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September 22 2026, No.919
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■ *** http://scousehouse.net/ *** □■ INDEX ■□ ▽フロム・エディター ▼エコーのエコー:ジョン・レノンをトラックから落とさなくてよかった ▽スカウスハウス・ニュース ▼今週のフォト ------------------------------------------------------------------------ ▽フロム・エディター ---------------------------------------------------------------- NLW □ NLW No.919です。 今回の「エコーのエコー」では、およそ1ヶ月前に「リヴァプール・エコー」 に掲載された記事を紹介します。 ジョン・レノンとポール・マッカートニーが初めて会った日、つまり1957年 7月6日ですが、その日、クォリーメンはセント・ピーターズ教会で行われた 夏祭りのステージに3回(2回かも)、立っています。それだけではなく、最 初のステージの前に、パレードの一部としてトラックの荷台に乗って、その上 で演奏しているのです。 今回の記事はなんと、そのトラックを運転したダグラスさんのインタビュー。 これはちょっとびっくりしました。いつもながら「エコー」の記者さんには、 「もっともっと根掘り葉掘り訊いてよー」という、ちょっともの足りなさを感 じてしまいますが、あのパレードの当事者の話を聞くことができたのはありが たい。 で、これを読むとですね、あのクォリーメンの「トラック荷台演奏」は、ほと んど、いや、完全に教会司教さんのその場の思いつきだったことがわかります。 だって、トラックが余っちゃってどうしようとなった時に「ああそうだ、バン ドが来るんだわ。あいつらを乗せてもらおか。ついでに演奏もやってもらった らええやん」と。そのアイデアは悪くないと思いますが、当時の写真を見ると、 たしかにこれはアブナイ。ゆっくりとは言えトラックはずっと動いているわけ で、当然、前にも後ろにも右にも左にも上にも下にも揺れるわけです。荷台に は壁とかストッパーのたぐいは見当たらず、ということは、なにかのハズミ、 ちょっとした油断、あるいは運が悪ければ…地面に投げ出されたりその時に 大事な頭や腕や手を骨折したりついでに後輪に轢かれたりしてあちゃーー… などというアクシデントがあったとしてもぜんぜん不思議ではないです。いや もうほんと、みんな無事でよかった。 そのパレードですが、当時のプログラムを見ると午後2時から3時の1時間、 となっています。結構な長い時間ですよね。ツアールートはというと、その へんをちょろっと、というよりは少し遠くまで足をのばしています。ハンツ・ クロス・アヴェニューで折り返しとなっているので、まあ往復2kmというと ころでしょうか。地図を見ると、ほぼ直角の曲がり角が片道につき3ヶ所あり ます。ということは、折り返しを含めて合計7回は、スピードと重心と遠心力 と音楽的パフォーマンスがせめぎ合うスリル満点な瞬間があった、ということ になります、よね。そういえば教会の前のチャーチ・ロードはけっこうな急坂 だし、加えてこの日は英国じゅうが記録的な蒸し暑さだったそうですから、い くら若いとはいえ、彼らにとってはなかなかの苦行だったのでは。 当然ながら、このクォリーメンのパレード参加はプログラムには記載されてい ません。もともと予定されてなかったのだからそりゃそうですよね。パレード の先導役はチェシャーのブラス・バンド。続いて主役の「ローズ・クイーン」。 そのあとはボーイスカウトやガールスカウトやらがえんえん続いて、クォリー メンは最後尾だったそう。もうほとんど「オマケ」。あってもなくてもいいよ うな存在です。 パレードの最初から最後まで演奏が続いていたことを、ダグラスさんはおぼえ ていました。これはなかなか貴重な証言だと思います。だって、ジョン・レノ ンですよ? ただでさえフマジメなのに、あんなフザケた状況できちんとマジ メに演奏するタイプでは絶対ないように思うのです。「こんなん、やってら れっかよ」とか言って。おとなしく荷台に乗ってただけでも奇跡なんじゃない かと。 そもそもクォリーメンは、4時15分からセント・ピーターズ教会のバック・ ガーデンで本番ライヴの予定でした。しかもそれで終わりではなくて、5時 45分から同じ場所でもう1ステージ(ただしこの2回目のライヴが実際に行 われたかどうかは「謎」とされています)、さらに夜には教会ホールで行われ るダンス・パーティーでの演奏も決まっていました。つまり、大事なステー ジ3本を控えたタイミングで、「トラックが余っちゃったから」という理由だ けで乗せられた荷台だったのです。しかも演奏するには厳しすぎる環境。もち ろん無料奉仕。 