メルマガ購読・解除
 
December 08 2020, No.770
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■
     *** http://scousehouse.net/ ***


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼リヴァプール・ニュース <2020年12月8日>
 ▽連載:「おぼえがき:ビートルウィーク2019」(21)
 ▼スカウスハウス・ニュース
 ▽今週のフォト


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
▽フロム・エディター
――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □

NLW No.770です。
「おぼえがき:ビートルウィーク2019」第21回を書きました。昨日ざざっと書
いて、今日ちょこちょこと手を入れて完成させました。去年のビートルウィーク
での、ルーフトップ・コンサートのお話です。

2019年の8月末だから、ええと1年3ヶ月、つまり15ヶ月も前のことなので、
どのくらい憶えているものかと半信半疑、10行くらいで終わっちゃうんじゃない
かとビクビクしながら書き始めたのですが、意外にもいろんなことがよみがえっ
てきて、それにプラス、ディテールというか説明的な文も加えると、あああら不
思議、連載1本ぶんにするにはじゅうぶんな量の原稿ができあがりました。
このイヴェントは昨年のビートルウィークでも目玉的なプログラムだったので、
「少しでも魅力を伝えなきゃあ」という気持ちがあって、それがよかったのかも
しれません。ほんとうに魅力が伝わる文章になっているといいんだケド…。

原稿の中でも書いてますが、ルーフトップで僕が観たのは、ローリング・ストー
ンズのトリビュート・バンド「ロックス・オフ」のステージです。そのときに
撮った写真を見たりして思い出しながら書いていると、当然ながらストーンズの
曲が、特にこのときに演奏した『レット・イット・ブリード』が聴きたくなって、
結局、昨日・今日とこのアルバムをずっとかけています。いやもうこれ、あらた
めて、すんばらしいアルバムですね。ラフでルーズでワイルドで、いろんなとこ
ろがはみ出して、間があってタメがあって、どの曲もブルーで不穏で予定非調和
で、重心が低いひくい。美は乱調にあり。ストーンズおそるべし。

というわけで、個人的にはこれからしばらく「ストーンズ聴きなおし大会」が続
きそうです…って、ええと、今日はジョン・レノン40回目(!?)の命日だっ
たのでした。う~ん、どうしよう。

● ● ●

先週にちょろっと書いた「ビートルウィーク2021」のプログラムですが、少し
遅れて今月21日にリリースになるそうです。担当者から連絡がありました。
これに連動した「スカウスハウス・ツアー2021」の企画は、来年1月にリリース
の予定です。
日本代表バンドのことについても、できるだけ早くお知らせできるようにがんば
りますね。しばしお待ちを。

                         ― Kaz(08/12/2020)


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
▼リヴァプール・ニュース <2020年12月8日>
――――――――――――――――――――――――――――――――― NLW □

*** 12月8日(火) *******************************

【イングランド・プレミアリーグ 2020/2021】

12月5日・土曜日ランチタイムのキックオフとなったバーンリー&エヴァトンは、
1-1(前半:1-1)の引き分けに終わりました。
開始早々の3分にバーンリーがロビー・ブレイディのゴールで先制して幕を開け
たゲームは、エヴァトンは前半終了間際の45+3分にドミニク・カルヴァート=
ルーインのゴールで振り出しに。その後は両チームのゴールキーパー(バーン
リー:ニック・ポープ、エヴァトン:ジョーダン・ピックフォード)がビッグ
セーヴを連発して、勝ち点1を分け合う結果となりました。
この試合はイングランド代表監督のガレスサウスゲートがスタンドで観戦してい
ます。

エヴァトンのカルロ・アンチェロッティ監督は試合後、両チームのゴールキー
パーを称賛しました。
「ガレス・サウスゲートはきっとうれしいだろうね。ナショナルチームにこの2
人のゴールキーパーがいるんだから」
「ジョーダンは非常に良かった。2つ3つ、素晴らしいセーヴがあったね。最近
とみに調子が上がっているし、堂々とプレイしている。ほんとうに。実力を証明
してみせてくれている」
「ポープがギルフィ(・シグルドソン)を止めたのはグレイト・セーヴだった。
あれでほとんど勝ったと思ったんだがね。ギルフィはアンラッキーだった。ポー
プがうますぎた」

