May 20 2008, No.345
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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▽特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
       〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

 ― 第130号 / パブ・カルチャー&ホープ・ストリート ―
 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish130_photo.html ≫

週の中旬までは輝く太陽と青空に恵まれ、気持ちまで晴れ晴れしてた
のですが、アウトドア・イベントが開催された週末はぐずついたグレー
な空と肌寒い空気に逆戻りしてしまい、少し残念でした。

火曜日の朝に友人から電話があり、「The Bluecoat が火事に遭ったら
しい!」とのこと。
火曜日未明にレストランのキッチンエリアから火の手があがったとみら
れています。
被害は建物の20%で、けが人も発生しなかったのが不幸中の幸いで
すが、レストランや隣接したオフィスはすすまみれで、スタッフもショック
を隠せない様子でした。
金曜日にオープニングを迎えるはずだった展覧会の延期やイベントの
キャンセルが相次いでいます。1日でも早い復旧を祈っています。
The Bluecoat:http://www.thebluecoat.org.uk/

水曜日。街は夏の装いで歩く人々で溢れ、快晴のビール日和。
そんななかで、リヴァプール市内各地で展開される "Around the City
in Eighty Pubs" イベントのオープニングが、マージーレイルMoorfields
駅近くの<The Lion Tavern>にて行われました。
主催であるLiverpool Culture Companyの歴史・ヘリテージ担当のアイ
リーン・ウィルショーによる開会の挨拶のあと、Liverpool Magic Circle
所属のアラン・シングルトンによる手品や、毒気たっぷりのコメディア
ン、ナイジュによるパフォーマンスも披露されました。

パブは単なる飲み屋ではありません。人々が集まり、音楽、詩の朗読、
コメディー、手品、クイズ大会、サッカーのテレビ観戦、ダーツ、カラオ
ケ、哲学についてのディベートなどを楽しむ「パブリック・ハウス」です。
また、多くのパブにはそれぞれの歴史があり、独特な建築やインテリ
アが施されていて、掘り出せば非常に奥が深いトピックなり得ます。

小説・映画「八十日間世界一周」のタイトルをもじった「市内80ヶ所のパ
ブを回ろう!」というこのイベントは、パブがリヴァプールのカルチャー
ライフにいかに貢献しているかをハイライトするものです。
6月から9月までの間、定期的に文学、音楽、海洋、スポーツ、有名人、
歴史・遺産などバラエティーに富んだテーマで、ガイド付きウォーク・ツ
アーやパフォーマンスやイベントが企画されています。

ホームページにはまだ詳細がアップされていませんが、インフォメー
ション・センター<08 Place>などで小冊子が無料で配布されています。

Around the City in Eighty Pubs:
http://www.liverpool08.com/exploring/EightyPubs/index.asp

♪ ♪ ♪

久々にホープ・ストリートの話題です。
Hope Street Hotelの前に、2つの彫刻が設置されました。
アングリカン大聖堂とカトリックのメトロポリタン大聖堂の間で、70年か
ら80年代にかけて厳しい時代を乗り切るために努めたリヴァプールの
2つの大聖堂のリーダー2人が立ち話をしているようなセッティングで
す。
アングリカン大聖堂からは、若かりし日はクリケットのイングランドチー
ムを率いるキャプテンでもあったというデヴィッド・シェパード元主教と、
メトロポリタン大聖堂からは元大主教デレック・ウォーロック。

この彫刻は、地元紙<Liverpool Echo>が3年前からキャンペーンを行
い、彫刻家スティーヴン・ブロードベントが制作し実現したものです。
先週の日曜日に数千人もの人々が見守る中で行われた除幕式には
私は居合わせませんでしたが、今でもたくさんの通行人が立ち止まっ
て興味深くこの新しい彫刻を眺めています。

♪ ♪ ♪

今週の日曜日のホープ・ストリート付近では、2つのマーケットがありま
した。
まず毎月第3日曜日に開かれる<Farmer's Market>。今回はウィラル
のアスパラガスと他数点を買いました。

そしてメトロポリタン大聖堂の広場ピアッザでは、<Piazza Art Market>
がありました。
写真、絵画、クラフトからデザインもののグッズなどなどが売られてい
ます。
面白かったのは、Hubcapmapの作った"Centre of the Universe"シ
リーズ。
マージー・レイルからマップの使用許可を得て、駅名の代わりにその
土地にちなんだ有名人の名前を入れたポスター(£12)、ティータオル
(£6)、コットンバッグ(£12)を製品化。新しいリヴァプールお土産に
なりそうです。
何故カール・ユングがCentral Stationかは分かりませんが、Huytonに
はスティーヴン・ジェラード、Nestonにはラファ、その次のHawarden
Bridgeにはマイケル・オーウェン、Brunswickにはリンゴ・スター、
Garstonにはポール・マッカートニー、Hunts Crossにはジョージ・ハリス
ン、空港にはジョンレノンと、よく考えたものです。
08プレイス、FACT、Tate Liverpoolでも販売されています。
Hubcapmap: http://www.hubcapmap.com/

このマーケットは、Open Cultureが運営していて、月1回ペースでピアッ
ザにて行われます。次のマーケットは6月22日(日)です。

 <Piazza Art Markets>
  住所:Piazza, Metropolitan Cathedral, Mount Pleasant, Liverpool
  Open Culture: http://www.culture.org.uk

♪ ♪ ♪

【今週の告知】
グスタフ・クリムト展がLiverpool Tateにて5月30日から開催されます。
イギリスではこれまでで最大級のコレクションとのことで早くから話題に
なっています。
入場料はちょっと高めで、大人£8、割引£6です。
http://www.tate.org.uk/liverpool/exhibitions/gustavklimt/

それでは!

ミナコ・ジャクソン♪

≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish130_photo.html ≫


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