲目、「Boys」。フルノさんがこれ以上ないほどの幸せそう
な笑顔で歌い、叩く。ドラマーがこんなにハッピーなオーラ全開で演奏している
んだから、そりゃあ盛り上がらないわけがない。

「I Feel Fine」「Day Tripper」とクールなナンバーを続けて、来ました来ました、
ここからダウン・ビートおなじみ、エンディングの打ち上げ花火大会に突入。ま
ずはシノさん必殺の「I Saw Her Standing There」。この曲のキモは間奏のところ
だと僕は常々思っている。ひたすら前のめりに転がって行くドラム、地底のマグ
マのように湧き上がるベース、そしてちょいとばかしもったいつけながらハイに
ハイにのぼりつめるリード・ギター。トップギアからオーバートップへとシフト・
チェンジするあの数十秒のスリル、カタルシス、ドライヴ感はやみつきになる。
というか、やみつきになって数十年、か…。

で、今さらながらなんだけど、僕はこのときに気がついた。なんと、ダウン・
ビートの「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」の間奏は、リード・ギ
ターのフレーズが違うのである。イトウさんはオリジナルどおりには弾いていな
い。よりメロディックにアレンジしていて、バンドを、オーディエンスをノリノ
リにさせるサイコーのギター・ソロになっているのだ。それがあまりにもナチュ
ラルで、本人もフツーに弾いているので、違和感ゼロですんなりと耳に入ってく
るのだ。おそるべし、イトウさん…ていうか、これもしかしてアドリブ?? 間
奏、もう一回やってくれないかな。

そして14曲目は「She Loves You」、次に「I Want To Hold Your Hand」。熱気が
最高潮に達したところで本編終了。もちろんアンコールは用意しているので、ダ
ウン・ビートは「サンキュー、シーユー!」と言って楽器を片付ける……ふり。
オーディエンスからの拍手は鳴り止まない。しかしMCのチャーリーが来ない…
ので、仕方がなく僕がおずおずと前に出て行って、「ドゥユーウォンモー?」。

アンコールは「Hippy Hippy Shake」だ。リヴァプールでは初演奏かもしれない。
シノさんのシャウト炸裂。ダウン・ビートはこういう硬派なナンバーがよく似合
う。演奏の途中、ステージ横にチャーリーが姿を見せた。ステージの上でビデオ
を撮っている僕に向かって、「もう1曲か?」と指で合図。「いや、これで終わり」
とジェスチャーで返す。

大歓声のなかでアンコール終了。チャーリーがギグを締めてくれた。
これでダウン・ビートは6本のギグが終わって、残るはあとひとつ。2時間後の
21時。リカバリーの時間が少ないのは心配だけど、そのへんはジョニーさんたち
は織り込み済みのはず。次のステージはオーディエンスとの密着度・一体感にお
いてほかの追随を許さないキャヴァーン・パブだし、きっとこれまでどおり、い
や、これまで以上の最高のパフォーマンスを披露してくれるはずだ。

(つづく)

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo768.html ≫


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