May 13 2008, No.344
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■ *** http://scousehouse.net/ *** ―――――――――――――――――――――――――――――― ▽特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」 ―――――――――――――――――――――――――─ NLW □ 「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン 〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜 ― 第129号 / グリーンなフォーンビー&アスパラガス ― ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish129_photo.html ≫ こんにちは。 今週のリヴァプールは夏のような素晴らしい陽気でした。 こうも気候が良いと、何をするわけでもなく、ただ外にいるだけで幸せ を感じます。 屋外にテーブルを置いているカフェやパブ(もちろんYe Crackeも!)は 満席で、シティーセンターも人でごった返していました。 月曜日はバンクホリデー(休日)で、予報では雨もなく気温が20度近く まで上がるとのことで、当初はマンチェスターに行ってぶらぶらしようか と思っていましたが、結局はフォーンビーに行ってきました。 その理由はアスパラガス。 今がシーズン真っ只中とのことで、いろいろ調べてみるとフォーンビー にアスパラガス農場があるとのこと。しかもビーチや森のあるフォーン ビー・ポイントのすぐ近くなので、ついでに自然にも親しんでこようと決 めました。 リヴァプールから延々と続くコンテナ・ポートを左手に北上していくと、 途中ウォータールー、クロスビーを通過し、菜の花で真黄色に染まった 原っぱ道を見ながらさらに進んでいくと、フットボーラーも住む閑静な高 級住宅街に入ります。 目的地まであと1マイルというところで交通渋滞。電車+徒歩で行くの がベストかもしれません。そのほうが環境にもやさしいですしね。 フォーンビー・ポイントと赤リス保護地域は、自然環境保全のためにナ ショナル・トラストが所有し、管理しています。 古来からイギリスに棲む赤リスは、大型の灰色リスが北米から入って きた影響で生息域を追われ、絶滅の危機に瀕しています。 そんななかでフォーンビーは、残存する数少ない赤リスの繁殖地として 知られています。 しかし、リスのエサを買って楽しみに歩いていましたが、一匹も見られ ず。残念でしたが、またの機会に。 ナショナル・トラストのゲートを背にして、左手の松林の間をひたすら歩 いていくと、海岸へと続く砂丘にぶつかります。 砂丘を越えて長い海岸線を歩いてアントニー・ゴームリーの100体のオ ブジェを見に行くことも可能ですが、この日は緑を求めていたので、 ビーチへは行かずに森の方へ歩きました。 初夏ならではの、みずみずしい新緑を目にし、しっとりとしたクリーンな 空気を吸って森林浴をしてきました。 また、赤リスにはお目にかかれませんでしたが、その代わりに、まるで ロバやイノシシや馬の彫刻かと思うような木の切り株をところどころで 発見し、自然のつくりだすデザインの面白さを満喫しました。 フォーンビーではさまざまな表情をもつ自然が楽しめて、お勧めの日 帰りスポットです。 <フォーンビー・ポイント&りす保護地域 (Formby Point & Squirrel Reserve) > 住所:Victoria Road, Freshfield, Formby, Liverpool L37 1LJ 電話:01704 878591 ホームページ: http://www.nationaltrust.org.uk/main/w-vh/w-visits/w-findaplace/w-formby/ アクセス:フォーンビーまでは、鉄道MerseyrailのFreshfield駅から 約1マイル(=1.6km) ♪ ♪ ♪ 続いて、フォーンビー・ポイントから徒歩10分ほどのところにあるラーク ヒル・ファーム(Larkhill Farm)。 この土地で代々アスパラガス農業を営むDavid Brooksさんの農場です。 敷地内には、七面鳥が放し飼いされていて、雛もよちよち歩いていて のどかな風景でした。 アスパラガスがどんなふうに育つかも知りませんでしたが、栽培には 冷涼な気候と水はけのよい砂質壌土が適していて、砂丘に恵まれた フォーンビーはその点、まさに絶好の立地条件。 年に6週間しか出回らないわりに、非常に手間隙のかかる作物でもあ るそうです。 調べてみると、「フォーンビー・アスパラガス」は優れたグリーン・アスパ ラガスの代名詞としてイギリス国内、海外でもその名が知れていたとの こと。 輸入産に押されて、この地域でアスパラガスを栽培している農家の数 は、現在は片手で数えるほどに減少していますが、今でもこうやって上 質なアスパラガスが地場で大切に作り続けられ、旬の季節に新鮮な状 態で味わえるのは本当にありがたいことです。 その日摘みたてのアスパラガスを3束買いました。 帰りの車のなかで、思わずつまみ食いをしたのですが、繊維が残らず 柔らかで、アクがなく、甘みがあって最高でした。 どこかに寄って食事をしてから帰ろうと考えていましたが、やはり新鮮 なうちにアスパラガスを食べないと! と思い直し、まっすぐ帰宅しまし た。 素材のままを味わいたかったので、ルッコラと生のアスパラガスにレモ ン汁とオリーブオイルと塩胡椒だけで味付けしたシンプルなサラダをス ターターに、アーリオ・オーリオ・ぺペロンチーノにさっとソテーしたアス パラガスとサンドライ・チェリートマトをのっけて美味しく頂きました。ま た来年のこの時期がくるのが楽しみです。 <ラークヒル・ファーム (Larkhill Farm)> 住所:Wickslane, Formby, Merseyside, L37 1PJ 電話:01704 872 315 営業時間:シーズン中毎日 9.00am〜5.00pm ※British Asparagusホームページのマージーサイド・セクションにも 載ってます。 http://www.british-asparagus.co.uk/howtobuy2.php ♪ ♪ ♪ 【今週の告知】 『ジョン・レノン、コンプリート・コレクション展』がリヴァプールにやってき ます。 1968年から1980年までに描かれた、15点のオリジナル作品が見られ るチャンスです。The Liverpool Daily Post and Echo本社ビル(Old Hall Street)にて、5月23日から6月2日まで開催。 オープンは月〜金、12.00pm〜8.00pm。入場無料です。 それではまた来週! ミナコ・ジャクソン♪ ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish129_photo.html ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 無断での転載を禁じます。 Copyright(C) 2001-2008 Scouse House |