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February 02 2021, No.776
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
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     *** http://scousehouse.net/ ***


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼リヴァプール・ニュース <1月30日~2月1日>
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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長らく勝ちに見放されていたリヴァプールFCが、ようやく復活です。
1月28日のスパーズ戦で久しぶりの勝利(リーグ戦では2021年初勝利!?)
を飾ると、31日のハマーズ戦でも見事な勝ちっぷり。リーグ後半戦に向けてさあ
反撃開始。チャンピオンズリーグでも期待できそうです。

いやあこの「無勝期間」、ほんとに長かったです。1月8日にはFAカップ3回戦
でアストン・ヴィラに勝ってますがこれはカップ戦だし、しかも相手のヴィラは
新型コロナ感染者が出たためにトップチームではなくヤングチームでした。これ
をカウントせずにさかのぼると、最後の勝利はにゃんと12月19日。39日間も勝
ち星に見放されていたわけですね。ほんと長かった。個人的には、ロックダウン
下の無観客試合がかなり影響しているんじゃないかと思いますが(昨シーズンも
無観客になってから調子を落としましたよね)、先週の2試合は「マイティ・レッ
ズ」を感じさせる強さをみせてくれました。

で、先日のハマーズ戦、面白いシーンがありました。ご覧になったかたは憶えて
いると思いますが、ジェイムズ・ミルナーが交代でピッチを下がった際の、ク
ロップ監督とのやりとりです。
ミルナーは交代に納得できなかったのでしょう。監督に向けて何か言葉を発しま
す。つまり「なんでオレを下げんねん」というクレームなのですが、そのときの
ミルナーの表情が、実にカッコよかった。こういうシチュエーションでは普通、
選手の顔や態度にはあからさまに不満や怒りの感情が表れます。監督とのタッチ
を拒否してベンチに帰ったり、ベンチにすら座らずダッシュでロッカールームに
消えてしまう選手もいるほど。でも、ミルナーの表情からは不満や怒りは読み取
れませんでした。興奮もしていません。キリッとした顔で、冷静に、真正面から
クロップに話しかけていました。

ジェイムズ・ミルナーといえばチームの親分格。アツいプレイが身上で、真冬で
も絶対に長袖は着ないほどです(そのアツいじゃないけど)。「気合いだー!」と
いう叫びが聞こえてきそうなピッチでのホットな姿からは想像できないほど、ク
ロップと対峙する彼の表情は実にクールで、インテリジェントなアティテュード
があったのです。

その場は「あーごめんごめん」とか言って適当にあしらった(想像です)クロッ
プですが、相手がミルナーですから内心きっと、「あとが怖いなあ」と思っていた
はず。でもその心配はあっという間に消えてしまうのです。ほんの10数秒後、交
代で入ったカーティス君が起点となってハマーズのディフェンスに切り込み、サ
ラーの先制ゴールに結び付けてしまったからです。そして中継カメラが捉えたの
は、破顔一笑で抱き合うミルナーとクロップの姿でした。

クレームのシーンも、その直後の一緒に笑うシーンも、お互いに対するリスペク
ト、というのかな、深い信頼関係があるのだなあというのが見て取れて、ちょっ
とジ~ンとしてしまいました。監督と選手が信頼しあっているチームは強いです
よね。

このときのことを、試合後のインタビューでクロップ監督がコメントしています。
翻訳して以下に紹介しますね(LFCオフィシャル・サイトより)。

「いや、あれは彼が文句を言っていたとかじゃなくて。あの状況を説明するには
私の英語力はちょっと頼りないんだが、とにかくこういうことだ。ハーフタイム
で私はフォーメーションを変更した。セットアップじゃなくて攻撃のフォーメー
ションだ。ミリー(ミルナー)を少しだけ後ろに下げてジニ(ワイナルドゥム)
とのダブル6番(ダブル・ボランチ)のようにして、チアゴを少し前に上げた。
ミリーはハムストリング(もも裏の筋肉)が少し張っていたから、無理させたく
なかったんだ。そして彼には、「抑えてプレイしてくれ。ボールとランニングしな
いでもっとパスを使え」と指示した。ただ、彼を交代させることは決めていたの
で、カーティス(ジョーンズ)にウォームアップをさせて、それが終わるのを
待っていたんだ。それで、ちょうどその時にあの、ミリーの長い、ながいスプリ
ントを見ることになった。私は思ったよ。『しまった、遅かった、ポイントを逃し
てしまった』。本当にほんとうに心配になった。で、彼を下げると、こう言われた。
「言われたとおりに深い位置でプレイしましたよ。ランも抑えてる。なのに交代
させられる」。そしてベンチに下がったと思ったらすぐに戻って来て(ピッチに
入ってすぐにジョーンズがゴールをアシスト)、今度はこう言った。『そうだね、
いやほんと、いいポイントで、いいデシジョンだ!』って。それですべて解決だ
よ」