それにもかかわらず、まあ全力ではないにしろ1時間近くもギターを弾き、歌 を歌っていたジョン・レノン。なんだかいいなあと思うのです。バンドメン バーのひとり、エリック・グリフィスはのちに、「(パレードでの演奏は)間抜 けな感じだった」と回想していますが、それはもうバンド全員が同じ気持ち だったことでしょう。「なんでこんなことせにゃあかんねん」と。でも、ジョ ン・レノンはずっと演奏していたのです。真摯に(…は、言いすぎか)音楽 に向き合うそのジョンの姿は、ほかのメンバーの記憶にもしっかり残っていま した。繰り返しますが、なんだかいいなあと思うんですよね。そしてみなさん ご存じのように、音楽の神様は、この数時間後にジョン・レノンとポール・ マッカートニーを引き合わせるという、とんでもなく豪華なシナリオを用意し ていたのでした。 ● ● ● <Beatleweek 2027出場バンド:募集スタート!> スカウス・ハウスでは、2027年のインターナショナル・ビートルウィーク(8 月25日~31日)に、日本代表として出場するビートルズ・トリビュート・バ ンドを募集しています。出場を希望されるバンドは、info@scousehouse.net ま でご連絡ください。メール件名は「IBW27バンドエントリー:(バンド名)」と し、本文には、バンド名と簡単なプロフィール、代表者のお名前・住所・電話 番号・PCメールアドレスをご記入ください。折り返し、募集要項をメール添 付送信いたします(募集要項の内容をご検討のうえ、あらためてお申込みくだ さい)。 エントリー申し込み締め切りは、10月20日(火)です。お問い合わせはお早 めに! ● ● ● 「今週のフォト」は、St. Peter's Churchの写真を紹介します。2024年と 2025年の撮影分から。 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo919.html --- Kaz(22/09/2026) ------------------------------------------------------------------------ ▼エコーのエコー:ジョン・レノンをトラックから落とさなくてよかった ---------------------------------------------------------------- NLW □ 2026年8月16日付「リヴァプール・エコー」に掲載された記事を 翻訳して紹介します。 ----------------------------------------------------------------- トラックの荷台からジョン・レノンを落とさなくてよかった レベッカ・マグラス 2026年8月16日 86歳のダグラス・チャドウィックはかつて、自分のトラックの荷台にジョン・ レノンと彼のバンドを乗せてウールトンをパレードしたことがある。1957年 7月6日のことだ。しかし彼としては、後ろに乗っているミュージシャンが誰 なのかを知る由もなかった。彼はまだ17歳で、駆け出しのトラック・ドライ ヴァーだった。 ティーンエイジャーでありながら運転免許を持っていたダグラスは、自分のト ラックを持っていたし、地元への愛情も持ち合わせていた。チャーチ・ロード にあるセント・ピーターズ教会から、毎年行っている夏祭りの「ローズ・ク イーン」パレードを手伝ってほしいと依頼があったとき、彼は二つ返事で引き 受けた。 彼としては、コミュニティのメンバーや子供たちを乗せるものだと思っていた。 しかしいざという段階で、教会の司教の判断により、将来のスターが彼の荷台 に乗り込むことになった。 ヘイルウッド出身のダグラスはこう話してくれた。 「わりと早めに到着したんだがね。車と一緒に。だが、司教のプライス・ ジョーンズはなんだか浮かない顔をしていた」 「『いや、車を多く手配しすぎてしまってね。もう君の車に乗せる人間はおら んのだ』そう彼は言った。今度はこっちが浮かない顔になったよ。でも彼は突 然ぱっと顔を上げて、『ああそうだ、スキッフル・グループがいたな。午後に演 奏することになっている』と。『ええと、それって誰なんです?』と尋ねたら、 『ああ、彼らは自分たちのことをクォリーメンって名乗ってるよ』と」 そういういきさつで、ダグラスは自分の車に若いミュージシャンたちを乗せる ことになった。当然ながら、そのグループのリーダーがのちにどれほどの成功 を収めるかなんてことは、つゆほども考えなかった。 もちろん、ジョン・レノンはまだ世界的なスーパースターではない。ザ・ビー トルズも存在していない。トラックの荷台から聴こえてくるのは、シンプルな スキッフル音楽だった。ジョンが率いる、地元のクォリー・バンク高校生のグ ループが演奏していた。 この日、若き日のポール・マッカートニーが、まだ16歳だったジョンに引き 合わされることになる。それが発端となって、のちのザ・ビートルズが形作ら れて行くことになる。 