|
August 17 2021, No.795
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース ／ News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■ *** http://scousehouse.net/ *** □■ INDEX ■□ ▽フロム・エディター ▼リヴァプール・ニュース ＜８月16日＞ ▽スカウスハウス・ニュース ▼今週のフォト ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▽フロム・エディター ――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □ ザ・ブルーマーガレッツのさとみさんが亡くなられました。 NLW読者のみなさんには説明不要でしょうが、ブルーマーガレッツというのは日 本のビートルズ・バンド史上最も世界的な人気を博したグループです。女性４ 人組のビートルズ・バンドで、さとみさんはそのジョージ役プレイヤー。そして リーダーであり、創設者です。 訃報を聞いて10日ほど経ちましたが、ただただショックというか呆然というか、 まだ信じられない気持ちです。 Facebookを見ると、さとみさんのところには世界中のファンや友人や音楽関係 者からのお悔やみのメッセージがあふれています。もうすぐ開幕するビートル ウィークのオンライン・プログラムには近年亡くなったレジェンドたちを追悼 するページがあり、さとみさんもそのひとりとして急遽エントリーされました。 僕はと言えば、どうしていいかわからず、おろおろしているうちに、NLWの発行 日となってしまいました。うまく言葉にすることは難しいのですが、何事もな かったようにスルーするわけにもいかない、ので、今この原稿に向かっていま す。 「誰かを亡くすということは、その人にこの世で２度と会うことがないという ことで、それ以上でもそれ以下でもない」 伊集院静先生がこのようなことを（正確に再現できてるかどうかわかりません が）エッセイに書いています。 お互い生きていても２度と会わない人というのはそれこそいくらでもいるわけ で、つまりは生きているかどうかよりも、自分がその人から受け取ったものに 感謝し、それを大事にしなさい、死を嘆くのではなく生を讃えなさい、という ことなんじゃないかと思います。 自分でも不思議なのですが、リヴァプールやフィンランドで何度かご一緒した だけなのに、さとみさんの顔や表情や声や言葉を、たくさん憶えています。 2008年８月のビートルウィーク、「ビートルズ・コンヴェンション」の会場でし た。その時は出場バンドのファミリーとして来ていたさとみさんから、「実は私 もビートルズのバンドをやってるんです。女子のバンドでこのビートルウィー クに出たい。どうしても出たいんです！」と聞かされた（というか訴えられた） ときのことは特に印象に残っています。その言葉どおり、さとみさんは帰国後 にブルーマーガレッツを結成、翌年のビートルウィークにエントリーして、そ こからバンドは一気に世界に羽ばたいて行くことになりました。 さとみさんからは、たくさんのものを受け取りました。さとみさんはとにかく ユニーク、天真爛漫を絵に描いたような人で、ステージに賭けるひたむきさや 一生懸命なパフォーマンスは観ているだけでじ～んとしてしまうほど。まっす ぐな瞳、はじけるような笑顔、イノセントな微笑みはもうほとんど天使級…か と思うと、うれし涙やくやし涙を流したり、時に自虐ギャグも混じるユーモア のセンスで笑わせられたり。そしてもちろん、あの超クールなギターサウンド は絶品でした。 これらのものを、僕は一生忘れないでしょう。大事にし続けるでしょう。僕の 中ではさとみさんは永遠にリアルで、永遠に生き続けるのです…って、さとみ さんにとっては迷惑かもですが。 リヴァプールのビートルウィークを３回、フィンランドの「タンペレ・ビート ルズ・ハプニング」を２回と、大きな音楽フェスティヴァルを合計で５回も、 チームの一員として一緒に体験できました。ブルーマーガレッツの、さとみさ んの、最も輝いている姿がそこにあったんじゃないかと思います。それを間近 で観ることができたのは、僕にとってかけがえのない幸運でした。 さとみさん、どうもありがとう。安らかに。 ● ● ● 「今週のフォト・アルバム」では、過去に掲載した中から、ブルーマーガレッ ツ＆さとみさんの写真をピックアップして紹介します（コピーライト・クレジッ トは掲載当時のままです。ミナコさん、ズーさん、サムちゃん、リッチーさん、 ノアさん撮影の写真も再掲載させていただきました）。 