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February 22 2022, No.808
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
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     *** http://scousehouse.net/ ***


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼エコーのエコー:「ふたたびビートルランドへ」
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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NLW No.808です。
今日の日付けはにゃんと! 2022年の2月22日!
ふつうの2月22日は「にゃーにゃーにゃー」な「ネコの日」として有名ですが
(有名ですよね?)、よりによって今年は2022年。えーと、ということは、
「にゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃー」な「ネコの日」です。「ネコの日」
というよりは「ネコネコの日」かも。や、いっそのこと「ネコネコネコネコネ
コネコネコの日」?? …って、にゃんだそれ。にゃにはともあれ、めでたい
にゃ~。

● ● ●

大西洋を超えての家出を敢行したかつての少女が、今年の夏、58年ぶりに
「ビートルランド」を訪れます。
このお話、このあとの「エコーのエコー」で詳しく書いているのですが、簡単
に要約すると、クリーヴランド在住で73歳のジャニスさんは、ビートルズが米
国でメガブレイクした1964年にファンになり、その年の9月に「ビートルラ
ンド」であるイングランドに飛び立ちます。当時16歳。家族の理解を得られる
はずもなく、当然ながら家出です。家には戻るつもりはなかったそうですが、
残念ながら3週間とちょっとで連れ戻されてしまいます。それからは一度も英
国に足を踏み入れることはなく、でもずっと、ロンドンで出会ったリヴァプー
ル出身のミックさんのことを忘れずに慕い続けていたそうです。58年間の片思
いですね。それが成就するかどうかは、というか、ミックさんに会えるのかど
うかも難しいかもしれませんが、いろんな思いを抱えて、ジャニスさんはこの
8月に英国に向かいます。「インターナショナル・ビートルウィーク」にあわ
せてリヴァプールを訪問します。

と、簡単に要約と言いながらけっこう詳しく書いてしまいましたが、このジャ
ニスさん、ユニークすぎます。16歳で家出、は珍しくないかもしれませんが、
飛行機に乗って海の向こうのイギリスまで行ってしまうなんて。現実の生活に
絶望していたということもあったのでしょう。そして、ジャニスさんに生きる意
味とか人生への希望を与えてくれたのがビートルズだったのでしょう。それっ
て、なんだかよくわかるような気がするんですよね。僕もティーンエイジャー
の頃そうだったかも(レベルはだいぶん違いますが)。きっと、「わかるわかる」
と頷くかたも多いのではないでしょうか。

それにしても不思議なのは、2022年になるまで58年間もイギリスに戻ってい
ないこと。ちょっとこれは長すぎます。まるで避けていたかのような…。きっ
と本人にはどうしようもできないような事情があったのかなあ、と想像するし
かないです。

ジャニスさんは自分の半生を綴った本を書いたそうで、これはたぶん、おそら
く、夏の「ビートルウィーク」でお目にかかる(ご本人にも本にも)ことがで
きるんじゃないかな、と期待しています。楽しみだにゃ。

● ● ●

その「ビートルウィーク」。前にも書きましたが、今年は3年ぶりに観賞パッ
ケージ「スカウスハウス・ツアー」を企画します。3月の上旬にはウェブサイ
トにアップするつもりです(お待たせしてすみません)。

フェスティバルに出場するビートルズバンドも募集しています。今月末が募集
締め切りですが、おそらく延長することになりそう…。

英国もですが、ヨーロッパのたくさんの国で、Covid対策や規制が撤廃されはじ
めています。入国時の隔離とか検査とかワクチンパスポートとか、み~~んな
スクラップです(日本はまだなの?)。もちろんマスクもせんでいいですよ(日
本人はいつまでするの?)。

わけのわかならいことだらけなこの2年間ですが、そろそろみんなで協力して、
正気な社会や人間らしい生活、楽しみのある人生を取り戻しませんか? ね?

● ● ●

≪Beatleweek 2022:出場バンド募集中!≫
スカウス・ハウスでは、2022年のインターナショナル・ビートルウィーク
(8月24日~30日)に、日本代表として出場するビートルズ・トリビュー
ト・バンドを募集します。出場を希望されるバンドは、info@scousehouse.net
までご連絡ください。メール件名は「IBW22バンドエントリー」とし、本文に
は、バンド名と簡単なプロフィール、代表者のお名前・住所・電話番号・PC
メールアドレスをご記入ください。折り返し、募集要項をメール添付送信い
たします(募集要項の内容をご検討のうえ、あらためてお申込みください)。
エントリー申し込みの締め切りは2月28日(月)です(…が、延長の可能性あ
りです)。

                         -- Kaz(22/02/2022)