エヴァトンは現在17ポイントで9位、次節は13日土曜日にチェルシーをホーム
に迎えます。

● ● ●

リヴァプールは、6日・日曜日にウォルバーハンプトン・ワンダラーズをホーム
に迎え、4-0(前半:1-0)で勝ちました。ゴール・スコアラーは、モハメ
ド・サラー(24分)、ジョルジニオ・ワイナルドゥム(58分)、ジョエル・マ
ティプ(67分)、ネウソン・セメド(78分・オウンゴール)でした。
この試合のアンフィールドのスタンドには、2,000人の制限付きではあったもの
の、9ヶ月ぶりにサポーターが戻ってきました。

リヴァプールのユルゲン・クロップ監督は試合後、こうコメントしました。
「試合も、アトモスフィアも、素晴らしかった。鳥肌が立ったよ。ファンたちの
『ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン』はほんとうにナイスだ。こんなにい
いものだったなんてね」
「2月からこんなことになって、ノーマルな状態が戻るのをがずっと待ち遠し
かった。ノーマルってのはいいね。こんなにありがたいものだとは。ほんとうに、
ほんとうに感動した」
「今夜のウルヴズはうまくゲームに入ることができていなかった。それはうちの
ボーイズたちのプレイがそうさせたんだと思う。素晴らしくハイレヴェルなパ
フォーマンスを見せてくれた」

リヴァプールはこれで24ポイントとし、リーグ首位のトテナムとの並走を継続
しています(順位は得失点差で2位)。次節は13日・日曜日にフルアムとのア
ウェイ・マッチです。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
▽連載:「おぼえがき:ビートルウィーク2019」(21)
――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □

「おぼえがき:ビートルウィーク2019」 / Kaz

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo770.html ≫
≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo731.html ≫ (more photos)

<8月26日(月)>

ダウン・ビートのギグが終わって、キャヴァーンを出たのは午後7時前。えりさ
ん&さおりちゃんと一緒に、マシュー・ストリートを抜けてスタンレー・スト
リートからヴィクトリア・ストリートへ出て、右折。目指すはシャンクリー・ホ
テルである。今年のビートルウィークのスペシャル・イヴェント「ルーフトッ
プ・コンサート」が6時半から始まっているはず。

このイヴェントはもちろん、ビートルズの「最後のライヴ」として知られる1969
年のアップル・ビルでのルーフトップ・コンサートから50周年ということで企
画されたわけではあるが、場所がシャンクリー・ホテルというのがスバラシイ。
その名前のとおり、リヴァプールFCの伝説的監督ビル・シャンクリーを記念し
た高級ホテルで、リヴァプール・ファンにとってはあこがれの場所なのである
(ちょっと敷居が高くて僕はまだ泊まったことがない)。もう、中に入れるだけ
でもラッキーなのに、屋上からの絶景と極上のライヴがセットで楽しめてしまう
なんて、贅沢すぎるというものである。

ルーフトップ・コンサートのトップバッターはスウェーデンのローリング・ス
トーンズ・バンド、Rocks Off。1969年のストーンズの大名盤『Let It Bleed』を
まるごと演奏することになっている。
もちろん我々3人ともストーンズ・ファン。急がねば。早くしないと終わってし
まう。
ホテルに近づくにつれて、ミック・ジャガーの(ミックじゃないけど)声が空か
ら降ってくる。おおこれは「Midnight Rambler」だ。ということは…B面1曲目
だっけ? まだそこ?? まあいい、急げ急げ。

ホテルに着いて、レセプションの裏手にあるエレベータに乗る。10人も乗れば満
員になってしまうような大きさで、我々の同乗者は5人だったか6人だったか。
屋上に着くまでのあいだにすばやく作戦を練る。というのも、このルーフトップ
はクローズド・イヴェントで、入場にはきつい制限がかけられている。会場に入
ることができるリストバンドを持っているのは僕だけで、えりさんとさおりちゃ
んは持っていない。でも、入り口にはキャヴァーンのスタッフがいるはずなので、
頼めばきっと入れてもらえる、はず。以上。練るほどの作戦でもなかったナ。

