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April 02 2024, No.860
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
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     *** http://scousehouse.net/ ***


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼エコーのエコー:なぜリヴァプールにはハードロックカフェがないのか
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
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リヴァプールと、ハード・ロック・カフェ。

この取り合わせ、みなさん、どう思います?
「リヴァプールにハード・ロック・カフェがあったらいいのに」なんて、考えた
こと、あります?

これ、決して少数意見というわけでもないようです。個人的には想像もしたこと
がなかったので「へえ?」と思ってしまいました。
まあそう言われて考えてみればたしかに、リヴァプールは誰もが認める「ロック
な街」であるし、「世界で最もNo.1ヒットを生んだ街」としてギネスブックにも
認められています。ハード・ロック・カフェのひとつやふたつ、あったっておか
しくないような気はしてきます。

それではなぜ、過去も現在も、リヴァプールにはハード・ロック・カフェが存在
していないのか。
「それはこういうことが理由ちゃうかな」と深掘りした記事が、ちょっと前なん
だけど(2月でした)、「リヴァプール・エコー」に掲載されました。とっても説
得力があって「にゃるほどそりゃ無理だわ」と僕も納得しちゃったので、今号の
「エコーのエコー」で翻訳して紹介しますね。

僕自身はあんまりハード・ロック・カフェには縁がなくて、これまで入ったこと
があるのはたぶん3店舗(4店舗かも?)。そのうち2つは国内で、ひとつは今
はもうない神戸店、もうひとつは数年前に北海道の歌姫Graceのライヴ
( https://scousehouse.net/magazine/nlw_photo730.html )を観に行った大阪
店です...と書いて気になって調べてみたら、おやおやその大阪店も今はもうな
いみたい。「ユニバーサル・シティウォーク大阪店」というのはあるんだけど。

日本には、ハード・ロック・カフェは5店舗あるようです。東京に2つと、横浜、
大阪、そして京都。ああでも京都は「ロックショップ」となっているので、グッ
ズを売ってるだけかな。

それじゃあ、世界全体だったらどうなのでしょう。オフィシャルサイトに地図が
載っているので、ひとつひとつ数えてみました。数え間違いもあるかもですが、
だいたい140ヶ所くらいあります。140ってなんだかすごいですね。「ホテル/リ
ゾート/カジノ」のハード・ロックを合わせたら150以上になるみたい....って、
おいおい、ホテルやリゾートやカジノまであるの??

僕の知らないうちに...というか僕が知らなかっただけなんだろうけど、この世
界はハード・ロック・カフェだらけになってしまっているのですね。ちょっと
びっくりです。でも地図をよおーく見ると、面白いことが判ります。中東やアフ
リカや中国やモンゴルにだって出店しているのに、「オージーロック」で有名な
オーストラリアには一軒もないんですよ。ニュージーランドにもないし、カナダ
にも、フィンランドにもないです。マーケット的に需要がありそうなこういった
国々にないというのは、ライセンス的な障害でもあるのかな...あ、ロシアにも
ないな。

とにかく、世界中にこれだけうじゃうじゃあるんだったら、なおさらリヴァプー
ルにつくる意味なんてないよねえ、と思います。まあ、このエコーの記事を読む
限り、今後もそんな心配はしなくてよさそうですけどね...なあんて、うっかり
油断できないのもまたリヴァプール。いつの間にか「ハード・ロック・カフェ・
ペニーレーン店」なんてのが出来てたりして......コワいなあ。

● ● ●

「今週のフォト」は、「キャヴァーン VS ハード・ロック・カフェ」と題して、
キャヴァーンとハード・ロック・カフェの写真を。ハード・ロック・カフェは去
年行ったバルセロナ店です。いい感じでしたよ。
 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo860.html

● ● ●

<<Beatleweek 2024 スカウスハウス・ツアー:参加者募集中!>>

今年8月にリヴァプールで行われる「インターナショナル・ビートルウィーク」
観賞パッケージ『スカウスハウス・ツアー2024』の参加者募集をスタートしまし
た。
おなじみのビートルズ・コンヴェンションやアデルフィでのオールナイト・パー
ティー、キャヴァーン・クラブでのライヴはもちろん、レトロな雰囲気のグラン
ド・セントラル・ホールでのハイ・クォリティなコンサートやマージー河向こう
のニュー・ブライトンでの大きなイヴェント、ファブ・フォー4人の母校でのラ
イヴ、さらにはあの伝説の「マシュー・ストリート・フェスティヴァル」プチ復
活の野外イヴェントなどなど、これでもかというくらい盛りだくさんの企画が用
意されています。
もちろんスカウス・ハウスのオプショナル企画も充実。リヴァプールとフェス
ティヴァルを満喫していただけるラインナップを考えています。
初めてのかたもリピーターも大歓迎。聖地リヴァプールで開催される世界最大の
ビートルズ・フェスティヴァルに、あなたもぜひ! この夏、ぜひリヴァプール
でお会いしましょう!
 http://scousehouse.net/beatleweek/scousetour2024.html 

                        --- Kaz(02/04/2024)


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▼エコーのエコー:なぜリヴァプールにはハードロックカフェがないのか
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2024年2月18日付「リヴァプール・エコー」に掲載された記事を翻訳して紹介
します。
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なぜリヴァプールにはハードロックカフェがないのか

