July 09 2024, No.867
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■ *** http://scousehouse.net/ *** □■ INDEX ■□ ▽フロム・エディター ▼エコーのエコー:ハンブルグでいちばん上手かったのは ジョージ・ハリスン ▽スカウスハウス・ニュース ▼今週のフォト ------------------------------------------------------------------------ ▽フロム・エディター ---------------------------------------------------------------- NLW □ 聖地巡礼、というか、リヴァプールやロンドンを訪ねるビートルズ・ファンの ために、スカウス・ハウスでは現地のビートルズツアーをアレンジしています。 日本人スタッフがガイド、あるいは通訳を務めて、言葉の壁がなくてスムーズ で、かつプロフェッショナルなツアーなので、おそらく満足度は100%…とは いかなくても95%くらいにはなるんじゃないかと……自信過剰かな? もちろんツアーだけではなく、ライヴ情報やおすすめレストランなど、求めら れればできるだけお伝えしています。どなたにとっても限られた時間ですから、 最大限に有効なものにしていただければ。 リヴァプールの滞在が長めのかたには、「マニアック・ツアー」なんてのもご 用意。通常のビートルズツアーのコースに入っていないスポットや、特別なリ クエストにお応えするツアーです。ウェブサイトでは案内していないのです が……って、案内した方がいいですよね。にゃは。 それでですね、ここからが本題。 たまーに、お客さんからこんな相談が寄せられることがあります。 「ハンブルグのビートルズツアーをアレンジしていただけないでしょうか」 「ハンブルグでビートルズゆかりの地を案内してくれる日本人ガイドをご存知 ないですか?」 対する僕の返答はというと…… 「ハンブルグのビートルズツアーをアレンジすることはできます。僕の知り合 いのガイドが案内するのですが、日本人ではなくドイツ人でかなり年配で、英 語は喋れるけれどもドイツ訛りがひどいです」 こういうことが何度かあったのですが、「じゃあお願いします!」と話が進ん だことはいちどもありません。そりゃまあそうだろうなあ。ちょっとハードル が高いです。 ところがですね、ひょんなことから、ロンドンのガイドが友人を紹介してくれ ました。にゃんと、ハンブルグ在住の日本人ガイドです。メールでやりとりを して意気投合、スカウスハウスの新ツアー、「ハンブルグ・ビートルズ・ツ アー」を立ち上げることになりました。イエイ! ただまあ、スカウスハウスとしてやるわけですから、コースの選定とかオプ ションとか、僕自身が関わって決める必要があります。「じゃあテキトーによ ろしく」とガイドに丸投げはイカン、ですよね。 ということで、今年のビートルウィークのあとで、ハンブルグに寄ることにな りました。ハンブルグは12年…13年ぶりかな? がんばって最高のビートル ズツアーを作りたいと思います。 ● ● ● 今週は、ハンブルグ&ビートルズに関係する記事を紹介します。いつものよう に「リヴァプール・エコー」から。 ちょっと古いもので、2022年9月ですから、およそ2年前。ハンブルグでの ビートルズのステージを常連として観に行っていた人のインタビュー記事で す。 ヨーロッパ議会の元議員ということなので、なかなかの大物と言えるでしょう し、当時のビートルズを知るリアルで貴重な証言、のはずなのですが、うーん、 翻訳していて思ったんだけど、インタビューアーにはもうちょっと突っ込んで 訊いてほしかった。だって、語られるエピソードは、ちょっと詳しいビートル ズ・ファンにとっては常識レベルの、上っ面をなぞるようなものばかり。「そ うだったのか!」と思わず叫び声を上げる…ほどの衝撃的事実は無理としても、 もうちょっとなんか出てこないものかな、とつい思ってしまいました。 疑うわけじゃないけど(ちょっと疑ってる)、この人ほんとのこと言ってる? アストリッドと恋人同士だったって? それはあんたじゃなくてクラウスで しょう。アストリッドは亡くなってるけどクラウスは存命ですよ、だいじょう ぶ? なんか文句言ってるみたいですが、ま、これはこれとして、ツッコミを入れな がら楽しんで読む程度の価値はあるんじゃないかな、と考えて掲載することに しました。 ……と書いたところで、「このおっさん、ほかの媒体でもしゃべってないかい な」と思って、サーチしてみたところ、とりあえずひとつ、見つけました。 「taz」という、ドイツの無料日刊紙に掲載されたもので、日付は2014年4月 18日。10年前。 これ、すごいです。 タイトル&リード部分の日本語訳は、なんと。 「ビートルズを生み出したハンス=オラフ・ヘンケル 今日のAfD欧州委員会候補がいなければ、ビートルズは成功しなかっただろ う。少なくともヘンケルはそう確信している。」 ……おいおい。 なんかもう、一瞬で読む気を無くしてしまいましたが、それでもとりあえず最 後まで読んでみました。