―――――――――――――――――――――――――――――― ▼特派員レポート:「ゴールドフィッシュだより」(特別編) ―――――――――――――――――――――――――─ NLW □ 「ゴールドフィッシュだより」 / ウエダミナコ ― 連載第5回 / 特別編:「LFC vs. Juventus 観戦レポート」 ― NLW読者のみなさん、こんにちは! LCFサポーター見習いのミナコ です。 今週は4月5日のリヴァプール対ユベントス戦観戦レポートをお送りし ます。お恥ずかしながら私、サッカーの知識がヒジョーに浅いので、あ らかじめご了承いただければと思います。 まず昼間に Williamson Square にある Liverpool Football Club ショッ プにプログラムを買いに行ったのですが、街中にも夕方のマッチに向 けての盛り上がりが感じられました。お店の外では試合を見に来た旅 行者らしい人たちが記念撮影をしていたり、中は長蛇の列でにぎわっ ていました。 「LIVERPOOL WELCOMES JUVENTUS」というサインも掲げられてい ていました。友人いわく、リヴァプール・ファンとユベントス・ファンがス カーフを交換する友好的な光景なども見られたそうです。 試合開始前に友人と一緒にスタジアムの隣のパブに行ったのですが 身動きがとれないほどごったがえしていて、すでに飲んだくれサポー ターたちがビールを片手に大合唱していました。香港人の友人ととも にアジア人女の子3人で乗り込んでいったこともあり、入っていきなり 女子禁制の空気も流れていて一瞬ひるみましたが、ビールを飲み始 めたら無問題でした! 酷にも友人2人をパブに残し、私はひとり開 会式20分前に入場し、メインスタンド中ほどのシートに到着しました。 周りの人たちがどんな人たちなのか気がかりだったのですが、本気 モードの方々はKOPシートに固まっていたようで、意外にマイルドな人 たちが多かったです。隣りに座っていたのが、品のいい夫婦、ハルさ んとシーラさん。LFCのシェアホールダーで、普段はもっと前のほうの 席で観戦するらしいのですが、今回はなぜか一般の席しかとれなかっ たらしいのですが、「この席も悪くないね」と楽しんでいました。 開会式が始まり、ローマ法王の崩御と、85年のヘイゼルの悲劇で亡く なったユベントス・ファンの犠牲者を悼み、一分間の黙祷が捧げられ ました。また、KOPサイドからは、ユベントス・ファンに向けて 「AMICAZIA」(イタリア語で「友情」)というメッセージも贈られました。 キックオフ。フットボール・チャントが響きわたり私も一緒に歌いました。 これはいつ聞いても鳥肌ものですね! 何というか、周りと一体にな れるというか。始まるなりリヴァプールが優勢。最初の10分でゴ〜ル! そして間もなくもう一点! 2点目のゴールは、うかつにも見損ねてし まいました。気がついたらみんな立ち上がっていて、ピッチが見えませ んでした。いずれにしてもウレシイことです! 後半は、流れが変わってユベントスが攻めに入っていました。にこや かで紳士だった隣りのハルさんの声色もびっくりするほど荒れ模様に なっていきます。前半のプレイがあまりにも壮快だっただけに、後半 はやきもき、イライラ。しかも私のカメラのバッテリーも少なくなってい るのでダブルでナーバス。そしてユベントスが一点スコア。。。その後 もユベントスがリードしていたので、祈るように早くこのまま90分が過 ぎていくことを願ってました。エキストラタイムが2分、すでに人々は帰 りはじめる中、無事2−1でリヴァプールの勝ち! ふーっ。 試合の後、スタジアム隣のパブ The Albert で友達と待ち合わせをし、 もう一杯ひっかけて帰りました。ビールでべたべたとした床、むわっと した湿った空気がたちこめている中で、興奮のさめやらないサポー ターたちが勝利を祝っていました。パブに残されていた私の香港人の 友人、ジョイとノエミは「試合が始まったらみんなスタジアムに行ってし まったので、パブの中はすっからかんだったけどすっごい楽しかっ た!」と喜んでました。 私のフラットメートのアンチ・ユーべのイタリア人、セバスチャーノもス タジアムで観戦していたのですが、帰宅してから、「ユベントスはディ フェンスの強さで有名で、彼らから2点とるには7試合必要、といわれ てるくらいだからたった25分で2スコア取ったリヴァプールは相当すご いことだよ!」とユベントスが負けたことに大満足の様子でした。 今回は、チケット獲得から試合観戦まで本当にエキサイティングな経 験をさせていただきました。Kazさん本当に本当にありがとうございま した! 今週はトリノでアウェイの試合が残ってます。第一に、リヴァプールの 勝利! そして、二度と惨事を繰り返さないように、両チームのサポー ターたちが安全に純粋に試合を楽しんでくれたらと心から願ってます。 ウエダミナコ ―――――――――――――――――――――――――――――― |