屋上階に着いた。エレベータのドアが開く。展望ガーデンの入り口に進む。そこ
ではリストバンドのチェックが行われている。ドアの左側には、大柄なセキュリ
ティ・スタッフ。怖い顔。右側には、おお、ニックとクラークだ。すばやく右に
寄って2人に手を振る。
「ハイヤ、カズ!」
「ニック、クラーク! えりとさおりだよ」
「おお、どうぞどうぞ」
と、あっけなくフリーパスで通過。よかったよかった。でも、エレベータで一緒
だった人の中にはセキュリティ・スタッフに入場を断られたおじさんもいて、
ちょっと申し訳ない気も……。

屋上ガーデンに出ると、やあこれはすごい、思わず「わお~!」と声が出た。た
くさんのオーディエンスの向こうに大きなステージがあって、そのまた向こうに
はトワイライトなリヴァプールの空とスカイライン。それをバックにロックス・
オフが大音量で演奏している。おそろしく絵になる光景。なにもかもがカッコ良
すぎる。曲はまだ「ミッドナイト・ランブラー」で、ちょうどエンディングだ。

続いて始まったのは、アルバム『レット・イット・ブリード』のラストを飾る
「You Can't Always Get What You Want」だ。ミック役のトニーがアコース
ティック・ギターを弾く。

いつも欲しいものが手に入るわけじゃない
欲しいものがいつも得られるわけじゃない
でもトライし続けたらたまには
気づいたら手にしてたってこともあるさ

オレンジ色の空に、コーラスが吸い込まれて行く。
(いい曲だなあ)と思いながら観ていて、気づいたらずいぶんとステージの近く
まで前進してしまっていた。

次の曲は、『レット・イット・ブリード』と同時期にシングルとしてリリースさ
れて大ヒットした「Honky Tonk Women」(アルバムには別ヴァージョンの
「Country Honk」を収録)。ラフでルーズなノリが気持ちいい。「これぞストーン
ズ」なナンバーだ。本来ならここから怒涛のストーンズ・クラシック攻撃に突入
するパターンなんだろうけど、残念ながら持ち時間は過ぎてしまった。曲が終わ
ると、MCのジョン・キーツがステージに上がって、ステージの終了を宣言。し
かし当然ながら誰もナットクしない。ジョンも「もう5分もオーバーしてるんだ
けどな」と言いながら、当たり前のように再度コールした。

「みんな、ギビットアップ! ロックス・オフ!」

アンコールは「Jumpin' Jack Flash」、そして「Brown Sugar」。
そうだそうだそうだ、これだこれだこれだ! イエーイエーイエー、フーーー!! 

というわけで、いつものようにロックス・オフのギグはお祭り騒ぎとなって終了。
オーディエンスが許してくれないのもあるが、トニーのサーヴィス精神がそうさ
せている部分も大きい。このヒト、倒れそうになるくらいまで完全燃焼しないと
気が済まないのだ。いつも。

● ● ●

インドアにもステージが設けられているので、そちらをのぞいてみる。変態的
な…じゃなかった、見たことないような不思議な楽器を操るブラジルの2人組、
Sonido Clubが演奏していた。ビートルズのカヴァーだが、アレンジも変態的…
じゃなかった、独創的だ。毎年新しいユニークなバンドが登場するブラジル。ほ
んとうに奥が深い。

屋上ガーデンは、始終いい匂いのする煙が立ち込めている。ホテルのシェフが軽
食を作っているコーナーがあるのだ。サンドウィッチやハンバーガー、ホット
ドッグなどなど。さすが4ッ星ホテルだけあって、調理器具はどれも本格的で材
料も新鮮そう。そしてボリュームも満点。お腹がペコペコの我々はここで晩ごは
んにすることにした。さおりちゃんがホットドッグを、えりさんがビールをごち
そうしてくれた。
ガーデンに座り込んで、美しいサンセットを眺めながらぱくぱく、ごくごく。さ
すがに少し肌寒くなってきたけど、高いところでの食事は気持ちがいい。ホット
ドッグもビールも最高に美味しかった。ごちそうさま!