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo795.html ― Kaz（17/08/2021） ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼リヴァプール・ニュース ＜８月16日＞ ――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □ *** ８月16日（月） ******************************* 【イングランド・プレミアリーグ 2021/2022】 プレミアリーグの新シーズンが開幕しました。 ８月14日土曜日、ホームにサウサンプトンを迎えたエヴァトンは、３－１（前 半：０－１）での逆転勝利で開幕戦を白星で飾りました。 ゴール・スコアラーは、アダム・アームストロング（サウサンプトン／22分）、 リシャルリソン（エヴァトン／47分）、アブドゥライエ・ドゥクレ（エヴァト ン／76分）、ドミニク・カルバート＝ルーイン（エヴァトン／81分）です。 記念すべき就任初戦で勝利を収めたエヴァトンのラファエル・ベニテス監督は、 試合後にこう話しました。 「パフォーマンスこそがキーで、どの選手も気を緩めることなくトライしてい た。つまり一丸となって戦っていた。ファンのみなさんも認めてくれると思う。 ファンのみなさんからのサポートにもお礼を言いたい」 「今シーズンはファンのみなさんの応援を背中に受けて戦える。これは我々に とってとてつもなく大きい。今日の我々は、決意や個性、信念や渇望といった、 ファンのみなさんが望むようなものを見せられたと思う。しかしもちろんまだ 戦いは始まったばかり。これからもっともっと進化させて行かないとね」 「（リードを奪われたあとの）チームのリアクションには満足しているし、ファ ンのサポートは本当に嬉しかった。負けている時はすべての物事が悪い方に向 かいがちだが、我々のファンは、チームが体制を立て直しを図るための時間を 考慮してくれる。我々は試合に勝つためにどういったプレイをすればいいかと いうことに集中できる」 「今日の試合もだが、私は常に勝利を求めて全力を尽くす監督で、大多数のサ ポーターはそのことを理解してくれていると思う。私のやり方は今後もずっと 変わることはないし、チームに勝利をもたらすのが私の仕事だ。今日の試合の ような関係をファンのみなさんとずっと持つことができるのなら、私は本当に 幸せだ」 「（１週間前に東京でのオリンピック大会を終えたばかりのリシャルリソンの起 用について）彼をプレイさせたのはギャンブルではなかった。プレイしたいと 彼が言って、じゃあ点を獲ってくれと私が言い、実際に彼は点を獲った。みん ながハッピーだ」 「確かに、彼は疲れているはずだと誰もが思っていたはず。しかし実際、彼の マッチ・フィットネスはとても良かった。彼には１日オフを与えたんだが、そ れでじゅうぶんだったというわけ」 「とは言ってもこれから数週間は様子を見ながら、ということになるだろうね。 きちんとリカヴァーする時間も必要だ。シーズンは長いから」 「今日の彼のパフォーマンスには満足している。左サイドでも良かったがミド ルでのプレイは格別だった。ミッドフィルダーとの連動性、そして全体のエリ アでの連携が非常に素晴らしかった」 「リッチーもやってくれたが、ドゥクレもグレイトなゴールを決めてくれた。 彼には今シーズンは５ゴール以上は獲ってくれと言ったばかりだったんだ」 「今日のゲームでのアプローチはとてもうまく行ったと思う。特にセカンド・ ハーフがね。自信を持ってプレイしているところを見せられたと思うし、すべ てのボールにファイトするところに戦う姿勢がよく現れていた。メンタリティ とディザイアがあった」 「それこそファンが求めているものだ。同時に、このシーズンのファースト・ ゲームにはクロスやシュートやカウンターアタックといったポジティヴな要素 がたくさんあった」 「これからチームに戻ってくるプレイヤーもいるから、チームとして機能する にはもう少し時間がかかるだろう。でもとにかく、３ポイントでスタートでき たことはグッドだ」 ● ● ● 同じく８月14日土曜日、ノリッジとアウェイで対戦したリヴァプールは、０－ ３（前半：０－１）で昇格値チーム相手に貫禄の勝利を収めています。 ゴール・スコアラーは、ディオゴ・ジョタ（26分）、ロベルト・フィルミーノ （65分）、モハメド・サラー（74分）でした。３ゴールすべてに絡む（１ゴー ル＋２アシスト）活躍のサラーは、５年連続の開幕戦ゴールというプレミア リーグ新記録も達成しています。 試合終了後、リヴァプールのユルゲン・クロップ監督はこう話しました。 「（開幕直前の）アスレティック・ビルバオとオサスナとの対戦では非常に良い ゲームができた。それは準備万端のグッド・サインではあったわけだけど、実 際のシーズンのスタートというものはまた別物だ」 「ゲームの中で自分たちの戦い方を見つけて行かなくてはならない。そうやっ て私たちは彼らを抑えて３つのゴールを奪うことができた。グッド・スタート になったね」 「ボーイズたちのフィットネスは問題なかったけれども、まだこれからという 段階だからキツかったと思う。ゲームの中のそういうポイントをいかに耐える かだね。