October 16 2007, No.316
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
       〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

  ― 第105号 / 「 Healthy Eating & A Good Laugh 」―
 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish105_photo.html ≫

こんにちは。
ここしばらく郵便労働者のストライキで配達がなく、怒りのレベルを通り
過ぎて麻痺してしまいました。
しかし郵便局は通常営業しているのに配達されないということで、溜
まった郵便物がどうなるのかとっても心配です。
Postcommの調べによると全郵便のうちの87%がビジネスで、10%が
まだ私などはそれほど被害がないほうですが、例えばサッカーやコン
サートのチケットを待ってる人や、旅行するのにパスポートを待ってる
人のこと、あるいは経済に与える打撃を考えるとゾッとします。
日本で10日間も郵便がストップするなんてまず考えられないですよね。
全国レベルではすでに労使交渉が済んでいるのですが、よりによって
リヴァプールとロンドンのみ職員が<ワイルドキャット・ストライキ>(非合
法スト)を続けています。この号が出る頃には収まっていることを祈って
いてください。。。 

♪ ♪ ♪

先週のNLWでカズさんが触れていました、Jamie Carragherのお店に
行ってきました。
今週の火曜日にオープンしたばかりのこのレストランは、リヴァプール
FCのみならず、他のサッカーチームや、他のあらゆるタイプのスポーツ
のファンにも喜ばれるような工夫がされています。
お店のあちこちに設置された52台ものテレビモニターからは、サッカー、
ラグビー、 ボクシング、テニス、クリケットから競馬やF1のレースまで、
さまざまな試合が見られるそうです。

メニューを見ると、スターターやサラダが "First Half" 、パスタやピザが
"Second Half"、炭焼きグリル系が"Big Match"、デザートが"Extra
Time"と、こちらもユーモアがあります。
マージーサイドの若者の20%が肥満ということで、ヘルシーでファミリー
フレンドリーなメニュー作りをモットーにしているそうです。

私はヴェジ・バーガーと唯一の揚げ物のチップス(でもローファットだそ
うです)とTaylors of Harrogateのヨークシャーティーをオーダーしました。
量はそれほど多くありませんが、チップスも脂っこくなくクリスピーで、
バーガーも香ばしくて美味しかったです。
赤ちゃん連れの友人にばったり会ったのですが、彼女もとても満足して
いました!

煉瓦色と赤と黒を基調にして重厚な革張りのソファやシャンデリアなど
がインテリアが各所に使われているのですが、不思議とスノッブさは欠
片もありません。
要所要所に散りばめられたユーモアたっぷりのグラフィックや写真、そ
してフレンドリーなスタッフの存在がその秘訣でしょうか。
ちなみにスタッフのユニフォームは、Jamie Carragherの背番号に合わ
せて、すべて23番です。

このレストランのおもしろフィーチャーのひとつに、"Sin Bin"コーナーが
あります。
ラグビーやアイスホッケーで一時的退場になった選手が入れられる
<留置所、お仕置き場>とでもいいましょうか。
迂闊にも写真を撮り忘れてしまったので、これはみなさんが来られたと
きにご自分の目で探す楽しみとしてとっておくことにしましょう。

オリジナル・グッズの販売も将来的に予定しているそうです。是非行っ
てみてください!

 <Cafe Sports England>
 42/44 Stanley Street, Liverpool L1 6AL
 電話: 0151 239 5070
 営業時間:毎日午後12.00〜夜11.00
 http://www.cafesportsengland.com

♪ ♪ ♪

土曜日にJohn Gormanワンマンショーの最終日があったので行ってき
ました。
場所はLiverpool Academy of Artsのアートギャラリーが隣に引っ越し、
Actors' Studioという名の劇場に生まれ変わった36 Seel Streetです。
コメディアンJohn Gormanは、シンガーMike McCartney(当時の芸名は
Mike McGear)、詩人Roger McGoughとともに伝説的バンドThe Scaffold
を結成し、代表曲 "Lily The Pink" は1968年の終わりに数週間にわ
たってナンバー1の座をキープするという実績を持ってます。

このショーでは、The Scaffoldが成功するまでの道のりや、これまで遭
遇した出来事などを盛り込んだモノローグに加え、自他共に認めるエ
ルトン・ジョン似のBrian McCannによる幕の合間の弾き語り、また
ショーの間にBrianの伴奏でJohnが "Ten Whiskey Bottles" や "Lily
The Pink" などの歌を披露し、会場を沸かせました。

Blue AngelでJohn GormanとPaul McCartneyが話しこんでいる最中に、
女の子がツカツカとやってきて、「上の階で練習してるんだけど、聞きに
に来てくれない? どう思うか教えてほしいの」と何度も何度も懇願され
たPaulが仕方なく聞きに行って、戻ってくるとJohnに「プリシラ・ホワイト
とかいう子が歌ってたんだけど、別にたいしたことなかったよ」というの
で、思わず「だいたいそんな名前じゃ売れるものも売れないよね〜ハハ
ハ」と笑ってしまったそうです。
その女の子とは、その後No.1ヒットを飛ばしたCilla Blackのこと。この部
分は、PaulやCillaの身振りや話し方や顔の表情まで物マネしていて可
笑しかったです。

80年代に、熱狂的なレッズファンだったカリスマDJ、故John Peelと一緒
にパリで行われたリヴァプールFC対レアル・マドリードのヨーロピアン
カップファイナルを観にいったとき、たまたま選手たちと同じホテルに宿
泊していたので、試合後の優勝パーティーに潜り込んだそうです。
John Peelが優勝カップにキスしようとしたところをJohnが後ろからドつ
いたら、よろけて誤ってKenny Dalglishにキスしてしまったとか。。。

まだまだ他にもさまざまなエピソードが詰まっていて、きっと全部のネタ
が分かれば面白さも倍増だったのでしょうが、知らなくても十分笑える
2時間半のショーでした。
Johnのコメディーは、他人をこき下ろすような毒がなく、ひねりのある
ウィットとリズム感に富んでいて、聞いていて気持ちがいいです。

ショーが終わった後、楽屋で写真を撮らせてもらいました。
「何か小道具を持ってくれますか?」
と頼んだら、おもむろに椅子を持ち上げてポーズをとってくれました。本
当にお茶目な人です。
これからも現役でステージに上がって人々に笑いを振りまいてほしいで
すね。

15日(月)、Liverpool Academy of Artsギャラリーでは、The Lily Centre
Breast Cancer Support Groupという乳癌チャリティーを支援する
"Bravo" 展が始まりました。
「ブラジャー」という言葉がVogueマガジンで初めて英語として使われる
ようになってから今年で100年ということもあり、ブラジャーだらけの会場
で、オープニングパーティーにThe Scaffoldの2/3が再結成し、ここで
も "Lily The Pink" が演奏されました。その様子がArtinliverpoolにアッ
プされていますので、こちらもご覧ください!
http://www.artinliverpool.com/blog/blogarch/2007/10/bravo_for_the_bra_at_liverpool.php

♪ ♪ ♪

【今週の告知】
10月19日(金)から、Tate LiverpoolにTurner Prizeがやってきます。
この展覧会の華やかなハイライトであるターナー賞の授賞式は12月3日
でまだまだ先ですが、一足先に候補アーティストZarina Bhimji, Nathan
Coley, Mike Nelson, Mark Wallingerの作品が展示されます。入場無料
です(月曜休)。
Tate Liverpool ホームーページ:
http://www.tate.org.uk/liverpool/exhibitions/turnerprize2007/default.shtm

来週はお休みいたしますので、また再来週!

ミナコ・ジャクソン♪

≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish105_photo.html ≫


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