October 31 2006, No.271
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     リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
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▽特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」
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「ゴールドフィッシュだより」 / ミナコ・ジャクソン
          〜 Goldfish Liverpool Update / Minako Jackson 〜

  ― 第67号 / 「秋もいろいろリヴァプール♪」 ―

こんにちは!
この週末に夏時間が終わり、時計を一時間遅らせました。
土曜日は友人宅で、チェストナッツ・パーティー(栗パーティー)があっ
て、ローストした栗をホクホクとほおばり、秋の味覚を楽しみました。
ウォーカー美術館では子供達がハロウィーンのカードづくり、週末の夜
の Hardman Street では一足早い仮装パーティーに出向く人たちなど
も見られました。
Bold Street、Church Street、St Georges Hall では、クリスマス・イルミ
ネーションの準備が着々と進んでいます。

温度もぐっと下がり、いよいよ秋冬の到来といった感じのリヴァプール
です。

今週は、とってもランダムで、すみません。いろいろありました!

月曜日、旦那が Speke にあるコンピューターショップに行きたいという
ので、そのついでに、Liverpool John Lennon Airport に行ってきまし
た。
空港に着いてまず目にするのは、大きな Yellow Submarine 。
そして建物の窓ガラスには、ジョン・レノン の "Give Peace A Chance"
の歌詞に出てくる、"Bagism, Shagism, Dragism, Madism, Ragism,
Tagism" の文字、そして空港内の壁にはジョンの曲の歌詞が点在して
います。
このジョンの歌詞のインスタレーションは、St Georges Hall 前の檻に
入ったライオンを手がけた、Rigo23 のアイディアで、これもリヴァプー
ル・バイエニアルの一環です。
Liverpool John Lennon Airport ホームページ:
             http://www.liverpooljohnlennonairport.com

水曜日、FACT に The Hive Collective が帰ってきました。
何度かこの「ゴールドフィッシュだより」にも登場していますが、Hive は
リヴァプールをベースにしたエレクトロニック・ミュージック集団。リヴァ
プール内外のミュージシャンを呼んでイベントをしています。
久々に、座ってゆっくり聴ける心地よい電子音で、嬉しかったです。特
に、トリのリヴァプール人ミュージシャンである Philip Jeck は、古い
ポータブルのレコードプレイヤー2台に、小型のカシオのキーボードで、
アナログとデジタルの融合。これがまた美しい!
彼は東京初台のICCや、大阪メトロでもライブをしたことがあるそうで
す。
Philip Jeck ホームページ: http://www.philipjeck.com 

この秋でまる3年を迎える The Hive Collective は、ますますアクティブ
に活動する模様。
11月4日から始まる "Liverpool Music Week" では、4日土曜日の午
後に、「ビート・メンタリスト」(?)の Tom Q を迎えてのライブがクレイト
ン・スクエアのBBC ビッグ・スクリーンで行われます。
先週スクリーンに映るだけとお伝えしましたが、ライブは現場であるそ
うです。正午から午後3時まで。
この他、11月11日からは、Hive Microfestival が同じく FACT で行われ
ます。
The Hive Collective ホームページ:
             http://www.thehivecollective.co.uk/

木曜日は、注目株の日本人アーティスト、ジュンコ・モリさんのレク
チャー、、、と思ったら予約をせずにいったので満杯で聴けませんでし
た、、、でもレクチャー後に、個展のおこなわれている Bluecoat
Display Centre にてお会いすることができたので、ラッキーでした。
作品は、オーガニックに仕上がったシルバーやメタルワークで、展覧
会には、完成品だけでなく、デザインプロセスとして収集した植物の押
し花や、スケッチ(このスケッチだけでも色使いがとってもキレイ)も飾
られています。
この展覧会は10月28日まででした。
Bluecoat Display Centre : www.bluecoatdisplaycentre.com

金曜日の午前中は、チャイナタウンの立派な門の隣にある、ずーっと
ナゾだった建物、The Blackie の中を見学しました。
もともと、会衆派教会だったそうですが、1968年に Great Georges
Community Cultural Project という名のもとに、イギリス初のコミュニ
ティー主体のアートやパフォーマンス・プロジェクトを運営してきました。
近年は閉鎖されていて、現在はさまざまな団体からの寄付を募って傷
んだ建物の修復をし、来年にはワークショップスペースや宿泊施設が
オープンする予定です。
この日は、金属加工職人の Giusseppe Lund が地元の男の子達を巻
き込んで、建物のバルコニーの飾り柵の部分を作っていました。子供
達にとって、きっといい記念になると思います。
The Blackie ホームページ:
           http://www.theblackie.org.uk/blackieinfo.htm

