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October 21 2025, No.896
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リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■
     *** http://scousehouse.net/ ***


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼NLWアーカイヴ:#30「『ラヴ・ミー・ドゥ』60年に寄せて
                    - スターたちからの祝辞」
 ▽スカウスハウス・ニュース
 ▼今週のフォト


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▽フロム・エディター
---------------------------------------------------------------- NLW □

NLW No.896です。
えーと、8月のビートルウィークに続いて毎年恒例の秋祭りも終わって、個人
的には「2025年ももう終わりだにゃ~」なモード。連日放送のMLBやNPLのプ
レーオフに一喜一憂、映画を観に行ったり、ギターの練習をしたり、のんびり
と過ごし....てみたいところなのですが、そういうわけにも行きません。仕事
もいろいろ溜まってる(ほったらかし案件の多いこと!)し、来年のビートル
ウィークのことも考えなきゃだし、今年のビートルウィークで使った経費の支
払いで首が回らなくなったり(おいおい...)、なかなか落ち着かない、という
か、けっこうバタバタな毎日です。

だからというわけではあるのですが(ん?)、今号ではブランニューな原稿を
用意することができませんでした。
こういうときは、以前の記事の再録です。「NLWアーカイヴ #30」として、3
年前のこの時期に掲載した「『ラヴ・ミー・ドゥ』60年に寄せて - スターたち
からの祝辞」を紹介します。NLW No.824より。

で、さっきちょろっと書きましたが、来年のビートルウィーク。
日本代表バンドの募集は、今日が締め切りです。今これを書いてるのは昼の0
時47分。今日中に駆け込み応募があるかもだけど、とりあえず、エントリー
枠以上の応募はすでに来ています。審査はこれからですが、実力的にはどのバ
ンドも問題なさそうな感じ(なんかエラそうだな)なので、追加募集の可能性
はたぶんない、かな。
応募してくださったバンドのみなさん、ありがとうございました。今月中に選
考結果をお知らせしますね。

● ● ●

【お知らせ】

*** 現地ビートルズ・ツアー:改訂しました ******

リヴァプール&ロンドン現地ガイドツアーの、時間や料金を改訂しました。
2025年10月16日以降のお問い合わせ&ご予約に適用します。すでに受付済み
のご予約には影響しません。

<Liverpool>
 リヴァプール・ビートルズ・ツアー
  http://scousehouse.net/beatles/beatlestour_liverpool01.html

 ビートルズツアー+ランチ&名所観光
  http://scousehouse.net/beatles/beatlestour_liverpool02.html

 伝説のカスバクラブ・ツアー
  http://scousehouse.net/beatles/beatlestour_liverpool03.html

<London>
 ロンドンのビートルズ・ツアー(3種)
  http://scousehouse.net/beatles/guide_london_beatles2023.html

 ロンドン特別ツアー(シャーロック・ホームズ&パブ)
  http://scousehouse.net/beatles/guidetour_london2.html

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「今週のフォト」は、前々号、前号に続いて、先月行われた『International
Beatleweek 2025』での、日本代表バンドの写真を紹介します。
 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo896.html 

                        --- Kaz(21/10/2025)


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▼NLWアーカイヴ:#30「『ラヴ・ミー・ドゥ』60年に寄せて
                    - スターたちからの祝辞」(2022)
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過去のNLWからピックアップしてお届けするアーカイヴ・コーナーです。
第30回は、3年前のNLW No.824(2022年10月18日発行)より、「ガーディア
ン」紙に掲載された「ラヴ・ミー・ドゥ」特集記事の翻訳です。

「『ラヴ・ミー・ドゥ』60年に寄せて - スターたちからの祝辞」(2022)----

≪≪≪ NLW No.824 - October 18, 2022 ≫≫≫
 【本文】 https://scousehouse.net/magazine/magazine824.html
 【写真ページ】 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo824.html 

10月3日付「ザ・ガーディアン」紙に、「ラヴ・ミー・ドゥ」60年を記念して、
有名ミュージシャンたちへのインタビューが掲載されました。翻訳してお伝え
します。

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「『ラヴ・ミー・ドゥ』60年に寄せて - スターたちからの祝辞」
 インタビュアー:デイヴ・シンプソン

