February 16 2010, No.406
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  リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
          〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

 ― 第172号 / "A Night At The Museum" & "Wrong Love" ―

 ≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish172_photo.html ≫

こんにちは。
まだまだ寒い日が続きますが、このところ日が徐々に伸びているのを感じ、春の
足音が少しずつ聞こえてくるような気がします。

今週はまずは、2月11日に行ってきた《A Night At The Museum》から。
これは、2011年にオープン予定の新しい博物館<Museum of Liverpool>の建物完
成を祝った初イベントです。つい先週に建設業者から正式に明け渡されたばかり
の空っぽの博物館のスペースが、豪華な一夜限りのディナーパーティーの会場へ
と変身しました。

Museum of Liverpoolは、国立博物館としては世界初という、「一都市地域の歴
史」をテーマにした博物館になるそうです。

入り口を入ると、エレガントな流れの螺旋階段が中央に位置し、エレベーター
なんか使わずに、迷わず階段を上りたくなるような衝動にかられます。
広大な4つのスペースには、「ポート・シティ」「グローバル・シティ」
「ピープルズ・シティ」「クリエイティブ・シティ」の4つの展示ゾーンが設け
られ、これに加えて「ヒストリー・ディテクティブ(歴史探偵団)」というイン
タラクティブな資料館が作られます。
歴史、産業遺産、人々や多民族コミュニティー、世界へのゲートウェイとしての
リヴァプール、音楽・文学・舞台・スポーツまで様々な角度からのアプローチと
なっています。ビートルズ(セント・ピーターズ教会のステージもここに常設さ
れます!)そしてフットボールの貴重なメモラビリアも数多く展示されるそうで
す。

そして、四方の窓からアルバート・ドックとピア・ヘッド、Liverpool ONEや
マージー川が見えるという抜群の立地条件で、素晴らしい眺めが楽しめます。

この晩のフォーマル・ディナーは、建物の完成祝い及びお披露目+ファンドレイ
ジング(資金開拓)のためのイベントでした。
「ピープルズ・シティ・ギャラリー」となる場所で、ライヴァー・ビルディング
の時計台を眺めながら、ラジオDJのPete Priceの司会で、詩人のRoger McGough
による詩の朗読やRoyal Liverpool Philharmonic OrchestraとOMDのコラボ演奏
などを優雅に楽しみました。

またその傍らで、寄付もオープンに呼びかけていました。金銭的なサポートもも
ちろんですが、リヴァプールの歴史を物語る資料やメモラビリアなども受け付け
ています。
今後の政権によっては、博物館や美術館への入場無料の制度が廃止されるかもし
れない、という噂が囁かれていますが、このミュージアムに関しては、どのよう
な状況になっても入場無料を貫くという意向を示していたのは、喜ばしいことで
す。

この博物館のプランがニュースになったときに、「スリー・グレイシス(三美
神)のすぐ隣にこんなタバコの箱を潰したような建物を建てて何を考えているん
だ!」などという批判が挙がったりしましたが、私はこのデザインも中のレイア
ウトも素晴らしい出来になったと思いました。
2008年の1月にヘルメット+安全靴で訪問したときの様子(GF No.116
http://scousehouse.net/goldfish/goldfish116_photo.html )がウソのようで
す!
しかもこの建物が、人々のために捧げられた博物館となるというのは市民や次
世代の子供達にとって非常に意義深いことだと思います。

この博物館は、向こう一年間に渡って内装工事や6000点以上に上る所蔵品の設置
準備に取り掛かります。
展示会場は、2011年に3段階に分けてオープンする予定です。
とっても楽しみです。

Museum of Liverpool: http://www.liverpoolmuseums.org.uk/mol/

午前零時を過ぎたミュージアムで、ピア・ヘッドの夜景を見ながら、2008年の欧
州文化首都が終わってから1年ちょっとが経ちますが、文化熱が冷めることなく
まだまだ沸々としているのを感じた「ナイト・アット・ザ・ミュージアム」でし
た!

♪ ♪ ♪

ワン・ナイト・オンリーのイベントをもうひとつ。
2月13日(土)、A Foundationにて、オルタナティブなバレンタイン・イベント
が開催されました。その名も《Wrong Love》。

これは<Come into Land>が企画したイベントで、音楽、パフォーマンス、アート
と盛りだくさんでした。
カウボーイやインディアンへのオマージュともいえるダンボールで出来た大型の
テントや、メッセージが書き込まれたハート型の付箋でできた「トンネル・オ
ブ・ラブ」、リヴァプール出身アーティストのJayne Lawless
( http://www.jaynelawless.co.uk )による、86足のタイツを使いてこの男性
的な建物にフェミニニティを持ち込んだインスタレ
ーションなど。そして、会場のあちこちでパフォーマーが出没し、ミステリアス
でワンダーランドに迷い込んでしまったようなイベントでした。

Come into Land: http://www.comeintoland.com/
A Foundation: http://www.afoundation.org.uk/

♪ ♪ ♪

【今週のおまけ】
マージーサイド・ダービーが先日行われましたが、それに先立ってショッピング
センターLiverpool ONEでも熱い戦いが繰り広げられました。
せっかく呼ばれていたのに、着いた時には終わっていたので、写真を送ってもら
いましたのでご覧ください。
これは、ショッピングセンター内のLiverpool FCとEverton FCオフィシャルショ
ップのフットボール対決で、本物のボールではなく、テーブル・フットボール・
ゲームで勝負です。
結果は5−0でLFCの勝利となりました。本物のダービー戦でも無事にLFC勝ちまし
たね。本番で負けていては洒落にならないのでとりあえずよかったです。
Liverpool ONE: http://www.liverpool-one.com

♪ ♪ ♪

【今週の告知】
その1:前回の告知でお知らせした、アルバート・ドックのEcho Arena隣に出来
た観覧車がオープンしたようです。
私はまだ乗っていませんが、どうやらなかなか乗り心地も眺めもいいようです。
詳細および予約はこちらから。
http://www.worldtouristattractions.co.uk/wta_wheel_liverpool.php

その2:ちょっと先になりますが、高いところつながりで、リヴァプール大聖堂
の展望台が3月18日から再オープンの予定です。今年の10月までの毎週木曜日の
み、夜も開放するそうです。
http://www.liverpoolcathedral.org.uk/content/musicandevents/whatson/detail/Cathedral_Tower__Late_Night_Opening_relaunched_Thursday_nights_only_from_18310/429.aspx

それではまた再来週!

ミナコ・ジャクソン♪

≪ http://scousehouse.net/goldfish/goldfish172_photo.html ≫


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