しかし、ダグラスがおぼえているのは、自分がウールトンの道を慎重に運転し たことと、若いミュージシャンたちがパレードのあいだじゅう演奏を続けてい たことだけだ。 「彼ら全員に、『気をつけろよ。じっとしてろよ」と言い続けてたな。この日 のために保険にも入らなけりゃならなかったし。でも結果的には杞憂で、すべ てがうまく行ったんだけどね」 しかし、動くワゴンの上で演奏を続けるバンドの安全をキープするのは並大抵 のことではなかっただろう。 「確かにね。『なあ、いいか、君らはワゴンの荷台に乗ってるんだぞ。横面に はなんもないだろ? 危ないってのはわかるよな? 俺は最大限に注意深く運 転する。だから君らもそうしてくれ。座ったら動くな。頼むから』って。そう やって、なんとか全員無事でパレードを終わらせることができたってわけ。ま だ17歳だった俺がだよ」 ダグラスは、彼らがパレードの最初から最後まで演奏を続けていたことをおぼ えている。 「ジョンはギターを持って座っていたよ。あの頃のベースってのは茶箱のやつ だったな。弦代わりのロープが1本の」 自分のトラックの荷台に乗ってギターを弾いていた若者が、歴史に残るミュー ジシャンになるとはダグラスは夢にも思っていなかった。もちろん、その若者 のバンドにポール・マッカートニーやジョージ・ハリスンが加わることになる ということも。だが、彼は聴こえてくる音楽に感銘を受けたことをおぼえてい る。 「ブリリアントだと思ったよ。とんでもなくブリリアントだって」 この夏祭りの2週間後、ポール・マッカートニーはザ・クォリーメンの一員と なる。しかしその後すぐに、スカウト・キャンプのために家族でバトリンズへ 出発したため、彼のクォリーメンとしてのデビューはおよそ3ヶ月後、10月 に行われたノリス・グリーンのコンサヴァティヴ・クラブでのギグとなった。 その後に起きたことは、すでに音楽史の一部になっている。 I gave John Lennon a lift on the day that changed music history forever Things could have all been different if the future Beatle had fallen off the back of Douglas Chadwick's flatbed lorry By Rebecca McGrath, 16 August 2026, Liverpool Echo https://www.liverpoolecho.co.uk/news/liverpool-news/gave-john-lennon-lift-day-34446425 ------------------------------------------------------------------------ ▽スカウスハウス・ニュース ---------------------------------------------------------------- NLW □ *** Beatleweek 2027出場バンド:募集スタート! ****** スカウス・ハウスでは、2027年のインターナショナル・ビートルウィーク(8 月25日~31日)に、日本代表として出場するビートルズ・トリビュート・バ ンドを募集しています。出場を希望されるバンドは、info@scousehouse.net までご連絡ください。メール件名は「IBW27バンドエントリー:(バンド名)」 とし、本文には、バンド名と簡単なプロフィール、代表者のお名前・住所・電 話番号・PCメールアドレスをご記入ください。折り返し、募集要項をメール添 付送信いたします(募集要項の内容をご検討のうえ、あらためてお申込みくだ さい)。 エントリー申し込み締め切りは、10月20日(火)です。お問い合わせはお早 めに! *** スカウスハウス通販:英国盤レコード ****** 「2025 The Beatles (LP)」「2025 The Beatles (ソロ)」、「2025 Singles & EPs」を更新しています。 <通販トップページ> https://scousehouse.net/shop/records2025.html <通販商品ページ> https://scousehouse.net/shop/record_beatles2025.html https://scousehouse.net/shop/record_beatles_solo2025.html https://scousehouse.net/shop/record_single2025.html <オーダー・フォーム> https://scousehouse.net/shop/orderform_ukrecords2025.html *** 現地ビートルズ・ツアー ****** スカウス・ハウスでは、ビートルズ・ファンの「聖地巡礼」の旅をサポート しています。