ジョー・エリオット(デフ・レパード)
「ラヴ・ミー・ドゥ」が出たとき俺はまだ3歳と2ヶ月だった。でもおもちゃ
のギターを持ってたからね、ラジオであの曲がかかりゃいつでもスツールの上
に立って一緒に歌ったもんさ。他の曲じゃそんなことはしない。あの曲だけが
なぜか俺のハートをがっちり掴んだんだ。生まれて初めて歌った曲だよ。ハー
モニカのイントロがサイコーだよね。それまで知ってたハーモニカの歌って、
フランク・アイフィールドの「アイル・リメンバー・ユー」くらいだ。あとフ
レディ・アンド・ザ・ドリーマーズとかジェリー&ザ・ペースメイカーズとか
いろいろなグループが似たような曲を出したけど、「ラヴ・ミー・ドゥ」はは
るかに上を行ってた。レノン・アンド・マッカートニーのヴォイスはあのころ
流行りのエコー処理がされてなかったし、なんてったってメロディーのセンス
が並外れてたよね。そのあと彼らが成し遂げたことを考えればだね、「ラヴ・
ミー・ドゥ」なんてロケットが軌道に乗る前に切り離される残骸みたいなもの
かもしれない。でもそれがなけりゃ宇宙へ飛び出すことはできないんだよ。い
までも俺はあの曲を聴くと微笑んでしまう。そしてこう考える。あの曲は俺に
とっての発射台だったんだってね。


ルル
13歳のころの私は、寝ても覚めてもラジオ。今の子たちのTikTokみたいにね。
「ラヴ・ミー・ドゥ」が流れてきたときは一瞬でとりこになったのよ。私の
ティーンエイジ・ホルモンは急上昇。ビートルズはとにかくキュートだったも
の。もう怖いものは何もなしって感じ。彼らが登場する前のブリティッシュ・
ミュージックって、アメリカのレコードをソフトに焼き直したみたいなのばっ
かりだったのよ。でも「ラヴ・ミー・ドゥ」。スピリチュアルな覚醒って感じ
かしら。私はビッグ・ママ・ソーントンが「ハウンド・ドッグ」を歌うのを聴
いてたし、バレット・ストロングの「マネー(ザッツ・ホワット・アイ・ウォ
ント)だって知ってた。「ラヴ・ミー・ドゥ」はそれらに明らかに影響を受け
てはいるんだけど、でもぜんぜん違うの。あの3パートのハーモニー、教会で
聴く歌みたいだって思った。ディープ・ソウルね。それに彼らは自分たちで曲
を作ってたでしょ。世界の音楽産業を根底からひっくり返しちゃったのよね。
彼らの歌って、まるでティーンエイジ・ボーイズの代弁だった。愛の言葉とか
青春の悩みとか失恋とか、希望とか。「ラヴ・ミー・ドゥ」はブラック・アメ
リカンR&Bのビートと彼ら自身のオリジナルなものがブレンドされてるのよね。
それでね、それから2年後に彼らが『レディ・ステディ・ゴー』に出演した時
にね、「最近お気に入りの曲は?」って訊かれたジョンが何て答えたと思う? 
「ルルの『シャウト』」って。もうあたし、死んでもいいって思ったわよ。天
国に行くんだったらね。


ミッシェル・フィリップス(ママス&パパス)
「ラヴ・ミー・ドゥ」みたいな2人の男の掛け合いって、あのころのトップ40
では珍しかったのよね。それに“love me do”だなんて、正しい英語とも思え
なかった。でも私は「そんなのどうだっていいわ、私はこれが好き」って思っ
たの。それからは彼らにすっごくたくさんインスピレーションをもらった。
1966年にビートルズをドジャー・スタジアムに観に行こうかってことになった
んだけど、親とかにね、危なすぎるって言われたの。もみくちゃにされるって。
警備員はビートルズを守るのに手一杯だって。私、フォークを落として泣いた
のよ。