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▼エコーのエコー:「ふたたびビートルランドへ」
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2月20日付「リヴァプール・エコー」に、1964年にビートルズを追いかけてイ
ングランドに渡ったアメリカの女性のストーリーが掲載されました。翻訳して
お伝えします。

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「ビートルズを見つけようとして、リヴァプールのミックを見つけた女性
 -- ジャニス・ミッチェルはビートルズを追いかけてアメリカからイングラン
 ドにやって来た。そして嵐のような23日間のロマンスの末に恋に落ちた」

 オリヴィア・ウィリアムス(ジェネラル・ニューズ・レポーター)
 2022年2月20日・リヴァプール・エコー


ビートルズを追いかけてアメリカを飛び出した女性が、リヴァプール出身の男
と恋に落ちた。

オハイオ州クリーヴランド在住のジャニス・ミッチェルは16歳の時、親友の
マーサ・シェンダルとイングランドに旅立った。1964年のことだ。
2人のティーンエイジャーは、イングランドに永遠にとどまるつもりだった。
そこが「ビートルズがいるところ」だから。しかし周りはそれを許さず、彼女
たちの移住はわずか23日で幕切れとなった。

現在73歳になったジャニスは、「リヴァプール・エコー」にこう話している。
「私たち、私と友人ね、誰にも言わずにクリーヴランドを出たの。家出のため
に夏じゅう費やして準備したのよ。パスポート取ったり、ヒースロー行きの片
道の航空チケットを買ったり」
「家には絶対戻るもんかって思ってた。だってビートルランドで暮らしたかっ
たのよ」
「初めてラジオでビートルズの『I Want To Hold Your Hand』を聴いたときに、
完全に変わっちゃったのよ。私の人生の軌道が。15歳でね」
「家での生活はちっともハッピーじゃなかった。そこにビートルズが現れて、
私がそれまで知らなかった喜びとか幸せを運んで来てくれたのよ」
「だから、イングランドに行くべきだって思ったの。ビートルズがいるところ
にって」
「1964年の9月15日にビートルズのコンサートがあったのよ。クリーヴラン
ドでね。それを観て、その次の日に私たちは旅立ったの。誰にも言わずにね」
「あの朝、私たちは学校へ行く代わりにタクシーに乗って、ヒースローに飛ん
だわ。もちろんスーツケースなんて持たずに。そして、ビートルズの国での新
しい人生をスタートさせたのよ。ホランド・パークで小さなフラットを借りた
り」
「そのうちソーホーにも行くようになった。だって、(ファンクラブ発行の)
ビートル・マガジンに載ってたから。ビートルズがよく遊びに行くところで、
誰も邪魔したりしないって書いてあった。そうなんだって思って」

ロンドンに着いたジャニス(当時の名前はジャニス・ホーキンズ)は、ソー
ホーのクラブを訪ね歩いているうちに、「信じられないくらいかっこいい」男性
と巡り合った。ミックという名前で、リヴァプール出身だった。

ジャニスは続ける。
「彼とはほんとうに相性ぴったりだったのよ。それに、これまで見たことない
くらいに最高にかっこよかった。全身黒づくめで、黒のタートルネックには
ゴールドのメダリオンがついてたわ」
「髪はブロンドで、カールしてて。カールの中にもカールがあるみたいな。そ
れがおでこに垂れ下がってて。ブーツはもちろん黒で、タバコも吸ってた。
ちょっと変わった吸い方だったわ。親指と人差し指でタバコを持つの」

カップルになったふたりは、ヒッチハイクでリヴァプールに行ったこともあっ
た。わずか数時間の滞在だったが、急いでロンドンに戻る前にジャニスはマ
シュー・ストリートを訪ねることができた。中には入らなかったが、キャ
ヴァーン・クラブにも。

しかしながら、ジャニスと友人は知る由もなかったが、故郷では失踪届けが出
され、10代の少女2人の居場所を突き止めるべく、国境を超えての捜査が進め
られていた。

オックスフォード・ストリートを観光中のミックとジャニスが捜査官に呼び止
められたのは、1964年の10月7日だった。

警察署に連れて行かれて、ジャニスはイングランドで何をして過ごしていたの
かを説明させられた。その間にミックは署から放り出された。彼女が彼を見た
のはこの日が最後になった。