土曜日の午後4時、Bold Street で拍手喝采の嵐?!
これは、"Liverpool Live06" というパフォーマンス・イベントシリーズの
ひとつ。
地元のアーティスト、Sean Hawkridge の呼びかけで集まった人々が、
彼の音頭とともに約2分間拍手。不思議と至福のひとときでした! 
土曜の Bold Street はそれじゃなくても人通りが多い上に、この日は
たまたま Waterstones Bookshop で、テレビ番組 "Dr. Who" で人気を
博している女優 Billie Piper の新しい本のサイン会があって、すでに長
蛇の列ができているところでしたので、さらに効果的でした。通行人の
中には、訳わからないながらもつられて手を叩く人や、Billie が出てき
たのかと勘違いする人など様々で面白かったです!

日曜日。復活して、内装も新たにした、3345 Parr Street に行きまし
た。
こちらも "Liverpool Live06" の一イベント、Borrowers International
Network(BIN)による、'Evidence for the Existence of Borrowers' とい
うパフォーマンス/ツアー。
このプロジェクトは、元フランク・チキンズ(80年代に "We are Ninja" で
UKインディーチャート、ナンバー10入りした、アヴァンギャルドな女の子
ユニットです!)のカズコ・ホーキ & 元 Fine Young Cannibals ( "She
Drives Me Crazy" のヒットがありました) のギタリスト Andy Cox で行
われました。
が、これも予約を忘れたので見れませんでした。。。
受付をやっていた私の友達のバーバラが、数日前に念を押して知らせ
てくれたのにもかかわらず、予約をし忘れた私が悪かったのです(モ
リ・ジュンコ さんのレクチャーといい、そんなんばっかりですね、最
近。。。)。
バーバラにはさんざん説教されましたが、ツアーが終わったあとに、主
催者の一人でもあるカズコ・ホーキさんを紹介してくれました(Thanks,
Barbara!)。

あまりお話する時間もなかったのですが、とっても素敵な方でした。こ
の日働いていた友人も、「彼女は小さなことにも感謝の気持ちを忘れ
ない人、とっても働き甲斐があった!」といってました。
ホームページを拝見すると、今でもフランクチキンズも健在ですし、さま
ざまなアート、舞台や執筆活動をしていらっしゃるようです。是非またリ
ヴァプールに戻ってきてください!
カズコ・ホーキさんホームページ: http://www.kazukohohki.com/

BIN は、Mary Norton 著の "The Borrowers" という本に書かれた、
The Borrowers (床下に住む小人たち)の世界を紹介すべく、ロンドン
を基点に活動しています。
この小人たちは、人間のものを許可を得ずに「借りて」生活、つまりこ
れは「盗み」ともいえますが、この小人たちは、人間は、この小人たち
に物を提供するために存在している、と信じ込んでいるそうです。
BIN Education Centre という名の部屋には、人間界から借りてきたも
ので小人達が自分達の生活用に作り変えた 'Bobjects' や
'Binstruments' が展示されていました。
カスタネットが小人サイズの椅子になってたり、プラスティックの怪獣の
指人形(私も同じのを持ってました!)と布切れがカーニバルの衣装に
なっていたり。
今回のパフォーマンスは、この小人達が存在する証拠を探るツアー
だったそうです。逃したのは本当に残念ですが、とっても興味深いの
で、まずは、本を読んでみたいと思います。
このイベントは次回、スカーボロで行われるそうです。 
BIN ホームページ:http://www.borrowersreunited.com  

"Liverpool Live06" では、他にもいろんなイベントがあって(迂闊にも
ほとんど逃してしまいましたが。。。)、ほとんどが公共のスペースで突
然不思議なパフォーマンス、ハプニングを行って通行人の反応を見る、
というものが多かったそうです。
"Live07" があるのであれば、次回は目を光らせたいと思います!
Liverpool Live06 ホームページ:
          http://www.bluecoatartscentre.com/liverpoollive/

今週の告知。
10月31日、Sefton Park での Liverpool Lantern Parade 。地元各地の
町内会(?)の人たちがそれぞれつくった灯篭が練り歩くハロウィーン
のパレードです。
ホームページ: http://www.liverpoollanterncompany.co.uk

11月4日から、"Liverpool Music Week" が始まります。
ホームページ: http://www.liverpoolmusicweek.co.uk

11月5日、ボン・ファイアー・ナイト(花火大会)が Sefton Park 、Walton
Hall Park 、Newsham Park その他各地で行われます。

それではまた来週!

ミナコ・ジャクソン♪


(この連載に関連する写真は、ウェブサイトの「 NLW ゴールドフィッシュ
だより」ページに掲載しています。
http://scousehouse.net/goldfish/goldfish67_photo.htm )


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