● ● ●

先週この欄で書いた、ウルトラマラソン(Japan Ultramarathon Challenge Series
- ONLINE ULTRAMARATHON 2021)、無事に完走できました。
「10日で100キロ」のレースですから、最初は1日10キロを目安にしていたの
ですが……これってオンラインレースなので参加者のランキングがでます。ほぼ
リアルタムのランキングで、目まぐるしく動くんです。つまり「いまの今、自分
が2000人中の何位なのか」が分かるようになっているわけで、これがですね、
ついつい気になってしまうんですよね。

「ああ、あと100メートル余分に走ってたら順位が5つも上がってたのに~」
「うわあ、昨日走り終わって500番台に上がって喜んだのに、朝起きたら1000
番台まで落ちてる~」

みたいな感じで、一喜一憂しながら自分の順位をチェックする毎日でした。自然
とランニングの距離も伸びて、「今日は12キロでええかな。(12キロ地点で)
う~もう2キロ走っとこう。(14キロで)う~んもう2キロくらいがんばってみる
か…。(16キロで)ええい、もう20キロまでいってまえ~」と、いっぺんに21
キロ走ったこともありました。

そんなこんなで結局、僕の最終記録は125キロメートル。順位は286位(のはず)
で、まさかのベスト300に入れてニコニコです。ヴァーチャルとはいえ…じゃな
いな、ヴァーチャルだからこそ、かな、全国のたくさんのランナーと毎日一緒に
トレーニングしているな感覚は、なかなか気持ちよかったです。

5月にも同じレースがあるそうなので、またチャレンジしてみたいと思っていま
す。今度の目標は150キロ…走れるかな??

● ● ●

「今週のフォト・アルバム」は、昨年・2020年に紹介した写真の中から選んでお
届けします(パート4)。
 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo776.html

                         ― Kaz(02/02/2021)


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▼リヴァプール・ニュース <1月30日~2月1日>
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*** 1月30日(土) *******************************

【イングランド・プレミアリーグ 2020/2021】

エヴァトンは1月27日、ホームにレスター・シティを迎えました。
30分にハメス・ロドリゲスのゴールで先制したエヴァトンでしたが、67分にユー
リ・ティーレマンスにミドルシュートを決められ、そのまま1-1(前半:1-
0)での引き分けに終わりました。

レスターはこの試合に引き分けたことで、リーグ戦のアウェイ・ゲームでは5試
合連続無敗となりました。直近10試合を見ても、わずか1敗(2020年11月の対
リヴァプール)です。
ブレンダン・ロジャース監督は試合後、こうコメントしています。
「もっと攻め切って勝ちに持って行くべきだった。2ポイントを逃した、という
のが実感だが、相手はかなりいいチームだからね」
「エヴァトンの守りをこじ開けることができた。うちのプレイヤーたちはほんと
うによくやってくれた。メンタリティも抜群だったね。ゲームの始めから終わり
まで我々のほうが押していたと思う」

エヴァトンのカルロ・アンチェロッティ監督はこう話しました。
「ドローでハッピーだよ。フェアなリザルトだと思う。最終盤、我々に勝ち越し
のチャンスがあったとはいえ、この結果は妥当だ。1ポイントでよしとしたい」
「(レスターの同点ゴールを弾ききれなかったGKジョーダン・ピックフォードに
ついて)この場でそれを話すのは適切ではない。彼はもっとうまく出来たとは思
うが、それを問題にしたくはない」

エヴァトンの先制弾は、「左足のスペシャリスト」ハメス・ロドリゲスによるもの
でした。このゴールはハメスにとって、ヨーロッパのトップ5リーグで記録した
19本目の「ペナルティ・ボックスの外からのゴール」でした。そして、右足で決
めた初めてのゴールでした。

エヴァトンの次節は中2日、土曜日ランチタイムにニューカッスル・ユナイテッ
ドをホームに迎えます。

● ● ●

リヴァプールは、28日にトテナム・ホットスパーとアウェイで戦い、1-3(前
半:0-1)で快勝しました。
リヴァプールのゴール・スコアラーは、ロベルト・フィルミーノ(45+4分)、ト
レント・アレクサンダー・アーノルド(47分)、サディオ・マネ(65分)でした。
トテナムの唯一のゴールは、ピエール=エミール・ホイビュルク(49分)による
ものです。