ジャニスとマーサは米国大使館に引き渡され、その後クリーヴランドに送還さ
れた。

73歳になった今でも、ジャニスはミックのことを想い続けている。無理矢理に
仲を引き裂かれたことに、今でも傷ついている。

ジャニスはあのあと1度だけ、ミックと話すことができたと言う。
「家に連れ戻されたあともずっとミックのことを考えてたわ。別れさせられた
ことにずっと胸を痛めてた」
「でも私、電話番号を持ってたの。ミックのじゃなくて、彼の友人だかマネー
ジャーだかの」
「家からかけるわけにはいかないし、学校には戻ってたけど友人とかに相談も
できなかった。なぜって、私たちのアドヴェンチャーのことは学校でしゃべっ
ちゃいけないってなってたから。だから、公衆電話からかけるほかなかった」
「それで、なんとかミックと話すことはできたんだけど、大急ぎで切ってし
まって。コレクトコールの国際電話だったから彼に悪いと思って。彼のほうは
オーケーだよとは言ってくれたんだけど」
「それで彼は、全然だいじょうぶ、あんなことになったのは気にしてないか
らって言ってくれた。私が次にいつ戻って来るのかを知りたがってた」
「それが私たちの最後の会話なの」

ジャニスはその後、イングランドに戻ってミックに会うことはできなかった。
なぜなら、「人生が劇的に変わってしまった」からであり、家族からの「たく
さんの制約」を受けるようになってしまったから。

ようやく今、ジャニスは行動を起こそうとしている。8月末のビートルウィー
ク2022に合わせての渡英だ。どんなことになるのかを確かめたいし、もちろん、
ミックにも会えるなら会ってみたいと望んでいる。彼の苗字が思い出せないの
で難しいかもしれないが。

「彼と過ごした日々のことをいつも思い返してるし、そうするとあの後の彼に
はどんなことが起きたのかなって心配になるのよ」
「希望だけはずっと持ち続けてる。いつか、どうにかして私の本を読んだ誰か
が、こんなこと言うの。『や、ちょっと待って、そういえばあれは』なんて」
「ミックのほかに私が知ってるのはジョン。彼もリヴァプール出身。ミックの
親友なの」

ミックは働きながら活動するミュージシャンだった。彼にはマネージャーがい
て、名前はトニー。髪はダーク・ブロンドで瞳はブルー、ウッドバインのタバ
コを吸っていたという。

ジャニスは自分の体験を綴った本「My Ticket to Ride」を書き上げた。もちろ
んイングランドに滞在中に起きたことは残らず書き記した。

Woman wanted to find the Beatles but found 'Mick from Liverpool'
Janice Mitchell came to England from America to chase The Beatles and
fell in love after a 23-day whirlwind romance

 By Olivia Williams (General News Reporter),
  20 Feb 2022, Liverpool Echo

https://www.liverpoolecho.co.uk/news/liverpool-news/beatles-superfan-wants-reunite-mick-23142758

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▽スカウスハウス・ニュース
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≪Beatleweek 2022:出場バンド募集中!≫
スカウス・ハウスでは、2022年のインターナショナル・ビートルウィーク
(8月24日~30日)に、日本代表として出場するビートルズ・トリビュー
ト・バンドを募集します。出場を希望されるバンドは、info@scousehouse.net
までご連絡ください。メール件名は「IBW22バンドエントリー」とし、本文に
は、バンド名と簡単なプロフィール、代表者のお名前・住所・電話番号・PC
メールアドレスをご記入ください。折り返し、募集要項をメール添付送信い
たします(募集要項の内容をご検討のうえ、あらためてお申込みください)。
エントリー申し込みの締め切りは2月28日(月)です(延長の可能性あり)。


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英国盤レコードの通販です。「ビートルズ」「ビートルズ(ソロ)」「ビートル
ズ関連」「ブリティッシュ・ロック」「シングル&EP」の5カテゴリー。リヴァ
プールで仕入れたアイテムばかりです。オーダーいただけるとうれしいです!
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スカウスハウス通販「シルバー・アクセサリー」を更新しました。永らく品切
れになっていたLennon-NYペンダントが入荷しています。チェーンの太さ&長
さにいくつかのヴァリエーションがあって、お好みのタイプをお選びいただけ
ます。
現在、アクセサリー全アイテムを対象に、お手入れ用磨き布(研磨剤入り)を
プレゼント中。オーダーをいただけるとうれしいです!
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「Beatleweekグッズ」の通販です。品ぞろえはこじんまりとしていますが、
オフィシャル・プログラムやTシャツなど、これまでのビートルウィーク会場
で仕入れたアイテムばかりです。
ほとんど1点ものの限定販売。オーダーいただけるとうれしいです!
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*** 原稿募集中 ******

NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは
英国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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▼今週のフォト
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「今週のフォト・アルバム」は、昨年・2021年にNLWで紹介した写真から選ん
で掲載します(パート4)。
 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo808.html 


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       *** 隔週火曜日発行 ***


□■ 第808号 ■□

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