April 15 2008, No.340
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
       〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

 ― 第125号 / 高いところが好き&アート? 図書館? ―
 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish125_photo.html ≫

こんにちは。
煙となんとかは高いところが好きと言われても構いません、私は高い
所からの眺めが大好きです。イギリスにいるとなかなかチャンスがな
いのですが、今週はリヴァプールの眺めのいい高いところ2ヵ所に行っ
てきました。

まずは、Beetham West Towerの34階に今年2月1日にオープンした
<Panoramic>。
地上300フィート(=91.44メートル)の高度にあるこのレストラン&バー
は、イギリスで最も高いところに位置するレストランとのこと。でも、た
だ意味もなく高いだけではありません。
リヴァプールのウォーターフロントや大聖堂などが一望できる絶好の
立地条件で、しかも、晴れていればマンチェスターまで見え、曇ってい
てもウェールズの山々が見られます。夜景も素敵そうです。

バー・ラウンジに着席すると、メニューと一緒に肉厚なオリーブと日本
風のあられが差し出されます。
コーヒー又は紅茶が£3.90、リヴァプールの相場よりも跳ね上がります
が、クリーミーなチョコレートトリュフとマカロンのスウィーツ付きです。
他のドリンクは、普通のバーと変わらない値段設定でした。お茶又は
飲みに行くだけでも歓迎のようです。

バーフードは、£8.50のフムス、ピタパン、ボッコチーニ&スロー・ロー
ストトマトのプレートから、£65のキャヴィアとブリニのプレートまでいろ
いろ。
レストランのランチは3コース・セットで£17.50、ディナーはアラカルトメ
ニューになっています。

ライヴァー・ビルディングを見下ろす風景やイギリスならではの目まぐ
るしく変わる空模様を楽しめる新スポットです!
 
 <Panoramic(パノラミック)>
  住所:34th Floor, West Tower, Brook Street, Liverpool
     (Daily Post & Echoの本社のあるOld Hall Streetのすぐ近く)
  電話:0151-236-5534
  営業時間:(バー)11.00am〜late ※バーフードは6pmまで。
        (ランチ)12.00pm〜2.30pm
        (ディナー)6.00pm〜10.00pm
         ※お食事は電話での事前予約をお勧めします。
  ドレスコード:スマートカジュアル(男性はジャケット着用が好ましい)
  ホームページ: http://www.panoramicliverpool.com

♪ ♪ ♪

同じ日の夕暮れ時に、リヴァプール大聖堂へ。
<European Capital of Culture>オフィシャル・イベントのひとつ、
dreamthinkspeak主催による《One Step Forward One Step Back》を見
に行きました。
このパフォーマンスは所要時間約1時間。着席して鑑賞するのではな
く、普段は一般公開されていない隠れた通路や階段を歩きながらス
トーリーを追って行きます。
コンセプトは、ダンテの『神曲/天国編』と詩人ウィリアム・ブレイクの
長編詩『ミルトン』の序詩である『エルサレム』からインスピレーションを
受け、「精神世界から消費社会にとって変わられた現代においてのパ
ラダイスとは何か」を問いかけるというものです。

道中、随所にパフォーマンスや、意外性に富んだ舞台セット、美しいラ
ンドスケープ、音楽、映像など、シュールな演出が散りばめられていま
す。
大聖堂の屋上もルートに含まれているのですが、通常は日中しか上
がれない地上101メートルの展望台からの夕暮れ又は夜景を楽しむだ
けでも価値ありです。
あまり細かく描写しすぎるとネタバレしてしまって、見に行く方のお楽し
みがなくなってしまうので控えておきますが、とにかくマジカルな異世界
に連れていってくれることは間違いありません。

このパフォーマンスは、5月10日までの月曜日から土曜日、7.00pm〜
9.00pmの間に、5分おきに開催されます。
1回のパフォーマンスにつき観客は最大6人まで。小グループ制でまわ
ります。年齢制限あり(12歳以上のみOK)。高所恐怖症の方は注意!
チケットは、£12(一般)、£8(08カード保持者、学生向け割引料金)。
予約は、リヴァプール大聖堂ボックスオフィスから。
 電話:0844 8000 400(毎日午前9〜午後9時まで予約受付)
 又は、観光インフォメーション・センター<08 Place>でも購入可能です。
 詳しくは、Liverpool08ウェブサイトから。
  http://www.liverpool08.com/events/event_details.asp?dms_id=181851 

♪ ♪ ♪

地上に舞い降りて、68 Hope Streetの話題。
アルバート・ドックに設立した<Site Gallery>が拠点を移して、Liverpool
John Moores大学の一部であるLiverpool School of Art & Designの校
舎の地上階スペースに再オープンしました。
そのスタートを飾る展覧会は、《Martha Rosler Library》展。ニューヨー
クからヨーロッパ各地を巡回してリヴァプールにやってきました。

Martha Roslerは、ニューヨーク出身。日常生活と社会に注目し、型に
はまらない様々な表現方法を駆使するリヴィングアーティストです。
今回のインスタレーションは、名前の通り「ライブラリー」で、Martha
Rosler 個人の所有する7700冊もの本のコレクションが展示されていま
す。
本の貸し出しはできませんが、閲覧は可能で、コピー機も設置されて
いるので、記念に印象に残ったページを複写するのもいいかもしれま
せん。
ジャンルも芸術、社会、経済、政治、戦争、フェミニズム、文学、SF、
児童書、辞書、地図、作家本人の著書などなど非常に幅広く、じっくり
眺めているうちに、きっとアーティストの人物像が見えてくるのではない
かと思います。

68 Hope Streetのこの校舎は、Liverpool School of Artとして1883年に
建てられました。
John LennonやStuart Sutcliffeが通ったことでも知られていますが、こ
の建物は今年いっぱいでアートスクールとしての歴史の幕を閉じ、キャ
ンパスはメトロポリタン大聖堂のとなりに建設中の<The Design
Academy>に拠点を移される予定です。

この「ライブラリー」はアートなのか? と考えてみるもよし、ひたすら書
籍をむさぼり読むもよし、ビートルズのメンバーの足跡を追ってみるも
よし。
せっかくギャラリーという形で一部一般に開放されていますので、この
建物がホテル又はマンションに姿を変えてしまう前に是非足を運んで
みて下さい! 
この展覧会は、6月14日まで続きます。

 <Site Gallery>
  住所:Liverpool School of Art & Design, 68 Hope Street, Liverpool
  オープン:月〜土 12.00pm〜5.00pm
  Site Gallery: http://ljmu.ac.uk/site/
  Martha Rosler Library: http://www.e-flux.com/app/webroot/projects/library/

♪ ♪ ♪

【今週の告知】
さいたまにリトル・リヴァプールが!
4月2日から、埼玉県さいたま新都心にあるジョン・レノン・ミュージアム
にて、特別展「ジョン・レノンとリバプール 〜青春の記憶〜」が開催さ
れています。
展示の中には、忠実なメンディップスの模型や周辺のジオラマ地図が
再現されているほか、リヴァプールにあるジョンゆかりの地を収めた
映像や写真などが満載です。

 <ジョン・レノン・ミュージアム>
  住所:〒330-9109
      さいたま市中央区新都心8番地さいたまスーパーアリーナ内
  電話:048-601-0009 FAX:048-601-0010
  開館時間:午前11時から午後6時まで
  休館日:毎週火曜日(祝日の場合は翌水曜日を休館)、年末年始
  ホームページ:http://www.taisei.co.jp/museum/news/news/080305.html

それではまた来週。

ミナコ・ジャクソン♪

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