リヴァプールでは、22年目となった「リヴァプール・ビートル ズ・ツアー」、名所観光とランチがプラスされたお得な「ビートルズツアー+ ランチ&名所観光」、「伝説のカスバクラブ・ツアー」をご用意。「現地英語ツ アー(Magical Mystery Tour, Mendips & 20 Forthlin Road Tour)」の代行予 約も承ります。 ロンドンのビートルズ名所を訪ねる「ロンドン・ビートルズ・ツアー」も大好 評。イギリス旅行の際にはぜひご利用ください。 <Liverpool> リヴァプール・ビートルズ・ツアー http://scousehouse.net/beatles/beatlestour_liverpool01.html ビートルズツアー+ランチ&名所観光 http://scousehouse.net/beatles/beatlestour_liverpool02.html 伝説のカスバクラブ・ツアー http://scousehouse.net/beatles/beatlestour_liverpool03.html <London> ロンドンのビートルズ・ツアー(3種) http://scousehouse.net/beatles/guide_london_beatles2023.html ロンドン特別ツアー(シャーロック・ホームズ&パブ) http://scousehouse.net/beatles/guidetour_london2.html *** PLAY AT THE CAVERN! ****** スカウス・ハウスでは、リヴァプールのキャヴァーン・クラブでのライヴをア レンジしています。もちろん現地コーディネートつきです。 ウェブサイトの「for ビートルズ・バンド - PLAY AT THE CAVERN!」ページを ご覧ください。 ビートルズ・バンドのみなさん、「リヴァプールのキャヴァーン・クラブで演 奏する」という夢をぜひかなえてください! http://scousehouse.net/beatles/playatthecavern.html *** スカウスハウス通販:シルバー・アクセサリー ****** スカウスハウス通販「シルバー・アクセサリー」のアイテムは、すべてスカウ スハウス・オリジナルです。いちばんのおすすめは「Lennon-NYペンダント」 が入荷しています。ジョン・レノンがニューヨーク時代に愛用していたペンダ ントをイメージしたアクセサリー。チェーンの太さ&長さはお選びいただけま す。オーダーをいただけるとうれしいです! https://scousehouse.net/shop/silver.html *** 原稿募集中 ****** NLWでは、読者のみなさんからの投稿を募集しています。 旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、あるいは 英国に関するものなら何でも歓迎です。 お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。 ------------------------------------------------------------------------ ▼今週のフォト ---------------------------------------------------------------- NLW □ 「今週のフォト」は、St. Peter's Churchの写真を紹介します。2024年と 2025年の撮影分から。 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo919.html ■ NLW ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *** 隔週火曜日発行 *** □■ 第919号 ■□ ◆発行 SCOUSE HOUSE (スカウス・ハウス) ◇編集 山本 和雄 ◆Eメール info@scousehouse.net ◇ウェブサイト http://scousehouse.net/ ◆Facebook http://www.facebook.com/scousehouse.net ◇お問い合わせフォーム http://scousehouse.net/liverpool/form.html ご意見・ご感想・ご質問など、お気軽にお聞かせください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このメールマガジンは、以下の配信サーヴィスを利用して発行しています。 配信の解除やメールアドレスの変更は、それぞれのウェブサイトからどうぞ。 ◆まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000065878.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 無断での転載を禁じます。 Copyright(C) 2001-2026 Scouse House |