翻訳して掲載する価値はゼロ、です。「アストリッド の手で最初にマッシュルーム・カットにしたのは自分とスチュアートだ、それ がビートルズに影響を与えた」なんて、よくもしゃあしゃあと。 ちなみにですが、今回の「エコー」の記事の元ネタとなった「エクスプレス」 紙の記事もサーチしてみたのですが、見つけることができませんでした。あま りに信用ならないことがわかって削除されてしまった、のかも……。 そして、マーク・ルイソーン先生著のビートルズ評伝本「ビートルズ史」や、 アストリッドの生涯を綴った小松成美さんの「ビートルズが愛した女」には、 このヘンケルさんは一切登場しないことも、付け加えておきましょう。 というわけで、ますます今号の記事の値打ちを下げることになってしまいまし た。やれやれ。 いちおう掲載するけど、みなさん、読まなくていいです(おいおい)。 ● ● ● 「今週のフォト」では、ハンブルグの写真を紹介します。 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo867.html ● ● ● <<Beatleweek 2024 スカウスハウス・ツアー:参加者募集中!>> 今年8月にリヴァプールで行われる「インターナショナル・ビートルウィーク」 観賞パッケージ『スカウスハウス・ツアー2024』の参加者を募集しています。 おなじみのビートルズ・コンヴェンションやアデルフィでのオールナイト・ パーティー、キャヴァーン・クラブでのライヴはもちろん、レトロな雰囲気の グランド・セントラル・ホールでのハイ・クォリティなコンサートやマージー 河向こうのニュー・ブライトンでの大きなイヴェント、ファブ・フォー4人の 母校でのライヴ、さらにはあの伝説の「マシュー・ストリート・フェスティ ヴァル」プチ復活の野外イヴェントなどなど、これでもかというくらい盛りだ くさんの企画が用意されています。 もちろんスカウス・ハウスのオプショナル企画も充実。リヴァプールとフェス ティヴァルを満喫していただけるラインナップを考えています。 初めてのかたもリピーターも大歓迎。聖地リヴァプールで開催される世界最大 のビートルズ・フェスティヴァルに、あなたもぜひ! この夏、ぜひリヴァ プールでお会いしましょう! http://scousehouse.net/beatleweek/scousetour2024.html --- Kaz(09/07/2024) ------------------------------------------------------------------------ ▼ハンブルグでいちばん上手かったのはジョージ・ハリスン ---------------------------------------------------------------- NLW □ 2022年9月26日付「リヴァプール・エコー」に掲載された記事を翻訳して紹 介します。 ----------------------------------------------------------------- ハンブルグでいちばん上手かったのはジョージ・ハリスン キーラン・マグラス&アアロン・クーラン(セント・へレンズ・リポーター) 2022年9月26日・リヴァプール・エコー ザ・ビートルズはリヴァプールで産まれた。しかしジョン・レノンは常々言っ ていた。彼らがバンドとして出来上がったのはハンブルグだと。そして当時の 友人も、まさにその通りだと言う。 ハンブルグ、レーパーバーンでの巡業時代、ザ・ビートルズのメンバーでは ジョージ・ハリスンがダントツで上手かったと、ドイツ人の友人が証言してい る。彼が言うには、ジョン・レノンはまだまだ上達途中だったし、元ドラマー のピート・ベストはリンゴ・スターと交代させられて30年近くが経った時点 でもまだ機嫌が直ってなかったという。 ドイツの政治家で元MEP(欧州議会委員)、82歳のハンズ=オラフ・ヘンケル。 彼はExpress.co.ukのインタヴューに答えて、自分がビートルズと知り合った のは元恋人で写真家のアストリッド・キルヒアのおかげだったと語った。 キルヒアさんはヘンケル氏にスチュアート・サトクリフを紹介した。アート・ スクールでのレノンの学友であり、バンドのベース・プレイヤーだった彼は、 のちにキルヒアさんと婚約したが、結婚をする前に彼は脳出血で悲劇的な死を 遂げることになった。21歳の若さだった。 「1961年の私は、レーパーバーンのトップ・テン・クラブに頻繁に通っていた。 ビートルズを聴くためと、アストリッドに会うためにね」 「トップ・テン・クラブやそのあとに出来たスター・クラブにはブリティッ シュ・バンドがたくさん出ていたんだよ。その中にはジェリー・アンド・ザ・ ペースメイカーズとかジ・アンダーテイカーズ、トニー・シェリダンもいた (シェリダンはビートルズをバックバンドにしてレコードをリリースしてい る)」 その時代、ブリティッシュ・バンドの中で多数を占めていたのがリヴァプール 勢だったと、ヘンケル氏は指摘している。 