久しぶりの勝利に、リヴァプールのユルゲン・クロップ監督はこうコメントしま
した。
「うれしいなんてもんじゃない。グレイト・ゲームだった。予想以上に激しい
ゲームになった。ここという時間帯に決めるべき選手がゴールを決めてくれた。
ゴールだけじゃなくすべてがうまく行った」
「きょう私が見たものは、シェイプとかフォームがどうとかではない。自分たち
が何者かということだ。これが私たちだ。セカンド・ハーフは特にそうで、すご
いファイトだった。スパーズがたくさんボールを握っていたかどうかはよく憶え
てないが、それに対して非常にうまく守れていた。私が見たいと思っていたパ
フォーマンスをやってみせてくれた」
「セカンド・ハーフにああいうゴールが決められるとあてにしていたわけではな
い。彼らのほうにもチャンスはあったからね。ただうちは彼らのフォーメーショ
ンにうまく対応して攻められていた。ライン間でプレイをして、機を見てボック
スの周りに攻め込む。カウンター・プレスはよく機能していたし、ディフェンス
もじゅうぶんにハイだった。クレイジーじゃない程度にハイだった」

リヴァプールは次節、31日に絶好調のウエスト・ハムと敵地で対戦します。


*** 2月1日(月) *******************************

【イングランド・プレミアリーグ 2020/2021】

1月30日、エヴァトンはニューカッスル・ユナイテッドとホームで対戦し、0
-2(前半:0-0)での黒星を喫しました。
ニューカッスルのゴールは、いずれもカラム・ウィルソンによるものでした(73
分、90+3分)。

エヴァトンのカルロ・アンチェロッティ監督は試合後、チームに気合いが入って
いなかったと厳しいコメントを残しています。
「レイジーでスロウだった。集中もしていなかった」
「コーナーを与えすぎだ(ニューカッスルのコーナーキックは12)。デュエルで
負け、セカンドボールも取れない。デュエルに勝ってセカンドボールを拾えれば、
コーナーやスローインを少なくできる。常識だ。我々は今日、何のためにピッチ
に立っていたんだ?」
「スピリットがどこにもなかった。驚いたね。我々には素晴らしいクォリティが
ある。だがそれはスピリットがあってこそだ。スピリットがなければクォリティ
もない」

エヴァトンの次節は、2月3日水曜日、リーズとのアウェイ・マッチになります。

● ● ●

リヴァプールは、31日にウエスト・ハムと敵地で対戦し、1-3(前半:0-0)
で快勝しました。
リヴァプールのゴール・スコアラーは、モハメド・サラー(57分、68分)、ジョ
ルジニオ・ワイナルドゥム(84分)でした。ウエスト・ハムのゴールは、クレイ
グ・ドーソンによるものです(87分)。

ウエスト・ハムのデイヴィッド・モイーズ監督は試合後、こうコメントしていま
す。
「リヴァプールを相手にするのはタイトだった。ファースト・ハーフはうまくや
れていたと思う。しかし強いチームを相手にするときに必要な落ち着きや冷静さ
がじゅうぶんではなかった」
「ここのところ調子がいいし、今日の試合も自信をもって臨んだ。しかしそれだ
けではどうしようもないレベルということ。我々は上のチームに追いつこうとト
ライしている。でもそれはリヴァプールではないね、それは確かだ」
「選手たちはエクセレントだ。今日の試練もいいレッスンになるはず。これから
もこのレベルとでもやり合っていかないといけないわけだから。普段うまくやれ
ることが今日はできなかったね」

リヴァプールのユルゲン・クロップ監督はこう話しました。
「ファースト・ハーフはあまりクリエイトできなかった。ハーフタイムに少し修
正をして、それが実を結んだ。3つのアンビリーバブルなゴールが生まれたね」
「ボーイズたちは実にグッドな集団だよ。チームが勝てていないこと、うまく
行っていないことにはハッピーではないだろうが、彼らは常に正しいアティ
テュードで取り組んでくれている」
「(前節のトテナム戦のあと)我々は家でひと晩寝てすぐにまたロンドンにやって
来たわけだけれども、2試合ともグレイトな結果になったね」

リヴァプールは首都ロンドンでのゲームにはめっぽう強く、直近の16試合で土を
つけられたのはわずか1回だけです(11勝4分1敗)。

リヴァプールの次節は2月3日水曜日、ブライトンをホームに迎えます。その次
は6日土曜日、リーグ首位のマンチェスター・シティとアンフィールドで対戦し
ます。


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▽スカウスハウス・ニュース
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NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。
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国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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□■ 第776号 ■□

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