ギルバート・オサリヴァン
ビートルズ以前はどのバンドにもリードシンガーがいた。だが彼らは、ジョン
とポール、2人のシンガーが前に並んでいた。彼らはアメリカ産のあらゆるグ
レイト・ミュージックを吸収していた。R&Bやミュージック・ホールもね。で
も、ジョンとポールがギターを手に向かい合って座ると、なんともユニークな
ものが生まれて来た。実に不思議なことに、あの「ラヴ・ミー・ドゥ」という
奇妙な言い回しは、クリフ・リチャードの最初の映画「ヤング・ワンズ」
(1961年)の中でも使われている。ハーモニカのリフを効果的に使うというア
イデアは、ブルース・チャネルの「ヘイ・ベイビー」から来ているんだろう。
ジョンが特に影響を受けていたから。「ラヴ・ミー・ドゥ」はシンプルだが心
に残る。今もなおグレイトなレコードだ。だが彼らは数週間後にまたスタジオ
に入って「プリーズ・プリーズ・ミー」に取り掛かった。そしてジョージ・
マーティンが「君らの最初のNo.1の出来上がりだ」と言う。それがテイクオ
フの合図になったんだ。


リッキー・リー・ジョーンズ
いとこのおうちのちっちゃな白黒テレビで観たのよ。エド・サリヴァン・ショ
ウのビートルズを。あの時のことは何から何まではっきりおぼえてるわ。晩ご
はんはチキンとラザロニだったなとかね。ビートルズはね、アメリカ人にイギ
リス人になりたいって思わせちゃったのよ。彼らみたいな服を着たし、リヴァ
プールなまりだって真似したんだもの。英国と違ってこっちでは「ラヴ・ミー・
ドゥ」は最初のシングルじゃなかったのよね。この曲を聴くとお祭りを連想し
ちゃう。あの頃はどこに行ってもビートルズがかかっていたから。あのハーモ
ニカって頭から離れないのよね。ハーモニーもそう。低いハーモニーがジョン
で、「ラヴ、ラヴミードゥ、ユーノウ、アイラヴユ」ってポールの下を歌うの
とか、「サムワントゥラヴ、サンバディニュー」のところでバッと変わって、
切なさ全開になるのとか。ミュージシャンとしてあたしが思うのは、彼らには
最初からエモーショナルなボキャブラリーが備わっていたってこと。ジョンも
ポールもティーンの頃にお母さんを亡くしてるでしょ。自然とメランコリーな
部分のある人間になるだろうし、それが音楽にもにじみ出るのよ。「ラヴ・
ミー・ドゥ」は悲しくてワンダフルな歌。あの時代のスピリットを集めたよう
な歌。60年代初頭のイングランドの切迫感やダークネスをね。そして彼らはそ
こを飛び出して、新しい銀河を作っちゃうのよね。


ジーン・シモンズ(キッス)
13歳のオレの耳は、「ラヴ・ミー・ドゥ」をどう聴けばいいかわからなかった。
ハーモニカと2本のギター、ベースにドラム。音が隙間だらけなんだ。そのこ
ろのアメリカのポップ・ヒットと言やあバックグラウンド・シンガーやらホー
ンやらバイオリンやらパーカッションやら、とにかくてんこ盛りだったからな。
でもなんでだかわからんが、この歌には妙に惹きつけられた。何年も後になっ
てからだよ、オレが「ああ、この曲はエヴァリー・ブラザーズのハーモニーへ
のオマージュなんだ」って気がついたのは。「ラヴ・ミー・ドゥ」は、そのあと
の「シー・ラヴズ・ユー」とか「アイ・ウォント・トゥ・ホールド・ユア・ハ
ンド」とかみたいな、地球を揺さぶるような歌ではなかった。歌詞はシンプル
そのもので、韻は「ドゥ」「ユー」「トルゥー」と単純なものだ。でもな、この
ヘンな歌こそがオレをがっちり捕まえたんだよな。


パディ・マクアルーン(プリファブ・スプラウト)
「ラヴ・ミー・ドゥ」がリリースされたときは5歳だったな。でも僕はね、彼
らが北イングランドの片田舎にもたらした影響を示す証拠品を持ってるんだよ。
それは小さな白黒写真でね、60年代の初めに撮られたものだ。僕と弟のマー
ティンはパジャマを着ていて、僕らの母メアリーは前髪を下ろしてビートル・
ルックもどきになってる。で、僕ら3人は何してるかというとだね、鍋とフラ
イパンをがんがん叩きながら楽しそうに笑ってるんだよ。歌詞の面では、これ
以上にベーシックなものは彼らの作品にはない。前に僕はマッカートニーから
聞いたことがあるんだけど、彼とジョンはよくベッドに向かい合わせに座って
お互い小声で歌いながら曲を作ったって言ってた。そうやってできた曲なん
じゃないかな。出だしからレノンの声はビンビンにエレクトリックだ。天性の
ものだけど、もうシビれるような声だよね。ポールはあの顔そのままの、プリ
ティな声だ。「ラヴ・ミー・ドゥ」はロケット発射に使われる第一段階に過ぎ
ないわけだけど、まだ落ちて来てないんだよね。