「私の義理の兄弟でホルスト・アンシンってのがいるんだが、彼はよくビート ルズにビールを差し入れしてね、その見返りにジョン・レノンに『エイント・ シー・スウィート』をリクエストしたりしていたなあ。『マイ・ボニー・イズ・ オーヴァー・ジ・オーシャン』とかもね」 「スチュはいつも後ろを向いてベースを弾いていたな。ポールはちょくちょく ピアノを弾いて。立ったままでね。ジョンはどう見てもまだギター練習中って 感じだった」 バンドのギタリストのひとりで、ようやく18歳を迎えた最年少メンバーにつ いて、ヘンケル氏はこう言っている。 「いちばん楽器が上手かったのはジョージ・ハリスンだ。ダントツにね。ハン ブルグに来ていたブリティッシュ・ロック・バンドの中で一番とは言えないか もだけど」 「スチュは61年の暮れか62年の初めに死んだ(訳注:実際は62年4月10日)。 私が最後にアストリッドとジョンに会ったのはグロッセ・フライハイトに会っ たスター・クラブだったな。ステージの合間にね。1962年の春だ。ファブ・ フォーの見た目から、彼らはプリツコフって呼ばれてたよ。マッシュルーム・ ヘッドって意味だ」 「彼らを軽んじるわけではないが、あの頃ハンブルグで演奏していたロック・ バンドには、ビートルズと同じくらいに優れたグループがいくつもあった。私 だけの意見ではないよ」 その後ヘンケル氏は、IBMでのキャリアを追求するため、アストリッドやビー トルズ、そして故郷のハンブルグとも疎遠になったという。 George Harrison was 'by far the best Beatle' in Hamburg -The Fab Four cut their teeth on trips to Hamburg By Ciaran McGrath & Aaron Curran, St Helens Reporter 26 SEPTEMBER 2022, Liverpool Echo https://www.liverpoolecho.co.uk/news/liverpool-news/george-harrison-by-far-best-25111880 ------------------------------------------------------------------------ ▽スカウスハウス・ニュース ---------------------------------------------------------------- NLW □ *** Beatleweek 2024 スカウスハウス・ツアー:参加者募集中! ****** 今年8月にリヴァプールで行われる「インターナショナル・ビートルウィーク」 観賞パッケージ『スカウスハウス・ツアー2024』の参加者を募集しています。 おなじみのビートルズ・コンヴェンションやアデルフィでのオールナイト・ パーティー、キャヴァーン・クラブでのライヴはもちろん、レトロな雰囲気の グランド・セントラル・ホールでのハイ・クォリティなコンサートやマージー 河向こうのニュー・ブライトンでの大きなイヴェント、ファブ・フォー4人の 母校でのライヴ、さらにはあの伝説の「マシュー・ストリート・フェスティ ヴァル」プチ復活の野外イヴェントなどなど、これでもかというくらい盛りだ くさんの企画が用意されています。 もちろんスカウス・ハウスのオプショナル企画も充実。リヴァプールとフェス ティヴァルを満喫していただけるラインナップを考えています。 初めてのかたもリピーターも大歓迎。聖地リヴァプールで開催される世界最大 のビートルズ・フェスティヴァルに、あなたもぜひ! この夏、ぜひリヴァ プールでお会いしましょう! http://scousehouse.net/beatleweek/scousetour2024.html *** スカウスハウス通販:英国盤レコード ****** ザ・ビートルズを中心とした、英国盤レコードの通販です。 オーダーをいただけるとうれしいです! https://scousehouse.net/shop/records2023.html *** 現地ビートルズ・ツアー ****** スカウス・ハウスでは、ビートルズ・ファンの「聖地巡礼」の旅をサポート しています。リヴァプールでは、22年目となった「リヴァプール・ビートル ズ・ツアー」、名所観光とランチがプラスされたお得な「ビートルズツアー+ ランチ&名所観光」、「伝説のカスバクラブ・ツアー」をご用意。「現地英語ツ アー(Magical Mystery Tour, Mendips & 20 Forthlin Road Tour)」の代行予 約も承ります。 ロンドンのビートルズ名所を訪ねる「ロンドン・ビートルズ・ツアー」も大好 評。イギリス旅行の際にはぜひご利用ください。 http://scousehouse.net/beatles/beatlestour_liverpool01.html http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm *** PLAY AT THE CAVERN! 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