February 06 2008, No.330
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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▽特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
       〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

 ― 第117号 / オープニングだらけの2月 ―
 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish117_photo.html ≫

こんにちは。
2月に入りました。意外に温かった1月が終わりを告げるとともに寒気
が押し寄せ、木枯らしが吹き、冬らしさが戻ってきました。キビシー寒さ
で思わず「スカウス顔」になってしまう今日この頃です。

今週はいろいろな話題でいっぱいのリヴァプールでした。特に2月1日
はイギリスで一番高いところにあるレストランとなる<Panoramic>が
Beetham West Towerの34階にオープン。お味や値段はいかに?
Panoramic: http://www.panoramicliverpool.com/

そして同じ日に、待ちにまった<Hard Days Night Hotel>がオープン。
建物の9mほどの高さに、リヴァプールの彫刻家Dave Websterによる
ビートルズ像が飾られています。
解散後ソロ活動を始めた後のメンバーの姿をモチーフに作られ、かな
うことのなかった夢の再結成 "Together Again" がテーマとのこと。
また、《Sgt Pepper's》のアルバムカバーをデザインしたPeter Blakeを
イメージしたレストラン<Blakes>も同時オープンです。
Hard Days Night Hotel: http://www.harddaysnighthotel.com/

アートの展覧会も忙しい週でした。
2月1日にはTate LiverpoolでNikki de Saint Phalle(ニキ・ド・サンファ
ル)の回顧展がスタート。
FACTでは、2008年のテーマ<Human Futures>シリーズの第一弾、
"SK-Interfaces 展" がスタート。

"FACT=Foundation for Art and Creative Technology" の名のとおり、
今回の展覧会はまさにアートと科学技術の融合に挑戦しています。
17名のインターナショナルなアーティストが様々な角度で「皮膚」のコン
セプトを技術上のインターフェースとして捉えた作品のコレクションで
す。

The Tissue Culture & Art Project:Oron Catts and lonat Zurrによる
<Victimless Leather>という動物を殺さずにフラスコの中のミニチュア
のジャケットやドレスに合成の皮革を生やすといった試み、日本人
アーティスト滝田順さんの<Light, only light>では、ご自身がモデルと
なった生体発光する苔の生えた脳みそが!
Stelarcによる<Extra Ear: Ear on Arm>は、腕にマイクとブルートゥース
トランスミッターを埋め込んだ第3の耳をつくる整形手術の様子の映
像と写真でドキュメントしたものでしたが、小心者の私は3秒以上は直
視できず。心臓の悪い人にはお勧めできません。

入り口通路の天井から飾られれたラテックス製の<Skin Flag>を作った
Olivier GouletのバッグやファッションアイテムはSlater Streetの
International Galleryにて販売中。
オープニングに行った人々の反応は賛否両論でしたが、とにかくイン
パクトが強くチャレンジングな展覧会であることは間違いありません。
この展覧会は3月30日まで。

 < FACT >
  住所: FACT, 88 Wood Street, Liverpool, L1 4DQ
  電話: 0151 707 4444
  ギャラリーオープン: 11:00〜18:00 月曜休み
  ホームページ:http://www.fact.co.uk

♪ ♪ ♪

このほかに今週スタートしたものは、月曜日からウォーカー美術館で
始まった、Ben Johnsonによる<Liverpool Cityscape>の“アーティスト・
イン・レジデンス”。
約5m×2.5mの大きさのキャンバスに、リヴァプールの街並み約5平方
マイルを、2万枚ものステンシルを使って非常に緻密にペイントすると
いう大掛かりな作品です。
これまでも、香港、エルサレム、チューリッヒなどの都市を手がけてい
ます。今回のリヴァプールのプロジェクトは3年前からスタートし、完成
予定まで残すところ8週間となった時点で制作場所をウォーカー美術
館に移し、一般の人々に公開しています。

ノース・ウェールズ生まれのBen Johnsonは、チェスターのアートスクー
ルに通っていたころにウォーカー美術館を訪れ、「こんな美術館でいつ
か展覧会をしてみたい!」と強く感じたそうです。
それから50年後にこういう形で夢を叶えました。いい話ですね。

Ben Johnsonのレジデンシーは、3月7日まで。
不在の日がホームページに記載されていますので、事前にチェックす
るといいかと思います。また、制作の様子は、ホームページでウェブカ
ム中継されているので、こちらもご覧下さい。
http://www.liverpoolmuseums.org.uk/walker/collections/liverpoolcityscape/webcam/
完成作品の展覧会は、5月24日から11月までです。

 < Walker Art Gallery (ウォーカー美術館)>
  住所: William Brown Street, Liverpool L3 8EL
  電話: 0151 478 4199
  オープン:毎日 10:00〜17:00
  ホームページ: http://www.liverpoolmuseums.org.uk/walker/collections/liverpoolcityscape/

♪ ♪ ♪

【今週の告知】
<チャイニーズ・ニュー・イヤー2008>
2月10日(日)、今年もチャイナタウン周辺でチャイニーズ・ニュー・イ
ヤーのお祭りがあります。
午前11時半〜午後4時の間は龍・獅子・麒麟の舞いが街を練り歩き、
<中国城>のゲート奥に位置するGreat George Squareではステージが
組まれ、午前11時から様々なパフォーマンスが披露されます。
午後1時には、同スクエアで爆竹が大々的に鳴り響きます。
St Luke's Church(爆弾の落ちた教会)ではUrban Strawberry Lunch
の演奏が午前10時から行われます。

このほかにも、Philharmonic HallのRodewald Suiteにて、2月8日には
竹笛奏者Guo Yue、2月22日にはチェロ+ヴォイス+電子音の織り成
すブリティッシュ・チャイニーズ・デュオMayMing、2月29日には古今東
西のミックスしたカルテットThe Silk String Quartetのライブが行われま
す。
チケットは各£10、予約はPhilharmonic Hallホームページから。
http://www.liverpoolphil.com/eventlist.aspx?EventCategory=&Month=February&Year=2008

ちなみに今年の旧正月の元旦は2月7日です。新年快樂!

それではまた来週!

ミナコ・ジャクソン♪

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