ジュディ・コリンズ
ビートルマニア現象って、(60年代の)フォーク・リヴァイヴァルとは対極に
あるんだけど、でも面白いことに、どっちの音楽も同じような率直性を持って
るのよね。「ラヴ・ミー・ドゥ」とか「イン・マイ・ライフ」とか、どれも3
分に満たないのに、心がこもってるのよ。思わずギターを手にとって歌ってみ
たくなるような。私の「スカイ・フェル」は、実は「ラヴ・ミー・ドゥ」の簡
潔さに影響を受けてるのよ。とっても。「ラヴ・ミー・ドゥ」っていうフレー
ズそのものが短くてスウィートなの。誰かをバー・スツールから立ち上がらせ
たり、誰かの腕の中にすっともぐり込んでいくような、そんなフレーズなのよ。


イアン・ブロウディー(ライトニング・シーズ)
ソングライターとしてビートルズにはマジックがあったよね。彼らはソングラ
イティングのルールをぶち壊したし、彼ら自身がルールになっちゃったわけだ
から。「ラヴ・ミー・ドゥ」は他のどの曲にも似ていない。その後のビートル
ズ自身のも含めてね。限りなく地味なようでもあるけれど、それを超えてブリ
リアントでもある。非常にモダンなレコードだよ。まずビートとキャッチーな
リフレインで始まって、ヴァースの前にコーラスが入って来るんだから。ク
リーン・エアみたいにクリアだよ。60年が経ってもピチピチだ。だから今でも
18才のキッズたちが彼らのレコードに夢中になるんだよ。ホコリをかぶった博
物館の陳列品としてじゃなくて、イカした現代のギター・サウンドとしてね。


スティーヴ・ジョーダン(ローリング・ストーンズで演奏するドラマー)
「ラヴ・ミー・ドゥ」のオリジナル・デモはピート・ベストがドラムを叩いて
るんだが、テンポはずいぶんとスローでなんだかメランコリーなカントリー・
ソングのように聴こえる。1962年にパーロフォンでシングルをレコーディン
グする頃には、リンゴが入っていた。彼はコンポーザーのようにドラミングを
考える。なので彼はギターのフックを取り入れて、ドラムにアクセントを加え
た。そうすることで「ラヴ・ミー・ドゥ」はずっと良くなった。しかしそれま
でポップ・レコードを作ったことがなかったジョージ・マーティンは彼のドラ
ムに満足しなかった。リンゴは加入したばかりで、ほかのメンバーほどスタジ
オの経験がなかった。当時のレコーディングはライヴ演奏で、時間との戦い
だった。なので、ジョンとポールのパフォーマンスもイマイチな出来だった。
じゃあってことで1週間後に彼らはもう一度レコーディングを行う。マーティ
ンのアシスタントだったロン・リチャーズはセッション・ドラマーのアンディ・
ホワイトを手配していた。リンゴは例のフックをタンバリンで叩いた。現在
みんなが親しんでいるのは(ビートルズのファースト・アルバムに収録され、
アメリカでのシングルに採用された)このヴァージョンだ。テンポはより早く
なっていて、ヴォーカルも良くなった。ドラムビートもかなりいい。彼自身は
叩いてないにしても、これはリンゴのものだ。彼は確実に「ラヴ・ミー・ドゥ」
におけるクリエイティヴDNAの一員だ。3つの過程を経て、「ラヴ・ミー・
ドゥ」はめでたいデビュー曲になったってこと。その後まもなくリンゴは、ラ
ディックのドラム・キットを手に入れる。彼の望むサウンドがそれだったし、
ラディックはリンゴのトレードマークになった。その後はヒストリーだよね。


