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April 25 2023, No.837
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
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     *** http://scousehouse.net/ ***


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼連載:「おぼえがき:ビートルウィーク2019」(26)
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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NLW No.837です。
早いもので2023年の4月も終盤ですが、ここに来て、ちょっと感じます。「なん
だか動き始めてるなあ」って。
なにが動き始めてるのかというと、ヒト、人間です。旅行、トラヴェル、ツアー、
トリップ、ジャーニー、えーとそれから、バカンスとか遠征とか漫遊とか、まあ
言い方はいろいろとありますが、それです。一般的にはもっと前から活発になっ
てるんでしょうけど、僕が実感しだしたのは先月くらいです。つまり、イギリス
旅行のアレンジメントの依頼が増えているのです。

特に増えているのが、「ビートルズ・ツアー」。スカウスハウスでは、リヴァプー
ルとロンドンでの「ビートルズ・ツアー」を催行しています。個人旅行者を対象
に、現地在住の日本人ガイド(やスタッフ)がビートルズゆかりのスポットを案
内するツアーなんだけど、2020年にパンデミックが始まってからは需要がパッ
タリと途絶えてしまい、ず~っと開店休業状態。昨年夏ごろかな、いくらか予約
が入って、「お、これから復活するかな?」と期待がふくらみかけた時期もあっ
たんだけど、日本の感染状況が世界ワーストを記録するほど悪化してからはふた
たび長い長~い休眠状態に突入してしまっていたのでした。

それが、先月あたりから、ちょこちょこと問い合わせや予約が入りだしています。
旅行会社さんからの依頼もいくつか舞い込んで来て、プランニング、手配、見積
もりなどなど、久しぶりに愉しく仕事をしています。

思えばこの3年間、イギリスに行きたくても行けなかったビートルズ・ファンは
たくさんいる、はず。
その人たちがこれから続々と戻ってくるとしたら、スカウスハウスはもっともっ
と、加速度的に忙しくなるかもしれません。うわあそうなるとうれしいなあ、と
楽しみにしています。なにしろ3年もぼ~っとしていたので……。

そうそう、お客さんの中には、「またすぐ次のパンデミックが来るかもしれない
から今のうちに」なんて言っている人も。いや、そんなことには絶対なってほし
くないけど、あながちあり得ない話でもないような気もしないこともないよう
な……まあパンデミックはともかくですね、「やりたいことはやれるうちに。今
がチャンス」とは自分でも思います。旅行に限らずですが。

というわけで、毎度ながらの宣伝です。

スカウス・ハウスでは、8月にリヴァプールで開催される「スカウスハウス・ツ
アー2023」の参加者を募集中です。
 https://scousehouse.net/beatleweek/scousetour2023.html 

世界最大のビートルズ・フェスティヴァル「インターナショナル・ビートル
ウィーク」鑑賞パッケージで、今年で21回目、かな。オフィシャル・エージェ
ントとして日本代表バンドのエントリーも担当。今年は日本から4バンドが出場
します。オリンピックやWBCのように(とはちょっと言い過ぎか…)、「チーム・
ジャパン」のような雰囲気で、楽しく賑やかにリヴァプールとビートルズを満喫
していただけると思います。
ビートルズゆかりの地を案内するツアー(僕がガイドをします)など、いくつか
オプションも用意しています。あのHard Days Night Hotel宿泊も可能(残りわ
ずか)。
個人でもペアでもグループでも大歓迎。この夏、ぜひぜひリヴァプールでお会い
しましょう!

