February 12 2008, No.331
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■ *** http://scousehouse.net/ *** ―――――――――――――――――――――――――――――― ▽特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」 ―――――――――――――――――――――――――─ NLW □ 「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン 〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜 ― 第118号 / 旧正月からValentineまで ― ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish118_photo.html ≫ こんにちは。 今週は、エキサイティングなイベントの発表がありましたので、珍しく 【今週の告知】から。 その1; 3月6&7日に、新しくオープンしたばかりのHard Days Night Hotelに て、Linda McCartney Centreのチャリティーイベントとして、LIPAの学 生主催の "Stella McCartney Fashion Show" が開催されます。 チケットは£17.50〜£35.00。こちらのホームページから購入できます。 http://www.ticketweb.co.uk/user?query=search®ion=xxx&category=misc&search=linda%20mccartney%20centre%20fashion%20show その2; 3月15日に3年ぶりに再オープンするブルーコート・アーツ・センター改 め<the Bluecoat>の幕開けを飾る最初の展覧会は、"NOW THEN"。 Alex Finlay、Janet Hodgson、Hew Locke、Paul Morrison、オノ・ヨーコ によるグループ・ショー。 そして何と4月4日には、オノ・ヨーコのパフォーマンスが実現します! 1967年にBluecoatにて彼女が行ったハプニングイベントから41年経ち ますが、どのようなショーになるのでしょうか?! the Bluecoat: http://www.thebluecoat.org.uk その3; 6月25日にはPhilharmonic Hallにて、Elvis Costello with the Royal Liverpool Philharmonic Orchestraのコンサート。 前から3列目の席がとれたので今からとっても楽しみです。 Philharmonic Hall: http://www.liverpoolphil.com/eventdetail.aspx?Event_ID=1696 ♪ ♪ ♪ さて、今週の出来事です。 まずは火曜日。"Go Superlambananas" アーティスト・レセプションのイ ベントから。 6月16日から8月25日まで、様々なデザインの<Superlambanana>が 100体、リヴァプールの街中を占拠するというプロジェクト。 デザインは公募を通じて集められ、スポンサーが選んだデザインが、 実際にデコレーションされます。 この日はギャラリースペースStaticにて、公募締め切り前の最終コール で、地元のアーティストを招いて応募を呼びかけました。 <Mona Lennon>でおなじみのアーティストAlex Corinaのモップ頭に星型 のサングラスをかけた<Rocking Lambanana>がこの場に展示され、リ ヴァプール在住のフランス人アーティストLaurence Payotは、カラフル なペンキを一色ずつ2つのLambananaに注ぐようにして着色するライブ アート・パフォーマンスを披露しました。 彼女の<Raimbow Lambanana>は現在、Bold StreetのUtilityのショップ ウィンドーに飾られています。どんなふうにドレスアップしたラムバナナ 達になるか楽しみですね。 Go Superlambanana: http://www.gosuperlambananas.co.uk/ ♪ ♪ ♪ 土曜日。リヴァプール在住のルーマニア出身アーティストNicole Bartosの住むヴィクトリア朝の邸宅をギャラリースペースにした<The Grange>にて、Fanchon Frohlichの回顧展のプライベートヴューが行わ れました。 1958年から現在までの油絵、ドローイング、エッチング、他のアーティ ストとのコラボレーション作品が展示され、この日はフリーインプロヴァイ ゼーション・グループ<Frakture>の音楽をバックに素敵な夕べを過ごし ました。 Fanchonはアメリカ、アイオワ州ウォータールー生まれ。数々のスカラ シップを獲得し、シカゴ大学やイギリスの名門オックスフォード大学で 哲学を研究。 理論物理学者として有名な故Herbert Frohlicと結婚。リヴァプールへ 移り、Liverpool College of Artへ通ったころから彼女のアーティストとし てのキャリアが始まります。 その後、イギリス南部セント・アイヴスの画家Peter Laytonや、パリで は彫刻家Szaboと交流、その後Stanley William Hayterのアトリエ17に てエッチングを習得し、抽象画を多く制作しました。 日本は京都にて2年間、書道を学ぶために滞在していたこともありま す。彼女のエッチングの作品には、エネルギーの流れと、どこか和の 要素が見え隠れしています。 近年は、様々なアーティストとのコラボレーション絵画を多く制作してい ます。 2006年のバイエニアルの時期に、Nicole Bartosがキューレーションし たグループ展に参加した日本人アーティスト、ナガッチョさんとの即興 コラボレーション・ペインティングが、階段を上がったつきあたりに飾っ てあるのですが、この作品の制作風景を一部始終を傍で観ていた私と しては、個人的にとても感慨深いものがありました。 Fanchonの自宅の最上階にあるアトリエで、真っ白なキャンヴァスから スタートして、色や形で対話をするように、あるいは音楽を奏でるかの ように創り上げていくそのプロセスは感動的で、シュールな気分になっ たのを覚えています。 Fanchonが描いた、最愛の旦那さまである故Herbertの肖像画とともに 写真を撮りました。 この作品は、ゆくゆくはイギリス科学を代表する機関Royal Societyが 収蔵することが決まっているそうです。 この展覧会は4月12日まで続きます(要予約:Nicole Bartosまで)。 <The Grange> 住所: 36 Ullet Road, Liverpool L17 3BP 電話番号: 07756912911 Eメール: nbartos@gmail.com ホームページ: http://www.gallery4allarts.com/exhibitions.htm ♪ ♪ ♪ 日曜日は、毎年恒例の<Chinese New Year>のお祭りがチャイナタウン 付近で行われました。今年はこれまで以上の規模でした。 St Luke's ChurchではUrban Strawberry Lunchが中心となって内部を 装飾し、廃材を使ったドラムが並び、子供達が楽しく叩いていました。 Great George Streetでは、見えないくらい先の先まで、中華料理や旧 正月のお祝いグッズを販売するストールや太極拳のデモンストレーショ ン用のステージ、仮設の遊園地が続きます。 Berry Streetでは龍の舞いがあり、民族衣装を纏ったにこやかなお兄 さんが子供達に赤いポチ袋を配ります。 チャイニーズゲート奥のNelson Streetでは麒麟の舞いが見られ、中華 レストランの前では幸福と商売繁盛を祈願し爆竹が鳴らされました。近 づきすぎて、まともに煙を吸い込んで咳き込んでしまいましたが。。。 グレーな建物の多いリヴァプールですが、毎年こうやってストリートが 人々で賑わい、赤や金色に彩られ街が活気づくのを見ると、元気が出 てきます。 鼠年もいい年になるといいですね。 ♪ ♪ ♪ 最後に、National Conservation Centreでは、ギリシャ神話の愛の神 <エロス>の頭像(オリジナルは紀元後200年で大理石製)の、ハイテク 復刻版が発売されました。レーザーで立体的にスキャンし、オリジナル にダメージを加えることなく、細かな凹凸まで忠実に再現したものです。 ブロンズ製を限定35体、大理石製を限定10体。お値段はブロンズで約 1万5000ポンドとか。 買い手第一号はコスメティック・レーザー会社社長のAndrew さんで、 ガールフレンドのNellieさんへの一足早い、バレンタインのプレゼント。 ラブラブな様子を写真に収めました。何とロマンティックな! このハイテク復刻版シリーズ、今後はNational Museums Liverpoolの 他の所蔵品でも展開していくそうです。 Conservation Technologies: http://www.conservationcentre.org.uk/technologies それではまた来週。Happy Valentine's Day! ミナコ・ジャクソン♪ ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish118_photo.html ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 無断での転載を禁じます。 Copyright(C) 2001-2008 Scouse House |