● ● ●

8時ちょっと前に、次のステージが始まった。リンゴ・スターのプロデューサー
として知られる…というか、ビートルウィークではもうすっかりレギュラー・パ
フォーマーになっちゃった、Mark Hudson先生である。バックを務めるのは、
いぶし銀のスコティッシュ・おやじバンド「McDonald's Farm」。これはぜひ観
なくちゃ…と言いたいところだけど、もうそろそろ行かなくちゃ。

僕とえりさんはシャンクリー・ホテルを後にして、キャヴァーンへ向かった。9
時からダウン・ビートとストロベリー・ツインズのギグがあるのだ。さおりちゃ
んにはゆっくりハドソン先生を観てもらって、あとで合流することに。

えりさんとヴィクトリア・ストリートを歩いていると、向こうからにゃんと、
Clem Burkeさんが!
あの、Blondieのドラマーである。えりさんが狂喜して駆け寄る。えりさんはク
レムさんの大ファンなのである。
しかし不思議なもので、ついさっきルーフトップで「今年はクレムに会えなかっ
たぁ~」とえりさんの嘆き節が出たところだったのだ。なんという偶然。なんと
いうタイミング。ひょっとしてクレムさん、えりさんの声が聴こえた?

当然ながら、今年もクレムさんと記念写真をパチリ。えりさんゴキゲンである。
なんだかやることなすことツイてるなー、なスカウスハウス・チームなのであっ
た。

(つづく)

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo770.html ≫
≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo731.html ≫ (more photos)


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
▼スカウスハウス・ニュース
――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □

*** スカウスハウス通販(1) ******

スカウスハウス通販「シルバー・アクセサリー」を更新しました。永らく品切れ
になっていたLennon-NYペンダントが入荷しています。チェーンの太さ&長さ
にいくつかのヴァリエーションがあって、お好みのタイプをお選びいただけます。
現在、アクセサリー全アイテムを対象に、お手入れ用磨き布(研磨剤入り)をプ
レゼント中。オーダーをいただけるとうれしいです!
 https://scousehouse.net/shop/silver.html 


*** スカウスハウス通販(2) ******

新しく「Beatleweekグッズ」の通販ページを作りました。品ぞろえはこじんま
りとしていますが、オフィシャル・プログラムやTシャツなど、これまでのビー
トルウィーク会場で仕入れたアイテムばかりです。
ほとんど1点ものの限定販売。オーダーいただけるとうれしいです!
 http://scousehouse.net/shop/bwgoods.html 


*** スカウスハウス通販(3) ******

英国盤レコードの通販です。「ビートルズ」「ビートルズ(ソロ)」「ビートルズ関
連」「ブリティッシュ・ロック」「シングル&EP」の5カテゴリー。リヴァプール
で仕入れたアイテムばかりです。オーダーいただけるとうれしいです!
 http://scousehouse.net/shop/records2019.html 

※4月1日より、「全アイテム30%オフ」のキャンペーンを開催中です。
(商品ページおよびオーダーフォームでは、割引前の価格が表示されていますが、
オーダーいただたあとの確認メールにて、セール適用価格をご案内いたします)


*** 原稿募集中 ******

NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは英
国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
▽今週のフォト
――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □

*** 今週のフォト・アルバム ******

「今週のフォト・アルバム」では、連載「おぼえがき:ビートルウィーク2019」
の写真を紹介しています。
 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo770.html 


■ NLW ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
       *** 隔週火曜日発行 ***


□■ 第770号 ■□

◆発行 SCOUSE HOUSE (スカウス・ハウス)
◇編集 山本 和雄
◆Eメール info@scousehouse.net
◇ウェブサイト http://scousehouse.net/
◆Facebook http://www.facebook.com/scousehouse.net
◇お問い合わせフォーム http://scousehouse.net/liverpool/form.html

ご意見・ご感想・ご質問など、お気軽にお聞かせください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールマガジンは、以下の配信サーヴィスを利用して発行しています。配信
の解除やメールアドレスの変更は、それぞれのウェブサイトからどうぞ。

◆まぐまぐ
http://www.mag2.com/m/0000065878.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
無断での転載を禁じます。 Copyright(C) 2001-2020 Scouse House