August 12 2008, No.354
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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▽特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
       〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

 ― 第137号 / プチ・ホリデーin Cymru〜コンウィ&スランデュドゥノ ―

 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish137_photo.html ≫

こんにちは。
この週末は、リヴァプールから離れてノース・ウェールズへ一泊旅行に
行ってきました。
場所は、コンウィとスランデュドゥノ。
リヴァプールから車で一時間半ほどの手軽に行けるロケーションであ
りながら、表記もウェールズ語・英語併記、異国情緒さえ感じられる街
並みと自然を楽しみました。

まずはコンウィから。
コンウィに入って真っ先に目に入るのが、ユネスコ世界遺産に登録さ
れている、コンウィー城。1280年代に当時のイングランド王エドワード1
世がウェールズ征服のために建てた軍事拠点です。
8つの塔を持つこの城塞は、街の四方を囲うように連なっています。
城壁も歩けるのですが、結構いい運動になります!
いかめしい緊迫感の漂う廃墟ではありますが、塔や壁の穴からの眺
めは素晴らしかったですし、石造りの壁から自然と咲いている鮮やか
な色の花を見ると、何かホッとするものがあります。

 <Conwy Castle>
  電話:01492 592358
  住所:Conwy, LL32 8AY
  クリスマス休暇・元旦以外は毎日オープン。入場料£4.5。

コンウィの街自体はこじんまりとした可愛らしい佇まいです。フィッシュ
&チップスとアイスクリーム屋さんがやたらと多く、よく似合います。
マリーナに面した通りには、イギリスで最も小さな家が。この赤い壁の
お家は観光スポットとしても有名なようで、私達も並んで入りました。
縦3m×幅1.8mの2階建ての小さなスペースに家具や暖炉がコンパク
トにまとまっていて感心。
最後に住んでた人は1.9mの長身で、室内でまっすぐ立って生活できな
かったそうです。何故この家を選んだのかが知りたいです。

 <Britain's Smallest House>
  電話:01492 593484
  住所:Quayside, Conwy LL30 2YF
  入場料£1、4月から10月まで毎日オープン。

コンウィ城のチケットを買ったときに、「2.5ポンド増しでプラース・マウル
も見れるわよ」と言われ、よく分からないながらもセットのチケットを購
入。プラース・マウルなる邸宅を見に行きました。
白壁のこの建物はエリザベス朝時代のタウンハウスの中でも最も良
質に保存された重要な建造物で、有力な商人であったロバート・ウィン
のゴージャスな生活スタイルが垣間見られるような展示になっていま
す。
壁や天井に施された漆喰の彫刻や、カラフルな色使いが印象的です。
最上階の窓からの眺めもいいですよ。「窓を開けてもいいけど、見終
わったら閉めてね」、という貼紙がポイント高いです。

ちょうどぐるっと回っているときに、ちょっとした寸劇が始まるというの
で、見に行きました。
2人組みのパフォーマーが16世紀当時のハーブや植物を駆使した薬
剤のお話を、歌を交えて面白おかしく繰り広げました。

 <Plas Mawr>
  電話:01492 580 167
  住所:High Street, Conwy LL32 8DE
  バンクホリデー以外の月曜日のみお休み。
  入場料£5.10(ただしコンウィ城のチケットとセットで£7)

Conwy: http://www.visitconwy.org.uk/

♪ ♪ ♪

車で約15分ほど移動すると、スランデュドゥノの街になります。
日本語表記では、このように書かれるのが一般的なようですが、ここ
の地名 'Llandudno'、実際の発音を聞いてみると、語頭をうがいをする
ような音で「ハンドゥドゥノ」に近いです。ウェールズ語は難しそうです。

さて、このスランデュドゥノですが、古くからの海辺の保養地ときいてい
たので、ブラックプールやサウスポートなどをイメージしていましたが、
ここは別格でした。
ヴィクトリア調の建物が弧を描いて並ぶプロムナードや、露店やゲー
ム・乗り物などのアトラクションが連なる懐かしい感じのするスランデュ
ドゥノ・ピア(その昔リンゴ・スターも訪れたとか!)。山を見れば、100
年以上も稼働しているケーブルカー、そして今回は風が強すぎて乗れ
ませんでしたが、イギリスで最長のロープウェイなどなんとも趣のある
素敵な場所で心が躍りました!