カレブ・ニコルズ(シンガー・ソングライター)
わたしは11歳で、シングルマザーの母親と一緒にカリフォルニアの片田舎で
暮らしていた。ゲイであることをカミングアウトしたら、わたしは矯正施設に
入れられそうになった。おそらく母はわたしの問題をある程度理解していたん
だと思う。彼女はビートルズのコンピレーション・アルバムの『パスト・マス
ターズ』をわたしに与えてくれた。そしてわたしは、まったくの突然に、孤独
から解放されることになったんだ。「ラヴ・ミー・ドゥ」はサイド1のトラッ
ク1だ。全身でそのサウンドを感じられるよう、わたしは大音量でそれをかけ
た。あの2つのヴォイスがわたしを引き入れ、そしてギターやドラムの感触に
浸る。おそらく彼らはティーンエイジャーの視点で書いたんだと思うけど、こ
の曲には尋常ではない切迫感があって、それはわたしにも通じるものだった。
ブライアン・エプスタインをはじめ、彼らの周りにはたくさんの同性愛者がい
た。リトル・リチャードが大好きで、自分たちと違う人々への関心を持ってい
た。わたしは「ラモン」という曲で「ラヴ・ミー・ドゥ」を引用しているし、
「リッスン・トゥ・ザ・ビートルズ」という曲も作った。「ありがとう」とい
う気持ちを表したかったんだ。彼らの曲を聴いて、彼らはわたしの仲間だとわ
かったから。


ティジンダー・シン(コーナーショップ)
僕が「ラヴ・ミー・ドゥ」に出会ったのは、全校集会で音楽の指揮をするって
いう映えある役割を仰せつかったときで、8歳だった。タクトをさっと上げて、
下ろすタイミングでカセットテープを再生したんだよ。ハーモニカのあの高音
はまるで警笛みたいだよね。バッキング・ヴォーカルを従えた歌声には親密な
響きがある。あのベースは思わずワルツを踊りたくなるよね。一瞬止まって再
開のところがあるからぼんやりできないし。アメリカのゴスペルやカントリー
で流された汗に、小さなクラブで流れた汗、それからヨーロッパ由来のいろん
なものが混ざり合って出来上がった結晶がこれなんだよ。


アンディ・マクラスキー(オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダー
ク)
「ラヴ・ミー・ドゥ」って、習作みたいなものだと私は思うな。大工だって、
でかいキャビネットを作る前に小さな引き出しを作るだろう? 天才としての
旅の、最初のちっちゃな1歩ってところかな。ハーモニカのパートは確かに大
きな魅力のひとつだけど、ソングライティングはまだ稚拙だ。G, D, C, G, D,
C, Gのたどたどしいベースラインもね。1年か2年後のマッカートニーは素晴
らしくメロディックなカウンター・ハーモニーのベースラインを書くようにな
るんだが。歌詞は、同じものが4ヴァース。唯一のブレイクが「サームワン
トゥラヴ...」のところで、コードも変わる。とはいえ、おそろしくキャッ
チーな曲であることは確かだ。リード・ヴォーカルが2人というのもこの曲が
先駆けだろう。このあとに続いて行くシングルはまさに天才のなせる技だ。だ
から私にとってこの「ラヴ・ミー・ドゥ」は、洗礼者ヨハネ的シングルなんだ
よ。(ヨハネがイエスの登場を予言したように)これからすごいのが来るぞっ
て予言しているんだよ。

The Guardian
‘My teenage hormones were raging!’: stars salute the Beatles’ Love Me Do at 60
Interviews by Dave Simpson, Mon 3 Oct 2022.

https://www.theguardian.com/music/2022/oct/03/the-beatles-love-me-do-at-60-first-single


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▽スカウスハウス・ニュース
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 ロンドンのビートルズ・ツアー(3種)
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 ロンドン特別ツアー(シャーロック・ホームズ&パブ)
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ウェブサイトの「for ビートルズ・バンド - PLAY AT THE CAVERN!」ページを
ご覧ください。
ビートルズ・バンドのみなさん、「リヴァプールのキャヴァーン・クラブで演
奏する」という夢をぜひかなえてください!
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NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは
英国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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▼今週のフォト
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「今週のフォト」は、前々号、前号に続いて、先月行われた『International
Beatleweek 2025』での、日本代表バンドの写真を紹介します。
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