                        --- Kaz(25/04/2023)


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▼連載:「おぼえがき:ビートルウィーク2019」(26)
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「おぼえがき:ビートルウィーク2019」 / Kaz

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo837.html ≫

<8月27日(火)>

アビー・ロードでの写真撮影後は、アビーロード・スタジオのオフィシャル・
ショップで買い物をして、4時前に路線バスに乗車、ベイカー・ストリートで降
りる。そこから徒歩で鉄道メリルボーン駅へ。映画『ア・ハード・デイズ・ナイ
ト』冒頭のシーンの撮影に使われたボストン・プレイスと、駅構内を案内した。

地下鉄ベイカー・ストリートに戻ったのは4時20分ごろ。ベイカールー・ライ
ンのサウスバウンドに乗車して、さてどうしようと悩む。ツアーのルートとして
は、あと1ヶ所、サヴィル・ロウの元アップル・ビルを案内したい。しかしそれ
には時間がかなり厳しい。BBキャッツと僕は、ユーストン駅5時7分発の鉄道に
乗ってリヴァプールへ帰らなくてはならないのだ。

アップル・ビルは、このまま乗って3つ目のピカデリー・サーカスで降りて歩い
て5分ほど。ささっと行ってぱぱっと記念写真を撮ってまたピカデリー・サーカ
スに戻ってピカデリー・ラインに乗り、ひとつ目のレスター・スクエアでノーザ
ン・ラインに乗り換えて4つ目がユーストンだ。地下鉄駅と鉄道駅はくっついて
いるけれど、プラットフォームまで5分くらいはかかるだろう。

しかし、我々に残された時間は30分あまり……うーん、これはアウトである。
サヴィル・ロウからタクシーをつかまえてユーストンに向かうとしても……よほ
ど運がなければ間に合わないだろうな。残念ながらBBキャッツと僕はアップル・
ビルを断念するほかない。そして一般参加の2人(この人たちは昨日今日とロン
ドン宿泊)に行き方を伝授。次の次のピカデリー・サーカスで降りて、そこから
タクシーでサヴィル・ロウ3番地へ行ってくださいと10ポンド札を渡したとこ
ろで、地下鉄はオックスフォード・ストリート駅に到着。おじさん2人を残して
我々5人は乗り換えのために降りた。ごめんなさい。どうかお達者で! (後日
連絡したら、無事にたどり着けたとのこと。途中で見捨てられたことについては
特に根に持ってはいないようだった。よかった~)

オックスフォード・ストリート駅でヴィクトリア・ラインに乗り換えて、2駅目
がユーストンである。到着は16時45分。ちょっと余裕があるので、売店でアイ
スクリームを買ってみんなで食べた。

あとで聞いたのだが、ダウン・ビート組も予定のルートを回ることができず、こ
ちらはメリルボーンをあきらめてアビー・ロードとポールの家、アップル・ビル
の案内になったそうである。ジュビリー・ラインの通行止めが最大の理由だが、
大人数だったために写真撮影とショッピングに時間がかかってしまったことも影
響している。このツアーを任せたガイドのAさん、フライトに遅れてしまっては
シャレにならないので、スパッと決断したとのこと。さすがである。

● ● ●

リヴァプール行きのヴァージン・トレインは定刻17:07に発車。5人ともファー
スト・クラスでリッチに優雅に……というほどでもないな、でもスタンダード・
クラスよりは座席が広いので、ゆったりのびのびとくつろいだ。ファースト・ク
ラスは食事付きで、いくつか選べるメニューのうち、僕はリングイネを注文。ス
ナックやドリンクは無料で、いくらでもいただくことができる。アルコールも無
料だ。ビールとワイン、美味しかった~。

残念なことに、この年(2019)の12月にヴァージン・トレインズは鉄道運行業
務から撤退、およそ23年にわたる歴史に幕を降ろすことになる。このBBキャッ
ツとの旅が、僕にとって最後のヴァージン・トレイン乗車となった。

19時半。リヴァプール・ライム・ストリート駅に到着後、まず学生寮へ。行きの
フライトで行方不明になったBBキャッツの荷物は、まだ届いていなかった。ま
あ帰る直前に届いても仕方ないんだけど、行き違いで受け取れないのはもっと困
る。明日の朝また来てみよう。