着いてすぐに、ハッピー・ヴァレーの小高い丘からの眺めを楽しんだ
後、スランデュドゥノ・ピアを歩きました。
埠頭の先端には、水辺をじーっと眺めている人たちがいるので、興味
本位で近づいてみると、「ほら、シーライオンだよ」というので見てみる
と、アシカが水面上に姿を現しました!
時間の流れがのんびりしていて、やさしい気持ちになります。

夕暮れ時にプロムナードを歩いていると、ブラスバンドが演奏していて、
そのステージの周りには赤と白のストライプのデッキチェアに腰掛けて
音楽を楽しむ人たちで賑わっていました。

翌日は、本当はロープウェイに乗りたかったのですが、風が静まるま
で動かないというので、トラム(ケーブルカー)に乗って、グレート・オ
ルムの山頂を目指しました。トラムには窓がなく、雨風が強くて寒かっ
たため、頂上に着いた途端、ほとんどの旅行者がビジターセンターで
暖をとっていました。

でも私達もいつまでも室内にいても埒があかないので、歩いて下ること
に。
すると徐々に雨もあがり、天候も上向きになりました。草原のようなゆ
るやかな緑を歩きながら、途中ロバが視界に入ってきたり、黄色、ピン
ク、パープルのへザーの花を楽しんだり、海やプロムナードを眺めた
り、と寄り道を沢山して、直線的な往復では見られないスランデュドゥノ
を満喫しました。

他にも、今回は行けませんでしたが、アリス・イン・ワンダーランド・セン
ター(アリスのモデルになったアリス・リデル一家がここで夏休みを過ご
していたそうです!)や、ボダフォン・ファーム・パークも行ってみたいで
す。そして次回こそは登りだけロープウェイに乗って、帰りはまた徒歩
で下りたいと思います。

 Llandudno: http://www.greatorme.org.uk/

電車でもリヴァプールからチェスター経由で2時間ほどです。大お勧め
です!

♪ ♪ ♪

【今週の告知】
8月21日から1月31日まで、新しくオープンしたてのリヴァプール大学
Victoria Museum & Galleryにてスチュアート・サトクリフ回顧展が開催
されます。

 <Victoria Gallery & Museum>
  Brownlow Hill, Liverpool L69 3DR
  http://www.liv.ac.uk/vgm/art/special-exhibitions.htm

一方、ギャラリーLiverpool Academy of Artsでは、なんとローリング・
ストーンズのロニー・ウッド・アート・エキシビションが行われます。オリ
ジナル作品が見られるチャンスです。
8月19日から29日まで、11.00am〜17.00pmオープンです。
同時開催で、毎年恒例の「カム・トゥゲザー」展ではビートルズにインス
ピレーションを受けた作品の数々が展示されます。

 <Liverpool Academy of Arts>
  32 Seel Street, Liverpool L1 4BE
  http://www.la-art.co.uk/laamain.php

そして8月22日から26日まで、今年もマシュー・ストリート・フェスティバ
ルがやってきます。昨年は惜しくもインドア・オンリーでしたが、今年は
6つの屋外ステージ(24・25日)に加え、新顔の「マシュー・ストリート・フ
リンジ・フェスティバル」が23日から25日まで開催されます。
ビートル・ウィークも重なって、この週末はどうなることやら?!

 マシュー・ストリート・フェスティバル:
   http://www.mathewstreetfestival.com/
 マシュー・ストリート・フリンジ:
   http://www.mathewstreetfringe.co.uk/

それではまた!

ミナコ・ジャクソン♪

≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish137_photo.html ≫


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