今日の我々はうまくできたし、来週はもっと長くフレッシュでいられ ると思う」 「スタジアムに戻ったファンの姿を見るのはグレイトだ。（今シーズン昇格した） ノリッジが賞賛されるシーズンになってほしいと思うよ。彼らは昨季は素晴ら しいシーズンだったから。（Covid-19のプロトコルにより）彼らのプレシーズン はイージーではなかっただろうし、開幕戦でウチとあたるのも決してイージー なことではないよね」 「我々は最高にエキサイティングなフットボールを見せようとここにやって来 たわけではない。ニュー・シーズンのベースとなるものを得ることが優先だっ たし、それは達成できた。いよいよフットボールが戻って来た、という感じだ ね」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▽スカウスハウス・ニュース ――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □ *** スカウスハウス通販（１） ****** 英国盤レコードの通販です。「ビートルズ」「ビートルズ（ソロ）」「ビートル ズ関連」「ブリティッシュ・ロック」「シングル＆EP」の５カテゴリー。リヴァ プールで仕入れたアイテムばかりです。オーダーいただけるとうれしいです！ http://scousehouse.net/shop/records2021.html *** スカウスハウス通販（２） ****** スカウスハウス通販「シルバー・アクセサリー」を更新しました。永らく品切れ になっていたLennon-NYペンダントが入荷しています。チェーンの太さ＆長さ にいくつかのヴァリエーションがあって、お好みのタイプをお選びいただけます。 現在、アクセサリー全アイテムを対象に、お手入れ用磨き布（研磨剤入り）をプ レゼント中。オーダーをいただけるとうれしいです！ https://scousehouse.net/shop/silver.html *** スカウスハウス通販（３） ****** 「Beatleweekグッズ」の通販です。品ぞろえはこじんまりとしていますが、オ フィシャル・プログラムやTシャツなど、これまでのビートルウィーク会場で仕 入れたアイテムばかりです。 ほとんど１点ものの限定販売。オーダーいただけるとうれしいです！ http://scousehouse.net/shop/bwgoods.html *** 原稿募集中 ****** NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。 旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは英 国に関するものなら何でも歓迎です。 お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼今週のフォト ――――――――――――――――――――――――――――――――─ NLW □ 「今週のフォト・アルバム」では、過去に掲載した中から、ブルーマーガレッ ツ＆さとみさんの写真をピックアップして紹介します（コピーライト・クレジッ トは掲載当時のままです。ミナコさん、ズーさん、サムちゃん、リッチーさん、 ノアさん撮影の写真も再掲載させていただきました）。 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo795.html ■ NLW ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース ／ News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *** 隔週火曜日発行 *** □■ 第795号 ■□ ◆発行 SCOUSE HOUSE （スカウス・ハウス） ◇編集 山本 和雄 ◆Eメール info@scousehouse.net ◇ウェブサイト http://scousehouse.net/ ◆Facebook http://www.facebook.com/scousehouse.net ◇お問い合わせフォーム http://scousehouse.net/liverpool/form.html ご意見・ご感想・ご質問など、お気軽にお聞かせください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このメールマガジンは、以下の配信サーヴィスを利用して発行しています。配信 の解除やメールアドレスの変更は、それぞれのウェブサイトからどうぞ。 ◆まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000065878.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 無断での転載を禁じます。 Copyright(C） 2001-2021 Scouse House |