 エレン・カーウィン
 2024年2月18日・リヴァプール・エコー

この週はじめに、「エコー」の読者たちから、リヴァプールにオープンしてほし
いレストランについての投稿をいただいた。
「イン・アンド・アウト」(ハンバーガー)や「ハリー・ラムズデン」(フィッ
シュ&チップス)はあるけれど、やはりUNESCOの「シティ・オブ・ミュージッ
ク」の称号をいただくリヴァプールには、「ハード・ロック・カフェ」が最高に
相応しいのではないか、と。イングランドにおいて、ハード・ロック・カフェ
が拠点とするのはロンドン、マンチェスター、ニューカッスル、そしてヨークの
4都市である。

言われてみればたしかにそうかもしれない。この地域の歴史は、ロックンロール
を抜きに語ることはできない。ロックンロールの歴史も、この地域を抜きに語る
ことはできない。ロックンロールをテーマにした世界的なレストラン&バーは、
この街への出店を考えたことはないのだろうか。エコーのFacebookページで展
開された議論で、ある読者はこう主張する。
「リヴァプールのような音楽都市には、20年前からハード・ロック・カフェが
あってしかるべきだ。マンチェスターのプリントワークス(エンターテイメント
施設)にオープンする代わりにね!」
同調する意見は他にもある。
「いつまで待てばいいのかね。この街にはビートルズを目当てに大勢のツーリス
トがやって来る。もしハードロックがあればその大半を取り込むことができるは
ずだ」
「リヴァプールにハード・ロック・カフェがないなんて信じられない」

しかし、このブランドがリヴァプールに進出しない理由を指摘する者もいる。
「それはたぶん、ここにはミュージック・バーがすでにたくさんあるからでは?」
「ハードロックがリヴァプールに店を出すことはないと思うよ。ロンドンのレス
トランで聴いた裏話その1:彼らはビートルズの誰かと喧嘩した。その2:リ
ヴァプールに出店したら、英国の他のハードロックは客をごっそり持って行かれ
てしまう」

ビートルズたちとの揉め事があったのかどうかはわからないが、リヴァプールの
キャヴァーン・クラブは、過去にハード・ロック・カフェを相手取って裁判を起
こしている。この事が、リヴァプールに出店しない理由のひとつになっている可
能性はある。

商標権をめぐっての、マシュー・ストリートのクラブとアメリカのレストラン・
グループのバトルは、ハード・ロック・カフェが米国でキャヴァーン・クラブの
名前を使用した1994年に始まった。ハードロック側は、『キャヴァーン・クラブ』
の名称を商標登録し、アメリカとメキシコで店を出し、商品にも使った。

そして2011年、ジョン・レノンの妹を含むキャヴァーンのオーナーたちは、フ
ロリダの裁判所に提訴した。ハードロック側にキャヴァーン・クラブの名称の使
用停止を求める裁判だった。

ハード・ロック・カフェを所有する「ハードロック・インターナショナル」は、
2007年にジェイムズ・E・ビリーによって買収された。ビリーはネイティヴ・ア
メリカンのセミノール族の部族会議長であり、グラミー賞にもノミネートされた
ミュージシャンでもあった。彼のステージネームはチーフ・ジム・ビリー(ジム・
ビリー酋長)だった。キャヴァーン側はビリー酋長に、「もし和解に応じてくれ
れば、ビートルズが演奏したキャヴァーンでのギグをセッティングする」とオ
ファーをした。

キャヴァーンの共同オーナーのひとり、デイヴ・ジョーンズはかつてこう語って
いた。
「まったく馬鹿げてたよ。ボストンのただのビリヤード場がだな、世界で最も有
名なクラブの音楽遺産と歴史といかにも関係があるかのように仕立て上げられて
たんだから。それがボストン・ハード・ロックだよ。奴らはグッズまで作ってや
がって、それがキャヴァーン・クラブの名前ばかりか、リヴァプールの本物の
キャヴァーンの壁やビートルズ・ブーツのイメージまで使ってやがった」

ポール・マッカートニーは1999年の年末にキャヴァーンでライヴを敢行した。
それは自分が生まれ育ったホームタウンのリヴァプールで、キャヴァーン・クラ
ブで、ミレニアムの終わりを記念したい、という彼の特別な気持ちからのもの
だった。このライヴは世界中でニュースのヘッドラインを飾り、音楽の歴史にも
なった。彼は当時こう語っている。
「すべてが始まった(ビギャン)場所で、ミレニアムを終わらせたかったんだよ」

デイヴはこう付け加える。
「ポールはこうは言ってないよな。『俺はすべてのベガー(物乞い)が始まった
ボストン・ハード・ロックで歴史的な瞬間を迎えたい』とは」

米国タンパ・ベイのジョンソン・ポープ法律事務所のウェブサイトによると、9
年にわたったこの法廷闘争は2014年に結審し、ハードロック側の勝利に終わっ
ている。彼らは米国内に限っての、キャヴァーン・クラブの商標権を認められた。

本記事掲載にあたって「エコー」は、キャヴァーン、ハードロック双方にコンタ
クトをし、コメントを求めている。

Possible reason why Liverpool doesn't have a Hard Rock Cafe
 -Could a legal row be the reason why Liverpool doesn't have a Hard
                               Rock Cafe?

 By Ellen Kirwin, What's On Editor
  16 FEBRUARY 2024, Liverpool Echo

https://www.liverpoolecho.co.uk/whats-on/food-drink-news/old-legal-battle-could-reason-28644805?


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▽スカウスハウス・ニュース
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お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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▼今週のフォト
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「今週のフォト」は、「キャヴァーン VS ハード・ロック・カフェ」と題して、
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       *** 隔週火曜日発行 ***


□■ 第860号 ■□

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◇編集 山本 和雄
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