20時半、ハード・デイズ・ナイト・ホテル(HDNH)にチェックイン。僕はホテル
内での部屋の移動だったが、BBキャッツは4人とも初めてのHDNH。部屋の豪華
さやベッドの上に飾られた絵に大喜びだった。トラブル続きで苦労しっぱなし
だった今回の旅、最後の夜は幸せに過ごしてほしい。

● ● ●

21時15分、キャヴァーン・ライヴ・ラウンジ。前座のソニド・クラブのステー
ジ後、MCニールが威勢よく盛り上げて、オーヴァーチュアーズのコンサートが始
まった。「ビートルウィーク2019」最後のビッグ・イヴェントである。
いつもは60's & 70'sのノリノリ・ヒットパレードとなるオーヴァーチュアーズ
のステージなんだけど、どうも今回は様子が違う。僕が知らないだけかもだけど、
聴いたことのないナンバーが多くて、しかもどれも地味である。ビールを飲みな
がらうーんいまいち乗り切れないなあなどと思っていたら、なんだか眠くなって
きた。ニールや、ジョージ・ギネスさんやビル・ヘックルさんとちょっとしゃ
べって、客席を見てみたら、BBキャッツの姿がない。4人とももう部屋に帰っ
ちゃったんだろう。さすがにクタクタだろうから無理もない。僕も早くシャワー
して寝たいのはヤマヤマだけど、キャヴァーンの偉いさんたちに挨拶しちゃった
手前、途中で帰るわけにもいかない。睡魔と脚&足の痛みに耐えながらなんとか
根性で乗り切った。

ライヴが終わってHDNHの部屋に戻ったのは、12時前。最後の最後のフェアウェ
ル・パーティーがこれからキャヴァーン・パブで始まるところなんだけど、もう
ダメ。限界だった。


<8月28日(水)>

午前中はBBキャッツに付き合って(学生寮での荷物確認とか、ショッピングと
か)、お昼ごはんをピッコリーノ(美味しいイタリアン)で一緒に食べた。そし
てHDNHホテルの前で、帰国する彼女たちをチャーター車に乗せる。気をつけて
帰ってね、今度はフライト乗り遅れないように。まあ、乗り遅れたとしてもライ
ヴはもうないし、紛失する荷物もないけどね。にゃは。

そしてついに僕は、1週間ぶりに、ひとりになった。バンザーイ……と言いたい
ところだけど、もはや時間は午後2時半である。残された時間はちょっとだけ。
明日早朝に帰国するので、荷造りもしないといけないし、それに、もう気力も体
力もほとんど残っていない。

まずはビートルズ・ショップに行って、スティーヴンとアン=マリーの生存確認。
1年で最もハードでタフな1週間を無事サヴァイヴしたことをお互いに喜び合う。
次はセント・ジョンズ・マーケットでキャリー・スーツケースを購入。それを
一旦持って帰る際に、ホテル前でビートルズ・ガイドのジャッキーに遭遇。なん
ちゅう幸運。ジャッキーもとても喜んでくれた。また一緒に仕事しようね!

再び外出して、レコード・ショップやアンティーク・ショップを軽く見て回った
あと、セインズベリーで赤ワインを、ウォク&ゴーでカレービーフンを買って、
ホテルへ戻った。まだ午後5時だけど、もうじゅうぶん。これで終わりにしよ
う。打ち上げだ。

HDNHのバーでワインの栓を開けてもらって、ついでにモレッティのパイントを
注文。イタリアの美味しいラガーだ。
自分の部屋で、優しげに笑うジョン・レノン(の絵)と一緒に乾杯した。
ビートルズに、そしてリヴァプールにありがとう。チアーズ!

(おわり)

≪ http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo837.html ≫


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▽スカウスハウス・ニュース
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***  Beatleweek 2023 スカウスハウス・ツアー:参加者募集中! ******

今年8月にリヴァプールで行われる「インターナショナル・ビートルウィーク」
観賞パッケージ『スカウスハウス・ツアー2023』の参加者を募集中です。
聖地リヴァプールで開催される世界最大のビートルズ・フェスティヴァル「イ
ンターナショナル・ビートルウィーク」。今年・2023年は、おなじみの「ビート
ルズ・コンヴェンション」やアデルフィでのオールナイト・パーティー、フィ
ルハーモニック・ホールでのハイ・クォリティなコンサートやすっかり名物と
なった「ルーフトップ・コンサート」、さらに昨年に続いてマージー河畔のヨッ
ト・クラブでもイヴェントが開催されるほか、ホープ・ストリートやヨーコ・レ
ノン・センターでの新企画も登場。輪をかけて盛りだくさんの内容になっていま
す。
もちろんスカウス・ハウスのオプショナル企画も充実。各種ビートルズ・ツ
アーに、マージー・フェリー乗船、ウェルカム&フェアウェルパーティーなど
でリヴァプールとフェスティヴァルを満喫していただきます。

初めてのかたもリピーターも大歓迎! この夏、ぜひリヴァプールでお会いし
ましょう!
 http://scousehouse.net/beatleweek/scousetour2023.html 


***  スカウスハウス通販:英国盤レコード ******

スカウスハウス通販「英国盤レコード」では、昨夏リヴァプールで買い付けてき
たアイテムを、「2022新入荷」というコーナーで紹介しています。少数精鋭とい
うか、貴重盤と珍盤が目立つラインナッ
プとなりました。リヴァプールならでは、なものもいくつかあり。
オーダーをいただけるとうれしいです。
 http://scousehouse.net/shop/records2022.html 


*** 現地ビートルズ・ツアー ******

スカウス・ハウスでは、ビートルズ・ファンの「聖地巡礼」の旅をサポートし
ています。リヴァプールでは、22年目となった「リヴァプール・ビートルズ・
ツアー」、名所観光とランチがプラスされたお得な「ビートルズツアー+ランチ
&名所観光」、「伝説のカスバクラブ・ツアー」をご用意。「現地英語ツアー
(Magical Mystery Tour, Mendips & 20 Forthlin Road Tour)」の代行予約も
承ります。
ロンドンのビートルズ名所を訪ねる「ロンドン・ビートルズ・ツアー」も大好
評。イギリス旅行の際にはぜひご利用ください。
 http://scousehouse.net/beatles/beatlestour_liverpool01.html
 http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm 


***  PLAY AT THE CAVERN! ******

スカウス・ハウスでは、リヴァプールのキャヴァーン・クラブでのライヴをア
レンジしています。もちろん現地コーディネートつきです。
ウェブサイトの「for ビートルズ・バンド - PLAY AT THE CAVERN!」ページを
ご覧ください。
ビートルズ・バンドのみなさん、「リヴァプールのキャヴァーン・クラブで演
奏する」という夢をぜひかなえてください!
 http://scousehouse.net/beatles/playatthecavern.html


*** スカウスハウス通販:シルバー・アクセサリー ******

スカウスハウス通販「シルバー・アクセサリー」のアイテムは、すべてスカウス
ハウス・オリジナルです。いちばんのおすすめは「Lennon-NYペンダント」が入
荷しています。ジョン・レノンがニューヨーク時代に愛用していたペンダントを
イメージしたアクセサリー。チェーンの太さ&長さはお選びいただけます。
現在、アクセサリー全アイテムを対象に、お手入れ用磨き布(研磨剤入り)を
プレゼント中。オーダーをいただけるとうれしいです!
 https://scousehouse.net/shop/silver.html 


*** 原稿募集中 ******

NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは
英国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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▼今週のフォト
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「今週のフォト・アルバム」では、連載「おぼえがき:ビートルウィーク2019」
の写真を紹介しています。
 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo837.html 


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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
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       *** 隔週火曜日発行 ***


□■ 第837号 ■□

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◇編集 山本 和雄
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◇お問い合わせフォーム http://scousehouse.net/liverpool/form.html

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